【虎になれ】小幡の故障が長引いたとして木浪の控えは…若手の高寺望夢が結果出したことは大きい

<DeNA1-1阪神>◇13日◇新潟首位・阪神にとっては勝ちに等しいドローだろう。もっとスカッとした試合ができればいうことはないが相手もプロ。それも思い切って起用した若手が期待以上の働きをしたという意味で大きかったと思う。 11日の中日戦(甲子園)で最近、すっかり遊撃の定位置についていた小幡竜平が途中で退いた。ここにきて打撃が上向いており、その日もそこまで2...
記者生活30年超の高原寿夫編集委員が、阪神タイガースに鋭く迫る。
<DeNA1-1阪神>◇13日◇新潟首位・阪神にとっては勝ちに等しいドローだろう。もっとスカッとした試合ができればいうことはないが相手もプロ。それも思い切って起用した若手が期待以上の働きをしたという意味で大きかったと思う。 11日の中日戦(甲子園)で最近、すっかり遊撃の定位置についていた小幡竜平が途中で退いた。ここにきて打撃が上向いており、その日もそこまで2...
<阪神1-0中日>◇11日◇甲子園多くの虎党同様「おやっ?」と思ったのは6回、中日の攻撃が始まる前だった。「ショート小幡に代わりまして木浪」とのアナウンスが流れたのである。そこまで小幡竜平は2安打。接戦の中で代える理由があるかな。「TORACO DAY」で「推しの選手は?」とのランキングでトップに輝いた木浪聖也をファンサービスで出したか。さすがにそれはない。...
<阪神2-0中日>◇10日◇甲子園中野拓夢が“元気”だったことはとてつもなく大きい。エース村上頌樹が好投手の象徴でもある「マダックス」を達成。中日先発のこれも好投手・高橋宏斗との投げ合いを制し、勝利を収めた。打っては3番・森下翔太の先制打、4番・佐藤輝明のダメ押し打と理想的な展開。今季、甲子園での対中日戦績を2勝1敗にしたのである。 その試合で注目していたの...
<巨人6-4阪神>◇7日◇東京ドーム 右投げ右打ちの巨人・坂本勇人は、ペンを左手で使うなど普段は左利きだ。野球ファンなら知る話だろう。幼少時、右利きの兄のグラブを使っていたので野球は右になったらしい。 その坂本が関西弁でヒーローインタビューに答えていた。「ボクらしいレフト線の二塁打」-。4回に先発・門別啓人が内角球を打たれた決勝打だ。左翼・前川右京が「切れな...
虎党は分かっているな、と思ったのが8回だ。先頭で代打・木浪聖也が二塁打を放つと大声援が起こった。4月19日を最後に遊撃のスタメンを小幡竜平に譲っている木浪である。小幡とそれぞれファンはいるだろうが切磋琢磨(せっさたくま)してほしいと思う。 だが、この攻撃の意味はそれだけではない。木浪の二塁打をキッカケに阪神は敵失もあり、ダメ押しもダメ押しの7点目をマークした...
<巨人1-10阪神>◇5日◇東京ドームある巨人担当記者がこんなことを言っていた。「阪神戦になるとおかしくなっちゃうんですよね。それまで頑張ってても」。そう首をひねるのも分かる。6回からの4イニングで阪神は9得点。終わってみれば10-1の大勝だ。「おかしくなっちゃう」にもほどがある。プロでこんな展開も、まあ、めずらしい。 序盤は復活を期す相手エース・戸郷翔征の...
<阪神2-5ヤクルト>◇4日◇甲子園何を今更と言われるだろうが野球は難しいし、「野球の神様」は気まぐれだと思う。言うまでもなく「結果論」なのだが、分岐点になったのは5回の攻撃だった気がして仕方がない。 伊原陵人、ヤクルト石川雅規とプロ選手としては小柄な左腕という共通項のある先発投手がそれぞれ好投していた。伊原は4回、ヤクルト打線に単打3本を集められ、1失点。...
<阪神7-1ヤクルト>◇3日◇甲子園デュプランティエは歯科医になっていたかもしれないのか。佐藤輝明はすし職人。「GWこどもまつり」の子どもインタビューは楽しい。「野球選手でなければ」との質問に思わず「へえ~」と思った。 そんな風に楽しむ余裕があったということだろう。勝ち負けだけを考えれば、序盤からこれほど楽に見られたのは今季初かもしれない。名古屋で苦しんだが...
<阪神4-0ヤクルト>◇2日◇甲子園連敗を止めた殊勲者は村上頌樹、そして佐藤輝明だろう。その陰で「これや」と思っていたのは6回、森下が見せた走塁だ。主砲・佐藤輝の中前適時打が出た場面。大観衆の目は両手を掲げる佐藤輝、あるいは生還した近本光司に向けられていたと思うが、もう1人、光っていた選手がいた。一走だった森下だ。 佐藤輝が打った場面は1死一、二塁。ヤクルト...
