ニッカンプロ野球

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番記者コラム・オリックス

杉本裕太郎の愛される人柄を実感 サービス精神旺盛な姿に繊細な一面も

来季の目標に巨人に移籍した近藤大亮からの日本シリーズでの本塁打を掲げたオリックス杉本(2023年12月6日撮影)

愛される人柄がにじみ出る時間だった。オリックス杉本裕太郎外野手(32)は6日に行われた契約更改後、7200万円からアップした300万円の使い道について、直後の取材でこう話した。(金額は推定) 「上がった分、歳も上の方になってきたんで、後輩をご飯に連れて行きたいと思う」。ラオウの愛称で親しまれる選手会長らしく、太っ腹な宣言…。と思った直後、いきなり繊細な一面を...

番記者コラム・広島

FA移籍する西川龍馬の赤ユニホーム売り上げが11月に上がった理由はある人物の大量購入

広島ファン感謝デーに参加した西川龍馬(中央)(2023年11月23日撮影)

FAでオリックスへ移籍する西川龍馬外野手(28)にとって、12月上旬のイベントが最後の広島のユニホーム姿となった。多くのファンにとっては、11月23日ファン感謝デーが赤いユニホームの見納めだった。 シーズンオフ、移籍する選手のユニホームは売れ残る。だが、西川の広島のユニホームは11月、売り上げが上がった。それは特定の人物による大量購入があったからだ。11月下...

番記者コラム・日本ハム

ファイターズガール卒業、滝谷美夢さんの笑顔で蘇った「夢の国」アルバイトの記憶

「きつねダンス」のポーズをとるファイターズガールの滝谷美夢(撮影・佐藤翔太)

日本ハム球団公式チアリーダー「ファイターズガール」屈指の人気者で、今季限りでの卒業を発表した滝谷美夢さん(25)を、初めてインタビューした。 スタジアムで踊る姿は何度も拝見していたが、話している滝谷さんを生で見たことがなかった。実際に対面してみると、礼儀正しく、受け答えがしっかりしていて、さわやかで笑顔もきらきらしていて…。人気が出るのもうなずける。 昨年は...

番記者コラム・ソフトバンク

又吉克樹が「整理整頓」の重要性を強調「今度は僕が教える番」中日時代の教え

ソフトバンク又吉克樹(2023年10月16日撮影)

プロ野球選手である前に一社会人として-。 11月29日。ソフトバンク又吉克樹投手(33)が契約更改交渉に臨み、交渉後の会見で若手の行動に苦言を呈した。 「若い子がロッカーに荷物をどーんと置いているのを見ると『それくらいもできんのか』と思っちゃう。整理整頓なんて当たり前」 指摘したのは2軍施設の選手ロッカー。「プロ野球選手のロッカーだからって許されているところ...

番記者コラム・ロッテ

3年ぶりに復帰したベテラン沢村拓一の気付き 人任せでなく「俺がやるっていう気持ち」

ロッテ沢村拓一(2023年10月14日撮影)

ベテランは、誰よりもチーム思いだった。 3年ぶりにロッテに復帰した沢村拓一投手(35)は「言葉の力って結構、信じている。どんな状況でも常に等しく、コミュニケーションはしてきたつもり」と今季、率先して食事会を開くなど積極的に交流を図ってきた。 周りにも感謝した。「気をつかわれるのが嫌だったので、チームの人たちが溶け込めるようになってくれたんじゃないかなと思いま...

番記者コラム・ヤクルト

ドラ5伊藤琉偉、大学中退後は居酒屋でバイト 山あり谷ありの逆転人生を経てBCからNPB入り

ヤクルト新入団選手発表会で抱負を書いた色紙を手にするドラフト5位の伊藤(撮影・菅敏)

どこで、何があるか分からない。ヤクルトの新入団選手発表会を見て、そう思った。4日、都内で行われた同会。育成ドラフト1位の台湾・鶯歌工商高・高橋翔聖投手(17)は来年6月に高校卒業のため不参加となったが、その他の6選手が晴れの舞台に登壇した。ドラフト5位のルートインBCリーグ新潟の伊藤琉偉(りゅうい)内野手(21)も、ハキハキと質疑応答に答えていた。 人生、山...

