藤本監督の恩師大田卓司氏「ほんと大変。ヒロシには体に気をつけて頑張ってほしい」

<ソフトバンク2-4西武>◇28日◇ペイペイドーム「必殺仕事人」と呼ばれた男は、携帯電話から明るい声を響かせた。「ヒロシには頑張ってほしいね。オレも経験あるけど、監督業はいろいろと大変だからね」。声の主はダイエー時代に打撃コーチとしてソフトバンク藤本監督を指導した大田卓司氏(72)だ。昨秋、ホークス監督就任にあたって藤本監督が指導者として尊敬する人物と話して...
<ソフトバンク2-4西武>◇28日◇ペイペイドーム「必殺仕事人」と呼ばれた男は、携帯電話から明るい声を響かせた。「ヒロシには頑張ってほしいね。オレも経験あるけど、監督業はいろいろと大変だからね」。声の主はダイエー時代に打撃コーチとしてソフトバンク藤本監督を指導した大田卓司氏(72)だ。昨秋、ホークス監督就任にあたって藤本監督が指導者として尊敬する人物と話して...
5月5日、こどもの日。少年時代に憧れの人がいた人も多いだろう。ソフトバンク石塚綜一郎捕手(23)のマイヒーローは今も現役でプレーするあのスーパースターだった。 「坂本勇人選手ですね。小、中とずっと憧れていて…」 石塚は秋田県出身。小学生の頃、年1回は巨人戦が秋田で開催されており、現地へ応援に駆けつけていたという。坂本の姿に目を輝かせていた記憶は懐かしく、当時...
ソフトバンク小久保裕紀監督(53)が29日、方針を曲げた。1日のうちに1軍と2軍の試合に出場する“親子ゲーム”を特例で解禁。2年目の広瀬隆太内野手(24)に課した。 親子ゲーム出場の廃止は、2軍監督時代に決めていたルールだった。「2軍は2軍で組織としてスタメンを決めているので」。一転、この日は朝から筑後に広瀬隆の姿があり、2軍の試合途中でみずほペイペイドーム...
パ・リーグ単独最下位から逆襲を狙う昨季の王者ソフトバンク。故障者続出で完全体ではないが、レギュラーシーズンは待ってくれない。浮上のきっかけにしたいのが各球団の「天敵封じ」。パ5球団の各打者への対戦打率を見ると、気になる数字が浮かんでくる。 まず天敵中の天敵になっているのがオリックス太田。現在12球団で唯一の4割打者であり、しかも打率4割3分2厘はこちらも12...
3月30日のことだ。ロッテとの開幕3戦目に移籍後初先発したソフトバンク上沢直之投手(31)の気遣いに、感銘を受けた。 「結果的に同点にされて負けてしまいましたけど、ああいうのは1年間やっていたらあることだし。みんなが一生懸命にやった結果だったりするので、仕方がないです」 4-1の7回だった。1死一、三塁のピンチを招き、ロッテ佐藤を空振り三振に打ち取ったところ...
右のエース有原、左のエースモイネロは好調を維持。山川、柳田、近藤の中軸打者も故障なく大きなレギュラーシーズン本番を迎えた。リーグ連覇に向けて順風満帆とも思えた小久保ホークスだったが、まさかの“誤算”も生じた。 広島とのオープン戦最終戦後に小久保監督がゲキを飛ばした。「あの数字はレギュラーじゃない」。打率1割台に沈んだ正木をバッサリ。栗原の故障で開幕5番を任さ...
いよいよ、役者がそろう。ソフトバンク柳田悠岐外野手(36)、山川穂高内野手(33)、近藤健介外野手(31)らS組選手が今日4日ヤクルトとのオープン戦(みずほペイペイドーム)から今年初めて実戦に出場する。 今春に新設されたS組は独自調整が一任された主力のこと。キャンプ期間中も、14日まではチームに合流せず、フリーで調整した。山川は「時間がありましたので、有意義...
寂しい一時帰福だった。ソフトバンク小久保裕紀監督(53)が13日に筑後視察。宮崎との分離キャンプを行った22年以降で1軍監督が筑後に訪れたのは初だった。若手にとっては1日限りの絶好のアピール機会のはずだったが…。残念な光景もあった。 ウオーミングアップから目立った声が聞こえない。朝からおとなしい始まりだった。小久保監督は真横からジーっと見つめていた。ナインも...
一体、何を思う。ソフトバンクの斉藤和巳3軍監督(47)が背番号3桁の選手らに問いかけた。 「何か思わなあかんよね。思って当然」 2月1日に春季キャンプがスタートした。ホークスは12球団唯一の4軍制度で、今年も支配下選手65人、育成選手54人の大所帯だ。キャンプはA組(1軍)、B組(2軍)が宮崎、C組(3、4軍)は福岡・筑後市内のファーム施設で汗を流す。メンバ...
