ニッカンプロ野球

ソフトバンク番記者

小久保監督の球宴初出場を振り返る スタメン最低年俸で賞金100万円獲得、乗っていた愛車は…

95年7月26日、オールスター戦でMVPを獲得し笑顔を見せる全セ松井(中央)。左から清原、金本、1人おいて江藤、小久保

今年のオールスターは2試合で両軍合計77安打、43得点が生まれるという歴史的な展開で幕を閉じた。ソフトバンクからは周東佑京内野手(28)、松本裕樹投手(28)、大津亮介投手(25)が初出場。そして全パのコーチを務めた小久保裕紀監督(52)も、NPB1軍監督としては“初出場”だった。 「何でも一番最初は覚えている」という指揮官は、もちろん選手時代のオールスター...

支配下登録期限まで1カ月 ウエスタン・リーグ5勝の前田純「狙ってはいます」

ソフトバンク前田純(2024年6月5日撮影)

ソフトバンク前田純投手(24)が、支配下昇格へ猛アピールを続けている。 育成2年目の今季はここまでウエスタン・リーグで5勝1敗。リーグトップの防御率0・96をマークする。「去年より力を抜いて、強い球を投げられている。打者の反応を見ながら勝負ができている。順調だと思います」。188センチの大型左腕。長身から角度のある直球を投げ込む。球速以上にスピードを感じさせ...

まさに「近藤ゾーン」パ首位打者・近藤健介が打率7割超を記録する絶好カウントとは

ソフトバンク近藤健介(2024年6月16日撮影)

ソフトバンク近藤健介外野手(30)は今季、驚異的なデータを残している。カウントが2ボール1ストライクでの打率だ。15打数11安打で打率7割3分3厘。3本塁打もカウント別で最も多い。 「2-1」は一般的にバッティングカウントと呼ばれる。投手からすると、四球のリスクが高まる3ボールにはしたくない。そのため、ストライクゾーンで勝負してくるケースが多いカウントだ。近...

城島健司氏「将来的にメジャーで」絶賛の育成2年目捕手とは…壮大な下克上ロードを突き進む

ソフトバンク城島健司氏(2024年5月29日撮影)

ホークス期待の若鷹が壮大な下克上ロードを突き進んでいる。ソフトバンクの育成2年目、盛島稜大捕手(20)だ。 「スケールの大きい選手になりたい。ホームランも打てるけど、ヒットも打てて、盗塁も刺せる。もっと長所、短所を伸ばしていけばスケールの大きい選手になっていける」。背番号171は夢いっぱいに青写真を描く。 城島健司球団会長付特別チームアドバイザー兼シニアコー...

今年は筑後が熱い!3、4軍でも新イベント盛りだくさん「筑後の活性化」へ変革の年

ファンに声をかけながらサインをする斉藤4軍監督(2023年11月4日撮影)

ソフトバンクはパ・リーグ首位を快走中。1軍本拠地のみずほペイペイドームは連日大にぎわいだ。そのにぎわいに比例するかのように、ファーム本拠地のタマスタ筑後も熱い。思わず「行きたくなる」イベントが増えた。 今季、球団の取り組みとして「筑後の活性化」がある。12球団で唯一の4軍制を敷いているだけに「2軍だけでなく、いかに3、4軍の露出を増やせるか」を1つのテーマに...

仲田慶介がプロになっても通い続けるバッセンへ 記者が150キロ級直球を初体感 

ソフトバンク仲田が通い続けるバッティングセンター(撮影・佐藤究)

「いや~速すぎる…」 記者は初めて150キロ級の直球を打席で体感した。 ソフトバンク仲田慶介内野手(24)の特訓場所へ足を運んだ。福岡・姪浜駅から徒歩で約5分ほどの場所にあるバッティングセンター。「西部スポーツガーデン」だ。 仲田は4月29日の西武戦(みずほペイペイドーム)でプロ初安打をマークした。その試合後の囲み取材。「バッティングセンターにもちょいちょい...

過去には千賀、甲斐、牧原大も参加 12年から始まった3軍韓国遠征が鷹戦士を育てた

ソフトバンク小川史3軍監督(2023年2月1日撮影)

ソフトバンクが今年も3軍を韓国に派遣している。12年から始まりコロナ禍だった20年と21年こそ中断したが、22年から3年ぶりに復活。今回は16日~28日まで、2週間行われる予定だ。ソフトバンク小川史3軍監督(63)が韓国遠征の極秘エピソードを明かした。 遠征を開始した初年度、12年も3軍監督を務めいた小川監督は「スタートした時はこっちは3軍で韓国チームは2軍...