番記者コラム・阪神

今季キャリアハイ8勝の才木浩人 練習でも縦じまのユニホームを着続ける理由

阪神才木浩人(2023年11月16日撮影)

今季キャリアハイの8勝を挙げた阪神才木浩人投手(24)は、他の選手と変わったスタイルで普段から練習に臨んでいる。 シーズン中の試合前練習や投手指名練習では毎回、背番号35の縦じまユニホームでグラウンドに現れる。他の選手は球団から支給されている練習着で練習を行うのがほとんど。才木がユニホームで練習するのはプロ入り前の須磨翔風(兵庫)時代からのルーティーンなのだ...

番記者コラム・楽天

渡辺翔太が「1軍で1試合登板」の目標を大きく上回る充実の1年目 来季は守護神に意欲

楽天渡辺翔太(2023年6月29日撮影)

楽天渡辺翔太投手(23)の充実の1年目が終わった。昨年のドラフト3位で入団し、中継ぎとして51試合に登板。8勝3敗、25ホールド、1セーブ、防御率2・40をマークした。「僕の中では予想以上の出来です。1軍で1試合投げるのが目標だったので」。当初掲げていたよりも50試合多く登板。年俸も1800万円増の2800万円(金額は推定)で契約更改し、これ以上ないプロ生活...

番記者コラム・西武

担当記者が池袋~ベルーナドームを8時間以上歩いて65人に会って感じた「個性とは…」

所沢市の学校新道で待っていてくれた西武ファンの皆さん(撮影・金子真仁)

東京・池袋にある西武池袋本店から、埼玉・所沢にある西武の本拠地ベルーナドームまでの約32キロを、11月23日に歩いた。 5月16日には札幌時計台からエスコンフィールドまでの約20キロを歩いた。到着後にそんな記事を書いた。その翌日、渡辺久信GM(58)が声高らかに私の方へ歩いてきた。 「なになに、歩いてきたの!?」 チャンス。当時から池袋~所沢を計画していた。...

番記者コラム・横浜

中川颯先輩へ 大学時代のあの衝撃をベイスターズのユニホームで見せてください

DeNA入団会見に臨んだ中川颯(2023年11月29日撮影)

オリックスを戦力外となり、DeNAに入団することとなった中川颯投手(25)が11月29日、入団会見を行った。私事ながら中川投手は立大野球部での2学年上の先輩。そんな先輩の喜ばしい門出の日を、取材で立ち会うことができた。安堵(あんど)の混じったような笑顔が印象的だった。 中川投手は神奈川・桐光学園から17年に立大入学。1年春のリーグ戦から登板し、当時4年で現阪...

番記者コラム・阪神

阪神→中日入り山本泰寛の1年「鳴尾浜で終わるわけには」1日たりとも消えなかった闘志

中日球団事務所で入団会見に臨んだ山本

阪神を戦力外となった山本泰寛内野手(30)が、中日で再起を期すことになった。中日の球団旗をバックに行った入団会見。その目はギラついているように映った。 「来年、野球やってるかな…」。9月下旬、ウエスタン・リーグの公式戦が終わろうとしているタイミングで本音を漏らしたことがあった。同時に「鳴尾浜で終わるわけにはいかない」と口癖のように繰り返しもした。 22年はキ...

番記者コラム・オリックス

メジャー目指す山本由伸へ「必ず成功できる男」うれしい再会を果たした人物も確信

2023プロ野球最優秀バッテリー賞表彰式 笑顔を見せるオリックス山本。左は若月(2023年11月27日撮影)

今オフにポスティングシステムで大リーグ移籍を目指す、オリックス山本由伸投手(25)は、大忙しだ。27日に都内で行われた最優秀バッテリー賞の表彰式に出席すると、翌28日はNPBアワード。沢村賞、MVP、ベストナイン、最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振、勝率1位…。文字通り抱えられないほどのタイトルを手にした。 そんな中、うれしい再会が待っていた。最優秀バッテリ...

番記者コラム・阪神

村上頌樹&大竹耕太郎が見せた歴史的な制球力 四球に関する「大幅黒字」で成し遂げた日本一

阪神村上頌樹(2023年10月18日撮影)

歴史的な制球力を見せ、阪神の新エースたちが「アレ」を引き寄せた。最優秀防御率の村上頌樹(25)と、12勝とブレークした大竹耕太郎の両投手(28)。四球を出さないという、強力な武器がものを言った。 村上の15与四球は、今季セの規定投球回を満たした12投手中、東(DeNA)と並び最少だ。与四球率(9イニング換算の与四球数)は0・94。投球回数の多かった東0・78...

