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ニッカン芸能!

元読売新聞記者で、87年に退社後、ジャーナリストとして活動する大谷昭宏氏は、鋭くも柔らかみ、温かみのある切り口、目線で取材を重ねている。◆大谷昭宏(おおたに・あきひろ)1945年(昭20)東京都生まれ。早大卒業後、読売新聞大阪本社入社。徳島支局、大阪本社社会部。大阪府警担当時には「グリコ・森永事件」を取材。その後、朝刊社会面コラム「窓」担当。87年、同社退社。読売時代の先輩の故黒田清氏とともに黒田ジャーナルを設立。現在は個人事務所でジャーナリズム活動をする。主な著書に「日本警察の正体」「グリコ・森永事件 最重要参考人M」など。

大谷昭宏のフラッシュアップ

【大谷昭宏】なぜこうまで米軍にひれ伏すのか

いま東京、大阪のミニシアターで「骨を掘る男」という変わったタイトルの映画が上映されている。6月23日の慰霊の日を前に、私はその男、具志堅隆松さん(70)を沖縄に...

【大谷昭宏】今くるよさん、桂ざこばさんへの思い 声がよみがえる「話になりまへんがな」

国際花と緑の博覧会(大阪花博)の開幕が近づいた1990年春、大阪のテレビ番組の花博にちなんだクイズで、なぜか漫才の今くるよさんとコンビを組んだ私は、まぐれもあっ...

【大谷昭宏】36年前、大阪球場で聞いた門田博光選手の言葉

何で今ごろ? 何で私に? 一瞬、そう思った取材依頼がNHKからあった。 <プロ野球南海ホークスなどで活躍され、本塁打にこだわって、王選手、野村選手に次ぐ歴代3位...

【大谷昭宏】袴田さん再審裁判 被害者孫の心情「真実明らかに」を胸に刻み込むべきは

事件から58年、この秋、無罪が確定するとみられる袴田巌さん(88)の静岡地裁再審裁判が22日、検察側論告求刑、姉ひで子さん(91)の意見陳述を最後に結審した。こ...

【大谷昭宏】聞きしにまさるインバウンド狂騒 京都の町を黒幕で覆うわけにはいかない

「この植民地状態、どないもならんのどすか」。大型連休最後の夜、久しぶりに訪ねた京都。祇園の小さな割烹(かっぽう)の女将(おかみ)は、そうため息をつく。聞きしにま...

【大谷昭宏】大阪読売の記事捏造、下地は3年前に 幹部を一から教育し直しては

前回16日のこのコラムに「牛の世話をしている人とかと違って(県職員となった)みなさんは頭脳、知性が高い」と言い放った川勝平太静岡県知事を、読売新聞静岡支局の一記...

【大谷昭宏】川勝氏の発言、記者たちは「一発退場」と思わなかったのか

第一報は読売新聞静岡版の囲み記事。強く批判するわけでもなく「再び議論を醸しそうだ」としていた。 静岡県の新職員入庁式。「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを...

【大谷昭宏】中村哲さん訃報から約4年 「武器」を輸出できるとした政府におぼろげに不安が募る

4月、このコラムは少しボリュームアップする一方、紙面の都合で今後は隔週掲載に。引き続きどうぞよろしく、と言いつつ、さてこの季節、希望に燃えて社会に新たな1歩を踏...

【大谷昭宏】発生40年…グリコ森永事件が問いかけること

3月18日は、グリコ森永事件、私が社会部記者として最後の非常招集を受けた事件の発生から40年だった。全国紙では産経1紙が大きく検証記事を掲載していた。 <キツネ...

【大谷昭宏】女性記者たちの「格闘」と「確執」の歴史

これは「奮闘」というより、「格闘」であり、「確執」の歴史なのだ。そんなことを考えていたら、2時間54分はあっという間だった。 日本テレビ5日放送の番組を、少し長...

【大谷昭宏】災害への思いは阪神から東日本、そして能登へ 宮城・女川は元気取り戻しつつあった

きょう3月11日は東日本大震災から13年。東海テレビの取材で久しぶりに訪ねた宮城県女川町は、元気を取り戻しつつあった。 人口の1割近く、827人が犠牲となった町...

【大谷昭宏】ウクライナ避難家族に「安心」を 日本から停戦の叫び

「好き嫌いはないみたいね」「先生もご飯好きでしょ」。ミアちゃん(4歳)は、母のマリッチ・ナタリアさん(34)と姉の3人でウクライナから岐阜県に避難してきた。おと...

【大谷昭宏】嫌われた大阪万博 せめて大屋根リング木材を輪島朝市再建へ

大阪・関西万博について腰の定まらない在阪メディアだったが、やっと態度を明確にする社も現れた。2月半ばの毎日新聞は、ついに<能登と万博 保証なき両立>と書き、万博...

【大谷昭宏】「桐島聡」最期に名乗り出た意味は…ラジオでじっくり語ってきた

49年間逃亡の末、死の4日前、神奈川県で男が重要指名手配犯「桐島聡」と名乗り出た連続企業爆破事件。リスナーの疑問に答えながら話した大阪・ABCラジオの先週の続き...

