【梨田昌孝】“リリーフ勝負”なら両軍の力量差歴然…もろくも崩れたDeNAベンチのシナリオ

阪神、DeNAの戦いは“リリーフ勝負”になれば両軍の力量差は歴然だった。だから8回の阪神が1点差を追いついた時点で、ブルペンの顔ぶれを見渡しても、これで負けはないだろうと読むことができた。 その8回、代わったDeNA伊勢から、近本四球と犠打で1死二塁。続く森下は伊勢に対してタイミングが合っていないように見えた。森下を打ちとれば、続く佐藤輝は申告敬遠で歩かされ...
阪神、DeNAの戦いは“リリーフ勝負”になれば両軍の力量差は歴然だった。だから8回の阪神が1点差を追いついた時点で、ブルペンの顔ぶれを見渡しても、これで負けはないだろうと読むことができた。 その8回、代わったDeNA伊勢から、近本四球と犠打で1死二塁。続く森下は伊勢に対してタイミングが合っていないように見えた。森下を打ちとれば、続く佐藤輝は申告敬遠で歩かされ...
<セ・CSファイナルステージ:阪神5-3DeNA>◇第2戦◇16日◇甲子園最後は森下のサヨナラ勝ちで、阪神が日本シリーズ進出へ王手をかけた。勝負事はげたを履くまで分からないとはいえ、シーズンを独走で優勝した阪神が絶対的に有利な状況になり、正直ホッとした気持ちがある。ただ残り試合を確実に勝つために、気になったことがあった。初戦にも苦しめられた「8番・林」への対...
<セ・CSファイナルステージ:阪神2-0DeNA>◇第1戦◇15日◇甲子園阪神先発の村上頌樹投手(27)の投球内容は、レギュラーシーズンとはかけ離れていた。ストレートの球威、制球力ともに不調で、インサイドを攻める村上らしさは、すっかり影を潜めた。何とか5回を投げきることができたという印象だった。 村上の不調は、2回を除いて毎回得点圏に走者を背負うピンチに見舞...
<セ・CSファイナルステージ:阪神2-0DeNA>◇第1戦◇15日◇甲子園ペナントレースで独走優勝を決めた阪神にとって、このCSファイナルでの最大の敵は「実戦での勘」だった。絶対に負けられないという試合は、いつ以来になるのだろう。少なくとも1カ月以上はピリピリするような緊張感のある真剣勝負は遠ざかっている。一方のDeNAはCSファーストを理想的な2連勝で勝ち...
<パ・CSファイナルステージ:ソフトバンク2-1日本ハム>◇第1戦◇15日◇みずほペイペイドームファイナルステージ初戦でありながら、日本ハム新庄監督の視線は何を捉えているのだろう。大事な初戦先発を達に託す。日本シリーズ進出を狙うばかりか、来季リーグ優勝からの日本一という大目標への布石を、ここで打ったと感じた。 達は今季、主にロッテ、西武戦で勝ち星を挙げながら...
パ・リーグのCSファイナルステージは2年連続でソフトバンク-日本ハムの顔合わせとなり、15日に初戦を迎える。 日刊スポーツ評論家の浜名千広氏(55)は、ソフトバンクのキーマンに今宮健太内野手(34)を指名した。左ふくらはぎを痛め、ファーム調整を続けてきたベテランが9月4日以来の1軍復帰。「生半可な気持ちではないはず。すごく躍動すると思う」と攻守両面での活躍に...
<セ・CSファーストステージ:DeNA7-6巨人>◇第2戦◇12日◇横浜なりふり構わない必死の戦いを見せていた巨人だが、最後の最後に力尽きてしまった。よく戦ったとは思うが、試合を振り返れば悔やまれるプレーばかりが思い起こされる。初回に5点を先制しながらその裏に同点にされ、延長戦で1点を勝ち越した後、2アウトになってからの逆転負け。今季の巨人を象徴する試合にな...
<パ・CSファーストステージ:日本ハム5-4オリックス>◇第2戦◇12日◇エスコンフィールド日本ハム・レイエスの逆転打は見事だった。8回2死一、二塁、フルカウントとなり、岩崎-若月のオリックスバッテリーには3つの選択肢があったと思う。 1つ目は低めフォーク。だが、レイエスはカウント1-1から2球続けて低めのボールになるフォークに手を出さなかった。マークしてい...
<セ・CSファーストステージ:DeNA6-2巨人>◇第1戦◇11日◇横浜シーズン終盤からDeNAの4番でチームをけん引した筒香が、超短期決戦のCSファーストステージでも勝利に導く活躍をした。2本塁打を含む4打数4安打3打点。先発したケイの好投も貢献度は高いが、チームの得点が6点だった中での3打点は“MVP級”の活躍と言っていいだろう。 最初の先制ソロは2ボー...
