ニッカンプロ野球

評論家コラム

【緒方耕一】日韓戦が接戦になった要因は? 侍ジャパン「優勝してよかった」で終わらないように

日本対韓国 優勝を飾り記念撮影に納まる、前列左から秋広、佐藤輝。後列左から野村、小園、梵コーチ、牧、野口(撮影・たえ見朱実)

<アジアプロ野球チャンピオンシップ2023:日本4-3韓国>◇決勝◇19日◇東京ドーム何が起こるか分からないと言われる国際大会ならではの戦いになった。正直、実力だけを比べるなら日本が上。しかし野球というスポーツは強いと思われたチームがコロッと負けることがある競技。打撃戦になれば実力差が出やすいが、特に今試合のようなロースコアのゲームはもつれやすい。接戦になっ...

【西本聖】早川隆久が日本を代表する左腕になるには 宮城の制球力か今永のキレを手本に磨くこと

<アジアプロ野球チャンピオンシップ2023:日本10-0オーストラリア>◇1次リーグ◇18日◇東京ドーム実力通りの結果と言ってしまえばそれまでだが、すでに決勝進出がなくなっているオーストラリアとはモチベーションの差もありすぎる。日本チームがコールド勝ちの圧勝で、1位通過を決めた。ただ、今大会は若手主体の大会。勝ち負けよりも数年後に日の丸を背負って戦う選手の育...

【宮本慎也】侍ジャパン、なぜ韓国に苦戦? 明らかにチーム力で上回るが…日本チームの課題あり

韓国に勝利し、喜ぶ日本ナイン(撮影・菅敏)

<アジアプロ野球チャンピオンシップ2023:日本2-1韓国>◇1次リーグ◇17日◇東京ドームアジアの野球界で、日本の最大のライバル国といえば真っ先に韓国の名前が挙がるだろう。若手主体で挑む大会とはいえ、どういう戦いになるかは興味深いところ。今後の両国の野球がどういう方向で進化していくのか? そういう視点で見ていた。 試合は2-1で接戦だが、明らかに日本チーム...

【緒方耕一】最後も際立った阪神の総合力 青柳「初登板」が奏功しオリックス打線を分断

オリックス対阪神 38年ぶり2度目の日本一を決め、チームメートに胴上げされる阪神岡田監督(撮影・上山淳一)

<日本シリーズ:オリックス1-7阪神>◇第7戦◇5日◇京セラドーム大阪日本一が決まる最終戦は、阪神の総合力が際立った試合だった。 2戦目でめった打ちに遭った西勇は前日の試合でリリーフ登板し、3戦目に先発した伊藤将も前回の登板を見る限り、先発させるには心もとない状況だった。そこで先発の重責を背負ったのが、今シリーズで初登板になる青柳だった。そんな中、文句なしの...

【西本聖】オリックス山本由伸は「悪いなりの投球」で14奪三振 カーブでのフォーム修正利いた

オリックス対阪神 8回、力投するオリックス山本(撮影・藤尾明華)

<日本シリーズ:オリックス5-1阪神>◇第6戦◇4日◇京セラドーム大阪今試合の見どころは、オリックスの先発・山本に尽きると思っていた。第1戦に先発して5回2/3、7失点。王手をかけられた状況でエースらしいピッチングが復活しなければ、オリックスに勝ち目はないと思っていた。 初回は3者凡退に抑えたものの、前回のピッチングと同様で体の開きが早く、真っすぐがシュート...

【岩田稔】阪神は痛い敗戦も2番手西勇輝の内角攻めに注目 第7戦へ右打者狂わす狙いもあったか

オリックス対阪神 6回、阪神2番手で登板の西勇(撮影・上山淳一)

<日本シリーズ:オリックス5-1阪神>◇第6戦◇4日◇京セラドーム大阪オリックスは山本由伸投手(25)が好投し、3勝3敗で日本一へ逆王手をかけた。阪神OBで日刊スポーツ評論家の岩田稔氏(40)は勝敗の分岐点に、右翼先発した森友哉捕手(28)の4回ビッグプレーを選択。阪神2番手で登板した西勇輝投手(32)の内角攻めにも注目した。【聞き手=佐井陽介】  ◇ ◇ ...

