藤浪晋太郎を目覚めさせたアスレチックス守護神の熱き説得「フジはなぜ自分を信じないんだ?」
<藤浪を追って(3)>激動の大リーグ1年目を終えた藤浪晋太郎投手(29)に7カ月間、密着し続けた男がいた。 関西テレビの服部優陽(ゆうひ)アナウンサー(30)はなぜ休職してまで太平洋を渡ったのか。間近で見続けた“戦友”だけが知る藤浪メジャー挑戦の舞台裏に5回連載で迫った。 ◇ ◇ ◇ 5月12日は当初、アスレチックス藤浪にとって「ノースローデー...
<藤浪を追って(3)>激動の大リーグ1年目を終えた藤浪晋太郎投手(29)に7カ月間、密着し続けた男がいた。 関西テレビの服部優陽(ゆうひ)アナウンサー(30)はなぜ休職してまで太平洋を渡ったのか。間近で見続けた“戦友”だけが知る藤浪メジャー挑戦の舞台裏に5回連載で迫った。 ◇ ◇ ◇ 5月12日は当初、アスレチックス藤浪にとって「ノースローデー...
今オフにポスティングシステムで大リーグ移籍を目指す、オリックス山本由伸投手(25)は、大忙しだ。27日に都内で行われた最優秀バッテリー賞の表彰式に出席すると、翌28日はNPBアワード。沢村賞、MVP、ベストナイン、最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振、勝率1位…。文字通り抱えられないほどのタイトルを手にした。 そんな中、うれしい再会が待っていた。最優秀バッテリ...
歴史的な制球力を見せ、阪神の新エースたちが「アレ」を引き寄せた。最優秀防御率の村上頌樹(25)と、12勝とブレークした大竹耕太郎の両投手(28)。四球を出さないという、強力な武器がものを言った。 村上の15与四球は、今季セの規定投球回を満たした12投手中、東(DeNA)と並び最少だ。与四球率(9イニング換算の与四球数)は0・94。投球回数の多かった東0・78...
気温6度と冷え込む中、横浜スタジアムに笑顔の輪が広がった。DeNAは、26日に「キッズベースボールフェスティバル2023」を開催。取材が可能だったハマスタでは、指導を受けた子どもたちはもちろん、選手たちの笑顔が印象的だった。 会話の内容も多種多様だった。野球教室中にも関わらず、森原康平投手(31)は好きな食べ物を聞かれ、伊藤光捕手(34)はポケモンの話題で談...
やはり「日本一」は特別なんだ。そう強く思ったのが11月25日に開かれたOB会総会のこと。ファン感謝デーの後、大阪市内のホテルで4年ぶりの開催となった。出席したのがOB、関係者の230人。昔の総会とはまったく違う景色がそこにあった。 成績が伴わないと、OBも出席をためらったのだろう。チームと同じように、OBも鬱積(うっせき)した思いがあった。それが今回の38年...
「えっ?」と思った。そう言うのも失礼だがびっくりしたのは確かだ。25日、大阪市内のホテルで開催された阪神OB会総会。そこに登場した“ある人物”を見たときだ。安仁屋宗八。79歳。白いもみ上げ、ヒゲを蓄え「おお。久しぶり」と柔和な表情を浮かべた。 沖縄出身者としては初のプロ野球選手。地元では「レジェンド」として尊敬される。カープ戦で広島に出張し、マツダスタジアム...
話題のドラ1ルーキーに負けるわけにはいかない。巨人育成3年目の木下幹也投手(21)が燃えている。今年のドラフトで3球団競合の末、度会隆輝外野手(21)がDeNAに入団した。元ヤクルトの父博文さんという家系もさることながら、明るいキャラクターを爆発させて話題を呼んでいる。25日のファンフェスティバルではアニメ「ONE PIECE」の初代オープニング曲「ウィーア...
<藤浪を追って(2)>激動の大リーグ1年目を終えた藤浪晋太郎投手(29)に7カ月間、密着し続けた男がいた。関西テレビの服部優陽(ゆうひ)アナウンサー(30)はなぜ休職してまで太平洋を渡ったのか。間近で見続けた“戦友”だけが知る藤浪メジャー挑戦の舞台裏に5回連載で迫った。 ◇ ◇ ◇ 服部アナウンサーは今年5月、日記帳に強い筆圧で書き記...
中日のセットアッパー争いが、熾烈(しれつ)だ。23日に契約更改した清水達也投手(24)の言葉が物語った。 「中日の8回を投げれば日本代表にいける。それくらい層が厚いし、レベルが高い」 昨季からリリーフに転向。2年連続50試合登板を決め、3勝3敗25ホールドを挙げた。11月に侍ジャパンに初選出され「アジアチャンピオンシップ」の優勝にも貢献した。「中継ぎの中で一...
