小久保監督の球宴初出場を振り返る スタメン最低年俸で賞金100万円獲得、乗っていた愛車は…
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今年のオールスターは2試合で両軍合計77安打、43得点が生まれるという歴史的な展開で幕を閉じた。ソフトバンクからは周東佑京内野手(28)、松本裕樹投手(28)、大津亮介投手(25)が初出場。そして全パのコーチを務めた小久保裕紀監督(52)も、NPB1軍監督としては“初出場”だった。 「何でも一番最初は覚えている」という指揮官は、もちろん選手時代のオールスター...
今年のオールスターは2試合で両軍合計77安打、43得点が生まれるという歴史的な展開で幕を閉じた。ソフトバンクからは周東佑京内野手(28)、松本裕樹投手(28)、大津亮介投手(25)が初出場。そして全パのコーチを務めた小久保裕紀監督(52)も、NPB1軍監督としては“初出場”だった。 「何でも一番最初は覚えている」という指揮官は、もちろん選手時代のオールスター...
支配下契約となった阪神高橋遥人(2024年7月20日撮影) 阪神高橋遥人投手(28)が、20日に支配下選手契約を締結した。昨年11月に育成契約となっていたが、今月31日の補強期限を前に、ほぼ“最短”で背番号「29」を取り戻した、と言える。 気になるのは、1軍復活登板がいつになるか。2年前の22年、同じくシーズン途中で育成から支配下契約に戻り、1軍で復活勝利を...
不運は悲運にならずにすんだ。 今月10日のオリックス-ソフトバンク12回戦(京セラドーム大阪)。オリックスが1点を追った9回無死一塁で、森が右中間に安打を放った。一塁走者の代走・小田は二塁ベースを蹴り、三塁に向かった…と思った。それがそうはならなかった。二塁ベース付近で、小田は勢い余って転倒した。打者走者の森も二塁へ向かいかけていたが、ストップ。うまくいけば...
新顔ばかりのオリックスのリリーフ投手陣が、最近かなり奮闘している。7月の救援防御率は1・30。リーグトップの数字だ(ちなみに他チームはソフトバンク3・19、ロッテ3・76、日本ハム3・89、西武4・75、楽天5・35)。 特徴的なのは、加入1年目の選手が大部分だということ。リーグ3連覇に貢献した平野佳、宇田川、小木田、山崎らは故障や不振による離脱が相次ぎ、長...
阪神前川右京外野手(21)の活躍を心から喜ぶ人がいる。「右京に言っておいてください。めちゃくちゃ喜んでたって」。前川が5月にプロ初本塁打をマークした時、電話越しにも心底うれしそうだったのは、智弁学園時代の恩師、小坂将商監督(46)だ。 21年ドラフト4位で阪神に入団した前川。プロの世界に飛び込んでからも、節目に必ず連絡をくれるという。シーズンに入る時、シーズ...
補強期限が迫る。例年にない混戦のセ・リーグ。戦力補強を行う球団もある中、広島に新戦力獲得の一報は届かない。そこには、新井貴浩監督(47)の強い意思にある。 広島は今季、開幕早々に2人の新外国人野手が負傷離脱するアクシデントに見舞われた。中継ぎ投手のハーンも出遅れた。昨秋ドラフトで獲得した新人選手も1軍出場したのは、交流戦で初昇格した育成2位の佐藤のみ。ほぼ昨...
岡田監督が阪神の監督として歴代最多の515勝目を挙げたその瞬間、マウンドには岩崎優投手(33)がいた。走者を2人出したが、表情一つ変えずに1点リードを守り切った。 なぜ岩崎が今年も不動の守護神なのか。その理由が少し分かる出来事があった。6月5日、岩崎はいつもより早起きした。ナイターが行われる甲子園に行く前に、2軍練習場の鳴尾浜に車を走らせていた。 ハビー・ゲ...
ヤクルト奥川恭伸投手(23)復活のおかげで、阪神ファンには楽しみができた。西純矢投手(22)との「新・宿命の対決」である。 奥川は故障から涙の復活を遂げ、2戦2勝とローテーションに返り咲いた。19年ドラフトでは、1位でヤクルトのほか、巨人、そして阪神も入札した。外れ1位に阪神が選んだのが西純だった。 阪神入りした外れ1位投手と、そのときの初回入札投手が先発で...
プロ4年目の阪神岩田将貴投手(26)は固い決意のもと、ゼロを積み重ねている。 「1軍に上がるために。まずは圧倒的な数字と内容を残せるように」 ここまでウエスタン・リーグトップタイの28試合に登板しながら防御率1・50。3、4月には球団選定のファーム月間MVPにも選ばれた。今季は豊田寛外野手(27)が2軍戦で打率3割2分6厘と結果を重ね、2年ぶりに1軍昇格。九...