【大石大二郎】日本シリーズ行方は「山本由伸次第」阪神が第6戦落とせばオリックスが優位に

室内でキャッチボールを行い最終調整をするオリックス山本(撮影・和賀正仁)

現役時代は近鉄一筋17年で4度の盗塁王に輝き、オリックスで監督を務めた日刊スポーツ評論家の大石大二郎氏(65)が日本シリーズ第6、7戦(京セラドーム大阪)のポイントを解説します。3勝2敗で38年ぶりの日本一に王手をかけた阪神が優位で迎える第6戦。ポストシーズンで不振のオリックス先発の山本由伸投手(25)が、すべてのカギを握ると分析しました。【聞き手=松井清員...

【真弓明信】38年ぶり日本一の流れできた 阪神森下翔太は追い込まれて打撃の基本に立ち返れた

阪神対オリックス 8回裏阪神1死二、三塁、適時三塁打を放つ森下。投手宇田川(撮影・加藤哉)

<日本シリーズ:阪神6-2オリックス>◇第5戦◇2日◇甲子園阪神が劇的な逆転勝利で38年ぶりの日本一に王手をかけた。2点ビハインドの8回。2番手山崎颯に連打を浴びせ、近本光司外野手(28)の右前適時打で1点差。なおも1死二、三塁で森下翔太外野手(23)の左中間適時三塁打で逆転に成功した。阪神元監督で85年日本一メンバーの真弓明信氏(70=日刊スポーツ評論家)...

【宮本慎也】「ミス合戦」の悪循環断ち切った阪神森下翔太 強いメンタルで痛恨失策に萎縮せず

日本シリーズ第5戦 阪神対オリックス 8回裏阪神1死二、三塁、逆転2点適時三塁打を放った森下がガッツポーズをする(撮影・上田博志)

<日本シリーズ:阪神6-2オリックス>◇第5戦◇2日◇甲子園両チームともミスが多い日本シリーズとなっているが、2勝2敗で迎えた第5戦も“ミス合戦”になった。ここまでミスの多い日本シリーズは記憶にない。プレーヤー側の立場からすると「もうミスはできない」という思いが雪だるま式に膨れ上がり、どんどん体が硬くなっていく。こうした悪循環を断ち切るのは、気持ちを切り替え...

【鳥谷敬】オリックスが4番勝負をチョイスした意味 阪神大山がサヨナラ打を決めた事実

阪神対オリックス 9回裏阪神1死満塁、サヨナラ適時打を放つ大山(撮影・石井愛子)

<日本シリーズ:阪神4-3オリックス>◇第4戦◇1日◇甲子園阪神が劇的なサヨナラ勝ちで2勝2敗のタイに戻した。3-3の9回1死から近本が四球で出て2暴投で三塁に進むと、2者連続の申告敬遠で満塁。最後は大山が三遊間を破った。 日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(42)は「4番大山勝負」を巡るオリックスベンチの思惑、サヨナラ打という結果が持つ意味を語った。    ◇ ...

【里崎智也】一見激しい攻防も「ミス合戦」評価が妥当な頂上決戦 第4戦も四球とミスが勝敗左右

阪神対オリックス 7回表無死、広岡の打球を見失う佐藤輝(撮影・石井愛子)

<日本シリーズ:阪神4-3オリックス>◇第4戦◇1日◇甲子園ひとつずつミスを取り上げたら、この評論は説明だけになってしまう。今年のシリーズは四球とミスによって勝敗が左右されている。第4戦もご多分に漏れずの展開だった。 ポイントだけ指摘するならば、1点を追うオリックスは2回、先頭頓宮が三塁打。近本がクッションボールの対応を誤り、足に故障を抱える頓宮に三塁を奪わ...

【吉田義男】ボーンヘッドに近い伊藤将司の悪送球 阪神は原点に立ち返って切り替えたい

阪神対オリックス 5回表オリックス1死一塁、東の送りバントを伊藤将が二塁へ悪送球(撮影・前岡正明)

<日本シリーズ:阪神4-5オリックス>◇第3戦◇10月31日◇甲子園第1戦、第2戦が大味なゲームだっただけに、一転して息詰まる熱戦になりました。阪神か、オリックスか、どちらに転んでもおかしくない展開で、久しぶりに興奮しました。 阪神が「10安打、4得点、9残塁」で、オリックスが「9安打、5得点、7残塁」。ですから、数字だけをみても、両チームともまったく互角の...

