日刊スポーツ

プロ注目左腕の神戸・舩見将太9回9安打5失点152球完投 5打数4安打1打点と打撃でも奮起

プロ注目左腕の神戸・舩見将太9回9安打5失点152球完投 5打数4安打1打点と打撃でも奮起

明石商戦に先発した神戸・舩見(撮影・中島麗)

<高校野球春季兵庫大会:明石商5-4神戸>◇20日◇2回戦◇G7スタジアム神戸

37年ぶりに春季高校野球兵庫大会に出場した県立進学校・神戸のエースでプロ注目の舩見(ふなみ)将太投手(3年)が、明石商との2回戦(G7スタジアム神戸)で152球完投の熱投をみせた。

身長170センチ、体重66キロの最速140キロ左腕は、広島など4球団が視察する前で9回9安打2奪三振5失点。1点差で競り負け「夏に向けてストライク先行のピッチングを」と課題を挙げた。小学6年でオリックスジュニアに選出され、鷹匠中学時代は学校の軟式野球部で県大会優勝。この日は3番で5打数4安打1打点と打撃でも奮起した。

神戸の好左腕で主将の舩見将太投手(3年)
神戸の好左腕で主将の舩見将太投手(3年)

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プロ注目の明大・宗山塁2安打2打点、水とお茶とプロテイン相棒の「ストイック」さで4冠目指す

明大対東大 試合後の会見で、「1」勝のポーズで笑顔を見せる明大・宗山(撮影・浅見桂子)

<東京6大学野球:明大20-2東大>◇第2週第1日◇20日◇神宮

明大が東大に快勝。

2月下旬に右肩甲骨を骨折した今秋ドラフトの目玉、明大・宗山塁内野手(4年=広陵)が「3番遊撃」でフル出場し、2安打2打点と活躍した。立大は小畠一心投手(3年=智弁学園)が、法大打線を6安打完封し先勝。今秋ドラフト候補の法大・篠木健太郎投手(4年=木更津総合)が、7回1失点の粘投も打線にあと1本が出なかった。

   ◇   ◇   ◇

宗山のラストイヤーが幕を開けた。2月下旬に右肩甲骨を骨折。「全治3カ月」の診断も驚異的な回復で開幕に間に合った。「いつも通り100%でやれているかなと思います」。無失策の遊撃守備と2安打2打点に胸をなで下ろした。

NPB7球団のスカウトが視察する中、現役最多の通算安打数を「96」に伸ばした。西武渡辺GMは「1位クラスであることは確か。当然競合になってくるんじゃないかな」と評価。堂々とプレーしたが、この日、ここにいない可能性の方が高かった。早期復帰の背景には、自己管理能力の高さで積み上げた回復力が根底にあるのかもしれない。

同僚から「ストイック」と称される宗山は「1日でも長く野球をやりたい」と健康に気を使う。積極的に体に良いものを選ぶため、ジュースやお菓子はめったに摂取しない。食べるとしたら、糖分の高くない団子やまんじゅうの和菓子。アルコールについても「お酒は最初の1杯を付き合いで飲むときがあるくらい。基本的には飲まないですね」。水とお茶とプロテインが相棒だ。

意識の高い主将が先頭に立つから、チームが引き締まる。主将として初の公式戦白星を挙げた宗山は「4冠の目標を掲げているので、まずは春のリーグ戦を優勝したい」と意気揚々と語った。【佐瀬百合子】

▽中日・八木智哉スカウト(明大・宗山について)「ケガ明けに全然見えない良い動き。バッティングも去年と全然打球も違う。体も大きくなっていて、今年は結構長打が出るんじゃないかなって思います」

明大対東大 2回表明大2死一、二塁、宗山は中前適時打を放つ(撮影・浅見桂子)
明大対東大 試合後の会見で、明大・田中監督(右)とともに「1」勝のポーズで笑顔を見せる宗山(撮影・浅見桂子)

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プロ注目同士の対決 13戦で5本塁打の立命大・竹内翔汰が奪三振マシーン関大・金丸夢斗と対戦

立命大の竹内翔汰外野手(4年=創志学園)は第2打席で関大・金丸にバットを折られる

<関西学生野球春季リーグ:関大1-0立命大>◇19日◇第3節1回戦◇ほっともっと神戸

走攻守3拍子揃いでプロ注目の立命大の主将、竹内翔汰外野手(4年=創志学園)が「4番中堅」で出場し、阪神がドラフト1位に名を挙げる、関大の最速154キロ左腕・金丸夢斗投手(4年=神港橘)と対決した。

三邪飛、バットを折られながらの中飛、二ゴロと3打数無安打だったが、先発出場した選手の中で唯一、三振は食らわなかった。

昨秋の対決は2試合あり、8打数2安打。「3年はラッキーヒットでなんとかごまかしていた。ステップを変えたり工夫して、低い打球を打つことが大事」と対策を練って臨んだ。

この日チームが喫した10奪三振については「多いですけど」と苦笑しながら言った。「去年が98点なら今は92、93点。去年のように『あ、もう無理や』という絶望感は感じなかった。前ほどの圧もなかった。3回戦に進めば立命にチャンスがある」とリベンジを誓った。

自身は今春の練習試合13戦で5本塁打を記録した。そのうち関東遠征では明大や創価大から4試合3本塁打をマークした。スイングスピードやキレは冬よりアップし、成長を感じさせた。「前までは、スイング時間が長くて、乗せて放り込んでいたんですけど、今はインパクトを最短でぶつけた結果で打てています」。

チームは前節の2試合を含めた今春3戦で白星はない。スローガン「圧倒的王者」へ近づくべく「自分のレベルは上がっているんで、全然チャンスはある」と逆襲を誓った。【中島麗】

立命大の竹内翔汰外野手(4年=創志学園)
立命大の竹内翔汰外野手(4年=創志学園)
立命大の竹内翔汰外野手(4年=創志学園)
立命大の竹内翔汰外野手(4年=創志学園)
立命戦に先発し勝利投手となった関大金丸(撮影・中島麗)
9回3安打10K完封の関大・金丸と女房役の越川
9回3安打10K完封の関大・金丸は9回途中まで二塁を踏ませない好投
9回3安打10奪三振で完封勝利を挙げた関大・金丸(撮影・中島麗)

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ドラ1候補の関大・金丸夢斗10奪三振で完封勝利「チームが流れに乗っていけるきっかけになれば」

9回3安打10奪三振で完封勝利を挙げた関大・金丸(撮影・中島麗)

<関西学生野球春季リーグ:関大1-0立命大>◇19日◇第3節1回戦◇ほっともっと神戸

3月に侍ジャパンに選ばれ、阪神などが今秋のドラフト1位候補に挙げる関大の最速154キロ左腕、金丸夢斗投手(4年=神港橘)が3安打10奪三振で完封し、リーグ通算20勝と小田洋一新監督(58)に初勝利を届けた。

第3節1回戦が行われ、立命大に1-0で勝利。同大-近大は1-1で延長12回引き分けた。

金丸が節目のリーグ戦通算20勝を7度目の完封で飾った。小田監督に就任3戦目で初勝利を届け「本当にほっとしたと思います(笑い)。今日ゼロで抑えて勝てたので、チームが流れに乗っていけるきっかけになれば」と笑顔を見せた。前節6日、今春初陣の京大戦は8回4安打1失点(自責0)の完投負けで、2年春から積み重ねたリーグ戦連勝記録が18でストップ。勝ち点も落とす要因をつくったが、エースらしい快投で再出発を飾った。

8回までは二塁も踏ませず立命大打線を圧倒。9回は2死三塁の一打同点ピンチを招いたが、最後は見逃し三振に斬って1-0完封を決めた。「疲れていて、カウントも悪くなっていた。その後しっかりと抑えられてよかった」と充実だ。

ほっともっと神戸は思い出の地だ。新型コロナの拡大で兵庫大会が8強で打ち切りになった20年の高3夏。17奪三振の熱投で沸かせた。昨秋は優勝を争った立命大との3回戦で延長10回、131球&17奪三振で白星と勝ち点をつかんだ。「去年と同じ(ベストの)ピッチングをしたかった」。この日は地元の阪神が5人体制で視察するなど、プロ8球団17人が熱視線。ますます評価を高めた左腕が、白星量産に入る。【中島麗】

ヤクルト小川GM スピードがあって右バッターのインサイドや左バッターへのコントロールは素晴らしい。あれだけのボールを投げてコントロールできるのはすごい。それ以上のコメントはないでしょう(笑い)。