ソフトバンク前田純投手(24)が、支配下昇格へ猛アピールを続けている。 育成2年目の今季はここまでウエスタン・リーグで5勝1敗。リーグトップの防御率0・96をマークする。「去年より力を抜いて、強い球を投げられている。打者の反応を見ながら勝負ができている。順調だと思います」。188センチの大型左腕。長身から角度のある直球を投げ込む。球速以上にスピードを感じさせ...
阪神近本光司外野手(29)の言葉を思い出す。1年前のこと。昨年の交流戦で21打席連続無安打の期間があった。その時の感情を、近本はこう表現している。 「自分が2人いる感覚。打てなかったら、めっちゃつらいんよ。『うわっ、くっそー!』と思っている自分がいる。その自分をもう1人の自分が慰めてあげる感覚だった。悔しがる自分と、『今のはこうこうこうだったからアウト、仕方...
阪神岡留英貴投手(24)は大粒の汗を流し、鳴尾浜でトレーニングに励んでいる。今季は開幕1軍をつかむと、5月24日巨人戦(甲子園)まで13試合に登板し、防御率1・29と中継ぎ陣の一角を担った。だが、同29日の日本ハム戦(甲子園)で回またぎの2イニング目につかまり、2失点。翌30日に出場選手登録を抹消された。 「そんなに甘くはなかった、という感じです」 大卒3年...
甲子園が取り持った、ドラマのような一戦だった。 今月14日に京セラドーム大阪で行われた日本生命セ・パ交流戦のオリックス-ヤクルト戦。ヤクルト先発の奥川が、980日ぶりの勝利を挙げた。2022年3月に右肘痛を発症し、そこから左足首骨折、腰痛と相次ぐ故障に苦しんできた23歳が、やっと1軍のマウンドに戻ってきた。ヒーローインタビューで涙にくれた姿とともに、Offi...
交流戦で初めてエスコンフィールド北海道に足を踏み入れた。昨季の日本ハム戦はバンテリンドームだったこともあり、1年遅れでの新球場を初体験。取材エリア中心だったが、グラウンドレベルから見る景色、スタンド上段の記者席からの風景や映像、音響などの迫力は素晴らしかった。また、バックヤードの天井の高さなど、野球以外のイベント開催も考慮された構造にも魅了された。いまは記者...
自慢の剛球に、とてつもない“クセ”がついてきた。 阪神育成の佐藤蓮投手(26)が、ウエスタン・リーグで無失点投球を続けている。4月27日のソフトバンク戦から12試合連続無失点。2カ月弱の間、点を取られていない。 身長188センチから投げ込むパワーピッチャー。佐藤輝、伊藤将、村上、中野、石井らを獲得した20年ドラフトで、3位指名され入団した。底知れぬポテンシャ...
ソフトバンク近藤健介外野手(30)は今季、驚異的なデータを残している。カウントが2ボール1ストライクでの打率だ。15打数11安打で打率7割3分3厘。3本塁打もカウント別で最も多い。 「2-1」は一般的にバッティングカウントと呼ばれる。投手からすると、四球のリスクが高まる3ボールにはしたくない。そのため、ストライクゾーンで勝負してくるケースが多いカウントだ。近...
<日本生命セ・パ交流戦:阪神2-1日本ハム>◇18日◇甲子園33歳の誕生日前夜の18日に登板した阪神岩崎優投手が、142ホールドを記録し、OBのジェフ・ウィリアムスを抜いて球団単独2位に立った。 同点の9回先頭の5番万波は遊ゴロ、6番水野には中前に運ばれたが7番清宮を右飛で打ち取った。2死一塁の8番上川畑の打席では、一塁走者の水野をけん制で誘い出してアウトに...
あの“悪夢”から3週間が過ぎたころだったか。「まだ引きずってんの?」。久々に会ったオリックス安達了一内野手(36)に、あえて軽いトーンで声をかけた。つらい経験だっただけに、会話が重々しくなるのが嫌だったから。すぐ帰ってきた言葉はこうだ。「そりゃ引きずるに決まってるでしょ!」。 5月1日ロッテ戦(ほっともっと神戸)の9回、安達は二塁手イニング3失策のパ・リーグ...
新井体制2年目の現時点で、もっとも成長した選手かもしれない。2年前まで1軍に定着していなかった矢野雅哉内野手(25)が今季、広島の遊撃手のレギュラーとして欠かせない選手となりつつある。 入団時から守備力、強肩はチームでもトップクラスと評価されていた。だが「打撃が課題」「足は速い方でも特別速いわけではない」という評価も付け加えられていた。 昨季序盤から遊撃の守...
新天地では結果を残し続けている。昨年オフの現役ドラフトでオリックスから阪神に移籍した漆原大晟投手(27)だ。 ここまで19試合に登板して防御率1・45。主にビハインドの展開でマウンドに上がることが多いが、走者がいる状況での火消しの役割もこなす。すでに昨年の登板数16を超えており、着々と試合数も増えている。。「積み重ねでここまでこれているのでそこはいい結果にな...
