高橋遥人の1軍復活登板はいつ? 2年前の才木浩人復活過程から考える
支配下契約となった阪神高橋遥人(2024年7月20日撮影) 阪神高橋遥人投手(28)が、20日に支配下選手契約を締結した。昨年11月に育成契約となっていたが、今月31日の補強期限を前に、ほぼ“最短”で背番号「29」を取り戻した、と言える。 気になるのは、1軍復活登板がいつになるか。2年前の22年、同じくシーズン途中で育成から支配下契約に戻り、1軍で復活勝利を...
支配下契約となった阪神高橋遥人(2024年7月20日撮影) 阪神高橋遥人投手(28)が、20日に支配下選手契約を締結した。昨年11月に育成契約となっていたが、今月31日の補強期限を前に、ほぼ“最短”で背番号「29」を取り戻した、と言える。 気になるのは、1軍復活登板がいつになるか。2年前の22年、同じくシーズン途中で育成から支配下契約に戻り、1軍で復活勝利を...
阪神前川右京外野手(21)の活躍を心から喜ぶ人がいる。「右京に言っておいてください。めちゃくちゃ喜んでたって」。前川が5月にプロ初本塁打をマークした時、電話越しにも心底うれしそうだったのは、智弁学園時代の恩師、小坂将商監督(46)だ。 21年ドラフト4位で阪神に入団した前川。プロの世界に飛び込んでからも、節目に必ず連絡をくれるという。シーズンに入る時、シーズ...
岡田監督が阪神の監督として歴代最多の515勝目を挙げたその瞬間、マウンドには岩崎優投手(33)がいた。走者を2人出したが、表情一つ変えずに1点リードを守り切った。 なぜ岩崎が今年も不動の守護神なのか。その理由が少し分かる出来事があった。6月5日、岩崎はいつもより早起きした。ナイターが行われる甲子園に行く前に、2軍練習場の鳴尾浜に車を走らせていた。 ハビー・ゲ...
ヤクルト奥川恭伸投手(23)復活のおかげで、阪神ファンには楽しみができた。西純矢投手(22)との「新・宿命の対決」である。 奥川は故障から涙の復活を遂げ、2戦2勝とローテーションに返り咲いた。19年ドラフトでは、1位でヤクルトのほか、巨人、そして阪神も入札した。外れ1位に阪神が選んだのが西純だった。 阪神入りした外れ1位投手と、そのときの初回入札投手が先発で...
プロ4年目の阪神岩田将貴投手(26)は固い決意のもと、ゼロを積み重ねている。 「1軍に上がるために。まずは圧倒的な数字と内容を残せるように」 ここまでウエスタン・リーグトップタイの28試合に登板しながら防御率1・50。3、4月には球団選定のファーム月間MVPにも選ばれた。今季は豊田寛外野手(27)が2軍戦で打率3割2分6厘と結果を重ね、2年ぶりに1軍昇格。九...
阪神近本光司外野手(29)の言葉を思い出す。1年前のこと。昨年の交流戦で21打席連続無安打の期間があった。その時の感情を、近本はこう表現している。 「自分が2人いる感覚。打てなかったら、めっちゃつらいんよ。『うわっ、くっそー!』と思っている自分がいる。その自分をもう1人の自分が慰めてあげる感覚だった。悔しがる自分と、『今のはこうこうこうだったからアウト、仕方...
阪神岡留英貴投手(24)は大粒の汗を流し、鳴尾浜でトレーニングに励んでいる。今季は開幕1軍をつかむと、5月24日巨人戦(甲子園)まで13試合に登板し、防御率1・29と中継ぎ陣の一角を担った。だが、同29日の日本ハム戦(甲子園)で回またぎの2イニング目につかまり、2失点。翌30日に出場選手登録を抹消された。 「そんなに甘くはなかった、という感じです」 大卒3年...
自慢の剛球に、とてつもない“クセ”がついてきた。 阪神育成の佐藤蓮投手(26)が、ウエスタン・リーグで無失点投球を続けている。4月27日のソフトバンク戦から12試合連続無失点。2カ月弱の間、点を取られていない。 身長188センチから投げ込むパワーピッチャー。佐藤輝、伊藤将、村上、中野、石井らを獲得した20年ドラフトで、3位指名され入団した。底知れぬポテンシャ...
<日本生命セ・パ交流戦:阪神2-1日本ハム>◇18日◇甲子園33歳の誕生日前夜の18日に登板した阪神岩崎優投手が、142ホールドを記録し、OBのジェフ・ウィリアムスを抜いて球団単独2位に立った。 同点の9回先頭の5番万波は遊ゴロ、6番水野には中前に運ばれたが7番清宮を右飛で打ち取った。2死一塁の8番上川畑の打席では、一塁走者の水野をけん制で誘い出してアウトに...