【緒方耕一】近本光司の盗塁死でオリックスの「流れ」に 走るまでの内容に阪神の「焦り」感じた

阪神対オリックス 3回裏阪神1死一塁、一塁走者近本は打者森下のとき二塁盗塁失敗。野手はゴンザレス(撮影・加藤哉)

<日本シリーズ:阪神4-5オリックス>◇第3戦◇31日◇甲子園ささいなきっかけで、試合の「流れ」は変わってしまう。特に今シリーズはささいなきっかけから変わった小さな「流れ」が、大きな「激流」になって一方的なワンサイドゲームになっている。1勝1敗で迎えた3戦目がどういう「流れ」になるのか? ささいな「流れ」に注目していた。 最初にささいな「流れ」があったのは、...

【桧山進次郎】甲子園3連戦のポイントは好調打線の勢いをどちらが先に止めるか 阪神優位とみる

打撃練習する阪神佐藤輝(撮影・上山淳一)

阪神とオリックスは、シーズン、CSとも強力な投手力を看板に勝ち上がっただけに第1、2戦の8-0、8-0は予想外でした。 裏を返せば、それだけ攻撃陣に集中力があったということ。阪神は森下、オリックスは宗に当たりが出ていないぐらいで、他の主力に逆シリーズ男の気配はない。両軍とも打線は良い状態で第3戦に臨めると思います。 甲子園3連戦のポイントは、その打線の勢いを...

【梨田昌孝】2試合とも大味な展開もやや阪神が有利 日本シリーズは第7戦まで持ち込まれる予感

【イラスト】日本シリーズ日程&結果

<日本シリーズ:オリックス8-0阪神>◇第2戦◇29日◇京セラドーム大阪オリックスは初戦に大敗を喫したことで、気持ちを切り替えやすかったはずだ。 初戦は阪神、この一戦はオリックスがやり返して1勝1敗のタイになった。これで今年の日本シリーズは第7戦までもつれると予感めいたものを感じた。 中嶋監督は先発メンバーを3人入れ替えてきた。ベンチ入りもしていなかった西野...

【宮本慎也】オリックス宮城大弥と阪神西勇輝の明暗分けた狭いストライクゾーンへの対応

オリックス対阪神 6回、力投を見せるオリックス宮城(撮影・藤尾明華)

<日本シリーズ:オリックス8-0阪神>◇第2戦◇29日◇京セラドーム大阪初戦をエースの山本で落としたオリックスの2戦目は、宮城が先発した。波に乗っている阪神打線を相手にどういうピッチングをするか注目していたが、投球内容を見ると圧巻の内容だった。 6回4安打無失点。日本を代表する左腕だけに、数字だけを見ればそれほど大げさに褒める内容ではないと思う人がいるかもし...

【山田久志】オリックス山本由伸は“別人”に変わってしまった CSファイナルでも兆候あった

オリックス対阪神 5回表阪神2死一、二塁、近本は右へ適時三塁打を放つ。投手は山本(撮影・加藤哉)

<日本シリーズ:オリックス0-8阪神>◇第1戦◇28日◇京セラドーム大阪オリックスにとって、勝負の行方は由伸にかかっていた。エースが打ち込まれて喫したチームの1敗には、全くいいところが見受けられなかった。 まさかといえる由伸の7失点だが、打ち込まれた要因は5回、先頭の佐藤輝に投じた1球にあった。カウント1-1からいつもなら打たれるはずのない内角高めストレート...

【谷繁元信】自滅のオリックス…変化球過多で打たれた山本由伸、勝負所で出塁できない池田陵真

オリックス対阪神 6回表阪神2死二、三塁、降板する山本(右端)(撮影・藤尾明華)

<日本シリーズ:オリックス0-8阪神>◇第1戦◇28日◇京セラドーム大阪日本シリーズはレギュラーシーズンよりも「1球」の持つ意味が増す。いかに集中力を保ち、スキを見せないかが勝負の分かれ目となる。そう思いプレーボールを迎えたが、先にスキを見せたのは阪神だった。 初回表、1死から中野が左前打も、続く森下がカウント1-2から外真っすぐに見逃し三振。走った中野も刺...