阪神岡本スカウト ランナーが出てもいい意味でずっと同じように投げているように見える。低めはこの前(京大戦)よりも、低くうまく制球できている。

広島鞘師スカウト コントロールがいいし、計算できる。どこの球団も欲しいと思いますし、僕も欲しいと思います。1位に匹敵するピッチャーです。

立命戦に先発し勝利投手となった関大金丸(撮影・中島麗)
9回3安打10K完封の関大・金丸は9回途中まで二塁を踏ませない好投
9回3安打10K完封の関大・金丸と女房役の越川

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今秋ドラフト候補の法大エース篠木健太郎1点に泣く 西武渡辺GM「能力高いのはすごく感じる」

立大対法大 0-1で敗れ、うつむいて引き揚げる篠木ら法大ナイン(撮影・浅見桂子)

<東京6大学野球:立大1法大法大>◇第2週第1日◇20日◇神宮

明大が東大に快勝。2月下旬に右肩甲骨を骨折した今秋ドラフトの目玉、明大・宗山塁内野手(4年=広陵)が「3番遊撃」でフル出場し、2安打2打点と活躍した。立大は小畠一心投手(3年=智弁学園)が、法大打線を6安打完封し先勝。今秋ドラフト候補の法大・篠木健太郎投手(4年=木更津総合)が、7回1失点の粘投も打線にあと1本が出なかった。

   ◇   ◇   ◇

法大のエース篠木が1点に泣いた。両先発ともに0を並べる投手戦で迎えた0-0の7回。1死満塁のピンチを招くと、中犠飛で決勝点を許した。右腕は「(ここを)抑えられるか抑えられないかが、今日の分かれ目でした」と振り返った。視察した西武渡辺GMは「真っすぐは150キロ以上投げるし能力が高いのはすごく感じる。あとは変化球も持っているので、うまくそこを使っていければ。魅力的なピッチャーであることは確か」と話した。

立大対法大 0-1で敗れ、うつむき気味にスパイクを脱ぐ法大・篠木(撮影・浅見桂子)
立大対法大 0-1で敗れ、うつむき気味にスパイクを脱ぐ法大・篠木(撮影・浅見桂子)
立大対法大 0-1で敗れ、スタンドに一礼する篠木(中央)ら法大ナイン(撮影・浅見桂子)
立大対法大 9回裏法大の攻撃中、敗色濃厚となり力なく試合を見つめる篠木(撮影・浅見桂子)
立大対法大 9回裏法大の攻撃で、ベンチから拍手で鼓舞する篠木(撮影・浅見桂子)
立大対法大 力投する法大・篠木(撮影・浅見桂子)
立大対法大 力投する法大・篠木(撮影・浅見桂子)

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東大が20安打21失点で19点差大敗「投手が四死球に守備の乱れがあるとこうなる」大久保監督

明大対東大 2回表明大2死満塁、加藤の捕邪飛を捕り損なう府川(撮影・浅見桂子)

<東京6大学野球:明大21-2東大>◇第2週第1日◇20日◇神宮

東大は明大に20安打21失点と大敗した。19点差以上は、21年秋の早大戦で1-23で敗戦して以来。

初回、先発の平田康二郎投手(4年=都立西)が立ち上がりから制球に苦しみ、2四死球に味方エラーで1死満塁とすると、3連打で4失点。1回1/3を投げ9失点すると、2回途中から代わった吉田晃輝投手(3年=明善)も1/3を7失点と大乱調だった。

大久保裕監督(65)は「投手が四死球に守備のエラーがあると、力のあるチームにはこうなってしまいますよね。あそこまでなっちゃいますかね…」と、苦笑いを浮かべた。

それでも中盤の4回には2死一塁から鈴木太陽外野手(4年=国立)が中前打、府川涼太郎捕手(4年=西大和学園)はしぶとく四球を選び満塁とすると、続く藤田峻也内野手(4年岡山大安寺)が中前適時打で2点を挙げる粘り強さも見せた。明日は第2回戦が行われる。大久保監督は「先発が試合を作るというところを期待したい」と、前を向いた。

明大対東大 2回表明大2死満塁、加藤の捕邪飛を捕り損なう府川(撮影・浅見桂子)
明大対東大 力投する東大先発の平田(撮影・浅見桂子)
明大対東大 7回表明大無死、友納の打球を追った青貝(左)は二塁手山口真は交錯しそうになりながら捕れず内野安打にする(撮影・浅見桂子)
明大対東大 7回表明大無死、友納の打球を追った青貝(手前)は二塁手山口真は交錯しそうになりながら捕れず内野安打にする(撮影・浅見桂子)

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今秋ドラフト目玉の明大・宗山塁、2安打で現役最多更新96安打 右肩甲骨骨折から驚異的回復

明大対東大 試合後の会見で、「1」勝のポーズで笑顔を見せる明大・宗山(撮影・浅見桂子)

<東京6大学野球:明大20-2東大>◇第2週1日目◇20日◇神宮

2月の練習試合で受けた死球で「右肩甲骨骨折」と診断された今秋ドラフト目玉の明大・宗山塁内野手(4年=広陵)が、「3番遊撃」でフル出場し、2安打2打点の活躍を見せた。東大に大勝し、主将として公式戦初の1勝を挙げた。

4-0の2回無死一、三塁で三遊間を破る左前適時打。打者一巡で回ってきた2回2死一、二塁では中前適時打を放った。

2月29日の練習試合で右肩に死球を受け、3月6日に「右肩甲骨骨折」と診断されたと発表。復帰まで全治3カ月の見込みだったが、驚異的な回復ぶりを示して開幕戦に間に合った。

ケガを感じさせないプレーに、宗山は「いつも通り100%でやれているかなと思います。まだまだ見直すところはあるんですけど、ヒットが出たことと打点につながったところが一番大きかった」と、声を弾ませた。

現役最多安打を誇る宗山は、「96」に安打数を伸ばした。大台の100安打まであと「4」に迫った。

この日はNPB7球団のスカウトが見守った。中日八木智哉スカウト(40)は「(守備についても)ケガ明けに全然見えない良い動き。(打撃は)今日2本ですね。開幕ですし、力が入るところはあると思う。バッティング練習では、去年と全然打球も違う。体も大きくなっていますし、今年は結構長打が出るんじゃないかなって思います」と評価した。

明大対東大 試合後の会見で、明大・田中監督(右)とともに「1」勝のポーズで笑顔を見せる宗山(撮影・浅見桂子)
明大対東大 2回表明大1死二、三塁、友納の2点適時打で10点目を挙げ、ガッツポーズする宗山(中央)(撮影・浅見桂子)
明大対東大 2回表明大1死二、三塁、小島河の2点適時打で生還する宗山(撮影・浅見桂子)
明大対東大 1回表明大は4点目を奪い、ベンチでバンザイする宗山(左から2人目)(撮影・浅見桂子)
明大対東大 1回表明大の攻撃中、ベンチから声を出す宗山(中央)(撮影・浅見桂子)
明大対東大 1回表明大無死一、二塁、宗山は中飛に倒れる(撮影・浅見桂子)
明大対東大 1回表明大無死一、二塁、打席に入る前に素振りする宗山(撮影・浅見桂子)
明大対東大 1回裏東大1死、榎本(手前)の打球を一塁好送球する宗山(撮影・浅見桂子)
明大対東大 1回裏東大1死、榎本(手前)の打球を一塁好送球する宗山(撮影・浅見桂子)
明大対東大 試合後の会見で、明大・田中監督(右)とともに「1」勝のポーズで笑顔を見せる宗山(撮影・浅見桂子)
明大対東大 試合後の会見で、明大・田中監督(右)の横で笑顔を見せる宗山(撮影・浅見桂子)
明大対東大 試合後の会見で、明大・田中監督(右)の横で笑顔を見せる宗山(撮影・浅見桂子)
明大対東大 2回表明大1死二、三塁、友納の2点適時打で10点目を挙げ、ガッツポーズする宗山(中央)(撮影・浅見桂子)
明大対東大 2回表明大無死一、三塁、宗山は左適時打を放ち笑みを浮かべる(撮影・浅見桂子)
明大対東大 2回表明大無死一、三塁、宗山は左適時打を放つ(撮影・浅見桂子)
明大対東大 2回表明大2死満塁、加藤の2点適時打で生還した宗山(中央)(撮影・浅見桂子)
明大対東大 2回表明大2死一、二塁、宗山は中前適時打を放つ(撮影・浅見桂子)
明大対東大 2回表明大2死一、二塁、宗山は中前適時打を放つ(撮影・浅見桂子)
明大対東大 明大・宗山塁(撮影・浅見桂子)