とにかく「参加して良かった」に尽きる。1月14日の深夜、ソフトバンク今宮健太内野手(33)の実兄が住職を務める大分市内の「不動尊霊山 一心寺」で寒行に参加した。自ら参加を希望しながら、いざ当日になると怖気づいた。車で一心寺に向かい、その時間が近づくごとに鼓動が激しくなった。 とにかく寒い、冷たい、震えが止まらない。感想は割愛させていただくが、川に入って水をか...
25年ホークス見どころの1つが正捕手争いだ。直近8年間、絶対的な司令塔で常勝軍団を支えた甲斐拓也捕手(32)が、FAで巨人入りを決断した。正捕手が流出し、新正捕手へ谷川原健太捕手(27)は「勝負の1年」と位置づけた。 若手と呼ばれる立場でもない。今年でプロ10年目だ。「(正捕手を)狙わないと『昨年、何をやってたんだ』って自分でも思うので。昨年は基礎を作った分...
ソフトバンクの捕手事情は面白くもあり、辛くもある。FAで甲斐拓也捕手(32)が巨人移籍を決断。 若手の台頭が期待されると同時に絶対的な扇の要が不在になる。ソフトバンクからしてみれば超が付くほど痛手だが、甲斐はソフトバンクで成長した。もちろん甲斐本人の努力の結晶だが、球団としても大いに誇っていい人材だろう。 甲斐にはホークスで特に色濃く残る時代がある。15年~...
人生は山あり谷あり…。プロ2年目で今季1軍初登板を飾ったソフトバンク木村光投手(24)は、自らの現状をこう表現する。 「正直、その時の気持ちを考えたら、ここ(プロの世界)にいるのはおかしいぐらいの感じです」 過去に2度、野球を辞めようと思った。高校は県内の強豪私学、奈良大付でプレー。野球推薦ではなく一般受験での入学だったため、当初は「野球を続けるつもりはなか...
ソフトバンク野村勇内野手(28)にはブレークを待ち望むファンが多い。 プロ1年目に打率2割3分9厘ながら、10本塁打、25打点、10盗塁をマーク。外角直球にとことん強く、未来のトリプルスリー達成を期待される。輝かしいルーキーイヤーから一転、2年目、3年目は打率1割台で本塁打も盗塁も激減。来季がプロ4年目の29歳シーズンになる。 伸び悩む原因はシンプルだ。今季...
ソフトバンク前田純投手(24)は、1本の電話から大きな飛躍を遂げた。 「面識もあまりなかったので。ほんとうに緊張しながら…」 昨年11月。トレーナーを通じて、連絡先を入手した和田毅投手(43)に電話をかけた。和田が長崎で行う、シーズンオフの自主トレ参加を志願するためだった。 前田純は当時、育成選手で大ベテラン左腕と接点はなかった。だが、前田純は言う。「快く、...
パ・リーグ王者のソフトバンクは26日から日本シリーズを戦う。相手は3位から下克上でCSを突破してきたDeNA。今季は交流戦で2勝1敗と勝ち越したが、大舞台ともなれば別物だろう。最後の大勝負に向けて小久保裕紀監督(53)は秘策を語っていた。「それは全部しますよ。もうしてますけど」。「それ」とは、22年まで9年間DeNAに所属していた嶺井博希捕手(33)への聞き...
ポストシーズンに向け、猛アピールを続けている。プロ4年目のソフトバンク笹川吉康外野手(22)だ。9月30日に出場選手登録され、「日々の試合でアピールをしたい。チャンスが来たからには『何とかアピールしてやるぞ』の気持ち」と鼻息は荒い。1軍昇格後は3試合連続でスタメン起用され、全試合で安打を放つなど存在感を発揮している。 193センチの恵まれた体格で、球団からも...
ソフトバンクは23日、4年ぶりにリーグ優勝を奪回した。その時点でのレギュラーシーズンは残り8試合。いわゆる「消化試合」と呼ばれる期間だが、ソフトバンクにとってはBクラスに終わった21年以来、3年ぶり。22、23年はシーズン最終戦まで優勝争いや2位、3位争いをしていた。リーグ優勝後に限ると20年以来で、こちらも4年ぶり。この期間をどう生かすか。小久保裕紀監督(...
背番号3桁の若武者が猛アピールしている。ソフトバンクの育成2年目、佐藤航太外野手(20)だ。今季はウエスタン・リーグで18試合に出場。主に1番打者として打率3割6分1厘をマークする。来季の支配下昇格を見据え、打棒で結果を残している。 個人的に気になる選手の1人でもあった。記者は鷹番になる前の23年3月まで東北6県のアマチュア野球を担当することもあった。八戸学...
優勝マジック21。ソフトバンクはリーグ優勝に向けて着々と歩みを進める。小久保裕紀監督(52)を中心に投打に盤石の強さを誇ってきた。鷹党にとっては盛り上がる展開だが、2軍でも期待の左腕がデビューした。 プロ2年目の大野稼頭央投手(20)。8月16日のウエスタン・リーグ阪神戦(タマスタ筑後)で公式戦初先発した。6回5失点も失策が絡んで自責点は2。最速146キロを...
