ニッカンプロ野球

いま、会いにゆきます

◆樫本ゆき(かしもと・ゆき) ライター&エディター。千葉県・木更津市生まれ。94年日刊スポーツ出版社入社。「輝け甲子園の星」「プロ野球ai」などの編集に携わり、99年フリーに。共著に「終わらない夏」「聖地への疾走」「王者の魂」(日刊スポーツ出版社)ほか。関東、東北、九州に移り住み取材活動を続ける。

いま、会いにゆきます

九州学院、国学院栃木下し8強 22年前のエース反頭一臣さん、後輩の“リベンジ”に特別な思い

2000年春夏甲子園出場したときの九州学院のエース反頭一臣投手(当時3年)

<全国高校野球選手権:九州学院4-0国学院栃木>◇16日◇3回戦「勝ちましたね~。8回2点差、エラーで出塁とか、ゾッとしましたよ(笑)」。 2点ビハインドの8回表、1死一、三塁のピンチを切り抜けて12年ぶり8強入りを果たした後輩たちを、並々ならぬ思いで感情移入していたOBがいる。2000年春夏甲子園出場を果たした反頭(たんどう)一臣さんだ。お盆休みの中の自宅...

被災地・石巻で、元メジャー松坂大輔さんがMLBカップで野球普及活動

野球教室で小学生と交流する松坂さん。被災地を舞台としたこの大会で野球の楽しさを伝えた

MLBジャパンが主催する「MLB CUP 2022 リトルリーグ野球小学5・4年生全国大会in石巻」の決勝戦と野球教室が7月31日、宮城・セイホクパーク石巻で行われ、元メジャーリーガーのマック鈴木さん、松坂大輔さんが小学生と触れ合った。この大会は日本リトルリーグ野球協会に所属する小学5年生、4年生の全国大会で、東日本大震災で甚大な被害を受けた東北地方の復興支...

今年も常連校の横浜V 5回戦で激闘演じた神奈川最後の初優勝校横浜隼人、選手の心も育てる指導

神奈川大会5回戦、横浜隼人は延長10回、2-4で横浜に敗れた。ともに主軸でキャプテンでキャッチャーの横浜・玉城陽希に声をかける前嶋

<高校野球神奈川大会:横浜4-2(延長10回)横浜隼人>20日◇5回戦◇横浜スタジアム2009年の神奈川大会準々決勝を回顧する。 8回表2死一、二塁。4点リードの横浜隼人は横浜の3番・筒香嘉智を敬遠した。筒香は相手投手の今岡一平をにらみつけたあと、ベンチの方にも目を向け、悔しさを押し殺すような表情で一塁へと向かった。 観客で埋め尽くされた横浜スタジアムの内野...

ユニホームを脱ぎ「野球人」として交流 神奈川県高校野球監督会が4年ぶりに再開

神奈川の高校野球指導者が一堂に会する「第40回神奈川県高校野球監督会」が4日、横浜市の神奈川公会堂で行われた。 県内130人の高校野球指導者が集い、元横浜監督・渡辺元智氏の講演や、2020年から22年まで育成功労賞を受賞した3氏のお祝い、上位を目指す若手監督のスピーチなど、感染症対策をした上で交流し、9日に開幕する神奈川大会の健闘を誓い合った。 神奈川県監督...

学生が企画運営「魅力ある大会」関東JUNKOオールスター初開催 準硬式の向上と知名度拡大へ

小山台で2年連続の東東京大会決勝進出を果たした會川和希(筑波大・4年=左)と、安居院勇源(東京農工大・3年)が開幕試合で対戦。「この対決をすごく楽しみにしていた」と2人は笑顔いっぱいで話した

大学準硬式の交流大会「体育会ナビ 関東JUNKOオールスターIN伊豆」の開幕試合が25日、伊豆市・志太スタジアムで行われ、東都選抜Aが5-0で東都選抜Bに勝利した。この大会は関東地区連盟の学生委員が初めて企画運営する大会で、準硬式のレベル向上と知名度拡大が目的である。学生たちは「自分たちで考える野球」の楽しさとやりがいを発信し、高校球児の進路選択の1つに入れ...

準硬式から社会人野球「王子」へ 2年後のプロを目指す150キロ右腕

準硬式から社会人野球の王子硬式野球部に挑戦する投手がいる。元明治大のエース高島泰都だ。高島は4年秋の全国大会で150キロを計測。1年からレギュラーとして活躍し、通算23勝8敗、防御率2.33の数字を残した。この春、2004年の都市対抗優勝含む15回出場の名門、王子に入部。2年後のプロ入りを目指す。 4年秋から硬式球で練習していた高島は、王子で順調なスタートを...