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侍ジャパン井端監督、明大・宗山塁を視察「例えるなら鳥谷敬氏、プロでも主力を早く張れる選手」

明大対東大 2回表明大無死一、三塁、宗山は左適時打を放ち笑みを浮かべる(撮影・浅見桂子)

<東京6大学野球:東大-明大>◇第2週第1日◇20日◇神宮

侍ジャパンの井端弘和監督(48)が、東京6大学野球春季リーグ戦の明大-東大戦を視察した。

今秋のドラフト上位候補で、3月の欧州代表戦にも招集した明大・宗山塁内野手(4年=広陵)は「3番遊撃」でスタメン出場。第2打席は左前適時打、第3打席は中前適時打と、5回まで2安打2打点と右肩甲骨骨折からの完全復帰をアピール。井端監督は「動き的にも問題なく、守備も軽快で抜群。打つ方も広角に打てるのが持ち味かな。また振れ出したなという感じ。力強いスイングは去年よりも増しているのかな」と、印象を口にした。

とくに守備に関しては、安定感をあげ「派手なプレーをする時はできるし、手堅く捕ることもできる。打球に応じていろいろな捕り方ができる」と分析。「(プロ入り後は)早い段階からチームの主力を張れる選手だと思う」と高い評価を示した。

攻守で常に結果を出し続ける宗山に対し「例えるなら、元阪神の鳥谷敬氏」とタイプを重ね、現役時代、守備の名手と言われた自身と比べると「はるかに上!」と笑い飛ばした。

宗山は今年、リーグ最多安打記録がかかる。「(あと)30本ちょっとですかね。当然クリアするでしょう。更新してもらえたらいいと思いますね」と、さらなる飛躍を期待した。

5年ぶりにDeNAに復帰したばかりの筒香嘉智外野手(32)については、「日本代表にいた選手ですしね。十分、日本で結果を出せば入ってくるだけの能力がある選手なので、期待はしたいと思います」と、言及した。

明大対東大 視察に訪れた侍ジャパン井端監督(中央)(撮影・浅見桂子)
明大対東大 1回表明大無死一、二塁、打席に入る前に素振りする宗山(撮影・浅見桂子)
明大対東大 1回表明大の攻撃中、ベンチから声を出す宗山(中央)(撮影・浅見桂子)
明大対東大 1回表明大は4点目を奪い、ベンチでバンザイする宗山(左から2人目)(撮影・浅見桂子)
明大対東大 1回裏東大1死、榎本(手前)の打球を一塁好送球する宗山(撮影・浅見桂子)
明大対東大 1回裏東大1死、榎本(手前)の打球を一塁好送球する宗山(撮影・浅見桂子)
明大対東大 2回表明大2死一、二塁、宗山は中前適時打を放つ(撮影・浅見桂子)
明大対東大 2回表明大2死一、二塁、宗山は中前適時打を放つ(撮影・浅見桂子)
明大対東大 2回表明大2死満塁、加藤の2点適時打で生還した宗山(中央)(撮影・浅見桂子)
明大対東大 2回表明大1死二、三塁、小島河の2点適時打で生還する宗山(撮影・浅見桂子)

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阪神ドラフト1位候補の関大・金丸夢斗が10奪三振3安打無四球で完封勝利 8球団スカウト視察

立命館大戦で先発した関大金丸

<関西学生野球春季リーグ:関大1-0立命大>◇19日◇第3節1回戦◇ほっともっと神戸

阪神が今秋ドラフト1位候補の1人に挙げる関大の最速154キロ左腕、金丸夢斗投手(4年=神港橘)が10奪三振3安打無四球で9回完封勝利を決め、今春初勝利でリーグ通算20勝を達成した。

この日は阪神のスカウト5人が視察に訪れ、ヤクルト小川GMなど計8球団が視察した。

前節の6日京大戦では2年春から続くリーグ連勝記録が「18」でストップしていた。この日は新たに就任した関大・小田洋一監督(58)も初勝利を手にした。

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明大が東京6大学リーグ今季初戦へ ラストイヤーに臨む「夢見る夢男」水谷公省が目指す将来像

東京6大学リーグでの活躍を誓う明大・水谷公省(撮影・金子真仁)

東京6大学野球リーグは20日から第2週が始まり、明大は東大と対戦する。明大・水谷公省外野手(4年=花巻東)にリーグ戦を前にしての思いを尋ねた。

 ◇   ◇    

10日、東京・府中市のグラウンドで講義前の練習を終えた水谷に、父哲也さん(58)から託された3つの質問をぶつけた。

-現在の立ち位置は?

公省 現在の立ち位置は…試合に出られるか出られないかみたいなところで…。

-現在の目標設定は?

公省 レギュラー奪取というか、チームを勝たせられる選手になりたいです。その中でも特に打点にはこだわりたいです。

-目標設定のためにどんな正しい努力をしていますか?

公省 特にバッティングでは悪い癖を矯正するようことを意識して。素振りでもティーでもフリーでも、ひたすら打ってるんじゃなくて、考えながら意識してやっています。

父は横浜隼人(神奈川)の監督を務めている。ドラフト1位候補ながらスタンフォード大に進学した佐々木麟太郎内野手(19)の父、花巻東(岩手)・佐々木洋監督(48)の師匠格としても球界で知られる。

水谷監督は息子の公省のことを“夢見る夢男”と表現した。それを本人にぶつけてみた。

「小さい頃からずっとプロ野球選手になりたいって、とにかくそれを目指してポジティブにポジティブにやってきてるんで、多分それで。とにかくなんか考えがポジティブだねって、何があっても前向きだねっていうふうにはたぶん言われてます」

父は厳しい人だ。でも。

「逆に厳しいからこそ、前向きに前向きになってたんじゃないかなって思います。下向いてたら、なんか、うん、人生楽しめないなと思って」

花巻東、明大と名門を進んでも、ずっと言われてきたことがある。組織の中での水谷公省は。

「多少はやっぱり、影響力があるとは思ってて。自分の行動1つで、後輩や同級生も…。いいことをすればたぶん周りもいそれについてきてくれるし、逆にダメだなって思ったらみんな流されちゃうっていうか。チームのプラスになれるような行動っていうふうにずっとやってきました」

冒頭に戻る。外野手争いは激しく、水谷はスタメンで出られるかどうかの瀬戸際にある。一方、周りには就職活動に励むチームメートたちもいる。

「野球やりたくても自分の立ち位置とかを見て、就活に専念してる人もいるんで。こうやって今も、4年生になっても、野球できるっていうのは当たり前じゃないんで、感謝しながらやっていきたいなと」

接点のある佐々木麟太郎の進路には「自分がもしその立場だったとしても考えられない決断」と驚き、一方で将来のことを自分で決めないといけない1年にもなる。

「プロ野球選手になりたいって小さい頃からずっと思ってたんで。なれたら親にも、今まで支えてくれた人たちにも恩返しになると思うんで。野球を終えるまではその目標に向かって頑張っていきたいなと思っています」

父を「自分を後回しにできる人」と尊敬する。いわゆる“親子鷹”はメディアにも注目されがちだ。でもそれを嫌がったことはない。「お父さんの息子で良かった」と感謝する。目指すべき大人像でもある。

「誰かのために尽くしたら、いつか自分に返ってくるって。そういうことや教わったことを、見習っていきたいです」

そんな父に見せることができる「大学生・水谷公省」の最後の1年。神宮で見てもらいたい思いは?

