ニッカンプロ野球

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番記者コラム・楽天

吉野創士「結構力強さ出てきた。いい感じ」ファームで体作りに汗流す日々 石井監督の期待応える

楽天対ロッテ 2回裏楽天2死二塁、中前適時打を放つ楽天吉野(撮影・河田真司)

楽天吉野創士外野手(19)が、黙々と汗を流している。21年ドラフト1位で入団し、今春のキャンプは1軍で過ごした。オープン戦にも10試合に出場。しかし、3月15日オリックス戦(静岡)で先発出場をしたのを最後に、ファームへと合流した。今季の2軍戦の出場はなし。吉野は「ケガとかじゃ全くなくて」と説明する。 2軍合流する直前、石井監督から呼ばれた。指示されたのは、体...

野球手帳

高校野球の大会補助に大阪体育大が初参加、互いにメリット「将来また一緒に」

高校野球近畿大会の運営補助に初参加し、終礼を行う大体大の選手。中央は松平コーチ(撮影・柏原誠)

高校野球の近畿大会が行われている大阪シティ信金スタジアムに出向くと、あちこちで体格のいい選手が忙しそうに動き回っていた。大阪体育大の硬式野球部の生徒たちだった。 彼らを引率した同大学の松平一彦コーチ(45)が説明してくれた。 「大学生の社会貢献活動みたいなものですね。みんながお世話になった高校野球。サポートしてもらっていたのが、サポートする側に回ることで何を...

岡田の野球よ

【内匠宏幸】想定外のシーズン送る岡田彰布が得意とする交流戦へ「戦い方?そんなん簡単やんか」

阪神岡田彰布監督(23年5月撮影)

監督である岡田彰布も、それは想定外の展開となった。シーズンがスタートして2カ月で、なんと貯金が「17」(5月29日現在)。トラ番の取材でも「こんなん、デキ過ぎよ」と素直な気持ちを明かしている。 3月の中旬、岡田にシーズンの展望を聞いた。その時はこう答えている。「スタートダッシュとかは気にしてない。普通にスタートを切れれば、いいだけのこと。でもな、5割はキープ...

評論家コラム

【権藤博】借金12の中日、育成路線の「方針」理解も「手段」には疑問 改革へトレードも視野

中日立浪監督(2023年5月24日撮影)

中日は借金12のリーグ最下位で30日から交流戦に入る。就任2年目の立浪和義監督(53)は大胆な若手起用でチーム改革に着手した。中日OBで日刊スポーツ評論家の権藤博氏(84)は起用法に理解を示す一方、交流戦ではポジション&打順の固定化を提案。さらに出場機会が激減したベテラン、中堅選手らのトレードを要望した。 --◇--◇--◇-- シーズン序盤から経験も実績も...

野球手帳

女子硬式野球を追いかける 26歳の元女子プロ監督と日大国際関係学部の挑戦

明るく元気な日大国際関係学部・女子硬式野球部の選手たち。後ろにそびえるのは富士山(撮影・沢田啓太郎) とにかく、全員がテキパキと動く。日大国際関係学部女子硬式野球部の練習には無駄な空き時間がほとんどない。しかも、やらされている感は全くなく、みんな自然に体が動いてるようにみえた。 取材したのはゴールデンウイークの真っただ中。どこかに遊びに行きたくなるものだけど...

虎だ虎だ虎になれ!

【虎になれ】才木復活の背景に梅野「抑えんと感覚が戻ってけえへんからな」岡田監督 復調手応え

阪神対巨人 試合後、勝利投手の阪神才木をねぎらう岡田監督(前列中央)(撮影・滝沢徹郎)

<阪神4-1巨人>◇28日◇甲子園才木浩人がしっかり復活した背景には梅野隆太郎の存在があったと思う。 この日の組み立ては理想的だった。力強い真っすぐで押して要所でフォークを落とす。才木のそれはクセがあり、曲がりながら落ちるという。それに対応し、体を張って止める。そこにブロッキングの名手・梅野の真骨頂があるのだ。 「ストレートで押して。それが7、8割ぐらい来る...

番記者コラム・日本ハム

完全復活目指す宮西尚生「失敗許されへんって立場で常におる」危機感でセットアッパー“奪還”

楽天対日本ハム 8回裏から登板し、今季10ホールド目の宮西(撮影・横山健太)

日本ハム宮西尚生投手(37)が5月28日楽天戦(楽天モバイルパーク)で今季10ホールド目を挙げた。 2年ぶりに2桁に乗せた数字について試合後に聞くと、「10でしょ。そんなんで、いちいち聞かないでください」と苦笑い。ただ、前人未到の通算400ホールドまで、あと10ホールドにもなったことを伝えると「そっか!」。続けて、完全復活だけを目指している今季の胸の内を、あ...

