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評論家コラム

【平石洋介】楽天は気迫感じない完敗…救援陣も野手も翌日頭に入れ、相手嫌がることを意識したか

日本ハム対楽天 ベンチで試合を見つめる楽天ナイン(撮影・黒川智章)

<日本ハム12-1楽天>◇5日◇エスコンフィールド楽天元監督の平石洋介氏(45)が日本ハム-楽天13回戦(エスコンフィールド)を評論した。楽天は連敗を喫したが、単なる1敗以上に寂しい試合内容だった。何が足りないかを語る。    ◇   ◇   ◇ 楽天は非常にさみしい試合をしてしまった。投手陣は18安打で12点を奪われ、打線は2安打1点のみ。前日に続き、首位...

評論家コラム

【谷繁元信】35歳小柄アルテューベ2本塁打など活躍 左足踏み込みの強さ特長 日本選手の手本

3回に2ランホームラン放つアストロズのアルテューベ(ロイター)

<ドジャース1-18アストロズ>◇4日(日本時間5日)◇ドジャースタジアム序盤からアストロズ打線が長打を重ね、6回で試合は決まってしまった。誰が何本打ったか分からなくなるぐらいの展開だったが、もっとも目に留まったのは3番のアルテューベだ。2本塁打、1二塁打、2四球で手がつけられなかった。 左足の踏み込みの強さに特長がある。構えでは、左足はややオープン気味に後...

虎だ虎だ虎になれ!

【虎になれ】「意気に感じる」とはこういうこと!村上の熱投が野手の心に火を付け痺れる逆転勝利

DeNA対阪神 7回裏DeNA2死一、二塁、桑原を中飛に打ち取り雄たけび上げる村上(撮影・清水貴仁)

「意気に感じる」なんて言葉はこのご時世、ほとんど死語のような気もするが、この試合を見ていて、思わずその言葉が頭に浮かんだのである。シーズンには「いいな」と思うゲームが何度かあるがこれはその1つだ。5球団の中でも比較的、苦しんでいるといえるDeNA相手に逆転勝利できたのは、それ自体がいいのだけど、逆転した内容、様子にそう思う。 阪神1点ビハインドの7回裏、1死...

評論家コラム

【岩田稔】阪神坂本誠志郎の1打席で流れを決定づけた DeNA拙攻直後に空気感じ、丁寧な中前打

DeNA対阪神 8回表阪神無死、中前打を放つ坂本。投手伊勢(撮影・河田真司)

<DeNA1-7阪神>◇4日◇横浜阪神が今季最長タイの6連勝を飾り、2位広島とのゲーム差を今季最大の6に広げた。打線はDeNA左腕ケイの前に7回終了時点で無得点。それでも1点を追う8回に2得点で逆転し、9回一気に突き放した。日刊スポーツ評論家の岩田稔氏(41)は8回先頭で出塁した坂本誠志郎捕手(31)の1打席に注目。「勝負の分かれ目になった」と絶賛した。【聞...

虎だ虎だ虎になれ!

【虎になれ】「たまるかー」はいつ出る? G戦3連勝も冷静な高知出身の指揮官・球児

阪神対巨人 サヨナラ犠飛を放ち、藤川監督とタッチを交わす阪神豊田(撮影・藤尾明華)

<阪神3-2巨人>◇3日◇甲子園NHKの朝ドラ「あんぱん」を見る。主演・今田美桜がときどき高知弁で「たまるかー」と発するのが面白い。「アンパンマン」で知られる高知出身のやなせたかしとその妻を中心に展開するストーリー。朝ドラは当たり外れがあるが、なかなか当たりの方だ(個人の感想です)。 「たまるかー」はうれしかったり、驚いたりのときに出る感嘆符のようなものらし...

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【鳥谷敬】阪神藤川監督は9回無死満塁、豊田寛に代打を送らなかった 次世代への信念を感じた

阪神対巨人 9回裏阪神無死満塁、マルティネスからサヨナラ犠飛を放つ豊田(撮影・上田博志)

<阪神3-2巨人>3日◇甲子園阪神が今季3度目のサヨナラ勝ちで5連勝を飾り、2位広島とのゲーム差を今季最大の5に広げた。同点の9回裏無死満塁、豊田寛外野手(28)が開幕から31試合連続無失点中だった巨人守護神マルティネスを相手に決勝犠飛を放った。日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(44)は3打席凡退していた豊田に4打席目を与えた藤川球児監督(44)の起用法に注目。...

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【緒方耕一】初勝利のヤクルト中村優斗はチームの救世主になるのか 広島はもうひと踏ん張り!