「見に来てほしい部分はあるんですけど、やっぱりそこはもう隼人が優先なんで。自分は後回しで」

父と同じ。自分は後回しだ。【金子真仁】

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プロ注目の明大・宗山塁が右肩甲骨骨折から復活、大谷式調整で「50打席」到達し出場GOサイン

春季リーグ開幕戦の前日練習で笑顔を見せる明大・宗山(撮影・佐瀬百合子)

今秋ドラフト目玉の明大・宗山塁内野手(4年=広陵)が19日、東大との春季リーグ戦初戦を前に右肩甲骨骨折からの超回復ぶりを示した。定位置の遊撃でシートノックに入ると、深い位置の打球では華麗なジャンピングスローを披露。シート打撃でも5打席で2本の安打性の当たりを放った。

2月29日のオープン戦で死球を受けて骨折し、今春リーグ戦出場が危ぶまれていた。チームとドクターが相談して復帰は5月中旬とみられていた。主将として出場を望む宗山へ、田中監督はドジャース大谷の開幕に向けた調整方法に倣って、チームのリーグ初戦までに「50打席」をめどに打席へ立たせた。紅白戦(明大では紺白戦と呼称)、シート打撃を含めて目標の打席数にほぼ到達した。

この日の練習、フル出場した14日の東洋大とのオープン戦での宗山のプレーを確認した指揮官は「(同僚の内野手とは)やっぱり守りが全っ然違う。あとは自分で決めるんじゃないですか」と、20日の春季リーグ初戦の出場へほぼGOサイン。昨春ぶりのリーグ優勝へ、舞台は整った。

<明大・宗山の今季の歩み>

2月14日 「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024」代表に選出

2月29日 今季初のオープン戦、社会人明治安田生命戦で右肩に死球を受ける

3月5日 侍ジャパンに合流、練習に参加

3月6日 「右肩甲骨骨折」の診断発表。出場機会なしも侍ジャパンに帯同

3月14日 全治3カ月とみられ、春季リーグ戦での復帰が絶望視される

4月6日 社会人ホンダとのオープン戦に「3番DH」で実戦復帰。1打席1スイングの条件つきで4打数2安打

4月14日 東洋大とのオープン戦に「3番遊撃」でフル出場。4打数1安打

春季リーグ開幕戦の前日に明大グラウンドで遊撃の守備練習を行う明大・宗山(撮影・佐瀬百合子)
春季リーグ開幕戦の前日にシート打撃に入る明大・宗山(撮影・佐瀬百合子)
春季リーグ開幕戦の前日にシート打撃で振り抜く明大・宗山(撮影・佐瀬百合子)
春季リーグ開幕戦の前日、シート打撃の待機中に声を出して仲間を鼓舞する明大・宗山(撮影・佐瀬百合子)

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【静岡県リトルシニア紹介】富士の野村桜生主将が堅実守備とチャンスに強い打撃でチームけん引

最後まで諦めない富士

<静岡県リトルシニア紹介:富士リトルシニア>

日刊スポーツでは、日本リトルシニア中学硬式野球連盟に所属する静岡県内の15チームを紹介します。

◇  ◇  ◇   

【創立】1981年

【部員数】34人(24年2月現在)

【監督】望月俊明

【活動場所】富士市五貫島

【活動日】水・土・日(平日はナイター練習)

【全国大会】春1回、夏0回

【スローガン】挨拶(あいさつ)・返事・全力疾走・気配り・本気

望月俊明監督(57)は、全国選抜野球大会(2回戦敗退)に続く日本選手権大会出場に向けて「投手を中心とした守備力向上と得点力アップがテーマ」と意気込んだ。選手個々の能力を見極め、適材適所のポジションで活躍できるよう指導する。

打力アップは新チーム結成以来の課題で、個々が目的を意識しながら練習を行っている。守備は、選手の成長に合わせて調整しながら複数のポジションができるように取り組む。

中心は野村桜生主将(3年)だ。「今年のチームは個々の能力も高く、まとまればどんな相手もはね返す爆発力があります。1戦1戦を大切に、楽しんで、富士の野球を見せつけたい」。堅実な守備とチャンスに強い打撃でチームを引っ張る。

※チーム公式ホームページ配信中

◆富士リトルシニア主なメンバー

加藤  隼(3年)

後藤 歩武(3年)

高橋 悠大(3年)

野村 桜生(3年)

村松倫太朗(3年)

堤田 蒼来(3年)

榊原大維心(3年)

宮坂 星輝(3年)

青木 颯汰(3年)

入沢晄太郎(3年)

筒浦  楓(3年)

清水 暖功(3年)

鈴木 陽斗(3年)

望月 奏汰(3年)

望月 琉生(3年)

山本 隼人(3年)

松永 朝光(3年)

菊地 優希(3年)

望月洸四郎(3年)

吉田 清矢(3年)

赤池 奏人(3年)

深沢 七成(2年)

望月 康生(3年)

羽田 悠晟(3年)

遠藤 蓮空(2年)

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【侍ジャパン】U15ワールドカップ代表選手をネットで募集 球速120キロ以上など

侍ジャパン公式HPから

NPBエンタープライズ、全日本野球協会、日本野球連盟は18日、「第6回WBSC U15ワールドカップ」(8月16~25日、コロンビア・バランキージャ)に出場する侍ジャパンU15代表選手の合同トライアウト実施を発表した。

日本リトルシニア中学硬式野球協会、日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)、全日本少年硬式野球連盟(ヤングリーグ)、日本ポニーベースボール協会、九州硬式少年野球協会(フレッシュリーグ)に所属する、およそ5万4000人の登録選手の中から選出する。デジタルトライアウトを通じて、選手公募ならびに第1次審査・選考を行う。

インターネット上で応募を受け付ける。自らのプレーを動画で撮影し、応募フォームに投稿してエントリー。審査を通過した応募者は、2次選考会を経て代表選手に選出される。

応募条件は、指定5団体に登録している野球チームに所属する日本国籍を有する選手で、(1)50メートル走6秒9以下、(2)球速120キロ以上、(3)遠投80メートル以上、特筆すべき技能(投手・打撃・守備など)を持っていること、の4項目のうち、1つ以上クリアしている選手。

詳細は、侍ジャパン公式サイトまで。

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青学大の侍ジャパン西川史礁1本塁打含む3安打 2日連続マルチで打率5割 楽天スカウトも評価

亜大対青学大 5回裏青学大2死二塁、西川は左越え2点本塁打を放ちガッツポーズ(撮影・鈴木正人)

<東都大学野球:青学大9-0亜大>◇第2週第2日◇17日◇神宮

青学大が13安打9得点で亜大に快勝。2連勝で勝ち点を2に伸ばした。

今春侍ジャパンに選出された西川史礁外野手(4年=龍谷大平安)がその実力を見せつけた。5回2死二塁。「前の打席から変化球が多かったのでスライダーを張りました」と、狙い通りの球をフルスイング。打球は大きな弧を描き、左中間スタンドへ吸い込まれた。今季1号、大学通算5本目となる本塁打に「ヒットの延長戦がホームランになるように毎打席決めて打っているので」と言いながらも「素直にうれしいです」と笑顔を見せた。

8回にも2死二塁から右越え適時二塁打を放つなど3安打3打点。2日連続のマルチ安打で、ここまで打率5割と脅威のペースでヒットを量産しているが、「まだ修正するところはたくさんある」と成長の手は緩めない。悔いが残るのは7回1死一、三塁。フルカウントから真っすぐを振らされ遊ゴロに。「カウント1-3から直球をファウルにしちゃったところが納得いかない。1球で仕留め損ねた」と4番の働きができなかったことを悔やんだ。

飽くなき探求心で前を向く。「どんどん良くなっているので、それを自信にして次に臨みたい」。若き侍は成長を続ける。

この試合を視察した楽天部坂スカウトは「右にも左にも長打が打てて、初球からフルスイング。内からしっかりバットが出るようになってしっかりさばけるのが強い」と評価した。

亜大対青学大 3回裏青学大2死二塁、西川は一塁内野安打を放つ(撮影・鈴木正人)
亜大対青学大 3回裏青学大2死二塁、西川は一塁内野安打を放つ(撮影・鈴木正人)
亜大対青学大 5回裏青学大2死二塁、西川は左越え2点本塁打を放つ(撮影・鈴木正人)
亜大対青学大 5回裏青学大2死二塁、西川は左越え2点本塁打を放つ(撮影・鈴木正人)
亜大対青学大 5回裏青学大2死二塁、西川は左越え2点本塁打を放つ(撮影・鈴木正人)
亜大対青学大 5回裏青学大2死二塁、西川は左越え2点本塁打を放ち笑顔を見せる(撮影・鈴木正人)
亜大対青学大 5回裏青学大2死二塁、西川(右)は左越え2点本塁打を放ちベンチ前で笑顔を見せる(撮影・鈴木正人)
亜大対青学大 8回裏青学大2死二塁、・西川は右前適時打を放つ(撮影・鈴木正人)
亜大対青学大 8回裏青学大2死二塁、・西川は右前適時打を放つ(撮影・鈴木正人)
亜大対青学大 勝利し笑顔でガッツポーズする青学大・西川(撮影・鈴木正人)

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札幌大2年生20人合宿中に飲酒、喫煙 春季リーグ登録停止処分 当該部員は無期限活動停止に

