【虎になれ】阪神森下翔太が”打たなければならなかった”ワケは…チームの首を絞めるプレー
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<阪神5-1中日>◇26日◇甲子園後半戦開始の甲子園、虎党を大いに沸かせたのは森下翔太の1発だろう。森下はこのために1軍に戻ってきたとも思っているし、実にいい働きだった。だが、あえて言わせてもらえば、森下はここで“打たなければならなかった”のだ。 勝負の「流れ」ということをイヤというほど感じさせる試合だった。1回表、中日は先発・村上頌樹の立ち上がりを攻め、無...
記者生活30年超の高原寿夫編集委員が、阪神タイガースに鋭く迫る。
<阪神5-1中日>◇26日◇甲子園後半戦開始の甲子園、虎党を大いに沸かせたのは森下翔太の1発だろう。森下はこのために1軍に戻ってきたとも思っているし、実にいい働きだった。だが、あえて言わせてもらえば、森下はここで“打たなければならなかった”のだ。 勝負の「流れ」ということをイヤというほど感じさせる試合だった。1回表、中日は先発・村上頌樹の立ち上がりを攻め、無...
楽しそうやなあ。球宴中、全セ監督を務めた指揮官・岡田彰布の表情をテレビで見て、そう感じた虎党も多いだろう。笑顔を浮かべ、グラウンドを見続けていたその顔。シーズンとは全然、違う感じだった。 「動くが負け」(幻冬舎新書)。14年前、岡田がオリックス監督に就任する前に書いた著書だ。同書には岡田の野球に対する考え方が詰まっている。あれから時がたち、経験も積み、置かれ...
<阪神12-3広島>◇21日◇甲子園久しぶりに打線が爆発した阪神が広島に一矢報いた。これで貯金1を死守し、前半戦終了。2試合連続で「0-1」の敗戦を食らい、その後に「12-3」勝利だから3連戦では「12-5」。得点だけみれば圧勝、指揮官・岡田彰布もボソリ言ったように「3試合に分けてくれ」と思うのだが、こればかりは仕方がない。とにかくギリギリで踏みとどまった、...
<阪神0-1広島>◇20日◇甲子園苦しい“大一番”を迎えてしまった気がする。広島相手にまた適時打が出ず0封負け。今季2度目の4連敗で、勝率5割に逆戻りだ。前半戦はあと1試合を残し、Bクラスも確定した。 甲子園で広島に弱い現象も起こっている。これで6連敗。ワーストタイだという。21日も広島の前に屈し、スイープを食らうようだと、球宴ブレークを挟み、26日からの後...
<阪神0-1広島>◇19日◇甲子園強烈に蒸し暑い甲子園、そこに虎党のため息も充満した。あと1本が出ない阪神打線。この日は7安打を放ち、広島を上回ったが肝心の適時打が出ない。広島の1点も内野ゴロの間に入ったのなので両軍、適時打なしの試合である。 そんなこの日の“サプライズ”というべきか「おっ」と思わせたのは森下翔太の1軍復帰、即3番スタメンだった。打撃不振で指...
<巨人4-3阪神>◇17日◇東京ドームおかしな話に聞こえるかもしれないが、試合中、感動を覚えてしまった。熊谷敬宥が途中出場したときだ。5回に渡辺諒の代走で出るとその裏から遊撃の守備につく。この回、大竹耕太郎はヘルナンデス、岡本和真に連続適時打を食らい、逆転を許していた。なお2死二塁の場面。坂本勇人の打球は遊撃へ飛んだ。 難しい当たりではなかったが強いゴロ。だ...
<巨人2-1阪神>◇16日◇東京ドーム知将・野村克也が阪神監督1年目だった99年。取材をしながら野球を教えてもらった日々だ。あるとき、こんな“クイズ”を出してきた。以前にも少し触れたことがあるが、はっきりと思い出したので書く。 「自軍が1点リードしている9回裏の守備は2死満塁のピンチ。打席には強打者がいる。どうやってアウトを取るのがベストか」。こんな問題だっ...
<巨人0-2阪神>◇15日◇東京ドーム試合中、東京ドームがもっとも沸いたのはこの瞬間かもしれない。8回表、阪神の攻撃が始まる前。16日の予告先発が発表されたのに続き、ナイターで開催されたOB戦の先発投手が告知されたときだ。 阪神は江夏豊、巨人は堀内恒夫-。それに合わせ、時代を感じさせるモノクロの写真がビジョンに登場する。4万1994人が詰めかけたドームは、ド...
<中日2-6阪神>◇14日◇バンテリンドーム7回までに阪神が4併殺を記録するなど、両軍とも好機で「あと1本」がなかなか出ない試合だった。延長戦に突入して、ようやく打線がつながり、阪神は連敗を止めた。ハッキリ言って首位・巨人戦を前にここでスイープされている場合ではないので、とりあえずはよかったと思う。 それでもクローザーのマルティネスをベンチ外にしていた中日相...