【谷繁元信】日替わりオリックス打線より野手固定の阪神に強みあり 4勝3敗で阪神日本一と見た

練習を見つめる阪神岡田監督(撮影・藤尾明華)

阪神とオリックスの日本シリーズが、28日に京セラドーム大阪で開幕する。ともにペナントレースをダントツで優勝し、CSも危なげなく勝ち上がった“王者対決”。日刊スポーツ評論家の谷繁元信氏(52)が、今シリーズの見どころ、ポイントを挙げた。   ◇  ◇  ◇ 59年ぶりの関西シリーズは、似たチーム同士の対戦になった印象だ。どちらも投手力を前面に出し、少ないチャン...

【中西清起】投手陣の「質」はオリックスがやや上 「量」の阪神は投手の見極め、代え時が重要

打撃練習に励む、手前から近本、中野、佐藤輝(撮影・石井愛子)

阪神とオリックスの日本シリーズが28日、開幕する。日刊スポーツ評論家の中西清起氏が、今シリーズの見どころ、ポイントを挙げた。   ◇  ◇  ◇ 阪神、オリックスとも投手陣を中心に守り勝つ野球でリーグ、CSファイナルを勝ち上がった。チームカラーは非常によく似ていて、戦力は高いレベルで拮抗(きっこう)している。関西シリーズは点の取り合いにならず、どの試合も終盤...

【宮本慎也】阪神4勝3敗予想も…勝負は“トキ”の運!? 秘孔突かれたラオウ杉本裕太郎がカギ

10月13日、ソフトバンク戦で勝ち越し本塁打を放ち昇天ポーズを見せたオリックス杉本

阪神とオリックスの日本シリーズが、28日に京セラドーム大阪で開幕する。ともにペナントレースをダントツで優勝し、CSも危なげなく勝ち上がった“王者対決”。日刊スポーツ評論家の宮本慎也氏(52)が、今シリーズの見どころ、ポイントを挙げた。   ◇  ◇  ◇ 今更、説明するまでもないが、両チームとも投手力で勝ち上がってきた。お互いに簡単には得点できないだろう。...

【吉田義男】59年前の関西シリーズは秋風が身に染みた「今の選手は恵まれすぎ」古巣阪神にゲキ

1964年、日本シリーズ阪神-南海戦に出場した阪神吉田

さあ、関西シリーズだ。今年の阪神対オリックスの日本シリーズは、1964年(昭39)の阪神対南海(現ソフトバンク)以来、59年ぶりの関西勢同士の対決。“牛若丸”といわれ、「1番遊撃」で日本シリーズに出場した吉田義男氏(90=日刊スポーツ客員評論家)が、59年前を回顧。自身が指揮を執った85年以来となる日本一を目指す古巣にもゲキを飛ばした。【取材・構成=寺尾博和...

【梨田昌孝】“関西シリーズ”は7戦までもつれるだろう 阪神は森友哉を攻めるのか、避けるのか

オリックス対ロッテ 1回裏オリックス1死一塁、森は右越え先制2点本塁打を放ち1番ポーズ(撮影・前岡正明)

<パ・CSファイナルステージ:オリックス3-2ロッテ>◇第4戦◇21日◇京セラドーム大阪59年ぶりの関西シリーズが実現! オリックスがロッテを下して3年連続となる日本シリーズ進出を決めた。     ◇    ◇    ◇ オリックスがCSファイナルステージを順当に勝ち上がった。1回1死一塁から森の2ランで先制し、中盤の6回に森、杉本の長打で加点。ロッテにここ...

【西本聖】ロッテ佐々木朗希の“エース扱い”に疑問 他の投手は、納得しているのだろうか?

オリックス対ロッテ 吉井監督(左)とベンチに引き揚げる佐々木朗(中央上)(撮影・石井愛子)

<パ・CSファイナルステージ:オリックス3-2ロッテ>◇第4戦◇21日◇京セラドーム大阪 野球の勝敗を分ける一番のポイントは、先発投手だと思っている。ロッテは右肘を痛めていた種市が、9月28日以来の先発。負けたら終わりの試合であり、シーズン終盤から先発の駒不足で苦しんできたチームの“台所事情”を象徴するような試合だった。 23日ぶりのマウンド。種市のような伸...

