日刊スポーツ

【F1】フェルスタッペンがポール・トゥ・ウイン「残りのレースも勝ちたい」角田裕毅は15位

決勝を走るレッドブルのフェルスタッペン(AP)

<F1:第18戦カタールGP>◇決勝◇8日◇ロサイル・サーキット

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾り、今シーズン14勝目を挙げた。

金曜から高速走行によるタイヤへの損傷が懸念され、1セットあたり18周までという制限が設けられ、57周の決勝レースは実質的に3回ストップ以上が必要というレースになった。その中でもフェルスタッペンはスタートで首位を維持すると、土曜のスプリントシュートアウトで3周しか走行せず決勝に温存していたミディアムタイヤの周回数をフルに使ってリードを築き、レースをコントロールし優勝した。

「第1スティントでレースは決まったようなものだったね。あとはペースをコントロールしてギャップを維持した。でもマクラーレンは今日も速かったね。(3度目の年間王座は決まったが)今季残りのレースも勝ちたいと思っているよ」

2位にはスプリント優勝のオスカー・ピアストリ、3位に予選2位からタイム抹消で10位スタートとなったランド・ノリスが入り、マクラーレン勢が速さを生かしてダブル表彰台を獲得した。気温30度、湿度77%という過酷なコンディションに加え、タイヤをいたわって走る通常のレースとは異なり、3回ストップ戦略となったことで「57周ほぼ全開で全て予選ラップのようなレースだった」(ピアストリ)とドライバーたちはかなりの疲弊の様子を見せた。

角田裕毅は11番グリッドからスタートで8位に浮上したものの、レースペースが振るわず。早め早めのピットストップで攻めの戦略を採ったが、序盤のセーフティーカー中に最初のピットストップを済ませた3台などに逆転を許し15位に終わった。

(米家峰起通信員)

優勝したレッドブルのフェルスタッペン(AP)

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【FDJ】KANTA最終戦制し年間王者に「自分が一番びっくり」最終戦決勝ラウンド

初の年間チャンピオンに輝いたKANTA

「FORMULA DRIFT JAPAN(FDJ)」(主催・MSC、後援・日刊スポーツ新聞社ほか)が8日、岡山国際サーキットで2023シリーズ最終戦の決勝ラウンドが行われた。

ファイナルは、KANTA(JZX100チェイサー)とカッレ・ロバンペラ(GR COROLLA)の対決。降雨によるウエット路面なか先行、追走とも安定感のある走りを見せたKANTAが、第5戦奥伊吹ラウンドに続いての優勝。ポイント争いでも3位に入った箕輪大也を上回り、逆転で初の年間チャンピオンにも輝いた。

表彰インタビューでKANTAは「本当に自分が一番びっくり。まさか最終戦Vで(年間チャンピオンを)決められるとは」と、笑顔を見せていた。

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【F1】角田裕毅スプリントレース11位、決勝へデータ収集に主眼「明日は最大限の結果を手に」

アルファタウリの角田裕毅(2022年10月9日撮影)

<F1:第18戦カタールGP>◇スプリントレース◇7日◇ロサイル・サーキット

第18戦カタールGPの土曜日のスプリントレースで、角田裕毅(アルファタウリ)は11位に終わった。

決勝の予選では11位を獲得した角田だが、スプリントレースのグリッドを決めるスプリントシュートアウトでは走路外走行でタイム抹消となり18位でQ2に進出できず。後方からのスタートとなったためスプリントレースでは入賞圏の8位以内を目指すよりも、決勝に向けたタイヤデータ収集に主眼を置いた。

「今日のスプリントシュートアウトでは自分たちのパフォーマンスを最大限に引き出すことができませんでしたしフラストレーションを感じますが、その理由は分かっていますし、ここから学んで今後に生かす必要があると思います。スプリントは最高のレースとは言えませんでした。でも少なくとも明日のレースに向けて良いデータは収集できたと思いますし、レースに向けていくつか良いアディアもあるので、明日は最大限の結果を手に入れたいと思います」

決勝は11番グリッドから入賞を目指す。

「トラックリミットに対処するのは難しそうですし、タイヤマネジメントもトリッキーで楽なレースにはならないと思いますが、明日はポイント圏に近いところからのスタートなので、最大限のパフォーマンスを発揮してポイントをとりたいと思います」

(米家峰起通信員)

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【F1】ピアストリがスプリントレース制す フェルスタッペンがドライバーズチャンピオン獲得

カタールGPスプリントレースを制したマクラーレンのピアストリ(ロイター)

<F1:第18戦カタールGP>◇スプリントレース◇7日◇ロサイル・サーキット

オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が勝利を飾った。自身初勝利だが、決勝の優勝とはカウントされない。