広島対ヤクルト プロ初勝利の中村優(左)と高津監督(撮影・加藤孝規)

<広島0-5ヤクルト>◇3日◇マツダスタジアムヤクルトが広島に快勝した。 ドラフト1位の中村優斗投手(22=愛知工大)が、5回7安打無失点の粘投でプロ初勝利を手にした。     ◇    ◇    ◇ 最下位を独走しているヤクルトの救世主になれるか? ドラフト1位ルーキーの中村優が、プロ入り2度目の先発マウンドに挑んだ。結果は5回を無失点で、プロ入り初勝利を...

虎だ虎だ虎になれ!

【虎になれ】大山悠輔は右投手に強い 確信の指揮官・球児

阪神対巨人 8回裏阪神2死一、二塁、大山は先制適時内野安打を放つ(撮影・上田博志)

<阪神1-0巨人>◇2日◇甲子園大竹耕太郎と井上温大の投手戦。少し驚いたのは8回、巨人の攻撃だ。 先頭の代打キャベッジが内野安打で出て無死一塁。ここで打席は1番・丸佳浩に回った。丸はここまで2安打。大竹にとって、しのぎどころやな…と感じたが巨人ベンチの策は犠打だ。丸はこれを投手前に決め、1死二塁と得点圏に走者を送った。しかし後続なく、無得点に終わったのである...

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【今岡真訪】泉口前にはじいていれば、吉川ストライク送球していれば…巨人は負けるべくして負けた

阿部監督は大西コーチの制止もきかず笠原塁審を押し、暴力行為とみなされ退場に

<阪神1-0巨人>◇2日◇甲子園阪神はリクエストで判定が覆ったことで貴重な勝利を手に入れた。8回2死一、二塁。大山の遊ゴロが泉口の前でイレギュラーし、打球が横にそれた間に二塁走者森下がホームを突いた。もし泉口が前にはじいていれば三塁を回るのをちゅうちょしていたかもしれない。 森下は最後まであきらめず走ったし、本塁上でのトリッキーなスライディングが功を奏した。...

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【宮本慎也】消極的な巨人 オコエに丸…バントばかりの戦術が勢いつけられない原因作ってしまった

阪神対巨人 8回裏阪神2死一、二塁、大山の遊撃内野安打で本塁を狙った森下のアウト判定がリプレー検証でセーフに覆り、審判に抗議する巨人阿部監督(中央)(撮影・前田充)

<阪神1-0巨人>◇2日◇甲子園首位の阪神を相手に、巨人は連敗だけは避けたいところ。交流戦から貧打に悩む巨人だけに、勝つためには先発の大竹をどうやって攻略するかが焦点になると思っていた。だが、巨人が実行した戦術は、消極的な印象を受けた。 0-0で迎えた8回表、ここまで好投を続けていた先発・井上に代打・キャベッジを送り、セカンドの内野安打で出塁した。そして打席...

虎だ虎だ虎になれ!

【虎になれ】思い出すアクシデント当日朝の光景 石井大智の復活を及川雅貴も見守った

阪神対巨人 8回表巨人2死一、三塁、門脇を左飛に打ち取りガッツポーズする石井(撮影・前田充)

<阪神2-1巨人>◇1日◇甲子園石井大智が頭部に打球を受け、戦線離脱した6月6日のこと。その朝、阪神ナインは札幌・新千歳空港からの便を利用している。前日までの日本ハム3連戦に勝ち越し、交流戦2カード目、いわゆる“移動ゲーム”のナイター、オリックス戦を甲子園で戦う前だ。 早割で安いチケットが取れていたので、こちらもたまたまその便に乗った。出発ゲートを越えて機内...

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【西本聖】巨人西舘合格点も「まだまだ相手でなく自分と勝負」火曜日に相手エースに投げ勝つには

阪神対巨人 5回裏の阪神打線を抑え、ベンチへ戻る巨人西舘(左)と岸田(撮影・前田充)

<阪神2-1巨人>◇1日◇甲子園火曜日という曜日は6連戦の初戦になりやすく、エース級の投げ合いが多くなる。それだけに今季途中から先発ローテーションを託された巨人の2年目右腕がどういうピッチングをするか、西舘本人とチームにとって重要な意味があった。 結果は6回を投げて2失点。合格点と評価していい。しかし、内容を見ると「もったいない。まだまだ伸びしろがある」とい...

評論家コラム

【山田久志】阪神ベンチは同点まで才木に任せて良かったのでは?それがエース格に対する気遣いだ

阪神対巨人 巨人に勝利し才木(左)とタッチを交わす藤川監督(中央)(撮影・前田充)

阪神は勝つには勝ったが、もう少しどっしりと構えた試合運びをしていったほうが、今後に向けてもっといい方向にチームが進むのではないだろうか。そう感じた阪神の1勝だった。 それはまず先発才木浩人投手(26)の代え時に言えることだった。確かに好調とは言い難いし、毎回ピンチを背負っているかのような投球ではあった。阪神ベンチが早めの継投を考えてもおかしくはない。 だが才...