【吉田義男】阪神の日本シリーズ相手はどうなる? どこが来ても“恐るるに足らず”だ

阪神対広島 5回裏、大竹の打順で代打を告げる岡田監督(撮影・加藤哉)

<セ・CSファイナルステージ:阪神4-2広島>◇第3戦◇20日◇甲子園阪神は広島に勝つべくして勝った。レギュラーシーズンを勝ち抜いた、普段通りの野球を貫くことができた。気負うことなく、安定感を示した岡田采配がチームを勝利に導いたといえる。 リーグ優勝を達成して以来、約1カ月間のブランクは不安だったはずだ。案の定、打線は得点力が上がらず振るわなかった。だが阪神...

【大石大二郎】早めの継投が奏功、点を与えない野球でオリックスが大きな1勝

オリックス対ロッテ 日本シリーズ進出へ王手をかけ、ハイタッチを交わす東(右)と中嶋監督(撮影・和賀正仁)

<パ・CSファイナルステージ:オリックス2-0ロッテ>◇第3戦◇20日◇京セラドーム大阪オリックスが3年連続の日本シリーズ進出に王手をかけた。アドバンテージ1勝を含めて3勝1敗とした。第4戦以降、引き分けでも突破が決まる。先発東晃平投手(23)が5回無失点の好投で、リリーフ陣も無失点でつないだ。日刊スポーツ評論家の大石大二郎氏(65)が解説した。   ◇  ...

【緒方耕一】試合内容ならロッテに分あったが…得点入らなそうなところで入れたオリックスの底力

オリックス対ロッテ 8回裏オリックス2死一塁、頓宮の適時打で若月健矢が生還し喜ぶオリックスナイン(撮影・石井愛子)

<パ・CSファイナルステージ:オリックス2-0ロッテ>◇第3戦◇20日◇京セラドーム大阪得点が取れそうな場面で取れず、得点が入らなそうになってから入る。勝負事の面白さでもあるのだが、今試合のオリックスは、まさにそんな感じだった。よく言えば、これが優勝チームの底力とでも言うのだろう。 ブルペンデーになったロッテは、初回と2回にピンチを迎えた。初回はなんとかしの...

【佐々木主浩】阪神と広島の差が出たのはリリーフ陣 押し出し矢崎拓也は甲子園にのまれたよう

阪神対広島 7回裏阪神1死満塁、森下は四球を選んで押し出しとなる。投手は矢崎(撮影・加藤哉)

<セ・CSファイナルステージ:阪神4-2広島>◇第3戦◇20日◇甲子園阪神、広島ともに攻撃面のミスもなく、大竹、床田の両先発左腕投手が丁寧に投げて、がっぷり四つに組んだ見応えのある好試合だった。 差が出たのはリリーフ陣だ。7回に連続四球で押し出しに至った広島矢崎は、阪神ファンで埋め尽くされた甲子園のスタンドの雰囲気にのまれたように見えた。普段からテンポの良い...

【谷繁元信】これぞ短期決戦 リードの意味増す内角の使い方 阪神サヨナラ勝ちも勝負は紙一重

阪神対広島 9回裏阪神2死満塁、木浪(手前左端)はサヨナラ打を放ち手荒い祝福を受ける(撮影・足立雅史)

<セ・CSファイナルステージ:阪神2-1広島>◇第2戦◇19日◇甲子園最後は阪神がサヨナラ勝ちしたが、どちらに転んでもおかしくない紙一重の勝負だった。そうなった要因は、両チームのバッテリーが中身の濃いせめぎ合いをしたことにある。カギはインコースの使い方だ。 2回までに1点ずつ取り合った後は、広島の方がチャンスは多かった。だが、阪神バッテリーが踏ん張った。6回...

【梨田昌孝】中嶋監督は我慢し過ぎた…オリックス田嶋大樹の交代機、2死からの2四球は危険信号

オリックス対ロッテ 6回表を終え、ベンチでぼうぜんとする田嶋(撮影・狩俣裕三)

<パ・CSファイナルステージ:ロッテ6-5オリックス>◇第2戦◇19日◇京セラドーム大阪オリックスがシーソーゲームに敗れた。対戦成績はアドバンテージの1勝を含め2勝1敗となった。日刊スポーツ評論家の梨田昌孝氏(70)は一時逆転を許した6回の場面を解説した。  ◇   ◇   ◇ 二転三転する接戦だったが、6回表が大きなポイントになった。2点リードのオリックス...