<CSファイナル展望>阪神が日本シリーズ進出を目指し、15日から始まるCSファイナルステージ(甲子園)に向けて調整を重ねています。現役時代は阪神一筋22年、4番や代打の神様で活躍した日刊スポーツ評論家の桧山進次郎氏(56)が、CS突破対策を指南しました。【松井清員】 ◇ ◇ ◇ 15日に初戦を迎えるCSファイナルステージまでの調整は、非常に難し...
<CSファイナル展望>阪神が日本シリーズ進出を目指し、15日から始まるCSファイナルステージ(甲子園)に向けて調整を重ねています。現役時代は阪神一筋22年、4番や代打の神様で活躍した日刊スポーツ評論家の桧山進次郎氏(56)が、CS突破対策を指南しました。【聞き手=松井清員】 ◇ ◇ ◇ 阪神がCSファイナルステージで戦う相手は、2位DeNAなの...
日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(44)が8日、古巣阪神のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ突破に向けたキーマンを予想した。11日から開幕する同ファーストステージを戦うDeNA、巨人の両チームは牧、吉川ら負傷離脱者の復帰が見込まれる。勝ち上がりチームの勢いを警戒した上で、初戦立ち上がりの重要性を強調した。【聞き手=佐井陽介】 ◇ ◇ ◇ D...
<楽天3-2西武>◇4日◇楽天モバイルパークお疲れさま、豪郎-。楽天岡島豪郎外野手(36)が今季限りでユニホームを脱いだ。コーチ、監督として接してきた平石洋介氏(45=日刊スポーツ評論家)は4日の西武戦(楽天モバイルパーク)に駆けつけ、最後のプレーと引退セレモニーを目に焼き付けた。 ◇ ◇ ◇ 豪郎らしい引退セレモニーでした。すがすがしさがあり...
<阪神6-2ヤクルト>◇2日◇甲子園阪神のレギュラーシーズンの最終戦は、複数選手がタイトル争いに絡んだことで、いい雰囲気で締めくくることができた。チーム全体にも、いい調整ができたと言えるのではないだろうか。 CSの対戦相手は、DeNAか巨人かは分からないが、阪神の課題は「6番」にだれを起用するかだった。リーグ優勝後、さまざまな選手を試してきた。ここにきて前川...
<阪神2-4中日>◇28日◇甲子園阪神にとって、約1カ月ぶりの先発だった伊原陵人の好投は収穫だった。唯一の失点になった1回は、ついていない打球が続いたが、相手が中日打線とはいえ安定していた。 6回を投げきって4安打1失点。ストレートとカットボールのキレが良く、その上、スライダーとチェンジアップで各打者のタイミングを外した。2回からは危なげない投球だった。 C...
<西武1-4ソフトバンク>◇27日◇ベルーナドーム日刊スポーツ評論家陣が小久保ホークス連覇の秘密に迫った。権藤博氏(86)は関わりの深い小久保裕紀監督(53)の決断力を絶賛。17年の第4回WBCでは投手コーチとして小久保監督を支えた球界のご意見番は、不測の事態にも動じない同監督の忍耐力をたたえた。 ◇ ◇ ◇ ◇ 私は監督に求められる最大の条件は「決断...
日刊スポーツ評論家陣が小久保ホークス連覇の秘密に迫った。浜名千広氏(55)が今年のチームの戦いぶりを分析。守護神・杉山一樹投手(27)が連覇のカギになったと語った。 ◇ ◇ ◇ ◇ ソフトバンクが逆転でリーグ連覇を達成した。開幕直後から故障禍に悩まされたが、チーム復調の最大の要因は新守護神・杉山の存在ではないだろうか。優勝の絶対条件はクローザーの確定。...
<西武1-4ソフトバンク>◇27日◇ベルーナドームソフトバンクは開幕から苦しみ、2度の5連敗もあって、5月1日時点で借金7の最下位。そこから盛り返した。私は首脳陣の修正力の柔軟性と、それに応えた選手の総合力と受けとめている。 投手陣は救援陣のヘルナンデス、オスナの状態が上がらないと見るや藤井、松本裕、杉山でバチッと形をつくった。いつまでも開幕前のプランに引き...
<阪神3-5中日>◇27日◇甲子園 阪神大竹のゲーム序盤は、存分に“らしさ”が表れていた。だが、中盤になって走者を背負ったときに、少し“もろさ”が出る。いつもの傾向が失点につながった投球だった。 無走者の場合は、フォームを変えるなど自分のペースにもっていくことができる。いわゆる変幻自在といえるかもしれない。しかし走者がいると、ペースに持ち込むのに窮するようだ...
<阪神6-2中日>◇26日◇甲子園 阪神がCS、日本シリーズを勝ち上がっていくカギは、及川雅貴、石井大智の左右のリリーフが握っている。この2人が抑えの岩崎につなぐことが、勝利の確率を上げる決め手になるからだ。 セ・リーグ制覇を果たした時点の石井は、心身とも疲れ果てた様子に見て取れた。ボールは正直だ。持ち前のストレートはシュート回転し、ファウルで逃げられ、はじ...