全日本大学野球連盟は17日、臨時審議委員会を開き、札幌学生野球連盟1部・札幌大の未成年の新2年生部員20人が、3月の鹿児島合宿中に飲酒、喫煙をしたとして、当該部員に対し29日に開幕する春季リーグでの登録停止の処分を下した。

9日に同大に匿名で届いたメールで問題が発覚した。これを受けて、同大野球部は9~12日の4日間、活動を自粛したほか、当該部員を無期限の活動停止処分とした。同大は新2年生20人を除くメンバーで春季リーグに出場できる。

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中大、国学院大に2連勝で勝ち点 初先発の山口謙作、大学初勝利「1年生の活躍が刺激になった」

国学院大対中大 勝利し笑顔でガッツポーズする中大・山口(左)と熊谷(撮影・鈴木正人)

<東都大学野球:中大6-0国学院大>◇第2週第2日◇17日◇神宮

中大が12安打6得点で国学院大に大勝。連勝で勝ち点を2に伸ばした。

2回、1死一、三塁からDHでスタメン出場の熊谷陽輝投手(1年=北海)の中前適時打で先制すると、この回6安打で一挙5点を挙げた。7回には1死満塁から代打安田淳平外野手(2年=聖光学院)の中犠飛でダメを押した。

投げては大学初先発の山口謙作投手(3年=上田西)が真っすぐにスライダー、カットを軸に丁寧に低めに制球。5回2/3を4安打無失点に抑え、大学初勝利をつかんだ。「球の高さは気を付けて投げれば内野陣がしっかりアウトにしてくれる。低めに自分のいい球を投げ込んでアウトを積み重ねることができました」と、胸を張った。

この冬、清水達也監督(59)の「結果が求められるぞ」という言葉が、山口を奮起させた。「自覚をもってこの春、頑張ろうと思いました」と、冬は投げ込みよりもウエートを中心に体作りに専念。「筋肉で増やし体重は3キロ近く増えて、真っすぐの質が変わりました」と山口。低めに制球された球で、初勝利につなげた。

昨年の大黒柱、西舘勇陽投手(巨人)、石田裕太郎投手(DeNA)が卒業したが、1戦目の1年生、東恩納蒼投手(1年=沖縄尚学)に続き、山口と、新戦力が登場し、戦力として機能している。清水監督は「4年生の投手が抜けた中で、投手を整備して結果を出して、自信をつけてやってくれている」と、頼もしく見つめた。山口は「先週から1年生が活躍していたので、上級生としてやらないといけない立場。強い気持ちで試合に臨むことができました」と、笑顔。1戦、1戦、自信をつけ、チームはたくましく成長している。

国学院大対中大 勝利し応援席に手を振る中大・山口謙作(撮影・鈴木正人)
国学院大対中大 力投する中大先発の山口(撮影・鈴木正人)
国学院大対中大 力投する中大先発の山口(撮影・鈴木正人)
国学院大対中大 力投する中大先発の山口(撮影・鈴木正人)
国学院大対中大 2回裏中大1死一、三塁・熊谷は中前適時打を放つ(撮影・鈴木正人)
国学院大対中大 2回裏中大1死一、三塁・熊谷は中前適時打を放つ(撮影・鈴木正人)
国学院大対中大 2回裏中大1死一、三塁・熊谷は中前適時打を放ちガッツポーズ(撮影・鈴木正人)
国学院大対中大 2回裏中大1死一、三塁・熊谷は中前適時打を放ちポーズを決める(撮影・鈴木正人)
国学院大対中大 2回裏中大1死満塁、山本は右前適時打を放つ(撮影・鈴木正人)
国学院大対中大 2回裏中大1死満塁、山本は右前適時打を放つ(撮影・鈴木正人)
国学院大対中大 2回裏中大1死満塁、山本は右前適時打を放ちガッツポーズで雄たけびを上げる(撮影・鈴木正人)

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日大2連勝で今季初の勝ち点獲得 前日スタメン外れた角田勇斗が汚名返上の1発

駒大対日大 4回裏日大2死一塁、角田は左越え2点本塁打を放ちガッツポーズで雄たけびを上げる(撮影・鈴木正人)

<東都大学野球:日大7-4駒大>◇第2週◇17日◇神宮

日大が2連勝で駒大を下し、今季初の勝ち点を挙げた。

前日にスタメンを外れた正遊撃手の角田勇斗内野手(4年=習志野)に、奮起の1発が飛び出した。

1-1で迎えた4回2死三塁から三失で勝ち越すと、なおも2死一塁から7番南條碧斗捕手(4年=報徳学園)が右翼への適時打。2死一塁から8番角田が直球を捉えて左越え2ラン。一挙4得点で試合を動かした。

角田は第1週亜大との2回戦で、失点に結びつく失策をした。3試合で4打数1安打と打撃も低調だったこともあり、2試合ぶりのスタメン復帰となった。角田は「自分は守備で出させてもらっている。守備がダメだったときには、それは当たり前のように試合に出られなくなるので。今回でスタメンは最後だと思って」という気持ちで臨んでいた。「自分の中で変化をもたらしたかった」と、バットをいつもよりこぶし1個と指2本分短く持って結果につなげた。

片岡昭吾監督(46)は「芯に当たったのは初めて見ました(笑い)」と笑いを誘い、「今日の練習からバットを短く持ってコンパクトにという意識でやっていた。練習からなにかしてくれるかなというような気はしてました」と、より一層目の色を変えて臨んだ角田の頑張りを評価した。

第3週は29日から中大との対戦カードに挑む。

駒大対日大 4回裏日大2死一塁、角田は左越え2点本塁打を放つ(撮影・鈴木正人)
駒大対日大 勝利し笑顔でガッツポーズする日大・南條(左)と角田(撮影・鈴木正人)

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東浜巨以来15年ぶり!中大・東恩納蒼1年生が春のリーグ戦開幕2連勝「似ている」沖縄尚学監督

中大対国学院大 力投する中大先発の東恩納(撮影・鈴木正人)

<東都大学野球>◇第2週第1日◇16日◇神宮

中大の1年生右腕、東恩納蒼投手(沖縄尚学)が大学初先発で5回3安打1失点で2勝目を挙げた。リリーフで初勝利した開幕2戦目(駒大戦)に続く白星で国学院大に先勝。1年生が春のリーグ戦で開幕から2連勝したのは、09年亜大・東浜巨(ソフトバンク)以来、15年ぶりになった。青学大は今秋ドラフト上位候補の西川史礁外野手(4年=龍谷大平安)が3安打1打点で勝利。日大は今季初勝利を挙げた。

   ◇   ◇   ◇

東恩納は、ゆったりとしたフォームから130キロ中盤の直球に変化球を丁寧に投げ分けた。走者を出しても慌てない。落ち着いて縦のスライダーと緩いカーブを自在に操った。「最少失点で抑えられてよかったです」。1年生とは思えない、堂々たる投球でつなげた。

相手が誰であっても、気持ちはブレない。昨年U18高校日本代表でチームメートだった国学院大・緒方漣内野手(1年=横浜)と対戦。「相手として嫌な選手だった」と振り返ったが投球に集中。3打数無安打に打ち取った。開幕2連勝にも表情は緩めない。「1年目で警戒されていないからだと思います」と謙遜しながら「スライダーが有効だと思っています」と、手応えはつかんでいる。

高校の先輩、東浜の背中を追う。2人を育てた沖縄尚学・比嘉公也監督(42)は「緩いボールでストライクを取ったり、打者の打ち気をそらすところは似ている」と2人の姿を重ね合わせた。特に似ているのはカーブだという。「巨の方がもっと回転数が多いと思う」と前置きした上で「簡単に1球で打ってもらう球種としては楽。省エネ投球につながるというのは、2人によく話しました」。同じ野球をたどり、成長した。

沖縄尚学から東都大学リーグへ。東恩納は「東浜さんは目指すべき存在ですが、自分はまだそのレベルではない。まずは勝てる投手を目指します」。先輩・東浜の東都通算35勝13敗に挑む準備はできている。【保坂淑子】

中大対国学院大 力投する中大先発の東恩納(撮影・鈴木正人)
中大対国学院大 勝利し笑顔でガッツポーズする中大・東恩納(左)と繁永(撮影・鈴木正人)
中大対国学院大 力投する中大先発の東恩納(撮影・鈴木正人)
中大対国学院大 力投する中大先発の東恩納(撮影・鈴木正人)
中大対国学院大 2回裏、国学院大の攻撃を抑え笑顔でベンチに引き揚げる中大・東恩納(撮影・鈴木正人)
中大対国学院大 2回裏、国学院大の攻撃を抑え笑顔でベンチに引き揚げる中大・東恩納(左)(撮影・鈴木正人)

