「スラムドッグ$ミリオネア」のデブ・パテルが自ら演出した凄まじい暴力の衝動「モンキーマン」
ひとごととして気楽に観(み)られる多くのアクション映画とは違い、まれに心の奥の暴力的衝動をジリジリと刺激される映画がある。 拳の痛みが伝わってきた「ファイト・ク...
映画のない生活なんて、考えられない。映画は人生を豊かにする--。洋画、邦画とわず、三十数年にわたって映画と制作現場を見つめてきた相原斎記者が、銀幕とそこに関わる人々の魅力を散りばめたコラムです。
ひとごととして気楽に観(み)られる多くのアクション映画とは違い、まれに心の奥の暴力的衝動をジリジリと刺激される映画がある。 拳の痛みが伝わってきた「ファイト・ク...
新聞社に入社した44年前は、まだ植字工が活字ステッキを拾って組み版を作る活版印刷の時代だった。それでも、「トロッコ」という言葉は聞いたことがない。すでに死語にな...
近年の気候変動で、デザスター映画の恐怖はより身近に感じられるようになったと思う。本場米オクラホマ州を舞台にした「ツイスターズ」(8月1日公開)のメガ竜巻の暴風に...
「化け猫あんずちゃん」(19日公開)は、「ロストコープ」を採用したユニークなアニメ映画だ。 実写で撮影した映像から登場人物の芝居を抽出し、アニメ化する手法だとい...
70年の大阪万博に出掛けたのは中学2年の夏休みで、アメリカ館の月の石、そして月着陸船の実物をまぶしく見上げたことを覚えている。 「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン...
5年くらい前から、お笑いコンビ、ウーマンラッシュアワーの村本大輔(43)をテレビで見かけなくなった。 13年の「NHK上方漫才コンテスト」と「THE MANZA...
放送中の朝ドラ「虎に翼」は、男女格差が歴然としてしていた時代を改めて印象づけているが、時は移っても越えられない「性差」はある。 「先生の白い嘘」(7月5日公開)...
「ミッレミリア」と聞けば、芸能人が参加して日本でも開催されているにぎにぎしいクラシックカーレースを思い浮かべる。が、そもそもはアルファ・ロメオやジャガー、ボルシ...
あのビンタ事件から丸2年、ウィル・スミス主演の「バッドボーイズ RIDE OR DIE」が21日に公開される。 一昨年のアカデミー賞授賞式で、妻の外見を笑いのタ...
「おいハンサム!!」(フジテレビ系)は、昭和のホームドラマをほうふつとさせるワサワサ感で、近年の深夜帯では異彩を放っている。 「きのう何食べた?」(テレビ東京系...
「オッペンハイマー」で熱演したキリアン・マーフィーのアカデミー主演男優賞にいまさら異を唱えるつもりはないが、本音を言えば、とぼけた雰囲気が何とも魅力的なポール・...
かつて伝説のスタントマンと言われた男は、ケガをきっかけに一線を引き、撮影所住み込みのエキストラとして暮らしている。唯一の慰めは相棒として寄り添う愛馬チートゥだ。...
冒頭に登場する巨大な球体のオブジェは、ベルギー・ブリュッセルのエゼル公園のものだと思われる。近未来的な雰囲気が、作品の異世界への「入り口」として効いている。 あ...
「猿の惑星」を改めて振り返ってみると、オリジナルシリーズ5作品は、100年単位で時代を行き来しながら進行した。それに比べて、11年の「猿の惑星 創世記」からスタ...
「あぶない刑事」のテレビ放送が始まったのは86年の秋。舘ひろしと柴田恭兵は、まだ若手と言っていい30代半ばだったし、仲村トオルは「ビー・バップ・ハイスクール」で...
アルバム「エクソダス」の世界的ヒットや来日公演時(79年)が、洋楽をよく聴いた大学時代だったので、文字通りボブ・マーリーど真ん中の世代といえる。 ギターがリズム...
「ゴジラ-1.0」が初期の作品の重厚なテイストを映しているとすれば、この作品には怪獣がわさわさ登場した昭和シリーズ後期のお祭り騒ぎのような雰囲気が反映されている...
映画の始まりは1858年。後の初代イタリア国王となるエマヌエーレ2世が教皇領を制圧した年だ。つまり、時のローマ法王ピウス9世は追い詰められた状態にあり、その権威...
NHKのドキュメンタリー「長江 天と地の大紀行」を撮った竹内亮監督(45)が、10年ぶりに長江6300キロを源流までさかのぼった。 「劇場版 再会長江」(4月1...
チョン・ジュニョン(35)は韓国の人気ロック歌手だった。父親の仕事の関係で5カ国語を操り、その独特の雰囲気でインディーズバンドから成り上がる。大ファンだった学生...
シリーズ第1、2作を引き継いだ「ゴーストバスターズ/アフターライフ」(21年)は、作品年次と同じ32年後のオリジナルメンバーやその血脈をしっかりと描き、仲間や家...
舞台はアルプス山麓、風光明媚(めいび)なグルノーブルだ。かつて作家のフランソワーズ・サガンが住んでいたことや、クロード・ルルーシュ監督が冬季五輪を撮った「白い恋...
3年前にネット上に投稿された記事を発端に、YouTube映像、小説化と進化した作品がとうとう映画化された。 3月15日公開の「変な家」で、この成り上がり作品に一...
第1作から2年半、「デューン 砂の惑星PART2」が3月15日から公開される。 1965年に発表されたフランク・ハーバートのSF大河小説は、スケールのあまりの大...
スパイダーマンを巡るキャラクターの1人にスポットを当てた「マダム・ウェブ」が23日公開された。 マーベル・コミックのサイトでこのキャラクターを検索すると、知性が...
カンボジア難民としてアメリカに渡ったハイン・S・ニョールが、映画初出演にしてアカデミー助演男優賞に輝いた「キリング・フィールド」(84年)は記憶に残る1本だ。ジ...
中国の王朝が明から清に代わった17世紀、その影響下にあった李氏朝鮮は揺れている。清の人質となっていた王子夫妻の帰国は、後継争いの火種となる。 「梟 フクロウ」(...
主人公の私立探偵はどこまで敏腕なんだ、というくらい目端が利くし、女性検事はどこまでも突き進む怖いもの知らず。そして敵役の大手法律事務所社長はどこまでも憎らしい極...
「空売り」は株の下落局面で利益を得る手法で、資金に恵まれた機関投資家に有利と言われる。実態以上の株価下落をもたらすこともあり、その企業を信じて律義に株を持ち続け...
「アシュラ」や「私の頭の中の消しゴム」などの好演が記憶に残るチョン・ウソンは、長塚京三にちょっと似た魅力的な俳優だ。そのウソンが50歳を目前にした一昨年に監督デ...