<西武5-4日本ハム>◇25日◇ベルーナドーム首の皮一枚でつながっていた逆転優勝の望みが、ほぼ消滅してしまった。日本ハムは難敵・西武の先発今井を攻略しながら、試合終盤に痛恨の逆転負け。痛すぎる1敗を喫してしまった。 信じられないような7回裏の守りだった。2死一塁から何でもない平凡なゴロが、わずかにイレギュラーすると、このイニングから二塁の守備固めに入った山県...
<楽天3-8ソフトバンク>◇24日◇楽天モバイルパークソフトバンクはオリックスに4連敗、しかも全て1点差負け、さらに直近2試合は完封負けという極めて重い空気で試合を迎えただろう。そんな中、今季初めて1番に入った柳田がどんな打撃をするのかに注目した。すると、初回にいきなり右翼線へ二塁打。これで空気がほぐれ、ソフトバンク打線は打つと確信した。その通り初回に2点先...
<DeNA2-2阪神>◇23日◇横浜阪神がDeNA先発ケイと対戦したのは今季8試合目だが、6回を2点で抑えられた。対阪神の防御率0・85が示すように、これまで通り打ちあぐねた。 これだけ数字がそろえば、DeNAがCSに参戦した場合、ファーストステージの先発を回避し、ファイナルステージの阪神戦に起用してくることも予想される。 左のケイに対した阪神は、特に右打者...
<日本ハム0-7楽天>◇23日◇エスコンフィールド奇跡を信じてガムシャラに戦わなければいけない日本ハムだが、何か「息切れ」してしまったような戦いになってしまった。相手は同じように逆転で3位を狙う楽天だが、こちらの「負けられない」という必死さにのみ込まれてしまった。 いきなり淡泊なプレーでスタートした。先発は今シーズン2度目の先発になる孫易磊だった。ローテーシ...
<ヤクルト3-2阪神>◇22日◇神宮阪神が逆転負けで3連敗を喫した。7日の優勝決定後、3連敗は初となった。 先制は2回。佐藤輝明内野手(26)が昨年までチームメートだったヤクルト青柳との初対戦で、いきなり39号ソロ。外角低めの速球をうまく捉え、左翼スタンドへ運んだ。 一方で6回にアクシデントが起きた。1死二塁でヤクルト北村恵の打球が先発才木浩人投手(26)の...
<ソフトバンク0-1オリックス>◇22日◇みずほペイペイドーム停滞ムードが漂っているチームに必要なものは何か? 勝負事に付きまとう永遠のテーマだとも言える。これが正解だと断言できる答えはないが、ベンチは選手が力を発揮しやすい環境を整えてあげることが大事だと思っている。その方法にはいろいろとあるが、優勝を目の前にして2連敗中だったソフトバンクは無策のまま3連敗...
<ヤクルト8-1阪神>◇21日◇神宮阪神が2度の雨天中断を挟み4時間超となった一戦で大敗した。先発の伊藤将司投手(29)がともに自己ワーストの被安打14、8失点で3敗目。2番手の工藤泰成投手(23)も押し出しを含む連続四死球と崩れた。日刊スポーツ評論家の岩田稔氏(41)はCSメンバー入り当落線上の投手たちの投球内容に課題を感じ取った。【聞き手=佐井陽介】 ◇...
<楽天2-8西武>◇21日◇楽天モバイルパーク楽天は完敗だった。先発の藤井聖投手(28)が3回もたなかった。西武打線に低めの誘い球を見極められ苦しくなった。そうなると、ボールがどうしても浮いてしまう。そこを痛打された。 昨季は11勝(5敗)を挙げたが、今季はこれで6勝6敗と波に乗れずにいる。決して球が速いわけではなく、緩急を生かして打ち取るタイプ。そのために...
<日本ハム8-7ロッテ>◇20日◇エスコンフィールド数字的に逆転優勝が苦しくなった日本ハムにとって、残り試合はすべて勝つつもりで戦わなければいけない。そのためには、余裕を持って勝てる試合をいくつ作れるのか? が重要。今試合では最下位が濃厚なロッテで、「勝利」という結果以上の試合内容も大事になると思って見ていた。 新庄監督も、それを狙っていたのだろう。初回に1...
<阪神1-4DeNA>◇20日◇甲子園阪神が終盤の反撃も及ばず、連勝が4でストップした。先発の阪神高橋遥人投手(29)は5回途中を5安打2失点で今季初黒星を喫した。虎OBで日刊スポーツ評論家の岩田稔氏(41)は完璧な投球を求めすぎた後輩左腕に「時には開き直りも必要」と指摘。豪快な投球を期待した。【聞き手=佐井陽介】 ◇ ◇ ◇ 高橋投手は少し完...