9回終了なのに「10回表」コールド?土砂降りドローの巨人戦、イニングが切り替わった理由
試合後、記録を整理している際に、ふと手が止まった。知識不足ながら、疑問に感じたのは約2週間前。降雨コールドとなった、4月16日の巨人戦(甲子園)だった。 1-1のまま9回が終了。降り始めていた雨は午後9時ごろに激しく強まり、試合が一時中断した。「ピッチャー桐敷」のアナウンスだけが流れ、両軍の選手はベンチへ引き下がった。しかしその後も雨が弱まることはなく、球審...
試合後、記録を整理している際に、ふと手が止まった。知識不足ながら、疑問に感じたのは約2週間前。降雨コールドとなった、4月16日の巨人戦(甲子園)だった。 1-1のまま9回が終了。降り始めていた雨は午後9時ごろに激しく強まり、試合が一時中断した。「ピッチャー桐敷」のアナウンスだけが流れ、両軍の選手はベンチへ引き下がった。しかしその後も雨が弱まることはなく、球審...
大粒の汗を流し、着実に歩みを進めた。ドラフト4位百崎蒼生内野手(18=東海大熊本星翔)が、4月29日のウエスタン・リーグ、オリックス戦(鳴尾浜)で公式戦デビューを果たした。3月7日の練習でシートノックの際に右肩を痛め、別メニュー調整となっていた。約2カ月間、鳴尾浜でランニングや下半身強化のトレーニングに励んできた。この日は代走での出場で、守備は肩の状態を確認...
「面白くないけれど、それをやんないと投げられないし。やるしかないな」。ドラフト指名後の2年間は左肩痛に悩まされながら、復帰を目指し現在リハビリ中で今季、公式戦での登板を熱望する男がいる。 阪神に21年育成ドラフト1位で入団した3年目左腕の伊藤稜投手(24)だ。 中京大中京(愛知)3年夏にの一員として中日鵜飼航丞やヤクルト沢井廉らと甲子園に出場。初戦で同年広島...
阪神小川一平投手(26)は右肘の手術痕を見つめて「大谷翔平さんとほぼ一緒やんって言われます」と笑う。昨年9月に「右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術」(通称トミー・ジョン手術)を受けた。オフには友人、家族から「トミー・ジョン手術って大谷翔平が受けたやつだよね」と声をかけられた。 「大谷さんがしてくれているから、分かりやすいですよね。トミー・ジョン手術=野球選手...
元気に投げる姿が、個人的にもうれしかった。阪神高橋遥人投手(28)が893日ぶりとなる実戦復帰を果たした。17日ウエスタン・リーグ、オリックス戦(鳴尾浜)で先発し、1回を1安打無失点。「入団してから1回も見たことない人もいると思うので、普通に珍しいだろうな。珍しいからみんな応援してくれてるかなという感じですかね。ありがたいです」。チームメートに感謝する言葉も...
阪神の新外国人ハビー・ゲラ投手(28)が、チーム最多タイの3セーブと活躍を見せている。阪神でセーブを記録した助っ人投手は17人目。阪神外国人初のセーブは、リチャード・オルセンが83年10月24日ヤクルト戦で記録した。 日本人を含めれば、球団82人目である。米国に続き日本球界でもセーブが導入された、1974年(昭49)。栄えある球団創設初のセーブを挙げたのは、...
阪神豊田寛外野手(26)は、青色のユニホームで躍動する先輩からおおいなる刺激を得ていた。 昨オフに阪神を戦力外となり、今季から中日でプレーする山本泰寛内野手(30)のことだ。13、14日の古巣阪神戦(バンテリンドーム)で計7打数4安打2打点。強烈な“恩返し”を決めた元チームメートの姿に「ちょっと複雑ですけど、でも、すごいです」と素直な心境を口にした。 昨年は...
4月7日は少し動けば汗ばむような陽気だった。阪神2軍の鳴尾浜球場は、人生の門出がよく似合う春の匂いに包まれていた。 4度の手術から復活を目指す高橋遥人投手(28)が、約2年5カ月ぶりに打者と向き合った。練習とはいえ、カウントもつけて、マウンドから打者と対戦する真剣勝負。他の選手やスタッフも手を止めて、高橋の姿に視線を注いだ。 打撃ケージの周りにはコーチやスタ...
まさに流れを阻まれた、スーパープレーだった。 29日、巨人との開幕戦での3回1死一、二塁。阪神森下翔太外野手(23)の打球は右中間にライナーで飛んだ。先制かと思われた安打性の打球だったが、これを右翼梶谷がダイビングキャッチ。一塁走者中野は慌てて戻ったが、二塁手吉川から一塁につながれ、併殺プレーとなった。わきあがった虎党の歓声は、一瞬にして巨人ファンの歓声にか...