ジュニアチームを持つ社会人軟式・東京バンバータが天皇賜杯に初出場

社会人野球の選手と同じユニホームを着た小・中学生の選手がスタンドを緑色に染めた。天皇賜杯第76回全日本軟式野球大会が16日、府中市民球場ほかで開幕。初出場の東京ヴェルディ・バンバータは1回戦でパナソニック四日市に0-1で敗れたが、チームカラーで統一されたスタンドベンチ一体型の集合写真は目に新しく、希望が感じられた。 同チームでジュニア育成に尽力している小原...

浦和学院・森士監督 心に火を灯した教え子の死 約束果たした最後の甲子園

昌平との埼玉大会決勝。試合前のアップで選手と一緒にダッシュする森監督。選手たちを「男、ライバル、同志」とし、ともに汗を流してきた(撮影・吉永真)

この夏限りでユニホームを脱いだ浦和学院・森士監督(57)には、この夏、どうしても甲子園に戻らねばならない理由があった。就任30年の監督人生を、聖地で終えるためではない。初戦で敗れはしたが、心に秘めるある思いとともに走り抜けた夏だった。 今年4月。教え子が不慮の事故でこの世を去った。 浦和学院の捕手だった久保翔平さん。享年28歳。29歳の誕生日を迎える前日の4...

「面白味のある」準硬式、高校野球を頑張った人ほど選択肢に加えて欲しい

いま大学準硬式野球の魅力をまとめる冊子を作っている。準硬式は約1万人の競技人口がいるが、まだまだ知名度は低い。「高校生に向けて『こんな野球があるよ』というのを広く知ってもらえる内容にして欲しい」。OB、関係者からそんな要望を受けている。「準硬式は学生が自分たちで考え、学生主導で運営を行っています。その点を見てもらいたい」とも言っていた。<学生主導って言っても...

絶対忘れません…被災地訪問望んだ門馬監督への感謝

東海大相模のセンバツ優勝を喜ぶ監督が、宮城にいる。宮城農野球部の赤井澤(あかいざわ)徹監督だ。赤井澤監督は、同校が東日本大震災で甚大な津波被害を受けた翌年の2012年8月、練習試合を通じて門馬敬治監督と出会った。その時の感謝を今も忘れずにいる。「試合結果は1-21のボロ負けでした。でもあの日、門馬監督にしてもらったことは絶対に忘れません」。震災10年。優勝し...

楽天と宮城県高野連、共同でオンライン野球教室開催

東北楽天ゴールデンイーグルスが宮城県高野連と共同で、子ども向けオンライン野球教室を開催する。「東北・宮城のこどもたちに野球の楽しさを伝えたい~みんなが野球を愛するまち~」をコンセプトに、プロとアマが手を取り合って東北地区の野球普及と底辺拡大を目指す。第3回となる今年はZoomによるオンラインで開催。楽天イーグルスアカデミーコーチが自宅でできる体操を紹介し、高...

立花学園マネのラジオ注目 クラブハウス活用選手も

スマホ一つで簡単にラジオ番組ができる音声アプリを使用して収録を行う、立花学園の女子マネジャー

音声アプリClubhouseの出現により、音声SNSに注目が集まっている昨今。「声で届ける」という価値に着目し、ラジオ配信を始めた野球部がある。神奈川県松田町にある立花学園だ。ラジオ配信用の無料アプリを使用し、女子マネージャーの4人が交代でDJを務めている。その名も「ドキドキマネのワクワクRADIO」だ。 ■コロナ禍で失われつつある「人とのつながり」。声を使...

準硬式を選択、学生の力でやり遂げた3大会/コラム

異なる大学同士で交流を深め、知恵を絞り、主要3大会をやり遂げた関東連盟の学生委員たち

大学野球に「準硬式野球」というカテゴリーがある。ゴムで覆われた、硬式に近い芯が入った「準硬式球」を使って行う野球だ。バットは硬式用。金属バットの使用が許されている。全国の大学で282チーム、約1万人が登録している。 西武が今年のドラフトで福岡大準硬式野球部の右腕、大曲錬(4年・西日本短大付)を5位指名し話題となった。「硬式より4~5キロ球速が遅くなる」といわ...

開新の新監督は元巨人藤村氏を支えた同級生/コラム

2018年ホンダ熊本の野球教室で元チームメートの隈部智也投手(当時)と記念撮影する中川恭士郎監督(写真左)

熊本・開新が、50季ぶり3回目の秋季九州大会出場を決めた。指揮を執ったのは、8月の独自大会終了後に就任した元副部長の中川恭士郎監督(30)。「びっくりです。ここまで行けると思っていなかったですから」。創部65年での初優勝は逃したが、監督就任からわずか1カ月半で準優勝。「生徒たちの頑張りに尽きます」と選手を称(たた)え「最後は東海大星翔さんとの監督の差が出て負...