新加入ウォーカーは日本文化にすっかりなじむ 引退後の夢は「富士山に登ること」

お立ち台でVIVAポーズを決めるウォーカー(2024年4月2日撮影)

ソフトバンクのアダム・ウォーカー外野手(32)は、日本文化にすっかりなじんでいる。 巨人からトレードで加入し、来日3年目。夢の1つは「富士山に登ること」と明かす。オフには人生で初めて富士山を訪れたという。「登れる時期ではなかった。でも、きれいだった」。登山時期は7月上旬~9月下旬で、シーズンの真っただ中。「引退してから登るよ」と登頂を熱望する。 人気アニメの...

川村友斗3・19に支配下昇格 恩師の仙台大・森本吉謙監督「頑張ってきたことが報われた」

支配下登録され、会見を行うソフトバンク川村(2024年3月19日撮影)

シーズン開幕10日前の3月19日。ソフトバンク川村友斗外野手(24)はプロ3年目で育成から支配下昇格を勝ち取った。 人知れず喜んだ人がいる。大学時代の恩師、仙台大の森本吉謙監督(49)だ。「頑張ってきたことが報われましたね」。電話越しに柔らかい口調でそう語った。 大学4年間を見届け、秘めたポテンシャルは誰よりも感じていた。 「間の取り方であったり、思い切りよ...

19歳の1軍体験、通訳が伝道師、育成3人の支配下登録…タカが見せたオープン戦ならではの光景

ソフトバンク盛島稜大(2024年3月撮影)

今年のソフトバンクはオープン戦期間ならではの光景が数多く見られた。分かりやすい例は育成だった川村、緒方、仲田が異例の同日支配下登録。オープン戦はこれ以上ない1軍でのアピール機会だっただけに、チャンスをモノにした。柳田や近藤ら主力を休められるし、目をギラつかせた若鷹のハッスルプレーは新鮮で気持ちが良かった。 「1日限り」の条件ではあるが、22年ドラフト育成14...

山川穂高、実戦9試合で3発 山川流フリー打撃の意識、打撃理論から感じたすごみ

中越え本塁打を放つソフトバンク山川(2024年3月5日撮影)

過去3度の本塁打王に、通算218本塁打の実績を持つスラッガーは格が違う。西武からFAで加入したソフトバンク山川穂高内野手(32)だ。キャンプ中を含めここまで実戦9試合で計3発を放つ。現状で打順はシーズンを見据えた“お試し期間”の位置づけも、山川に限ってはスタメン全試合「4番」に座る。自らも「1年間4番に座り続けられていたら成績はずっといいはずなので。すごく目...

風間球打「ゆくゆくは一面を貼りたい」勝負のプロ3年目でスターの輝きを取り戻す

ソフトバンク風間球打(2024年2月6日撮影)

かつての輝きを取り戻す-。ソフトバンク風間球打投手(20)が背水の覚悟でプロ3年目を迎えている。「当然、危機感はあります。2年間投げていないわけなので」。 3年前。高3時の風間は紛れもなくスターだった。当時、世代最速の157キロ直球を誇り、同年代の阪神森木、DeNA小園、日本ハム達らと「高校四天王」と称された。 21年にノースアジア大明桜(秋田)からドラフト...

【ソフトバンク】どん底からプロ初の開幕1軍へ 4年目井上、地道フォーム改造実を結び連日快音

ソフトバンク紅白戦 5回表紅組2死一塁、井上は右中間へ先制適時二塁打を放つ(撮影・岩下翔太)

<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム:CATCH!!>しっかりと目標を見据えることができる。そんな喜びに満ちた笑顔だった。プロ4年目を迎えたソフトバンク井上が、連日の快音でアピールした。紅白戦2戦目のこの日、紅組の3番三塁で先発出場。5回の3打席目に、左腕渡辺佑から右中間を破る適時二塁打を放った。「右方向への打球は得意です。いい感じで打てましたね」...

【ソフトバンク】中村晃は成熟したチームの中心 まだまだ押し出されるつもりはない

ランチ特打を行うソフトバンク中村晃(撮影・岩下翔太)

<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム:CATCH!!>表情は明るかった。ソフトバンク中村晃がこの日、チーム練習に復帰した。インフルエンザに罹患(りかん)。10日からの第3クールは39度を超す高熱の症状もあり宿舎で静養に努めた。回復した14日のチーム休日にはひとり生目の杜にやってきて約2時間ほどランニングなどで調整。第4クールからは別調整ながらグラウ...

プロ野球選手のサインとは… 担当記者が後を絶たない転売行為に思うこと…

ロングティーで汗を流す牧原大(撮影・梅根麻紀)

悲しい出来事に違いない。8日、ソフトバンク牧原大成内野手(31)がX(旧ツイッター)を更新。後を絶たないサインの転売行為に一石を投じた。 「何でサインをもらって売るんですか?」 1日から始まったソフトバンクの宮崎春季キャンプは、15日から第4クールに突入した。連日、多くのファンがお目当ての選手を一目見ようとキャンプ地を訪れている。先週末からの3連休で計6万6...