評論家コラム

【セ今週の展望】5位中日まで優勝の可能性 V戦線生き残りへ大型連敗は避けるべき/緒方孝市

【イラスト】セ・リーグ1週間振り返り27〜29日

野球ファンにとって月曜は特別な日。先週を振り返って、今週に思いをはせる。交流戦も終わり、識者に回顧と展望を聞いた。セ・リーグ編は緒方孝市氏(56=日刊スポーツ評論家)。 ----◇--◇---- 最初の節目である交流戦も終わり、リーグ戦が再開された。長いシーズンも半ばを過ぎたが、セ・リーグはまだ接戦が続いている状態と言えるのではないか。 巨人、ヤクルトなど主...

評論家コラム

【パ今週の展望】交流戦Vで勢いづくソフトバンク、上位と対戦続く今が踏ん張りどころ/平石洋介

【イラスト】パ・リーグ1週間振り返り27〜29日

野球ファンにとって月曜は特別な日。先週を振り返って、今週に思いをはせる。交流戦も終わり、識者に回顧と展望を聞いた。パ・リーグ編は平石洋介氏(45=日刊スポーツ客員評論家)。 ----◇--◇---- 交流戦は、パ・リーグは全球団が勝ち越した。順位争いには大きな影響はなかったが、「独り負け」していたら大変だった。 どこも取り残されなかったことが大きい。お互いが...

虎だ虎だ虎になれ!

【虎になれ】死球を巡るヒーロー2人の“謎“ 森下翔太と佐藤輝明

ヤクルト対阪神 5回表阪神2死一塁、森下は手に死球を受ける(撮影・足立雅史)

<ヤクルト0-6阪神>◇29日◇神宮完勝だ。最下位に沈むヤクルト相手とはいえ、投げては酷暑のデーゲームで伊藤将司が復活をアピールする完封劇。 打っては打点王を争う3番森下翔太、4番佐藤輝明のアベック弾も出て、虎党にはこたえられないゲームになった。 前川右京が6番スタメンに復帰し、森下が右翼、佐藤輝もサードにそれぞれ戻って、開幕時のオーダーに回帰。シーズン後半...

評論家コラム

【ナベQ論】4安打ネビン「ロバート・ローズになれる」最近の西武外国人打者では特筆もの

<西武1-2日本ハム>◇29日◇ベルーナドーム前西武GMで日刊スポーツ客員評論家の渡辺久信氏(59)が29日、西武-日本ハム11回戦が行われたベルーナドームを訪れました。結果は首位日本ハムに競り負け、リーグ戦再開後初のカードは1勝2敗で負け越し。「ナベQ論」として、あえていつものしゃべり口調でお届けします。【聞き手・構成=金子真仁】    ◇   ◇   ◇...

番記者コラム・ソフトバンク

4月の2軍再調整から復活 鉄腕リリーフの津森宥紀は何が変わったのか?足元に要注目

ロッテ対ソフトバンク 7回からマウンドに上がったソフトバンク津森(撮影・たえ見朱実)

ソフトバンクの鉄腕がよみがえりつつある。 6月19日の広島戦(マツダスタジアム)。小久保裕紀監督(53)が目を丸くしたのは津森宥紀投手(27)の好投だった。1軍に昇格して即1回無安打2奪三振無失点。試合後の囲み取材で、最後に津森に関する質問を受けると「それ言おうと思っていた。今日の一番の収穫は津森」とべた褒めした。 4月30日の日本ハム戦で2/3イニングで2...

番記者コラム・阪神

藤川監督体制で登録抹消は延べ102人に「環境を変えるのが一番」抹消中木浪聖也にも無言のゲキ

練習を見つめる藤川監督

阪神藤川球児監督(44)の育成方針を垣間見た。交流戦が終わり、リーグ戦開幕まで阪神は3日間を甲子園での練習に費やした。練習中に、就任1年目の指揮官は報道陣に囲まれた中で、出場選手登録抹消中の木浪聖也内野手(31)に言及した。 木浪はオフから打法改造に励んだ。強い打球を求めて。4月上旬までは打率3割にも届いたが、そこから成績は下降カーブ。交流戦終了前の20日に...

評論家コラム

【今岡真訪】森下翔太は「ナイスホームラン」警戒かいくぐり先制 1回攻防で流れがっちり

ヤクルト対阪神 1回表阪神2死、左越え本塁打を放つ森下(撮影・井上学)

<ヤクルト0-6阪神>◇29日◇神宮阪神を相手にする対戦チームのミーティングは、3番森下、4番佐藤輝には本塁打を打たれないように注意を払い、対策を講じているはずだ。 先制本塁打を放った森下は、その警戒をかいくぐって打ったことになる。 特にそれが「1回」に飛び出したことが大きかった。交流戦明けのヤクルト戦は1勝1敗のタイできていただけに、クリーンアップから飛び...