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ドラフト候補の青学大・西川史礁が3安打1打点 西武渡辺GM「大学の中で抜けている」と高評価

青学大対亜大 5回表青学大2死満塁、西川は中前適時打を放ちガッツポーズ(撮影・鈴木正人)

<東都大学野球:青学大2-1>◇第2週第1日◇16日◇神宮

青学大の今秋のドラフト上位候補に挙がる西川史礁外野手(4年=龍谷大平安)が4打数3安打1打点のマルチ安打で勝利に導いた。

ドラフト上位候補の力を見せつけた。「開幕戦で引っ張りになっちゃって。自分の思い描いた打球が打てなかった」と、1週間で修正。「今日はコースに逆らわず。外ならライト。内ならレフトへという意識で毎打席入りました」。初回は2死二塁から低めのカーブを内野安打。三塁手の悪送球を誘い、二塁走者が先制のホームを踏んだ。3回には2死一塁から右越え二塁打。5回には2死満塁から、初球のフォークを捉えて中前適時打とし、貴重な2点目を加えた。「先週と同じ打撃なら多分空振りしていたと思うんですが、今日はうまく仕留めることができました」と胸を張った。

視察した西武渡辺GMは「体に力があると感じる。実力、能力、技術は大学生の中で抜けている」と高評価。西川は「チームの勝利貢献するプレーをすることがモットー」と変わらぬ活躍を誓った。

青学大対亜大 3回表青学大2死一塁、西川は右越え二塁打を放つ(撮影・鈴木正人)
青学大対亜大 勝利し笑顔でガッツポーズする青学大・西川(左)と児玉(撮影・鈴木正人)
青学大対亜大 3回表青学大2死一塁、西川は右越え二塁打を放つ(撮影・鈴木正人)

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【侍ジャパン】ベースボール・ファイブ代表がアジアカップ初優勝、六角彩子が最優秀女性選手賞

第2回アジアカップで初優勝を果たしたベースボール・ファイブ日本代表(NPBエンタープライズ提供)

男女混合の手打ち野球、ベースボール・ファイブの日本代表は16日、韓国・ソウルで行われた第2回アジアカップで初優勝を果たした。

3戦全勝でグループBを1位通過。準々決勝はシンガポール、準決勝は韓国を下し、この日の決勝は台湾にセットカウント2-1で勝利した。10月に香港で行われるワールドカップの出場権を得た。また、今大会の最優秀女性選手賞に六角彩子選手が選ばれた。

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中大・東恩納蒼が初先発5回3安打1失点で開幕から2連勝「スライダーが有効的でした」と自信

中大対国学院大 力投する中大先発の東恩納(撮影・鈴木正人)

<東都大学野球:中大5-2>◇第2週第1日◇16日◇神宮

中大の1年生、東恩納蒼投手(沖縄尚学)がリリーフで初勝利を挙げた開幕2戦目(駒大戦)に続き、先発で5回を投げ2勝目を挙げた。「最少失点で抑えられたのがよかったです」と、冷静に振り返った。

ゆったりとしたフォームから、130キロ中盤の真っすぐに変化球を丁寧に投げ分け、走者を出しても慌てず。落ち着いて縦のスライダーを自在に操り5回を3安打5奪三振で1失点。1年生とは思えない、堂々たる投球で後ろにつなげた。

相手が誰であっても、気持ちはブレない。昨年U18高校日本代表でチームメートだった緒方漣内野手(1年=横浜)も、空振り三振、二ゴロ、見逃し三振と、難なく仕留めた。「相手として嫌な選手。でも、1番打者なのでしっかり抑えられてよかったです」。先発としてゲームメークをする投球に、集中した。

開幕2連勝にも表情は緩めない。「1年目で警戒されていないからだと思います」と謙遜しながらも「スライダーが有効だと思っています」と手応えを口にした。

中大はルーキーの好投で勢いにのる。昨年まで、チームを引っ張った西舘勇陽投手(現巨人)が抜けた穴を、東恩納、子安秀弥投手(東海大相模)と1年生がカバーしている。清水達也監督(59)は「2人がしっかり試合を作ってくれる。それが流れ的にいいのかな」と、頼もしく見つめた。

破れた国学院大の鳥山泰孝監督(48)は「(東恩納投手は)ゲームを作る能力、実践力の高い投手。あとちょっとが、うまくつながらなかった」と脱帽した。

中大対国学院大 力投する中大先発の東恩納(撮影・鈴木正人)
中大対国学院大 2回裏、国学院大の攻撃を抑え笑顔でベンチに引き揚げる中大・東恩納(左)(撮影・鈴木正人)
中大対国学院大 2回裏、国学院大の攻撃を抑え笑顔でベンチに引き揚げる中大・東恩納(撮影・鈴木正人)
中大対国学院大 勝利し笑顔でガッツポーズする中大・東恩納(左)と繁永(撮影・鈴木正人)
中大対国学院大 力投する中大先発の東恩納(撮影・鈴木正人)

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日大、駒大を下して今季初白星 谷端将伍が今季3本目の本塁打でミスを取り返す 

日大対駒大 勝利し笑顔でガッツポーズする日大・谷端(左)と橘田(撮影・鈴木正人)

<東都大学野球:日大9-4駒大>◇第2週◇16日◇神宮

日大が駒大を下し、今季初勝利を挙げた。

開幕戦で2本塁打の谷端将伍内野手(3年=星稜)が、自らの失策を取り返す1発で勝利に貢献した。

2点リードで迎えた7回2死三塁。真ん中に入ってきたスライダーを捉え、左越え2ランを放った。ガッツポーズをしながら、悠々とダイヤモンドを1周。谷端は「(先発の)市川もずっと粘って投げてくれていたので、この場面は絶対に打ってやろうと思って打席に入りました」と自らのバットでミスを取り返した。

片岡昭吾監督(46)は「開幕戦から失策が点数に絡むことが多くて、もう1度守備を徹底してやってきたんですけど。2回以降ミスを重ねなかったことと、なんとか塁に出て攻撃できたのでそこは良かった」と話し、3失策もなんとか打ち勝った。

作戦として打線に厚みをもたすために、打撃が上向いてこない正遊撃手の角田勇斗内野手(4年=習志野)ではなく、好調の本職三塁の谷端を遊撃に起用。日頃から遊撃の守備練習は行っていたが2失策。指揮官は「ショートは使った僕のミスです(笑い)。明日は外野ですね(笑い)」と、笑顔で話した。

17日の2回戦も制して、今季初の勝ち点獲得を狙う。

日大対駒大 7回表日大2死三塁、谷端は左越え2点本塁打を放つ(撮影・鈴木正人)
日大対駒大 7回表日大2死三塁、谷端は左越え2点本塁打を放ちガッツポーズ(撮影・鈴木正人)

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早大1年生の安田虎汰郎好救援 斎藤佑樹さえできなかった開幕同一カードの2連勝を達成

立大対早大 8回からマウンドに上がり無失点に抑えた早大・安田(撮影・たえ見朱実)

<東京6大学野球:早大7-1立大>◇第1週最終日◇15日◇神宮

早大が粘る立大を退け2勝1敗とし、勝ち点を挙げた。中継ぎ登板した安田虎汰郎投手(1年=日大三)が1回を1安打無失点に抑える好救援で、同じく中継ぎで初勝利を挙げた開幕戦に続く2勝目を挙げた。07年に早大の先輩、斎藤佑樹も1年生の春季リーグ戦で開幕戦から2連勝しているが、別カード(東大戦、法大戦)での勝利。斎藤佑樹もできなかった開幕から同一カードでの2連勝となった。

ルーキーがチームに勝利を呼び込んだ。同点で迎えた8回表、安田が2番手としてマウンドに上がった。最初の打者に四球を与え、犠打と中前打で1死一、三塁のピンチを招くと、印出太一捕手(4年=中京大中京)がマウンドに駆け寄り、笑顔で声をかけた。「どうした安田。これも勉強だから楽しんで投げろ。俺は大丈夫やから」。安田の肩の力が、スーッと抜けていくようだった。「我に返ったというか。その後も内野の先輩たちが声をかけてくれて。そこで地に足がつきました」。落ち着いて次の打者を捕邪飛に打ち取ると、最後の打者へは安田の伝家の宝刀、チェンジアップを力を入れて投げた。「打てるもんなら打ってみろ!」。一ゴロに仕留め、ピンチを切り抜けた。