400m走終え選手の表情は豊か「終わった喜びで鼻血」小久保ホークスが上々スタート

400メートル走を終えて引き揚げる、左からソフトバンクのウォーカー、山川、柳田、近藤(撮影・岩下翔太)

<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>B組恒例だった地獄のメニューが、全体練習にも加わった。ソフトバンクの宮崎春季キャンプでは第1クール最終日の4日、400メートル走が行われた。小久保裕紀新監督(52)が2軍監督時代に始めたメニュー。年齢によって本数と時間制限が課せられ、若手、中堅、主力までもが顔をゆがめながら両腕を振った。 走り終わった選手はそろ...

担当記者と同世代の重田倫明氏がファーム広報で再出発「今度、ご飯にでも行きませんか?」

報道陣にインタビューされている東浜を見守る重田広報(右)(撮影・梅根麻紀)

記者と同い年でもある元プロ野球選手が、新たな1歩を踏み出していた。 重田倫明投手(27)は今オフに戦力外通告を受け、現役を引退。今年から球団広報として再出発した。 1月19日。記者は今年初めて新人合同自主トレ取材で福岡・筑後市のファーム施設に行った。「選手誰か話し聞きますか? 呼んできますよ」。重田広報とはほぼ初対面だったが、物腰が柔らかい印象を受けた。 1...

取材現場でよく耳にするのは「泥臭さ、必死さが足りない」常勝復活は見栄えだけでは取り戻せない

秋季キャンプの練習前、ナインに話をする小久保監督(2023年11月17日撮影)

ソフトバンクが再び強くなるためには何が必要なのか。最近、取材現場でよく耳にする共通事項がある。各々で言葉は一貫していないが、とにかく泥臭さ、必死さが足りない。 昨秋のキャンプでは最先端技術を使ったデータの秋を過ごした。身体能力やスイング軌道などを細かく数値化。取り組み自体は小久保監督も評価している。球団が主体となって練習メニューも細かく決めた。ただ、それで満...

担当記者が少年時代に憧れたのは巨人時代の小久保監督 リーグ優勝で胴上げされる瞬間を見たい

小久保裕紀監督(2023年11月26日撮影)

新年明けましておめでとうございます。2年連続でソフトバンク担当を務める24年シーズン。ホークスは小久保裕紀新監督(52)の下、覇権奪還を目指す戦いが始まる。 個人的な話になるのだが、小久保新監督に不思議な感覚でいる。 記者は大学を卒業するまで筋金入りのG党だった。きっかけは小久保監督。小久保監督が巨人でプレーしていた05年、記者は当時小学校中学年だった。 「...

42歳和田毅「そうなんです。ここが問題なんです」警鐘を鳴らしたチームの課題とは?

ソフトバンク和田毅(2023年12月17日撮影)

それが現実である。ソフトバンク和田毅投手(42)は若手の台頭を切に願っていた。 17日、西武の平石洋介1軍ヘッドコーチ(43)と福岡市内でファイテン社のトークショーに参加した。話すことが主題のイベントだが、平石コーチの口が止まった質問がある。「今のホークスで脅威だなと思う若手選手は?」 平石コーチは「ん…?」と考え込んだ。すかさず和田がフォローする。「そうな...

又吉克樹が「整理整頓」の重要性を強調「今度は僕が教える番」中日時代の教え

ソフトバンク又吉克樹(2023年10月16日撮影)

プロ野球選手である前に一社会人として-。 11月29日。ソフトバンク又吉克樹投手(33)が契約更改交渉に臨み、交渉後の会見で若手の行動に苦言を呈した。 「若い子がロッカーに荷物をどーんと置いているのを見ると『それくらいもできんのか』と思っちゃう。整理整頓なんて当たり前」 指摘したのは2軍施設の選手ロッカー。「プロ野球選手のロッカーだからって許されているところ...

戦力外の上林誠知の消えない闘志「ダサいまま終われない」新天地で輝き取り戻す

ソフトバンク上林誠知(2023年10月16日撮影)

<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>「ダサいまま終われないでしょ」 今シーズン終盤、兵庫・神戸市内の焼き肉屋で元ソフトバンクの上林誠知外野手(28)は静かに燃えていた。 18年に初の全試合出場を果たした。打率2割7分、22本塁打、62打点。当時は23歳で、誰もが将来のホークスを担う逸材だと期待した。しかしその後は、けがや不振に苦む。直近では22年...

