【山田久志】阪神が敗れるパターンの1つは1、2番が機能しないとき 得意の攻撃広げられず

<阪神2-3中日>◇15日◇甲子園阪神としては後半にチャンスらしい場面がなかったから、中日が勝たないといけないゲームだった。しかも4回に高橋、森下のエラーから簡単にひっくり返された。やってはいけないことをやってしまうと、なかなか流れを好転させるのは難しかった。 この試合で見えていることは、阪神が敗れるパターンの1つは、やはり1、2番が機能しなかったとき、とい...
<阪神2-3中日>◇15日◇甲子園阪神としては後半にチャンスらしい場面がなかったから、中日が勝たないといけないゲームだった。しかも4回に高橋、森下のエラーから簡単にひっくり返された。やってはいけないことをやってしまうと、なかなか流れを好転させるのは難しかった。 この試合で見えていることは、阪神が敗れるパターンの1つは、やはり1、2番が機能しなかったとき、とい...
野球ファンにとって月曜は特別な日。先週を振り返って、今週に思いをはせる。識者に回顧と展望を聞いた。パ・リーグ編は平石洋介氏(45=日刊スポーツ客員評論家)。 ◇ ◇ ◇ 先週は5位の楽天が西武、ソフトバンクを相手に2勝1敗と続けてカードを勝ち越した。先々週の後半は日本ハムに大敗を重ねており「このままではシーズンが終わってしまう」と厳しく評論させ...
野球ファンにとって月曜は特別な日。先週を振り返って、今週に思いをはせる。識者に回顧と展望を聞いた。セ・リーグ編は緒方孝市氏(56=日刊スポーツ評論家)。 ----◇--◇---- 前半戦も残り2カードになった。球宴という次の節目も近づいているが、ここに来てさらに阪神の強さが目立っている。限られた戦力ではあるが、それでそつなく戦い、しっかりと勝ちを拾っている印...
選手17人の能登川に有力選手が複数!? 滋賀県の公立校にスカウトが注目した。 試合のあった7月7日は関西で高校野球が開催されていたのは滋賀大会のみ。マイネットスタジアム皇子山に行くと、第1試合の開始前から複数のNPBスカウトがバックネット裏に座っていた。「下級生もいるので見ておこうと思って」。それぞれのスカウトは同じ考えだった。 第1試合は比叡山-近江兄弟社...
<阪神2-1ヤクルト>◇13日◇甲子園指揮官・藤川球児は開催中のイベントに引っかけ「『ウル虎の夏』ですね」と切り出した。ラストは右翼・森下翔太のビッグプレー。得点は佐藤輝明の2ランだ。スター2人の活躍に、復活した伊藤将司の好投もあり、虎党にはこたえられないゲームだろう。 だが、きわどい試合だったのも事実。どちらに転んでもおかしくない展開だったと思う。阪神打線...
夏真っ盛りの11日の甲子園のグラウンド。控えめな笑顔の29歳が、タテジマの首脳陣、チームメートに歓迎されていた。「久しぶり」。そう声をかけた阪神野村克則バッテリーコーチ(51)の右手を、両手で握ったのは高橋遥人投手。「会えて良かったです」。少し恥ずかしそうに笑って返した。 昨年11月に「左尺骨短縮術後に対する骨内異物(プレート)除去術」を受け、リハビリを経て...
<阪神2-1ヤクルト>◇13日◇甲子園阪神の戦いは、ピッチャーが抑えて、クリーンアップが打つという、上位チームの典型的な勝ち方だった。9回はもつれたかにみえるが、エラーが出ていなければスンナリ逃げ切っていた。 まず先発の伊藤将は、相手打者が最初から打ちづらいと思っているのがありありだった。どのバッターも特に変化球を投じられたときの左腕の振りと、ボールの軌道に...
試合の流れが変わりかねないプレーが出たのは4回の攻撃だ。2点のビハインドを大山悠輔、小幡竜平の連続適時打でひっくり返す。なおも無死一、二塁で坂本誠志郎は犠打で1死二、三塁に。ここで打順は豊田寛に回る。今季、新しく指揮官になった藤川球児が積極的に起用している選手だ。その期待に応えたい場面ではあったと思う。 だが打球は遊撃手の正面をつくゴロに。作戦はおそらくゴロ...
<阪神5-2ヤクルト>◇12日◇甲子園阪神、ヤクルトの両チームの得点は、すべて無駄な四球が絡んだ一戦だった。阪神が8回に突き放したのも、ヤクルト阪口が2死にこぎつけながら、5番大山に与えた四球が起点だった。 ヤクルトとの戦力差は明らかだが、阪神にスキがなかったわけではない。それが4回に2点ビハインドをひっくり返し、1点を勝ち越した後にあった「1つの走塁死」だ...