6月7日の甲子園は汗ばむような五月晴れだった。近畿地方の梅雨入りは平年6月6日と言われる。今年はまだ気配がなく、だいぶ遅れているようだ。昨年の梅雨入り宣言は5月末だった。 グラウンド脇に1歩足を踏み入れると、いつものように青々とした芝生が目に飛び込んでくる。日に日に青さが濃くなっているようにも見える。ある程度の青さをキープするには熟練の技が必要になる。 甲子...
ホークス期待の若鷹が壮大な下克上ロードを突き進んでいる。ソフトバンクの育成2年目、盛島稜大捕手(20)だ。 「スケールの大きい選手になりたい。ホームランも打てるけど、ヒットも打てて、盗塁も刺せる。もっと長所、短所を伸ばしていけばスケールの大きい選手になっていける」。背番号171は夢いっぱいに青写真を描く。 城島健司球団会長付特別チームアドバイザー兼シニアコー...
プロ通算121勝の名投手、若生智男さんの訃報に接し、ある外国人選手を思い出した。若生さんとの交換トレードの相手だった、マイク・ソロムコ外野手である。さまざまな意味で、球史に名を残す存在である。 ソロムコは60年に米球界から阪神入りした。球団ではそれまでハワイから日系アメリカ人選手を獲得したことはあった。ただ、いわゆるカタカナ名前の外国人はソロムコが初である。...
少年時代の苦労が、いまにつながっている。今季から阪神の通訳として伊藤ヴィットルさん(29)は、新天地で充実の毎日を送っている。22年までは社会人野球の日本生命で内野手としてプレー。選手から通訳への珍しい転身を果たした。 「外国人が日本に来ると、最初はいろんなことで苦労する。この仕事をしていたら、やっぱりそうだなと思う。ちょっとでも、力になりたいなと思ってやっ...
プロ4年目で、意識が変化した。ロッテ小川龍成内野手(26)は昨季、代走からの出場が多く、先発出場は4試合にとどまった。「去年までは、打席数が少なかったので、自分の持ち味を出すことしかできなかった」と振り返る。 今季はすでに18試合で先発出場。持ち味の俊足も生かし、攻守で活躍し、チームに貢献している。「スタメンだと1日4打席とかあるので、その4打席を自分の持ち...
4月30日の鳴尾浜球場にバットマンが現れた。育成ドラフト2位の福島圭音外野手(22=白鴎大)が黒のフェースガードを装着し、ウエスタンリーグ、オリックス戦の試合前練習に姿を現した。 28日までの2軍ソフトバンク戦(筑後)の守備練習で、スライディングした際に用具に激突。鼻を骨折した。「当たった時は痛かったですね。ガーンと。それ以外はあんまり。触ったりすると痛いで...
シーズン中も、ナゴヤ球場を時々訪れる。朝食や昼食を隣接する「喫茶マサ」で取ることもある。ナゴヤ球場が中日の本拠地だった時代から営業している喫茶店だ。当時はホームチームの練習取材を終えると、評論家や関係者と早めの夕食を食べた。 先日、中田のリハビリ取材でナゴヤ球場へ。午前中を室内でのリハビリに費やすことを確認し「喫茶マサ」に入った。モーニングを食べながらぼんや...
阪神ジェレミー・ビーズリー投手(28)が、少ないチャンスをものにした。18日のヤクルト戦(甲子園)で5回無失点。今季1軍初登板で初勝利を挙げた。 岡田彰布監督(66)は「使わざるをえないやんか、結局は。あんなんでまた2軍でちょっと1回投げてこいなんて、言われへんって、生活かかってるんやからなあ」と明言。今後も先発ローテーションの一角を託す方針だ。 ウエスタン...
戦力外のどん底からはい上がって勝利投手に…。こんなストーリーは、50歳目前の中年記者の心に染みる。オリックス井口和朋投手(30)のことだ。19日の楽天戦で自身2年ぶり勝利。延長10回を3者凡退で抑え、サヨナラ勝ちを呼び込んだ。前回の白星時は、まだ日本ハムの一員だった。 仕事人の雰囲気を漂わせる。飾らない言葉がいい。ヒーローインタビューで言った。 「毎試合、今...
ソフトバンクはパ・リーグ首位を快走中。1軍本拠地のみずほペイペイドームは連日大にぎわいだ。そのにぎわいに比例するかのように、ファーム本拠地のタマスタ筑後も熱い。思わず「行きたくなる」イベントが増えた。 今季、球団の取り組みとして「筑後の活性化」がある。12球団で唯一の4軍制を敷いているだけに「2軍だけでなく、いかに3、4軍の露出を増やせるか」を1つのテーマに...