3年ぶりに復帰した倉野信次投手コーチ「自信はある」入団会見で語った熱い言葉

分離キャンプ初日、ナインを前にあいさつする倉野1軍投手コーチ兼ヘッドコーディネーター(2023年11月2日撮影)

4年ぶりのV奪還へ-。3年ぶりに復帰したソフトバンク倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(49)の言葉には熱が込もっていた。 1日の入団会見のこと。倉野コーチは、はっきりと言った。「もう1度、投手王国と呼ばれる投手陣をつくっていきたい」。 先発陣の再建が大きな課題だ。チームは今季規定投球回に到達した投手が12球団で唯一いなかった。2桁勝利...

当日までドラ1固まらず、評価拮抗の即戦力投手で悩み 規定投球回到達投手おらず補強重要に

左から東洋大・細野晴希、亜大・草加勝、専大・西舘昂汰

ソフトバンクの今秋ドラフト指名選手は、当日まで悩むことになりそうだ。運命のドラフト会議は10月26日に行われる。 すでに即戦力投手として、東洋大の最速158キロ左腕、細野晴希投手(4年=東亜学園)や亜大の草加勝投手(4年=創志学園)、専大の西舘昂汰投手(4年=筑陽学園)らをリストアップ済み。しかし1位指名は固まっていない状況だという。 永井智浩編成育成本部長...

周東佑京、CS進出&日本一へ大きなカギ握る1番での働き

フリー打撃を行う周東(撮影・岩下翔太)

クライマックスシリーズ(CS)進出に、その先の日本一へ-。ソフトバンク周東佑京内野手(27)の1番での働きが、大きなカギを握ることになりそうだ。 改めてそう感じたのが2日からの同率2位で迎えた楽天との直接対決2連戦。「1番中堅」で2試合とも先発出場した周東は、いずれも初回の打席で安打出塁し、先制のホームを踏んだ。Aクラス入りへ、1つも落とせない連戦で幸先良く...

CS争い残り11試合のカギ「1人ぐらい地味な選手がいてもいい」川瀬晃の必死論

ソフトバンク川瀬晃(2023年9月19日撮影)

ソフトバンクは今、苦しい。オリックスにリーグ3連覇を許し、クライマックスシリーズ(CS)に出場できるかも分からない。前半戦途中まで首位にいたチームが失速し、ナインのうつむく姿も散見される。そんな時、4カ月前の川瀬晃内野手(26)の言葉を思い出した。 「このチームはスーパースターばっかりですけど、1人ぐらい地味な選手がいてもいいと思ってます。まだ試合は続くので...

野村大樹が“脱1軍半の選手”へ2軍で研さんを積む「もう1度、1軍で結果を出すために」

野村大樹

「1軍半」。プロ野球の世界で1軍と2軍を行き来する選手を、そう呼ぶことがある。ソフトバンク野村大樹内野手(22)も、今はその1人。今季はここまで計3回、1軍に昇格しては2軍降格を繰り返す。現在は、ウエスタン・リーグで研さんを積む。なかなか1軍に定着できない現状を「全部の面において足りていないので。自分の実力を出せるようにやっていくしかないと思います」と受け止...

石川柊太ノーノー達成しても「次が大事」おごらず先を見据える「満足するときって来ない」

18日西武戦でノーヒットノーランを達成した石川柊太

8月18日のノーヒットノーランの快挙の後で、ソフトバンク石川柊太投手(31)の野球観が顕著に出た。しきりに「次の登板が大事」と言い、「これで次の登板が悪くて、あの日だけかよってならないようにしたいです」とも言う。おごらず次を見据えるのは、2年前と同じだ。 21年の冬。そのシーズンで沢村賞を獲得したオリックス山本由伸投手の話になった。その時に石川は「成績で満足...

【ソフトバンク】鷹番記者が仙台育英・須江監督と再会 今も印象に残っている組織としてのあり方

浦和学院対仙台育英 指示を出す仙台育英・須江監督(2023年8月6日撮影)

「久しぶりです。何とか元気にしてます」。8月3日。夏の甲子園の組み合わせ抽選会が大阪市のフェスティバルホールで行われ、仙台育英(宮城)・須江航監督(40)と囲み取材の場で約5カ月ぶりに“再会”した。 ソフトバンクの番記者になる前、22年夏に東北勢初の甲子園優勝を成し遂げた須江監督には何度も取材をさせてもらった。須江監督への取材は、私自身、社会人として気づかさ...

甲斐野央が今季初セーブ「習慣になりました」ゴミ拾いで運も味方につけた?

ソフトバンク甲斐野央(2023年7月13日撮影)

ソフトバンク甲斐野央投手(26)の「ゴミ拾い」に考えさせられた。7月1日の敵地西武戦でのこと。ベルーナドームに到着した時、チームバスから最後に出てきたのが甲斐野だった。「おはようございます」。いつも通りにあいさつを交わすと、甲斐野は頭を下げた際に見つけた小さな白い糸のようなものを拾った。 気づかなかった。他の選手も、記者も見つけられなかった。若干地面と同色だ...