<中日3-2阪神>◇1日◇バンテリンドームいかにも痛い。今季得意にしていた敵地の試合で中日に同一カード3連敗。せっかくの佐藤輝明10号も1戦目の9号に続いて空砲となった。2試合続けて1点差での敗戦で、阪神はなかなかにピンチである。 決勝点は同点の5回。2死一、三塁、打者・高橋周平の場面だ。先発・大竹耕太郎が高橋に投じた2球目で一走・上林誠知がスタート。捕手・...
<中日5-4阪神>◇4月30日◇バンテリンドームサヨナラ負け直後、ベンチに戻ったビーズリーがグラブを投げつけ、荒れていたのがこの日を象徴する光景だったかもしれない。抑えられなかった自分に腹が立ったのか。判定に不満だったのか。そのあたりは不明だが、球場でテレビの前で、遅くまで応援した虎党も悔しい敗戦だ。 試合前からよくないムードが漂っていた。中継ぎ投手・石井大...
<中日4-1阪神>◇29日◇バンテリンドームビジター初戦の連勝は5カード目にしてストップした。指定難病から復活したリリーバー・湯浅京己の登板も、主砲・佐藤輝明の月間最多8本目となる9号ソロも飾れず、悔しい敗戦となったのである。 佐藤輝が本塁打した試合はこれで5勝2敗。1試合2発が2試合あるので、こういう数字になるのだが、前回、本塁打して勝てなかったのは今季2...
<阪神1-2巨人>◇27日◇甲子園9回、巨人マルティネスから代打二塁打を放ったのは木浪聖也だ。その姿を見ながら横浜スタジアムで少し交わした会話を思い出していた。グラブを右手でポンポンとたたく木浪を見て「練習しとるんかい?」。そう話しかけたのである。入団時から知る気安さではあるが、微妙な話だろう。そばにいた中野拓夢が「おいおい」という顔で苦笑していた。 「ねえ...
<阪神6-2巨人>◇26日◇甲子園6連勝で貯金6、横浜で負けた広島をジリッと引き離し、阪神は首位をキープした。なにしろ昨季セの覇者・巨人を相手に開幕から5戦5勝である。「77年ぶり」と言ってもそのときは生まれていないのでピンと来ない。まさに経験したことのない状況といえる。 そう言えば阪神の圧倒的な強さをイメージするかもしれないが、もちろん、そうではない。この...
<阪神4-1巨人>◇25日◇甲子園今季初めて甲子園に巨人を迎えた25日は「レジェンズ・デー」だった。江夏豊、田淵幸一、掛布雅之ら往年のファンなら見ているだけで涙が出てくる面々が顔をそろえたのである。 特に江夏だ。掛布が押す車椅子に乗り、甲子園のマウンドに登場。「ファースト・ピッチ」のセレモニーで投球ポーズだけではあったものの左腕を振った。「子どものとき、テレ...
1回、富田蓮が2失点した直後の2回。坂本誠志郎の三ゴロで1点を返したあたりから「なんとなく勝てるかも」と思った虎党も多かったのではないか。そんな期待感あふれる予測通り、阪神が逆転勝利だ。 今季初の4連勝で貯金も今季最多の「4」に。最下位と苦しむDeNAを敵地でスイープである。これでビジターでは10勝1敗と驚異的な強さだ。25日からは逆にまだ2勝と苦しむ甲子園...
<DeNA2-3阪神>◇23日◇横浜“カベ”を破るために足りなかったのはこれかな-。放物線を描き、横浜スタジアムの左翼席に飛び込んでいく大山悠輔の打球を見ながら考えていた。 このDeNA戦が今季20試合目。新指揮官・藤川球児の下、健闘しているのか。もっと勝てたはずなのか。それは分からないが、この日まで10勝8敗1分け。「貯金2」の成績で迎えた20試合目の節目...
<DeNA2-4阪神>◇22日◇横浜佐藤輝明は、やはり、面白い。2回、難敵バウアーから放った三塁打。右翼・度会隆輝のグラブをはじく勢いのある打球だったが自身も勢いあまったのか三塁にヘッド・スライディング。「サイ・ヤング投手を打ったで!」と言わんばかりの様子を感じたのである。 佐藤輝のことは虎番記者の記事でじっくり読んでいただくとして、ここでは中野拓夢の走塁を...
<阪神8-1広島>◇20日◇甲子園今季最多の8得点をマークし、甲子園2勝目となったこの日のゲームは見どころたっぷりだったと思う。佐藤輝明の2本塁打あり、ドラ1ルーキー・伊原陵人の初先発初勝利あり、近本光司の内野安打攻撃も。 さらに、今のご時世でこれを“見どころ”と言っていいのかどうかは分からないけれど、坂本誠志郎への死球に対する指揮官・藤川球児の激高あり…。...