<藤浪を追って(1)>激動の大リーグ1年目を終えた藤浪晋太郎投手(29)に7カ月間、密着し続けた男がいた。 関西テレビの服部優陽(ゆうひ)アナウンサー(30)はなぜ休職してまで太平洋を渡ったのか。間近で見続けた“戦友”だけが知る藤浪メジャー挑戦の舞台裏に5回連載で迫った。 服部アナウンサーは休職中、熱狂的な藤浪ファンとして米国で有名に(本人提供) 23年晩夏...
11月5日、阪神の38年ぶりの優勝で日本シリーズが終わった。 頂上決戦連覇にはあと1勝届かなかったが、オリックスはリーグ3連覇。偉業は何ら色あせるものではないが、最終戦を終えた選手たちが京セラドーム大阪の駐車場に出てくるのを待ちながら、寂しさが募った。この日と同じメンバーによる試合を見ることは2度とないのだ、という思いからだった。 試合終了後、球団はメジャー...
誇らしげに手を振る。11月23日のパレードだ。オリックスとともに行われた5パレード。阪神の場合、ここに「日本一」の冠がつく。監督、コーチ、選手、球団関係者…。すべてが感激に浸ったに違いない。 日本一がこれほど喜ばしいことなのか。経験した者でしか味わえぬ感覚。岡田彰布は選手をここまで導いてこれたことに、体を震わせていた。そして、この喜びを来年も…と強く意識して...
阪神の甲子園主催試合で今季最少は6月5日のロッテ戦(甲子園)で3万6780人だ。これで「最少」なのもすごいが阪神関係者が言われ、うれしかったのはこういうことだという。 「2日でこれだけ売れるなんて考えられない」。阪神の営業関係者があるパ・リーグの同じ立場にいる人物から聞いた言葉という。ロッテ戦は同2日、金曜日から週末3連戦の予定だった。だが2日は雨天中止。そ...
23日、マツダスタジアムで行われた「カープファン感謝デー2023」では、これまでにない空気を感じた。4年ぶりにマツダスタジアムで開催され、有観客で行われたことだけが理由ではなかった。そう感じたのは、FAでの移籍が決まっていた西川龍馬外野手(28)への反応だった。 これまでも移籍が決まっていた選手たちがファン感謝デーに参加したことはあった。ただ、ここまで温かく...
関西対決となった今季の日本シリーズは阪神がオリックスを撃破して38年ぶりの日本一に。その第7戦で貴重な先制3ランを打ったことで喝さいを浴びたシェルドン・ノイジーはレギュラーシーズンで9本塁打にとどまっていた。このノイジーと同じようにシーズン中の鬱憤を日本シリーズでの劇的アーチで晴らしたのがヘクター・クルーズだった。 クルーズは兄のホセ(元アストロズほか)とト...
阪神桐敷拓馬投手(24)の飛躍の1年は「アジア1」で締めくくられた。 「本当にうれしかった。これでシーズンが終わる形ですけど、本当に今年の最初では想像できなかった後半戦だった。大事なのはこれから。来年が大事だと、より一層感じました」。 初の侍ジャパン選出となった「アジアプロ野球チャンピオンシップ」。1次ラウンド初戦の16日台湾戦では1点リードの8回を1三振の...
巨人阿部慎之助監督(44)が掲げる「困ったら、ど真ん中」「迷ったら、やれ」「愛されるチームを」は日常生活を充実させるための方法論にもなる。 小学2年になる私の息子が通う川崎市内の小学校で18日、PTAイベント「逃走中+謎解き」が開催された。児童、保護者ら総勢250人が参加した一大イベントは“脱コロナ禍”の象徴だった。保護者の有志23人が企画、準備を担い、当日...
楽天のドラフト3位、東海大菅生・日当(ひなた)直喜投手(18)の真っすぐな言葉が印象的だった。 11月12日に神奈川県内のホテルで行われた入団交渉で契約に基本合意した後に取材した。その中盤で、1年目からどんな活躍がしたいか、という質問が投げかけられた。日当は迷いなく、回答した。 「やっぱり新人王を取りたいなと思います。東北(のチーム)に入ったからには“東北を...
<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>「ダサいまま終われないでしょ」 今シーズン終盤、兵庫・神戸市内の焼き肉屋で元ソフトバンクの上林誠知外野手(28)は静かに燃えていた。 18年に初の全試合出場を果たした。打率2割7分、22本塁打、62打点。当時は23歳で、誰もが将来のホークスを担う逸材だと期待した。しかしその後は、けがや不振に苦む。直近では22年...
阪神タイガースのオーナー、杉山健博について、監督の岡田彰布は語っている。「野球に詳しい。ホンマ、すごいわ、あの情熱というのかな。チームが強くなってほしい…という熱を感じるもんな」と。 杉山は1958年生まれ。岡田より1歳下で、11月20日に65歳の誕生日を迎えた。監督よりオーナーの方が年下というのが珍しい。岡田が球界最高齢監督というのもあるが、2人の関係は非...