田村藤夫のファームリポート

【田村藤夫】DeNA高卒2年目・小園健太のカットボールは「○」真っすぐはまだまだこれから

DeNA小園健太(2023年3月21日撮影)

【144】<ファームリポート><イースタンリーグ:DeNA4-3楽天>◇28日◇横須賀 高卒プロ2年目のDeNA・小園健太投手(20=市和歌山)の現状をリポートする。先発して5回で103球を投げ、7安打5四球、3失点だった。      ◇     ◇     ◇   21年の選抜大会で小園-松川バッテリーを見ていた。その時は制球の良さが印象にあっただけに、こ...

評論家コラム

【岩田稔】ボール球を振らない阪神打線 12球団最多166四球の選球眼が失投と集中得点を誘う

阪神対巨人 7回裏阪神1死満塁、ノイジーは中前適時打を放つ(撮影・上山淳一)

<阪神4-1巨人>◇28日◇甲子園阪神が今季最長の8連勝を飾り、貯金を今季最多の17に増やした。同点の7回に四球も絡めて一挙3得点。虎OBでもある日刊スポーツ評論家の岩田稔氏(39)は2番中野拓夢内野手(26)の四球に注目し、投手目線で「タイガース打線の怖さ」を解説した。【聞き手=佐井陽介】   ◇  ◇  ◇ 阪神打線は同点で迎えた7回裏、またも四球絡みで...

虎だ虎だ虎になれ!

【虎になれ】失策数ワースト2位…それでも阪神が強いワケ

阪神対巨人 4回表巨人2死、中野は大城卓の打球を逃し失策となる(撮影・加藤哉)

<阪神3-2巨人>◇27日◇甲子園これはまずいかもしれない。でも今年は違うからな-。ずっと阪神戦を見ている熱心な虎党ならそう思ったのではないか、と勝手に想像する瞬間がある。4回のことだ。 先発・大竹耕太郎は立ち上がりに少し苦しんだがすぐに復調。3回を3者凡退で終えた。さらに4回も秋広優人、岡本和真を切り、2死走者なし。大城卓三も二ゴロに切り、この回もクリーン...

評論家コラム

【桧山進次郎】阪神明暗を分けた7回攻防 劣勢でもひっくり返す攻撃力、踏ん張る投手力大きい

阪神対巨人 7回裏阪神2死二、三塁、ベンチ前に総出で、2点適時打を放った中野をたたえる阪神ナイン(撮影・加藤哉)

<阪神3-2巨人>◇27日◇甲子園またしても“ラッキー7の虎”だ。カード初戦(26日)も7回に逆転した阪神が、この日も7回に0-0の均衡を破った。 桧山 特に甲子園の7回はファンの熱気で盛り上がって、相手チームにも雰囲気が伝わっていく。今は一番いいチーム状態で、劣勢でもひっくり返すことのできる攻撃力がある。がそこまで踏ん張っている投手力が大きい。大竹は1回に...

評論家コラム

【緒方孝市】今季初勝利の広島森下暢仁、勝ち星がついたことが何より大きい

広島対ヤクルト 7回裏広島1死一、二塁、森下(左)は西川の先制適時打で生還した秋山を笑顔で迎える(撮影・加藤孝規)

<広島4-1ヤクルト>◇27日◇マツダスタジアム広島森下暢仁投手がまた1つ段階を上げた。 前々回登板、サヨナラ負けを喫した前回登板をへて、投球回を重ねるごとに状態が戻ってきている。この日は立ち上がりにピンチを招いたものの、2回以降は本来の投球を取り戻した。フォームのバランスが良く、直球に力強さがあり、カットボールなどの変化球にも切れがあった。登板を重ねて、術...

評論家コラム

【篠塚和典】打席で見てみたいバウアーの球筋 内角攻めないので狙われやすく、苦しい外角一辺倒

中日対DeNA 6回裏中日1死、細川に右越え本塁打を打たれたバウアー(撮影・森本幸一)

先発したバウアーは、初登板初勝利から、一転してノックアウトを浴び、4度目の登板でどんなピッチングをするのか注目していた。ちょっと素直過ぎるピッチングに映った。 外角スライダーで打ち取る組み立てなのだが、その割には内角を攻めない。それでは狙われやすくなる。 ひとつひとつのボールはレベルは高い。なのに、あれだけしっかり対応されるのは、球筋が見やすいのだろう。本音...