ルーキーの力投に、打者陣も応えた。その裏、無死二、三塁から吉納翼外野手(4年=東邦)の右犠飛で勝ち越し。なおも2死三塁から印出が左前適時打。2四球で満塁とすると、石郷岡大成外野手(3年=早稲田実)が走者一掃の右越え適時三塁打で3点を加えるなど、この回6点のビッグイニングで立大を引き離した。勝ち越し打の吉納は「8回表、安田がピンチを抑えた時に、こっちに流れが来る。絶対今日は勝ったと思った」と力を込めた。

小宮山悟監督(58)も頼もしい1年生に、笑いが止まらない。「安田は高校時代、たくさんの修羅場をくぐっているだけあって、見事なピッチングだった。勝利投手に値する投球。早慶戦で1年生とは思えないピッチングを披露してもらえるように、しっかりと育てたい」と、さらなる成長を期待した。

立大は粘りを見せたが、8回の好機を生かせず。早大から2年ぶりの勝ち点には手が届かなかった。木村泰雄監督(63)は「8回表(のチャンスに)に何か仕掛けられておけばというところ」と肩を落とした。

立大対早大 立大に勝利し笑顔で記念撮影に納まる早大・安田(左)と吉納(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 8回からマウンドに上がり力投する早大・安田(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 8回からマウンドに上がり力投する早大・安田(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 8回表立大2死一、三塁、柴田を一ゴロに仕留めホッとした表情を見せる安田(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 8回裏早大無死二、三塁、右犠飛を放つ吉納(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 8回裏早大2死満塁、走者一掃の三塁打を放つ石郷岡(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 8回裏早大2死満塁、走者一掃の三塁打を放つ石郷岡(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 8回裏早大2死満塁、走者一掃の三塁打を放った石郷岡(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 8回裏早大1死三塁、左前に適時打を放つ印出(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 8回裏早大無死一塁、左前に安打を放った山縣(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 8回裏早大無死一塁、山縣の左前打で三塁へ進塁する一走尾瀬(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 8回裏早大無死、右前に安打を放つ尾瀬(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 8回裏早大無死、右前に安打を放つ尾瀬(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 4回裏早大無死三塁、前田健の二ゴロで生還した印出(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 4回裏早大無死、三塁打を放った印出(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 4回裏早大無死、三塁打を放ちポーズを決める印出(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 2回を無失点に抑えた早大の先発伊藤樹(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 4回裏早大無死、三塁打を放つ印出(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 4回裏早大無死、三塁打を放つ印出(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 早大の先発伊藤樹(撮影・たえ見朱実)
立大対早大 1回裏早大無死、左前打を放つ尾瀬雄(撮影・たえ見朱実)

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慶大・清原正吾が母誕生日に「完璧」ヒット「あのころお母さんは僕たちの前で…」感謝の回想

東大対慶大 1回裏慶大無死一、三塁、右前適時打を放つ清原(撮影・野上伸悟)

<東京6大学野球:慶大8-3東大>◇第1週2日目◇14日◇神宮

慶大がスター2人の躍動もあって、東大に連勝で勝ち点を挙げた。初回、4番清原正吾内野手(4年=慶応)が2戦連続の適時打。母亜希さんの誕生日に花を添えた。また昨夏の甲子園優勝に貢献した丸田湊斗外野手(1年=慶応)も代打で安打デビューした。立大では大越怜投手(3年=東筑)がかつて父基氏もプレーした早大を5回1失点にまとめ、神宮初勝利。1勝1敗のタイに戻した。

   ◇   ◇   ◇

清原は初回、2試合連続の適時打を放ち、一塁上ですがすがしい顔になった。右翼への一打を「けっこう自分の中では完璧な当たりでした」と満足そうに振り返り「いつも支えてくださってる偉大なお母さんなんで、打点を挙げられて少しホッとしました」とバースデーヒットを喜んだ。

誕生日を迎えた母への感謝を常に忘れない。この日も観戦した父の事件が明るみに出たのは、長男の正吾が14歳の時だった。当時の母の姿を今も忘れない。

「あのころ、お母さんは僕たち兄弟の前で涙一つ見せなかったんです。本当に。いつも元気に『おはよう!』『おやすみ!』って言ってくれて」

報道の翌日、学校へ行くのが「おっくうでした」と振り返る。でも当時11歳の弟勝児との約束があった。「事件の後、兄弟2人で一度話し合ったんです。僕たちはこれからもう、絶対にお母さんに迷惑かけないようにしよう、って」

子ども心の心配をよそに、母はいつも笑顔だった。「そのおかげで僕たち2人、学校へ1日も休まずに行けたんですよ」。心の苦しみを理解してくれる級友たちと、何よりも明るい母がいたから今がある。

バースデーアーチを-。「そのために必死に練習してます」と開幕前から燃えた。本塁打とはならなかったけれど「自分の中では完璧な当たりだった」から、思いは十分に打球にこもった。何よりも歓声を浴びて野球する姿が、いま一番の贈りものだ。【金子真仁】

東大対慶大 1回裏慶大無死一、三塁、右前適時打を放つ清原(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 開幕2連勝で勝ち点を奪い笑顔で肩を組む慶大・清原(左)と丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 イニング間に外野手とキャッチボールする慶大・丸田。手前は慶大・清原(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 イニング間に外野手とキャッチボールする慶大・丸田。手前は慶大・清原(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 観戦する清原和博氏(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 観戦する清原和博氏(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 観戦する清原和博氏(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 9回表、中堅の守備に入る慶大・丸田。手前は清原(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 開幕2連勝で勝ち点を奪い笑顔で肩を組む慶大・清原(左)と丸田(撮影・野上伸悟)

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プロ注目の京産大・田村剛平9回途中無失点、11奪三振快投 報徳学園出身の最速147キロ右腕

神院大戦に先発した京産大・田村(撮影・古財稜明)

<関西6大学野球春季リーグ:京産大2-0神院大>◇14日◇第2節2回戦◇ほっともっと神戸

京産大のプロ注目の最速147キロ右腕、田村剛平投手(3年=報徳学園)が9回途中4安打無失点11奪三振と快投し、今春リーグ初勝利に導いた。7回まで危なげなくアウトを積み重ね、8回は無死一、三塁のピンチを切り抜けた。9回は1死一塁から神院大・益田の投ゴロを捕球し、二塁へ自らの悪送球で一、二塁とされた時点で降板。「最後は悔しかったですけど、ピンチの場面で要所で三振を取ることができた」。来秋ドラフトでのプロ入りを目標に、アピールを続ける。

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広陵で62発のスラッガー大商大1年生・真鍋慧、特大の公式戦1号含む4安打4打点の大暴れ

龍谷大戦の7回裏1死一塁から右前打を放った大商大・真鍋(撮影・古財稜明)

<関西6大学野球春季リーグ:大商大8-2龍谷大>◇14日◇第2節2回戦◇ほっともっと神戸

広陵(広島)時代に通算62発を放った大商大・真鍋慧内野手(1年)が、大学公式戦1号を含む4安打4打点と大暴れした。春季リーグの龍谷大2回戦に「2番DH」で出場。1点を追う5回先頭での初球、内角直球を強振。「打った瞬間にいったと思った」と右翼席中段に突き刺さる同点ソロ。4試合目で早くもメモリアル弾が飛び出した。

富山陽一監督(59)のゲキに発奮した。初回に中前打で出塁し、1死一、三塁から渡部の三ゴロで中途半端なスタートを切り、5-4-2の併殺を招いた。3回は空振り三振。平凡なミスを犯した選手は懲罰交代を施す方針の指揮官から「メンバーから外すぞ。上級生に『なんで(スタメンが)こいつや』って思われんように打たないと」とハッパをかけられ、「切り替えて臨んだ」と直後の打席で“1発回答”してみせた。

1点リードの6回1死満塁では右翼線へ走者一掃の3点適時二塁打を放つなど、逆転での開幕4連勝に大きく貢献。指揮官は「打席に立ったら何となく面白いでしょ。関西6大学にそういうバッターが今までおったかな。あんな子が人気出て、1人でも多く試合に来てくれたら」とさらなる活躍に期待を込めた。世代屈指の長距離砲が、新天地で鮮烈な第1歩を踏み出した。【古財稜明】

○…プロ注目スラッガー大商大・渡部聖弥外野手(4年=広陵)が、今春初のマルチ安打を記録した。「4番中堅」で出場。3打席凡退で迎えた6回2死二塁から左前打を放ち、7回2死一、二塁からは右前打をマーク。打率は試合前の1割から2割に上昇させ、復調気配みせた。富山監督は「今からでしょうね。まあ、元々できる子なんで」とさらなる奮起を求めた。