<阪神5-2ヤクルト>◇12日◇甲子園前日の試合で11連勝で止まった阪神だが、大事なのは連敗をしないこと。大型連勝中というのは、どうしても無理をしてしまう。その反動で疲労が蓄積していたり、連勝が止まって気が抜けてしまい、大きな連敗を招いてしまうことがある。どういう戦いになるのか、注目していた。 阪神を助けたのは、ヤクルトベンチの消極的な攻撃だった。0-0で迎...
<阪神3-6ヤクルト>◇11日◇甲子園「『この味がいいね』と君が言ったから七月六日はサラダ記念日」。若い人はあまり知らないが中高年は誰でもうなずく短歌だろう。歌人・俵万智の歌集「サラダ記念日」(87年初版発行)に収録されたこの短歌が有名になり、広まった。 ここ数日、阪神の“記念日”も続いていたのである。今月8日は「最速M記念日」だ。闘将・星野仙一の下で戦った...
<ロッテ2-2西武>◇11日◇ZOZOマリン前西武GMで日刊スポーツ客員評論家の渡辺久信氏(59)が11日、ロッテ-西武11回戦が行われたZOZOマリンを訪れました。延長12回2-2で引き分けた一戦で西武の戦いをチェック。「ナベQ論」として、あえていつものしゃべり口調でお届けします。【聞き手・構成=金子真仁】 ◇ ◇ ◇ もうすぐ7月末、プロ野...
<阪神3-6ヤクルト>◇11日◇甲子園 大型連勝がついに止まった阪神ですが、大逆転の可能性もあったのではないかと見ました。上位打線はやはり調子が良く、つながりがあります。3回まではヤクルト・ランバートの球威に差し込まれている感じがありましたが、4回にしっかりとらえました。 森下が甘い直球を打って中前に転がすと、佐藤輝はチェンジアップを大振りせずに右前打。大山...
<広島3-6阪神>◇10日◇マツダスタジアムマツダスタジアムの広島ファンは赤い風船を持つ手がしびれていたかもしれない。7回裏、応援歌「それ行けカープ」に合わせて宙に飛ばすため、大きく膨らませていたがその表の攻撃が長すぎた。6回裏に逆転に成功した…と思った直後、一挙、阪神打線が5点を奪うのである。 この回は森下翔太、佐藤輝明の阪神が誇る3、4番に連続適時二塁打...
<広島3-6阪神>◇10日◇マツダスタジアム阪神伊原は1-0の6回2死一塁から連続四球で塁を埋め、降板した。勝利投手の権利を持っていたが、代わった桐敷が押し出し死球と2点タイムリーで逆転され、反対に負け投手になるところだった。味方打線が再逆転し、負けも消えたが、本人にとって悔やまれる降板の仕方となった。もっとも、内容自体は非常に良かった。散発3安打で、初回、...
<阪神6-3広島>◇10日◇マツダスタジアム現役時代は阪神一筋22年、4番や代打の神様で活躍した日刊スポーツ評論家の桧山進次郎氏(56)が試合をチェック。阪神が6回裏に逆転された直後の7回表に再逆転し、11連勝を決めた場面を強い勝ち方と指摘。2位以下で最も投打のバランスが高い広島に、苦手意識を植えつけた敵地での3連勝と位置づけました。【聞き手=松井清員】 ...
<広島1-3阪神>◇9日◇マツダスタジアム佐藤輝明は必ずタイトルを取らなければならない。そう強調するのは広島3連覇監督の緒方孝市(日刊スポーツ評論家)だ。 広島に来たので久しぶりにゆっくり話す機会をつくった。そこで強調していたのは佐藤輝がタイトルを獲得する「必要性」についてだ。 緒方自身、強烈に記憶に残るのはカープ時代の恩師・山本一義から言われたことである。...
<広島1-3阪神>◇9日◇マツダスタジアム阪神藤川監督の決断に驚かされた。1点リードの6回裏。大竹は先頭の野間にヒットを許したが、盗塁失敗もあり、2死走者なしとなった。 ここからファビアン、小園と連打を浴び、藤川監督はベンチを出て、継投に移った。勝っている状況で、もうひと踏ん張りさせるのかとも考えた。というのも、1度は2死走者なしとなったことで、ブルペンをい...
<ロッテ1-13日本ハム>◇9日◇ZOZOマリンチームとしての「輪郭」が、ここまではっきりと分かれて見える試合は久しぶりだった。 首位を走る日本ハムと、迷走を続けるロッテ。両者の明暗は、勝敗だけではなく、プレーの1つ1つににじんでいた。 日本ハムは、この時期にロッテ、楽天といった下位チームとの対戦で勝ち星を落とさないことが、混戦を抜け出すカギになる。その意味...
<広島1-6阪神>◇8日◇マツダスタジアム今の阪神には「勝つ流れ」がある。逆説的な感覚でそう思う場面があった。前川右京の適時二塁打で3点リードとなった4回、1死満塁。打席は9番の才木浩人に回ったところだ。 才木は初球にバントの構えをするなど揺さぶっていたが、正直、ここは何もやらないと予想していた。2死満塁で1番・近本光司に回れば十分と思ったからだ。バットに当...