プロ2年目の阪神野口恭佑外野手(23)が奮闘している。22年育成ドラフト1位で入団。昨年11月に自慢の打撃が岡田監督の目に留まり、支配下登録を勝ち取った。沖縄・宜野座での春季キャンプでは1軍完走。フリー打撃で柵越えを連発し、怪力をアピールした。だが、2月の1軍オープン戦では4打数無安打。再び2軍で汗を流している。2年目シーズンに挑む若虎へ、九産大の恩師・大久...
指揮官らしい率直な言い方だった。阪神のオープン戦最終戦となった24日のオリックス戦(京セラドーム大阪)の試合後。オープン戦の収穫について聞かれると、少し苦笑いしながら答えた。「まあ収穫は、あんまりなかったなあ。最後にテストしたのが、なあ。オープン戦そのままの結果やったからのう。ピッチャーにしても。最後にちょっとケガ人出たしなあ」。過大評価せず、過小評価もしな...
データ好きの野球ファンにとって、阪神の西勇輝投手(33)は今シーズン要注目の存在だ。 現在プロ野球史上4位の、276試合連続先発登板を続けている。オリックス時代の11年10月1日楽天戦に3番手としてマウンドに上がったのが、現状では最後の救援登板。次戦の同13日ロッテ戦から、先発登板の専門家に転身した。 今季の開幕から昨季と同じ18試合に先発すれば、三浦大輔(...
今年も高校野球の季節がやってきた。18日にセンバツが開幕。阪神の投手指名練習が行われた同日、甲子園の室内練習場からも聞こえるブラスバンドの演奏に耳を傾けながら、近本光司外野手(29)の言葉を思い出した。 「俺、あんまり高校野球見いへんからな」 2月の沖縄・宜野座キャンプでの終盤、そんなことを話していた。春、夏と高校野球のテレビ中継は、熱心には見ないタイプ。プ...
右肩肉離れで別メニュー調整中の阪神梅野隆太郎捕手(32)が1歩ずつ回復の道を歩んでいる。 3日には兵庫・西宮市の鳴尾浜球場では2日連続で屋外でのフリー打撃に取り組んだ。近距離でのゴロ捕球では、軽めの返球も実施。練習はさらに続き、高卒ルーキーの山田脩也内野手(18=仙台育英)、百崎蒼生内野手(18=東海大熊本星翔)とポール間を繰り返し走っていた。「涼しく走って...
目指せ令和のラインバック、ブリーデン。阪神の両助っ人野手ノイジー、ミエセスの両者は、昨年に来日し日本一を味わった。そして今季も虎の一員として戦う。 NPB他球団を経ずに同じ年に阪神で日本デビューし、2年目のシーズンを全うした阪神の助っ人ペアは過去1組のみ。76~77年のラインバック、ブリーデンしかいない。 全力プレーのラインバックは、東京にまでファンクラブが...
阪神の新育成助っ人右腕コンビへ、同学年の仲間が歓迎会を“検討”している。 3月中に来日予定の、ドミニカ共和国出身00年1月生まれのアンソニー・マルティネス投手(24)と99年10月生まれのホセ・ベタンセス投手(24)は日本の4月~3月生まれに置き換えると99年度生まれになる。阪神では、18年ドラフト6位の湯浅京己投手、21年ドラフト2位鈴木勇斗投手、3位桐敷...
阪神のキャンプ中。見慣れないようでありながら、どこかで見た記憶がある光景があった。一部の投手が、サポーター状のものを利き腕にぐるりと巻いてから投球練習に臨んでいた。 「パルススロー」という機器だ。大谷翔平がエンゼルス時代に使用したことで一気に球界に広まり、阪神も昨季からチームとして正式に取り入れた。 装着して腕を振れば、肘にかかるストレスなどが数値化される。...
見たことのない立ち上がりだった。2月23日、巨人とオープン戦(那覇)。先発の伊藤将司投手(27)は初回からプロ自己ワーストとなる7失点を喫した。昨季全21登板中、18試合でクオリティースタート(QS=6回以上、自責点3以内)を達成した左腕。抜群の安定感を誇っていただけに驚いたファンも少なくないだろう。 しかし続く2回、3回はともに3者凡退で無失点。初回を連想...
私ごとで恐縮だが、昨年末に結婚した。1月31日付の日刊スポーツ12球団担当の意気込みに「夫婦円満の秘訣(ひけつ)もひそかに取材したい」と記した。キャンプ中の激務ですっかり頭から離れていたが、上司からのカツで思い出した。「せっかく書いてるねんから、しっかり取材してこんかい!」。新婚で臨んだ沖縄での阪神キャンプ取材1カ月。決して多くの選手に聞けたわけではないけれ...
3年ぶりに阪神の春季キャンプにやってきた。全体練習のアップ開始は午前10時。その前に各個人が課されるのが早出練習だ。 午前8時30分。練習がある一部の若手選手が来るのかなあ…と、思いきや。助っ人外国人以外、全員がやってきた。 私の記憶の中では、早出で来るのは若手が中心。たくさんの人数が乗れる大きなバスではなく、数人だけのワゴン車で来るのが定番だった。大きなバ...