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明大宗山塁がOP戦で完全復帰、開幕スタメンへ順調回復 広島苑田スカウト「1位に間違いない」

5回、2死から左越え二塁打を放つ、明大の宗山(撮影・保坂淑子)

<オープン戦:東洋大9-2明大>◇14日◇明大グラウンド

2月中に右肩甲骨を骨折した今秋のドラフト上位候補、明大・宗山塁主将(4年=広陵)が、ケガ以来初めて3番遊撃手でフル出場し、完全復帰を果たした。

1回表、2人目の打者の打球が三遊間に飛んだ。アンツーカー付近で微妙にバウンドが変わった打球を難なくさばくと、4回には無死一塁で三遊間に抜けそうな打球をバックハンドで捕球し、素早く体勢を戻して二塁に送球し一塁走者をアウトに。東洋大ベンチからは、ため息がこぼれた。

守備でリズムに乗った宗山は5回、2死から変化球を左越え二塁打に。4打数1安打だった。

宗山は4月6日のHondaとのオープン戦で3番DHで復帰。この日が、守備での実戦復帰だった。田中武宏監督(63)は「久しぶりに見たけど違うね~。普通なら捕れない球を捕る。久しぶりにああいうプレーを見たなぁ」と、故障明けとは感じさせないプレーに驚きの声をもらした。

既に宗山は、田中監督に「試合(公式戦)に出ます」と宣言。チームも平日から実戦形式の練習を増やすなど、宗山の完全復活に向け、バックアップ体制を整えている。田中監督は「あれだけの守りをしてくれたら、投げる方も安心だろうね」と、大黒柱の順調な回復に笑みがこぼれた。

視察した広島の苑田スカウト統括部長は「守備はもう大丈夫。打席も、ケガ明けで腰が引けそうだけど、それも全然ない。心配ないでしょう。彼は1位ですから。もう間違いない!(今秋、宗山を)獲得できた球団は、この先10年、ショートは大丈夫ですよ」と、太鼓判を押した。

東京6大学野球は昨日13日に開幕し、明大の初戦は20日の東大戦。大黒柱の復帰で、優勝へ最高のスタートを切れそうだ。

5回、2死から左越え二塁打を放つ、明大の宗山(撮影・保坂淑子)
1回表、バウンドの変わった三遊間の打球を正確に捕球し二塁へ送球する明大の宗山(撮影・保坂淑子)

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東大・府川涼太郎が神宮初本塁打「東大野球部しか道がないと思ってました」1浪で合格、親に感謝

東大対慶大 本塁打の記念球を手に笑顔の東大・府川(撮影・野上伸悟)

<東京6大学野球:慶大8-3東大>◇第1週2日目◇14日◇神宮

東大・府川涼太郎捕手(4年=西大和学園)が神宮初本塁打を放った。

6回、慶大・小暮の直球を左翼へ2ラン。「驚きと喜びです」と振り返った。高2秋で野球部を引退し東大受験に専念。1浪こそしたものの2年連続で東大だけを受験し見事に合格した。敗戦も記念の1発に「東大野球部しか道がないと思ってました。親も喜んでいると思います」と感謝を口にした。

東大対慶大 6回表東大1死、左越え2点本塁打を放つ府川(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 6回表東大1死、左越え2点本塁打を放ち喜ぶ府川(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 6回表東大1死、左越え2点本塁打を放ち喜ぶ府川(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 6回表東大1死、左越え2点本塁打を放ち喜ぶ府川(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 6回表東大1死、左越え2点本塁打を放ち喜ぶ府川(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 6回表東大1死、左越え2点本塁打を放ち喜ぶ府川(中央)(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 力投する東大・渡辺(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 力投する東大・渡辺(撮影・野上伸悟)

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慶大・丸田湊斗が初安打「Hランプつけたのは良かった」清原正吾から「かわいい」と言われ赤面も

東大対慶大 開幕2連勝で勝ち点を奪い笑顔で肩を組む慶大・清原(左)と丸田(撮影・野上伸悟)

<東京6大学野球:慶大8-3東大>◇第1週2日目◇14日◇神宮

慶大・丸田湊斗外野手(1年=慶応)がリーグ戦初打席初安打で“大学デビュー”を飾った。

背番号46でベンチ入りしたこの日、8回に代打で登場。カウント2-0からの内角球に体勢を崩しながら振ると、三塁側への弱いゴロに。それでも俊足を生かし、見事に内野安打に。うれしい初打席初安打になった。「1打席目で、形はどうあれHランプつけたのは良かったかなと思います」と照れながら話した。

慶応高(神奈川)の中心選手として、昨夏の甲子園優勝に大きく貢献。「美白王子」としてイケメンぶりにも注目が集まった。打撃用手袋は白ではなく水色。色にこだわりはなく「いとこからジョーダンのをもらって、一式ジョーダンでそろえようと。それがたまたま水色だっただけです」とほほ笑んだ。

その後中堅守備にも入り、フライも捕った。「あれだけ甲子園でお客さん入った中でやってたんで、その経験が生きて、力は入ってしまったんですけど緊張っていうのはあんまりなかったです」と堂々と頼もしくデビューを終えた。

4年間で「メンバーの名前があるだけで相手にプレッシャーがかかるような選手になりたい」と理想像を描く。その隣で視線を送っていた清原正吾内野手(4年=慶応)は、高校時代のチームメート清原勝児の兄でもある。

清原に「基本的に無口ですかしてるタイプ。ちょっと照れくさい性格なんで、僕とかが冷やかしたりすると、ちょっと赤面する感じ。かわいいです」。

そう言われ、やはり赤面していた。【金子真仁】

東大対慶大 堀井監督(中央)にねぎらわれる慶大・丸田(左)と清原(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 開幕2連勝で勝ち点を奪い笑顔で肩を組む慶大・清原(左)と丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 イニング間に外野手とキャッチボールする慶大・丸田。手前は慶大・清原(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 イニング間に外野手とキャッチボールする慶大・丸田。手前は慶大・清原(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 ベンチ入りし選手を出迎える慶大・丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 ベンチ入りし選手を出迎える慶大・丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 ベンチ入りした慶大・丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 ベンチから試合を見つめる、左から慶大・丸田、佐藤、清原(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 ベンチ入りした慶大・丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 8回裏慶大2死一塁、初打席で三塁内野安打を放つ丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 8回裏慶大2死一塁、初打席で三塁内野安打を放つ丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 8回裏慶大2死一塁、初打席で三塁内野安打を放ち笑顔を見せる丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 8回裏慶大2死一塁、初打席で三塁内野安打を放ち笑顔を見せる丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 8回裏慶大2死一塁、初打席で三塁内野安打を放ち笑顔を見せる丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 9回表東大1死一塁、大原の中飛を捕球する丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 イニング間に外野手とキャッチボールする慶大・丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 イニング間に外野手とキャッチボールする慶大・丸田(撮影・野上伸悟)

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慶大・丸田湊斗、リーグ戦初打席初安打で“大学デビュー“ 慶応高で昨夏甲子園V「美白王子」

東大対慶大 ベンチ入りした慶大・丸田(撮影・野上伸悟)

<東京6大学野球:慶大8-3東大>◇第1週2日目◇14日◇神宮

慶大・丸田湊斗外野手(1年=慶応)がリーグ戦初打席初安打で“大学デビュー”を飾った。

背番号46でベンチ入りしたこの日、8回に代打で登場。水色の手袋で打席へ。カウント2-0からの内角球によけながらバットを動かしたものの、当たってしまい三塁線へのゴロに。体勢を立て直した丸田は快足を飛ばし、内野安打にし、一塁上で笑った。

丸田は慶応高(神奈川)の中心選手として、昨夏の甲子園優勝に大きく貢献。「美白王子」としてイケメンぶりにも注目が集まった。

東大対慶大 ベンチ入りし選手を出迎える慶大・丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 ベンチ入りし選手を出迎える慶大・丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 ベンチ入りした慶大・丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 ベンチから試合を見つめる、左から慶大・丸田、佐藤、清原(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 イニング間に外野手とキャッチボールする慶大・丸田。手前は慶大・清原(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 イニング間に外野手とキャッチボールする慶大・丸田。手前は慶大・清原(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 イニング間に外野手とキャッチボールする慶大・丸田(撮影・野上伸悟)
東大対慶大 イニング間に外野手とキャッチボールする慶大・丸田(撮影・野上伸悟)

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