番記者コラム・横浜

伊藤光はポケモン談笑?野球教室中に印象的だった選手たちの笑顔

キッズベースボールフェスティバルで子どもたちを指導するDeNA森原(撮影・久保賢吾)

気温6度と冷え込む中、横浜スタジアムに笑顔の輪が広がった。DeNAは、26日に「キッズベースボールフェスティバル2023」を開催。取材が可能だったハマスタでは、指導を受けた子どもたちはもちろん、選手たちの笑顔が印象的だった。 会話の内容も多種多様だった。野球教室中にも関わらず、森原康平投手(31)は好きな食べ物を聞かれ、伊藤光捕手(34)はポケモンの話題で談...

番記者コラム・巨人

育成3年目の木下幹也、横浜高校時代“いつメン”度会隆輝に負けない

仲良く記念写真に収まる横浜高校の同級生4人。左から巨人木下、国学院大・冨田、DeNA度会、松本(本人提供)

話題のドラ1ルーキーに負けるわけにはいかない。巨人育成3年目の木下幹也投手(21)が燃えている。今年のドラフトで3球団競合の末、度会隆輝外野手(21)がDeNAに入団した。元ヤクルトの父博文さんという家系もさることながら、明るいキャラクターを爆発させて話題を呼んでいる。25日のファンフェスティバルではアニメ「ONE PIECE」の初代オープニング曲「ウィーア...

番記者コラム・中日

「8回の男」は誰か 侍V貢献の清水達也「レベルが高い」熾烈なセットアッパー争い

中日清水達也(2023年9月15日)

中日のセットアッパー争いが、熾烈(しれつ)だ。23日に契約更改した清水達也投手(24)の言葉が物語った。 「中日の8回を投げれば日本代表にいける。それくらい層が厚いし、レベルが高い」 昨季からリリーフに転向。2年連続50試合登板を決め、3勝3敗25ホールドを挙げた。11月に侍ジャパンに初選出され「アジアチャンピオンシップ」の優勝にも貢献した。「中継ぎの中で一...

番記者コラム・オリックス

77年ドラ1で阪急入りも87年引退…用具担当の松本正志さん、最後まで後輩の成長見守る

9月20日、リーグ3連覇を達成しオリックス中嶋監督(左)とともに記念撮影に納まる松本正志用具担当(中央)

11月5日、阪神の38年ぶりの優勝で日本シリーズが終わった。 頂上決戦連覇にはあと1勝届かなかったが、オリックスはリーグ3連覇。偉業は何ら色あせるものではないが、最終戦を終えた選手たちが京セラドーム大阪の駐車場に出てくるのを待ちながら、寂しさが募った。この日と同じメンバーによる試合を見ることは2度とないのだ、という思いからだった。 試合終了後、球団はメジャー...

番記者コラム・広島

ファン感謝デーでFA移籍の西川龍馬が送り出される空気感にこれまでにない温かみ

新井監督(中央)ら広島ナインと記念写真に納まる西川(前列右)(撮影・加藤孝規)

23日、マツダスタジアムで行われた「カープファン感謝デー2023」では、これまでにない空気を感じた。4年ぶりにマツダスタジアムで開催され、有観客で行われたことだけが理由ではなかった。そう感じたのは、FAでの移籍が決まっていた西川龍馬外野手(28)への反応だった。 これまでも移籍が決まっていた選手たちがファン感謝デーに参加したことはあった。ただ、ここまで温かく...

番記者コラム・阪神

桐敷拓馬が見せた「適応力」ボールの変化にブルペンのみで対応「ロジンとか練り込ませて」

11月19日、日本対韓国 日本3番手で登板する桐敷

阪神桐敷拓馬投手(24)の飛躍の1年は「アジア1」で締めくくられた。 「本当にうれしかった。これでシーズンが終わる形ですけど、本当に今年の最初では想像できなかった後半戦だった。大事なのはこれから。来年が大事だと、より一層感じました」。 初の侍ジャパン選出となった「アジアプロ野球チャンピオンシップ」。1次ラウンド初戦の16日台湾戦では1点リードの8回を1三振の...

番記者コラム・巨人

阿部慎之助監督が掲げる「困ったら、ど真ん中」“やれる方法”模索し実行したPTAイベント

謎解きの問題を解く児童たち

巨人阿部慎之助監督(44)が掲げる「困ったら、ど真ん中」「迷ったら、やれ」「愛されるチームを」は日常生活を充実させるための方法論にもなる。 小学2年になる私の息子が通う川崎市内の小学校で18日、PTAイベント「逃走中+謎解き」が開催された。児童、保護者ら総勢250人が参加した一大イベントは“脱コロナ禍”の象徴だった。保護者の有志23人が企画、準備を担い、当日...