新天地では結果を残し続けている。昨年オフの現役ドラフトでオリックスから阪神に移籍した漆原大晟投手(27)だ。 ここまで19試合に登板して防御率1・45。主にビハインドの展開でマウンドに上がることが多いが、走者がいる状況での火消しの役割もこなす。すでに昨年の登板数16を超えており、着々と試合数も増えている。。「積み重ねでここまでこれているのでそこはいい結果にな...
6月7日の甲子園は汗ばむような五月晴れだった。近畿地方の梅雨入りは平年6月6日と言われる。今年はまだ気配がなく、だいぶ遅れているようだ。昨年の梅雨入り宣言は5月末だった。 グラウンド脇に1歩足を踏み入れると、いつものように青々とした芝生が目に飛び込んでくる。日に日に青さが濃くなっているようにも見える。ある程度の青さをキープするには熟練の技が必要になる。 甲子...
プロ通算121勝の名投手、若生智男さんの訃報に接し、ある外国人選手を思い出した。若生さんとの交換トレードの相手だった、マイク・ソロムコ外野手である。さまざまな意味で、球史に名を残す存在である。 ソロムコは60年に米球界から阪神入りした。球団ではそれまでハワイから日系アメリカ人選手を獲得したことはあった。ただ、いわゆるカタカナ名前の外国人はソロムコが初である。...
少年時代の苦労が、いまにつながっている。今季から阪神の通訳として伊藤ヴィットルさん(29)は、新天地で充実の毎日を送っている。22年までは社会人野球の日本生命で内野手としてプレー。選手から通訳への珍しい転身を果たした。 「外国人が日本に来ると、最初はいろんなことで苦労する。この仕事をしていたら、やっぱりそうだなと思う。ちょっとでも、力になりたいなと思ってやっ...
4月30日の鳴尾浜球場にバットマンが現れた。育成ドラフト2位の福島圭音外野手(22=白鴎大)が黒のフェースガードを装着し、ウエスタンリーグ、オリックス戦の試合前練習に姿を現した。 28日までの2軍ソフトバンク戦(筑後)の守備練習で、スライディングした際に用具に激突。鼻を骨折した。「当たった時は痛かったですね。ガーンと。それ以外はあんまり。触ったりすると痛いで...
阪神ジェレミー・ビーズリー投手(28)が、少ないチャンスをものにした。18日のヤクルト戦(甲子園)で5回無失点。今季1軍初登板で初勝利を挙げた。 岡田彰布監督(66)は「使わざるをえないやんか、結局は。あんなんでまた2軍でちょっと1回投げてこいなんて、言われへんって、生活かかってるんやからなあ」と明言。今後も先発ローテーションの一角を託す方針だ。 ウエスタン...
甲子園は7日広島戦で、今季最多4万2606人の観客を動員した。開幕から大入りも連日。チケットを取るのも大変そうだな、と思っていたら、意外な入手方法? を知った。 4月19日の中日戦に観戦に来ていたのは、熱烈な虎党の落語家・桂吉弥さん(53)。なんと自身のレギュラー番組のリスナー100人超を連れ、大所帯での観戦だった。話を聞くと「団体だと早く購入できると知って...
野球記録マニアの用語に「ノーヒット・ありラン」というものがある。野球の得点のことを、英語で「ラン」ということに由来する。相手を無安打に抑えながら、失点はあるという珍しい試合だ。プロ野球史上たった4度のみ。このうち5月に、この珍記録が3度起きている。 長いプロ野球の歴史の中で、たった一度だけ「ノーヒット・ありラン敗戦」が記録されたのは、1939年(昭14)5月...
甲子園の記者席からグラウンドを眺めていて、妙な違和感があった。救援投手をブルペンからマウンドまで運ぶ「リリーフカー」の運転手が、今年から男性に変わっている。 右中間、左中間の「ラッキーゾーン」にブルペンがあった時代にカート型に変わり、一般公募の女性が長年、運転役を担ってきた。14年に球団オフィシャルファンサービスメンバー「タイガースガールズ」が結成されると、...
試合後、記録を整理している際に、ふと手が止まった。知識不足ながら、疑問に感じたのは約2週間前。降雨コールドとなった、4月16日の巨人戦(甲子園)だった。 1-1のまま9回が終了。降り始めていた雨は午後9時ごろに激しく強まり、試合が一時中断した。「ピッチャー桐敷」のアナウンスだけが流れ、両軍の選手はベンチへ引き下がった。しかしその後も雨が弱まることはなく、球審...
大粒の汗を流し、着実に歩みを進めた。ドラフト4位百崎蒼生内野手(18=東海大熊本星翔)が、4月29日のウエスタン・リーグ、オリックス戦(鳴尾浜)で公式戦デビューを果たした。3月7日の練習でシートノックの際に右肩を痛め、別メニュー調整となっていた。約2カ月間、鳴尾浜でランニングや下半身強化のトレーニングに励んできた。この日は代走での出場で、守備は肩の状態を確認...