横浜隼人女子野球部も「やりきる夏」/コラム

3カ月の休部を経験し、選手たちは明るい笑顔で最後の高校野球を楽しんでいる

女子の高校野球選手はどうしているのだろうと気になっていた。「特別な夏」なのは男子と同じはず。選手の思いに触れたくて、横浜隼人女子野球部にお邪魔した。同校は軟式から硬式に移行して2012年9月に創部。2018年夏に全国準優勝を果たしたチームだ。元プロ野球選手を父に持つ、田村知佳さん(40=元女子日本代表)が監督を務めている。春、夏の全国大会は中止になったが、チ...

休校中もブレず…川和の文武両道マインド/コラム

テニスボールで打撃練習を行う選手たち。リスト強化と神経系トレーニング効果のある「Vバット」を使用している

休校にともない約4カ月間休止していた神奈川公立高校の部活動が、6月29日、再開された。時間制限や、3密を避けるなどの県ガイドラインがあるものの、部活のある学校生活がようやく戻ってきたことに川和・伊豆原真人監督(42)は「長かった。3学年55人がそろい、野球部としてやっとスタートできた」と安堵(あんど)した。グラウンドは使っていないと土が硬くなり荒れてしまう。...

東海大・杉崎と長倉が味わった栄光と挫折/コラム

敗戦後、安藤監督を中心に記念撮影に収まる東海大4年生選手と女性応援団長

「朝起きたとき、悔しくてまた涙が出てきました」。 第50回明治神宮大会(大学の部)準決勝。東海大が延長10回タイブレーク7-8で関西大に敗退した。優勝すれば秋36年ぶりの快挙だったが、3番杉崎成輝(4年・東海大相模)は「あと1日仲間と野球がしたかった。そのためにも自分が打ちたかった」と、サポートしてくれたメンバー外の4年生たちの顔を思い浮かべ、一夜明けてもお...

星稜95年準V捕手三浦さん振り返る甲子園/コラム

我慢していた涙がこぼれたが、最後まで堂々と戦った三浦さん。大学では準硬式野球を続けた(写真右)

24年ぶり2度目の決勝進出を果たした星稜。「後輩」たちの活躍を、人一倍頼もしく感じているOBがいる。24年前の星稜メンバーだった三浦聡さん(42)だ。決勝では1-3で帝京に敗れたが、三浦さんは捕手として山本省吾投手(当時2年、現ソフトバンクスカウト)とバッテリーを組み、初の決勝進出。準々決勝・金足農戦の本塁クロスプレーで左足じん帯を負傷したが、欠場することな...

筑陽学園「ほったらかし」指導で甲子園つかむ/福岡

<高校野球福岡大会:筑陽学園7-4西日本短大付>◇29日◇決勝◇久留米「1死一、二塁-ッ!」 筑陽学園キャッチャーの進藤勇也(3年)が仲間に声をかけ指示をする。夏の福岡大会を目前にしたある日のシートバッティング。グラウンドは緊張感に包まれていたが、そこに江口祐司監督(56)の姿がなかった。どこかに隠れて見ているのかと思い見回したが、やはりいない…。数分後、グ...

やりくり采配で120%出し切った東筑ナイン/福岡

<高校野球福岡大会:西日本短大付6-5東筑>◇28日◇準決勝◇久留米「3、4番がいいところで打っていればね。あそこで打てなかったのがすべて。同点に追いつきたかったね」。ノーシードながら、東筑が春の九州王者・西日本短大付に1点差負け。「善戦」という言葉が浮かんだが、指揮官の言葉は悔しさでいっぱいだった。  悔やんだのは3点ビハインドの5回裏。無死一塁からバスタ...

「公立」言い訳にしない、V候補攻めた小倉工/福岡

力を出し切って敗れた小倉工ナインに涙はなく、試合後は2年半の成長をたたえ合った

<高校野球福岡大会:筑陽学園6-3小倉工>◇25日◇準々決勝◇久留米市野球場「やりきった?」と聞くと「ハイ!」と即答した。 3年連続の準々決勝進出を果たした古豪・小倉工が、センバツ8強で優勝候補の筑陽学園に敗れた。序盤から積極的なスイングで攻め続け、3回途中にはプロ注目右腕・西舘昂汰を引きずり出した。「疲れてきたところで、直球を狙うぞ」。ベンチで言い合い、終...

エース歴3週間、東筑・藤原の楽しく長い夏/コラム

<高校野球福岡大会:東筑6-5福島>◇20日◇4回戦◇光陵グリーンスタジアム2017年夏、2018年春に「石田伝説」で甲子園出場した東筑が、福島の追い上げを振り切りベスト16入りを決めた。 1回表に敵失をからめて先制し、4回には2つの内野安打と犠打飛などで3点を追加。リードを6点に広げたが、4回裏に3点、9回裏に2点を奪われ、1点差で1死満塁に。一打サヨナラ...