支配下登録期限が7日後に迫った7月24日。ソフトバンク三浦瑞樹投手(24)はプロ3年目で支配下登録を勝ち取った。 教え子の吉報に人知れず喜んだ人がいる。高校時代の恩師、盛岡大付(岩手)・関口清治監督(47)だ。 「よく我慢してここまでっていう感じですね。よく頑張ったかなと思います」 三浦は横浜瀬谷ボーイズ(神奈川)から入学。1年春からベンチ入りし、2年夏に甲...
今年のオールスターは2試合で両軍合計77安打、43得点が生まれるという歴史的な展開で幕を閉じた。ソフトバンクからは周東佑京内野手(28)、松本裕樹投手(28)、大津亮介投手(25)が初出場。そして全パのコーチを務めた小久保裕紀監督(52)も、NPB1軍監督としては“初出場”だった。 「何でも一番最初は覚えている」という指揮官は、もちろん選手時代のオールスター...
ソフトバンク前田純投手(24)が、支配下昇格へ猛アピールを続けている。 育成2年目の今季はここまでウエスタン・リーグで5勝1敗。リーグトップの防御率0・96をマークする。「去年より力を抜いて、強い球を投げられている。打者の反応を見ながら勝負ができている。順調だと思います」。188センチの大型左腕。長身から角度のある直球を投げ込む。球速以上にスピードを感じさせ...
ソフトバンク近藤健介外野手(30)は今季、驚異的なデータを残している。カウントが2ボール1ストライクでの打率だ。15打数11安打で打率7割3分3厘。3本塁打もカウント別で最も多い。 「2-1」は一般的にバッティングカウントと呼ばれる。投手からすると、四球のリスクが高まる3ボールにはしたくない。そのため、ストライクゾーンで勝負してくるケースが多いカウントだ。近...
ホークス期待の若鷹が壮大な下克上ロードを突き進んでいる。ソフトバンクの育成2年目、盛島稜大捕手(20)だ。 「スケールの大きい選手になりたい。ホームランも打てるけど、ヒットも打てて、盗塁も刺せる。もっと長所、短所を伸ばしていけばスケールの大きい選手になっていける」。背番号171は夢いっぱいに青写真を描く。 城島健司球団会長付特別チームアドバイザー兼シニアコー...
ソフトバンクはパ・リーグ首位を快走中。1軍本拠地のみずほペイペイドームは連日大にぎわいだ。そのにぎわいに比例するかのように、ファーム本拠地のタマスタ筑後も熱い。思わず「行きたくなる」イベントが増えた。 今季、球団の取り組みとして「筑後の活性化」がある。12球団で唯一の4軍制を敷いているだけに「2軍だけでなく、いかに3、4軍の露出を増やせるか」を1つのテーマに...
「いや~速すぎる…」 記者は初めて150キロ級の直球を打席で体感した。 ソフトバンク仲田慶介内野手(24)の特訓場所へ足を運んだ。福岡・姪浜駅から徒歩で約5分ほどの場所にあるバッティングセンター。「西部スポーツガーデン」だ。 仲田は4月29日の西武戦(みずほペイペイドーム)でプロ初安打をマークした。その試合後の囲み取材。「バッティングセンターにもちょいちょい...
ソフトバンクが今年も3軍を韓国に派遣している。12年から始まりコロナ禍だった20年と21年こそ中断したが、22年から3年ぶりに復活。今回は16日~28日まで、2週間行われる予定だ。ソフトバンク小川史3軍監督(63)が韓国遠征の極秘エピソードを明かした。 遠征を開始した初年度、12年も3軍監督を務めいた小川監督は「スタートした時はこっちは3軍で韓国チームは2軍...
ソフトバンクのアダム・ウォーカー外野手(32)は、日本文化にすっかりなじんでいる。 巨人からトレードで加入し、来日3年目。夢の1つは「富士山に登ること」と明かす。オフには人生で初めて富士山を訪れたという。「登れる時期ではなかった。でも、きれいだった」。登山時期は7月上旬~9月下旬で、シーズンの真っただ中。「引退してから登るよ」と登頂を熱望する。 人気アニメの...
シーズン開幕10日前の3月19日。ソフトバンク川村友斗外野手(24)はプロ3年目で育成から支配下昇格を勝ち取った。 人知れず喜んだ人がいる。大学時代の恩師、仙台大の森本吉謙監督(49)だ。「頑張ってきたことが報われましたね」。電話越しに柔らかい口調でそう語った。 大学4年間を見届け、秘めたポテンシャルは誰よりも感じていた。 「間の取り方であったり、思い切りよ...
今年のソフトバンクはオープン戦期間ならではの光景が数多く見られた。分かりやすい例は育成だった川村、緒方、仲田が異例の同日支配下登録。オープン戦はこれ以上ない1軍でのアピール機会だっただけに、チャンスをモノにした。柳田や近藤ら主力を休められるし、目をギラつかせた若鷹のハッスルプレーは新鮮で気持ちが良かった。 「1日限り」の条件ではあるが、22年ドラフト育成14...