<阪神0-3広島>◇19日◇甲子園木浪聖也だけのせいではないだろう。あえて書く。言うまでもなく1試合3失策は厳しい。プロとして、レギュラー格の選手としては考えられないことだ。それでも出るときは出る。出てしまう。仕方がない。 投手が抑え、バックが守り、少ない得点を守っていく。それが甲子園、基本の戦い方だ。「野球になってないですね」。珍しく指揮官・藤川球児が厳し...
<阪神2-5広島>◇18日◇甲子園ある意味、村上頌樹はエースということだろう。広島の開幕投手・森下暢仁から1回いきなり2点を先制したときは甲子園今季最多の4万2618観衆のほとんどを占める虎党から大声援がわいた。得点も当然だが「これで勝てる」というムードが出たからだ。 だが直後、それはため息に変わってしまう。「本来の投球内容ではなかった」。投手コーチ・安藤優...
<ヤクルト5-7阪神>◇17日◇神宮ヒーローは誰だ。そう言えば「何言うてんねん。近本に決まってるやろ」と言われそうだ。それは間違いない。延長11回、決勝2ラン。「勝ててよかった」。彼がそう漏らした言葉は、チーム、虎党すべてに共通する思いだろう。 とにかく、いろいろあった。神宮で何かが起こるのは虎党なら先刻承知だろうが、それにしても、である。いい方では近本以外...
松山はすてきな街だ。道後温泉が近いし、路面電車の走る雰囲気がいい。ヤクルトはもっと多く開催したらいいのに。阪神戦中心に。東京は巨人戦で行くワケやし…などというのは、まったくもってこちらの個人的な思いで、失礼。 とにかく変則日程の阪神は16日、松山から東京への移動日だった。17日は神宮のヤクルト戦。離脱していた主砲・村上宗隆の復帰気配もあり、当然ながら気を抜け...
<ヤクルト1-5阪神>◇15日◇松山松山のスタジアム、記者席は序盤から緊張が走っていた。先発・才木浩人の好調は際立っており、気が早い記者(私を含め)は「これはやるんちゃうか」などと無安打無得点試合への期待が高まっていた。 「期待」と書いたが大記録達成なら、担当記者には「いい記事を書かなくては」というプレッシャーがかかる。6回に途切れたときはなんとも言えない空...
<阪神2-3中日>◇12日◇甲子園4万2601観衆の多くを占める虎党からタメ息が漏れたのは最後の攻撃だ。2点を追う9回。1死二、三塁から8番・木浪聖也が遊撃に深いゴロ。これで三走・大山悠輔が生還し“内野安打”と思った瞬間だ。 二走・島田海吏が帰塁できずに憤死。1点差に迫り、なおも1死一、二塁となるはずが2死一塁となった。木浪の一打も「遊ゴロ」に。虎党も木浪も...
きょう4月12日は加藤哲郎の誕生日だ。61歳。唐突で恐縮だが往年の野球ファンなら、その名前は知っているだろう。89年、近鉄と巨人が戦った日本シリーズ。近鉄の主力投手として第3戦に先発、チームを3連勝に導いた右腕である。 現在は実業家となっている加藤が有名なのは試合後に報道されたことによるものだ。あの「巨人はロッテより弱い」発言である。実は加藤自身はそういう表...
<阪神-ヤクルト(3回表ノーゲーム)>◇10日◇甲子園無情の雨によるノーゲームとなった。これは中止かな? と思ったところで小雨になり、ようやく再開…となったタイミングで一気に豪雨に。どないやねん。空に向かって突っ込んでも意味はない。ホーム勝ち星、甲子園白星は、当然だがこの日も生まれず、「ここで早く1勝」という思いは11日からの中日戦(甲子園)に託すことになっ...
<阪神3-5ヤクルト>◇9日◇甲子園過酷というか皮肉というか。「母親」は厳しい-という感じである。5年前の20年9月1日、指揮官・藤川球児が現役を引退するときに「甲子園のマウンドは?」という質問が出ると、こんな話をした。 「『球児』っていう名前をもらっているので。非常におこがましい話になりますけれども、日本で何人『球児』っていう名前の人がいるか分からないです...
<阪神0-1ヤクルト>◇8日◇甲子園「体調不良」がキーワードになった甲子園開幕戦だった。本拠地開幕イベントで、なんだか久しぶりという感じの元監督・金本知憲らレジェンドたちの登場にわいたマンモス。だが始球式を行う予定の前監督・岡田彰布(現オーナー付顧問)は体調不良で欠席。それがアナウンスで伝えられると「ああ~」とスタンドにため息が充満した。 そしてスタメン発表...
<巨人0-1阪神>◇6日◇東京ドームまあ、しんどい。しんどい試合だった。開幕して、これが3カード目。言うまでもなく始まったばかりである。それが、この雰囲気。わずか2安打、押し出しで上げた1得点を守って5投手のリレーで0封だ。 日本シリーズか、優勝決定試合かというムードの接戦。見ている方がしんどいのだから、やってる方はさぞかし…と思う展開のだが、とにかく阪神は...