【大谷昭宏】「桐島聡」とあの頃の日本 ラジオでじっくり語ってきた

大阪のABCラジオ、「おはようパーソナリティ小縣裕介です」から「あのころの事件を語れるのは、いまでは大谷さんくらい」と、なんだかよくわからない依頼をいただいてス...

【大谷昭宏】2件の死刑判決「終身刑」を真剣に議論する時ではないのか

2件の死刑判決が重く心にのしかかる。36人が死亡した京アニ事件で、また甲府市で交際を断られた女子高生の両親を殺害、家に放火した当時19歳の少年に、いずれも死刑が...

【大谷昭宏】裏金問題で政治家につける薬なし 自民党の派閥とカネ

読んでいてうなずくことが少ない産経新聞だけど(失礼)、大阪では東京ではなくなった夕刊も健在。中でも1面のコラム「湊町365」は、なかなか楽しい。たとえば1月某日...

阪神・淡路大震災から29年 指定避難所B&T、国費で全額まかなったらどうだ

先週17日午前5時46分、私は神戸・東遊園地からのテレビ中継に合わせて阪神間と、そしてもう1カ所、能登に向けて黙とうをささげた。阪神・淡路大震災は発生から29年...

【大谷昭宏】震災と羽田の事故から 懸命の叫び声と責任逃れの声と…

今も厳しい状況が続く能登半島地震と、翌日の日航機と海保機の事故から半月。私の胸にはいまだに女性たちの声や姿が焼きついている。震災発生の日、NHKテレビから津波警...

【大谷昭宏】つらく悲しい幕開けになった新しい年 “こころ”の置き場所を考える1年に

能登半島地震に日航機と海保機の事故。悲惨な年明けだったが、きょうは成人の日。20歳を迎えられたみなさんを祝いつつ、実は成人式には苦い思い出がある。 20年近く前...

【大谷昭宏】ささえる人、忘れぬよう自戒込めて…NHK記者の不正請求問題

NHKの30代社会部記者が取材費を不正請求、懲戒免職となった問題で、陳謝する局幹部の姿に東日本大震災の年、被災地で経験したことを思い出した。 被災からほぼ半年、...

【大谷昭宏】特定少年への死刑求刑に揺れる心 甲府地裁の裁判員裁判

好意を寄せていた女子高生に交際を断られたことから、未明、この女性宅に侵入、両親を殺害したうえ家に放火した被告(21)の甲府地裁裁判員裁判で先週、検察は極刑の死刑...

【大谷昭宏】留置場虐待死事件 署員の自己弁護と組織の保身しかない

これぞ自浄能力を失った組織を象徴する捜査ではないか。昨年12月、愛知県警岡崎署の留置場で精神疾患のある40代の男性が虐待死した事件で、県警は先日、署員9人を業務...

【大谷昭宏】別れることも生きた証なのだろう 伊集院静さん、ノボくんのもとへ

亡くなられた伊集院静さんとは10年ほど前から、ほぼ季節ごとに杯を交わしてきた。奥さまの篠ひろ子さんが「強がりを言って誰にも会わずに逝ってしまい」とコメントされて...

【大谷昭宏】ユニークなカップル「いいじゃないの幸せならば」

先週11月22日は「いい夫婦の日」。東海テレビ(名古屋)のニュース番組でユニークなカップルを紹介させてもらった。岐阜県が今年制定した「パートナー宣誓制度」の第1...

【大谷昭宏】合同Vパレードクラファンさっぱりは至極まっとう「阪神日本一と万博を絡めるな」

大阪では、いささか肩身の狭い巨人ファンの私も拍手を送った38年ぶりの阪神日本一とオリックスのリーグ優勝。ところが、この23日(祝日)に予定されている大阪・御堂筋...

【大谷昭宏】「相手も人間」今こそ声あげるべき 核使用の話出たイスラエル

はるか1万キロ離れていても、いまこそ私たちの国が声をあげるべきではないか。イスラエルとハマスの軍事衝突はガザ地区の死者が1万人を超えた。うち子どもが4000人以...

【大谷昭宏】福田村事件と検見川事件 この100年、何も学ばなかった人たち

関東大震災から100年の9月1日から少し遅れたが、先日、旧知の森達也さんが監督をされた映画、「福田村事件」を見てきた。そして先週は三重テレビの夕方ニュースで「検...

【大谷昭宏】まだ続く正義に反する日々 袴田巌さんの再審始まる

袴田巌さん(87)の姉、ひで子さん(90)を取材して四半世紀以上になる。だが肩を震わせ、声を上ずらせた姿は、見たことがない。 57年前の事件で死刑が確定した袴田...

【大谷昭宏】遠ざけられた市民の意思は 厳戒の首相演説会場

参院高知・徳島選挙区、衆院長崎4区の補選は、きのう結果が出た。支持率に悩む岸田政権としては必死の選挙戦。前週末には首相自ら選挙区に乗り込んだが、どの演説会場も厳...