令和元年優勝へ!東福岡、選手宣誓で波に乗る/福岡

<高校野球福岡大会>◇6日◇開会式◇北九州市民球場「宣誓。いま、令和という時代の幕が開け、高校野球も101回目という新たな歴史の1歩を踏み出します。昨年、一昨年は豪雨災害のため開会式を経験することはできませんでしたが、今年わたしたちは3年間で初めて開会式に臨むことができました。この胸の高鳴りは一生忘れません…」。  第101回全国高校野球選手権福岡大会が6日...

中日松坂「これが今の自分」最速137キロで出す味

表情を崩さず取材を受ける中、唯一みせた松坂の素の笑顔。(撮影・樫本ゆき)

おもしろい。ストレートを1球も使わずに抑えてしまった。 28日の福岡・タマホームスタジアム筑後。ウエスタン・リーグのソフトバンク戦。今季初登板の中日・松坂大輔が、変化球だけを使って打者6人を抑えた。2イニング20球を無安打、無四死球、3三振。3番・中村晃に投げたカットボール(137キロ)がこの日の最速だった。かつては156キロの直球を持ち、力で打者を圧倒して...

有明・浅田、九国・下村センバツ「教材」に/コラム

(左から)西日本短大付・近藤大樹選手、有明・浅田将汰投手、九国大付・下村海翔投手

今月20日に開幕する第144回九州地区高等学校野球大会(鹿児島)の出場をかけた県大会が、九州の各県で行われている。 秋からの成長を発揮する場であり、今週中には代表校が出そろう予定だ。この大会で選手を取材していると、練習や試合の合間に甲子園の中継や、ハイライトをチェックしている選手が多いことに驚く。テレビの前にいなくても、甲子園の戦いを「映像で」目にできる時代...

石田伝説の東筑右腕は法政!東京6大学でライバルに

創部初となる2季連続甲子園出場(2017年夏、18年春)を果たした東筑が、3月1日に卒業式を終えた。夏の北福岡大会は北九州に2-5で初戦敗退したが、選手たちの顔には高校野球をやりきった充実感があふれていた。 東筑からは、法大へ進学するエース石田旭昇投手を含む、北村謙介選手(捕手・慶大進学予定)、菊池聡太選手(外野手・早大進学予定)、林大毅投手(投手・立大進学...

楽天平石監督、故郷大分で見せた来季へ決意/コラム

出身の少年野球チーム「臥牛(がきゅう)」の子どもたちから花束を受け取る楽天・平石洋介監督

今年、東北楽天ゴールデンイーグルス監督に就任した平石洋介監督(38)の故郷、大分・杵築(きつき)市で、29日「東北楽天・平石洋介監督を励ます会」が行われた。監督就任後、初めてとなる帰省に、杵築市長・永松悟氏ら約100人の有志が集まった。平石監督は「ものすごく厳しい戦いになると思いますが、覚悟はできています。勝ちます。楽天は杵築の皆さんが見ても、感動していただ...

日本一の後ソフトバンク大竹が真っ先に向かった場所

8月26の西武戦を観戦した小山トレーナーと家族。延長サヨナラ勝ちし、花火に大興奮!

熱狂の日本シリーズを終えたソフトバンク大竹耕太郎投手は、いただいたオフを利用して故郷の熊本に帰省した。日本一の記念グッズと勝利の報告を手土産に、お世話になった人たちへ感謝の気持ちを伝えるためだ。 2日後には、秋季キャンプの準備をしなくてはいけない忙しさだった。でもどうしても会っておきたい人がいた。高校時代にコンディショニングを担当してくれ、現在は熊本市の鍼灸...

父は元甲子園スター!筑陽学園・福岡が親子で描く夢

九州大会準々決勝・興南戦、延長13回タイブレークでは、自らのバットで終止符を打ち仲間と喜び合った(写真左) 端正なマスクが思わずほころんだ。 第49回明治神宮野球大会・準々決勝で、筑陽学園(福岡)が桐蔭学園(神奈川)に10-1(7回コールド)で勝ち好発進した。6番ライトの福岡大真(たいしん・2年)が4打数3安打の大活躍。「低めのスライダーを狙ったらたまたま入...

小倉工、古豪復活の鍵握る“質実剛健”な1年生大砲

準々決勝九産大九産戦の延長10回表 逆転打に沸く小倉工の選手 古豪復活へ-。かつて福岡の高校野球をリードした小倉工が、第143回九州地区高校野球福岡大会でベスト4入りを果たした。 同校は春9回、夏8回の甲子園出場を誇る名門。計17回という数字は小倉の21回に次いで、福岡では2番目に多い甲子園出場数になる。 今年で就任5年目となる牧島健監督(29)は「一昨年も...