<中日10-8阪神>◇13日◇バンテリンドーム痛い。8点も取ったのに負けるとは。そんなんあったかいなと振り返ると、あった。 5月11日のDeNA戦(横浜)だ。阪神は3回まで7点をリード。しかしジリジリ追い上げられ、8回裏に筒香嘉智に決勝弾を浴び「9-11」で逆転負けを喫した。先発はこの日と同じ伊藤将司だった。 だがチーム打率リーグトップのDeNAと違い、この...
あっさりした敗戦だ。日本を代表する右腕の高橋宏斗に8回まで抑えられ、最後は抑えのマルティネスが通算150セーブをマーク。中日のいいところばかりが目立った試合だ。阪神打線はなんとか3安打を放ったものの今季11度目の0封負け。粘った先発・村上頌樹を援護できず、敵地で引き立て役に終わった。 これで阪神の連勝は「4」でストップ。虎党はがっくり肩を落とす結果だが、正直...
<阪神4-1ヤクルト>◇10日◇甲子園ご承知の虎党も多いと思うが指揮官・岡田彰布はサヨナラ勝ちがあまり好きではない。投手を中心に守る野球が理想。先制し、それを守るオーソドックスな形が好きだ。だから甲子園で戦うときは「9回裏の攻撃はない方がエエよ、そら」という話になる。 その思いを強くしたのは、あの08年があるからかもしれない。巨人に大逆転を許し、監督の座を自...
<阪神2-1ヤクルト>◇9日◇甲子園最後は敵失でチャンスが広がり、2死満塁になった。盛り上がる甲子園。ここで近本光司のサヨナラ安打が飛び出した。2死一、二塁で出たヤクルト北村拓己の三ゴロ失策はいかにも大きい。あらためてミスはこわいと思わせた。 この試合、そのミスという部分に関して、阪神の1回の守備できわどい場面があった。劇的な展開で忘れてしまいがちだが少し気...
<阪神6-5DeNA>◇7日◇甲子園大きな勝利だ。先制されれば勝てない傾向の阪神が3点のビハインドをひっくり返したのは今季初。デーゲームで広島が苦手・中日に3連敗していただけに巨人、DeNA、そして阪神はみんな勝ちたい試合だった。最下位ヤクルト相手に巨人は大勝。そしてもっともヒリヒリする甲子園で阪神はサヨナラ勝利だ。 プロ初安打の野口恭佑、敵失を誘ったサヨナ...
<阪神2-1DeNA>◇6日◇甲子園少し胸が締めつけられるような気がした。7日は七夕。短冊に願いを書き、ササの葉に飾る。 この3連戦、甲子園は「夏のこどもまつり」。七夕でもあり、選手たちはそれぞれの願いを書いていた。そこで森下翔太が書いたものを見たときに感じたのだ。 「強くなれますように!!」。森下はそう書いていた。その1行で彼の置かれている現状が伝わってく...
<阪神1-2DeNA◇5日◇甲子園打線が湿る阪神は1-2での敗戦だ。投手力に頼るチーム事情は相変わらずで競り合いに負けた。それでも1点差試合の勝敗はこれで17勝11敗。6つ勝ち越しているのだが通算勝敗自体は貯金がつくれず、5割に逆戻りだ。 この試合、0-1で負けていた可能性もあった。先制されると苦しくなる現状。「普通は1点はそんな重ないんやで」。指揮官・岡田...
<広島7-5阪神>◇4日◇マツダスタジアム 衝撃的な敗戦だ。今季、貧打に悩む阪神、広島がそれぞれ9安打、10安打と打ち合った試合は阪神の敗戦に終わった。序盤、優勢に試合を進めていた阪神が敗れたのは広島の機動力だったかもしれない。 この日、緒方孝市(日刊スポーツ評論家)が広島ローカルで中継されるラジオの解説でマツダスタジアムを訪れていた。試合終了後に顔を合わせ...
<広島1-2阪神>◇3日◇マツダスタジアム虎党にはこたえられないゲームだろう。いろいろ言われながらも、やはり看板選手として存在する佐藤輝明の2発だけで首位・広島に連勝を決めた。指揮官・岡田彰布にとっても記念星となり、心地いい広島の夜になったのである。 だが、負けていれば、それこそ「これは大変よ」というプレーをしたのも佐藤輝だった。佐藤輝の4号ソロで阪神が1点...
<広島0-3阪神>◇2日◇マツダスタジアム阪神島田海吏のニックネームは「うなぎ」だ。若い人は知らないかもしれないが赤塚不二夫の名作漫画「天才バカボン」に登場する謎のキャラクター「ウナギイヌ」に顔が似ているから、そう呼ばれる。 本来なら「ウナギイヌ」と呼ばれるべきなのだが、5文字は長いし、めんどくさいのか、短くなって「うなぎ」。ウナギイヌとうなぎは違うと思うが...
<ヤクルト6-5阪神>◇30日◇神宮鉄壁を誇る阪神ブルペン陣が打たれ、4点差を守れなかった。8回に5失点するのは今季初のこと。せっかく「2点打線」が2桁安打を放ってつながり、5点をもぎとったがそれを守れず、チームにとって後半開始の今季73試合目、阪神は5割逆戻りとなった。 ヤクルト対阪神 戦況を見つめる阪神岡田監督(撮影・足立雅史) 悪夢のような試合といえば...