助っ人列伝

メンドーサ、現役引退後は母国球団でGMに

日本ハム時代のメンドーサ(2015年2月26日撮影)

プロ野球選手の引退後のキャリアはさまざまだが、フロント入りしてGMまで務める例は外国では珍しいケース。かつて日本ハムで活躍した右腕ルイス・メンドーサは母国のメキシカンリーグでGMに就任した。 メンドーサは2000年にレッドソックスと契約してプロ入り。メジャーデビューはトレードで移籍したレンジャーズで果たし、2007年に6試合に登板して初勝利も手にしている。 ...

虎だ虎だ虎になれ!

【虎になれ】「うまいこといくようにやってんねん」岡田監督 細かな言い回しからにじむ戦う姿勢

阪神対巨人 試合に勝利し笑顔の阪神岡田監督(左から2人目)(撮影・滝沢徹郎)

<阪神2-1巨人>◇26日◇甲子園「うまいこといってるんちゃうねん。うまいこといくようにやってんねん。言い方で、だいぶ違うで」 快勝後の指揮官・岡田彰布にしかられた。「やることなすこと、うまいこといってるみたいに見えますけど」。囲み取材が終わった後の雑談。何げなく、というか率直に感じたことを口にすると冒頭のセリフがぴしゃりと返ってきた。 どこまでも強気である...

評論家コラム

【山田久志】阪神、当分は「8回湯浅」「9回岩崎」の並び いかに交流戦を乗り切るか

阪神対巨人 湯浅は8回表を無失点に抑えて笑顔を見せる(撮影・上田博志)

<阪神2-1巨人>◇26日◇甲子園阪神の戦いぶりは、すべてがうまく回っているように見える。阪神が強いのか、他が頼りないのか…。 山田 阪神はもっともいいチーム状態にあるといっていいだろう。どのチームも“波”があって、開幕直後はDeNAが乗って、今は阪神にきている。追いかけるチームがもたつき、巨人が少し調子を上げてきたところだ。最初から継投になる試合で、それが...

評論家コラム

【里崎智也】中日ミス重ねない姿勢に勝利への気持ち DeNA「打てなければ負ける」から脱却を

中日対DeNA 4回裏中日無死、左越え本塁打を放った石川昂を迎える立浪監督(右から2人目)ら(撮影・森本幸一)

<中日1-0DeNA>◇26日◇バンテリンドーム中日はDeNA戦での今季初勝利を挙げた。攻め手を欠く中、何とかしようとする姿勢が感じられた。 石川昂のソロで先制。追加点がほしい7回無死一塁。ビシエドの代走高松はガゼルマンのけん制に飛び出すも、そのまま走り抜いて間一髪で二塁を奪った。 挟まれたことは良くない。だが止まったり、戻ったりせず、思い切って走りきったと...

虎だ虎だ虎になれ!

【虎になれ】虎党なら気づいているだろうが2死から得点できる阪神 そら強いわ

阪神対ヤクルト 10回表阪神2死、近本が中前打を放つ(撮影・藤尾明華)

<ヤクルト4-7阪神>◇25日◇神宮これはアレか-と浮かれるのはやめておく。阪神は5連勝で貯金は今季最多の「14」となった。通算28勝14敗1分けは完全に2勝1敗ペースである。「アレ」はともかく、乗りに乗っているのは間違いない。 よう勝てたな。はっきり言ってそういう展開だった。苦しむヤクルトを相手に1回、いきなり無死一、二塁の好機をつくったが後続なく無得点。...

番記者コラム・西武

静岡時代を取材した鈴木将平、埼玉で実現しそうな中日村松開人との静岡対決が楽しみ

ベンチへ向かいガッツポーズする西武鈴木将平(2023年5月13日撮影)

2015年11月から3年間、静岡支局で勤務した記者として、当時取材していた選手たちの現在は、とても気になるところです。 静岡高出身の西武鈴木将平外野手(25)もその1人。5月19~21日のソフトバンク3連戦(ペイペイドーム)で、わずかな時間でしたが、久々に言葉を交わす機会がありました。 16年ドラフト4位入団の7年目。俊足巧打が持ち味で、今季ここまで31試合...

田村藤夫のファームリポート

【田村藤夫】日本ハム吉田輝星の生命線、真っすぐの仕上がりをチェックした

11日のイースタン・リーグDeNA戦に先発で4回2安打2失点(自責0)だった日本ハム吉田

【143】<ファームリポート><イースタンリーグ:日本ハム2-10楽天>◇25日◇鎌ケ谷 プロ5年目、日本ハム吉田輝星投手(22=金足農)のピッチングにいよいよ吉田らしさが漂ってきた。この試合では、先発して2回を投げ、打者8人に被安打2、奪三振1、失点1。球数は32球だった。   ◇  ◇  ◇ 1軍を念頭に置き始めたのか、これが吉田流の段階を踏んだ調整法な...