「面白くないけれど、それをやんないと投げられないし。やるしかないな」。ドラフト指名後の2年間は左肩痛に悩まされながら、復帰を目指し現在リハビリ中で今季、公式戦での登板を熱望する男がいる。 阪神に21年育成ドラフト1位で入団した3年目左腕の伊藤稜投手(24)だ。 中京大中京(愛知)3年夏にの一員として中日鵜飼航丞やヤクルト沢井廉らと甲子園に出場。初戦で同年広島...
阪神小川一平投手(26)は右肘の手術痕を見つめて「大谷翔平さんとほぼ一緒やんって言われます」と笑う。昨年9月に「右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術」(通称トミー・ジョン手術)を受けた。オフには友人、家族から「トミー・ジョン手術って大谷翔平が受けたやつだよね」と声をかけられた。 「大谷さんがしてくれているから、分かりやすいですよね。トミー・ジョン手術=野球選手...
元気に投げる姿が、個人的にもうれしかった。阪神高橋遥人投手(28)が893日ぶりとなる実戦復帰を果たした。17日ウエスタン・リーグ、オリックス戦(鳴尾浜)で先発し、1回を1安打無失点。「入団してから1回も見たことない人もいると思うので、普通に珍しいだろうな。珍しいからみんな応援してくれてるかなという感じですかね。ありがたいです」。チームメートに感謝する言葉も...
阪神の新外国人ハビー・ゲラ投手(28)が、チーム最多タイの3セーブと活躍を見せている。阪神でセーブを記録した助っ人投手は17人目。阪神外国人初のセーブは、リチャード・オルセンが83年10月24日ヤクルト戦で記録した。 日本人を含めれば、球団82人目である。米国に続き日本球界でもセーブが導入された、1974年(昭49)。栄えある球団創設初のセーブを挙げたのは、...
阪神豊田寛外野手(26)は、青色のユニホームで躍動する先輩からおおいなる刺激を得ていた。 昨オフに阪神を戦力外となり、今季から中日でプレーする山本泰寛内野手(30)のことだ。13、14日の古巣阪神戦(バンテリンドーム)で計7打数4安打2打点。強烈な“恩返し”を決めた元チームメートの姿に「ちょっと複雑ですけど、でも、すごいです」と素直な心境を口にした。 昨年は...
4月7日は少し動けば汗ばむような陽気だった。阪神2軍の鳴尾浜球場は、人生の門出がよく似合う春の匂いに包まれていた。 4度の手術から復活を目指す高橋遥人投手(28)が、約2年5カ月ぶりに打者と向き合った。練習とはいえ、カウントもつけて、マウンドから打者と対戦する真剣勝負。他の選手やスタッフも手を止めて、高橋の姿に視線を注いだ。 打撃ケージの周りにはコーチやスタ...
まさに流れを阻まれた、スーパープレーだった。 29日、巨人との開幕戦での3回1死一、二塁。阪神森下翔太外野手(23)の打球は右中間にライナーで飛んだ。先制かと思われた安打性の打球だったが、これを右翼梶谷がダイビングキャッチ。一塁走者中野は慌てて戻ったが、二塁手吉川から一塁につながれ、併殺プレーとなった。わきあがった虎党の歓声は、一瞬にして巨人ファンの歓声にか...
プロ2年目の阪神野口恭佑外野手(23)が奮闘している。22年育成ドラフト1位で入団。昨年11月に自慢の打撃が岡田監督の目に留まり、支配下登録を勝ち取った。沖縄・宜野座での春季キャンプでは1軍完走。フリー打撃で柵越えを連発し、怪力をアピールした。だが、2月の1軍オープン戦では4打数無安打。再び2軍で汗を流している。2年目シーズンに挑む若虎へ、九産大の恩師・大久...
指揮官らしい率直な言い方だった。阪神のオープン戦最終戦となった24日のオリックス戦(京セラドーム大阪)の試合後。オープン戦の収穫について聞かれると、少し苦笑いしながら答えた。「まあ収穫は、あんまりなかったなあ。最後にテストしたのが、なあ。オープン戦そのままの結果やったからのう。ピッチャーにしても。最後にちょっとケガ人出たしなあ」。過大評価せず、過小評価もしな...
データ好きの野球ファンにとって、阪神の西勇輝投手(33)は今シーズン要注目の存在だ。 現在プロ野球史上4位の、276試合連続先発登板を続けている。オリックス時代の11年10月1日楽天戦に3番手としてマウンドに上がったのが、現状では最後の救援登板。次戦の同13日ロッテ戦から、先発登板の専門家に転身した。 今季の開幕から昨季と同じ18試合に先発すれば、三浦大輔(...