<ヤクルト6-1阪神>◇29日◇神宮しんどい。正直に言って、しんどいのである。打てない今季。1回に3失点すると「これはあかん」という雰囲気になってしまう。5回に中野拓夢の適時打で1点こそ返したが、結局、それだけ。つらい展開だ。 ヤクルト奥川恭伸は995日ぶりの本拠地勝利。その盛り上げ役に徹したわけでもなかろうが最下位相手に完敗だ。先発・伊藤将司の立ち上がりに...
阪神は28日から神宮球場でヤクルト3連戦の予定だった。ほど近い東京ドームでは首位・広島が巨人と3連戦。しかし神宮は雨天中止に。東都の虎党は寂しい思いをしただろうが、こればかりは仕方がない。 その首位・広島がなかなかに強い。もちろん巨人もDeNAも侮れないし、混セは続く。だが連覇を狙う阪神にとって、ライバルはやはり広島ではないかという気がする。現状、阪神の方が...
<阪神8-1中日>◇27日◇甲子園終盤、ついに爆発した阪神打線が甲子園を歓喜させた。だが中盤に虎党を盛り上げたのは佐藤輝明だろう。5回、1死走者なしから左前へ安打。打球を見て、猛然と二塁を狙う。完全に暴走に見えた。左翼から送球が戻り、タッチアウト。誰の目にもそう見えたが1人、佐藤輝だけがリクエストをベンチに求めた。 「こっちから見てたらアウトのタイミングに見...
<阪神1-1中日>◇26日◇甲子園前川右京の当たりはよかったんやないですか? 下位の中日相手に延長12回引き分け。その後、指揮官・岡田彰布の囲み取材が行われた。各社の虎番キャップたちに交じり、参加させてもらう。シブい表情の岡田に聞きたかったのは9回、もう少しでサヨナラ打になっていた一打だった。 「あと1本」が出ないジリジリする展開。同点の9回、中日の4番手・...
<阪神0-1中日>◇25日◇倉敷苦しい。阪神はラスト9回に見せ場こそつくったが結局、0封負け。打てない悩みはこの日も続き、貯金は1となった。決勝打は昨年限りで阪神を自由契約になり、中日に入った板山祐太郎だ。決勝適時打含む3安打猛打賞に6回は失策も見せ、大暴れ。元猛虎戦士の奮闘は歓迎したいが、無得点の敗戦では、なかなかその気分にもなれない。 倉敷といえば思い出...
「ホッとしましたわ」。午前11時40分、雨天中止が決定。虎番記者たちに交じり、所在なく甲子園の通路に立っていると、打撃コーチ・今岡真訪が通りかかった。「お疲れさん」と声をかけると苦笑しながら、そう返してきたのだ。 何がホッとするのか。いうまでもない。打線の状態だ。現状は2位、首位の時期も長かったし、悲願ともいうべき連覇のチャンスはまだまだある。だが今季、球界...
<阪神2-5DeNA>◇22日◇甲子園ごく簡単に言えばスカッとしたいのだ。虎党は。前日から雨の予報で実際に途中から降ってきたこの日。それでも「それがどないした」とばかり、4万2608人で満員御礼の甲子園。その前で今季負けなしの左腕、DeNA東克樹に好投を許し、敗戦となった。 負けるのは仕方ない。相手のあること。だけど、なんだかパッとしない。負けても貯金は「2...
<阪神1-0DeNA>◇21日◇甲子園「そら、かえるやろ。あの場面で。あんなん止めたら、もう辞めるよ。オレはもう。当たり前やんか」。指揮官・岡田彰布はやはり面白いのである。サヨナラ勝利の場面を聞かれてのドッキリ発言がこれだ。 少しだけ、そのシーンを振り返る。小幡竜平の右前打で二走に代走で出ていた植田海が本塁に突っ込む。前に出て守っていた右翼・度会隆輝は打球を...
<日本生命セ・パ交流戦:阪神2-1日本ハム>◇18日◇甲子園およそ勝利監督の様子ではなかった。指揮官・岡田彰布は怒っていたのである。走塁ミスに怒っていた。詳しくは虎番記者の記事で読んでいただくとして、テレビを見ていた虎党なら、言われるまでもなく、分かっただろう。 普段は、少々の不満があっても生で見られるテレビの勝利監督インタビューなら、岡田はそれなりに話す。...
<日本生命セ・パ交流戦:ソフトバンク1-4阪神>◇16日◇みずほペイペイドーム前川右京のグランドスラム、才木浩人の好投と若い力で連敗を止めた阪神。 これで貯金1となり、18日に組み込まれた日本ハム戦(甲子園)に勝てば貯金2、負けたとしても5割でリーグ戦に戻れる状況となった。決して好調とは言えないがまずはひと息だろう。 だが喜んでばかりもいられない。試合前に衝...