スプリントシュートアウトで先頭グリッドを獲得したピアストリは、スタート直後にソフトタイヤを選択したジョージ・ラッセル(メルセデスAMG)に先行を許すが、ソフトは性能低下が早く、ミディアムタイヤのピアストリが再逆転。最後はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)もラッセルを抜いて猛追を見せたが、これをかわしてトップでチェッカーを受けた。

「スプリントの初優勝はとてもうれしいよ。すごくストレス満載のレースだった。序盤はソフトタイヤ勢が攻めてきたけどすぐにグリップが低下して、僕らのペースは良かった。かなりマネジメントする必要があったけど、うまくやれたよ」

同じくミディアムタイヤのフェルスタッペンは3番グリッドからスタートで6位まで後退を余儀なくされたが、ポジションを取り戻して2位でフィニッシュ。これで2023年のドライバーズチャンピオン獲得を決めた。

「3回のタイトルというのはすごいことだ、最高の気分だよ。今年は素晴らしいレースがいくつもあり、素晴らしいシーズンで、チームの皆を誇りに思う。今日はセーフティーカー出動が少し残念だったけど、序盤ソフト勢が優勢で難しい中でオスカー(・ピアストリ)は素晴らしいレースをしたよ」

角田裕毅(アルファタウリ)はスプリントシュートアウトでタイム抹消となり18番グリッドからスプリントに臨み、12位でフィニッシュしている。

(米家峰起通信員)

カタールGPスプリントレースを制したマクラーレンのピアストリ(AP)
ドライバーズチャンピオンを獲得したレッドブルのフェルスタッペン(ロイター)

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KANTAが単走優勝、カッレ・ロバンペラ2位、高橋和己3位、箕輪大也4位 FDJ最終戦

「FORMULA DRIFT JAPAN(FDJ)」(主催・MSC、後援・日刊スポーツ新聞社ほか)が7日、岡山国際サーキットで2023シリーズ最終戦を迎えた。

第1日、第5戦奥伊吹ラウンド覇者のKANTA(JZX100チェイサー)が、2走目にパーフェクトな走りで単走優勝。2位には、昨年のWRC王者で第2戦エビスラウンドを制したカッレ・ロバンペラ(GR COROLLA)。高橋和己(BMW E92)が3位、箕輪大也(GRヤリス)は4位につけた。

また現在、年間ランク1位の小橋正典(A90スープラ)は、1走目ミスで0ポイントも2走目をまとめて予選をクリアした。きょう8日は、ポイント上位32人によるチェイスバトル方式決勝が行われる。

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【FDJ2】予選3位RYUMA「ずっと先行で安定して走れた」予選4位じゃまけん下し初優勝

4輪ドリフト大会FORMULA DRIFT JAPAN(FDJ)の下部リーグ「FDJ2」の最終戦が7日、岡山国際サーキットで行われた。16台による決勝トーナメントで争われ、前日予選を3位で通過したRYUMA(SAMURAI-STYLE Racing=JZS161アリスト)が予選4位通過のじゃまけん(ラウダダカンパニーwith(株)FreeStyle=じゃまけんシルビア)を下し初優勝を飾った。2台ずつ先行、追走で入れ替わって2回走り、採点されるチェイスバトルトーナメント。

決勝戦は両者共に追走で失敗し先行でのジャッジ判定となった結果、安定した走りをみせたRYUMAが勝利した。RYUMAは「最後の最後でミッションが壊れてしまい、不思議な気持ちではあるけれど、今日はずっと先行で安定して走れたのでとてもうれしい」と喜びを語った。惜しくも敗れたじゃまけんは「勝ちたかった。最後飛び出してしまった。RYUMAくんに負けたのは3回目かな。なかなか若い子には勝てないけれど来年も走り続けたい」と前向きに来年を見据えた。

シリーズランキングの上位10人には、来季のFDJライセンスの取得権利が与えられる。

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【F1】フェルスタッペン「プッシュしすぎるとグリップ失う」全面改修の路面に苦戦もPP獲得

予選を走るフェルスタッペン(AP)

<F1:第18戦カタールGP>◇予選◇6日◇ロサイル・サーキット

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得した。

2年ぶり2回目の開催となったカタールGPだが、全面改修が行われたこともあり路面グリップは低く各車ともタイムアタックに苦戦。コースオフによるタイム抹消も多数に及んだ。

その中でフリー走行から好調のフェルスタッペンもQ3最後のアタックでミスを犯しタイム更新はならなかったものの、アタック1回目のタイムで0・441秒差を付けてポールポジション獲得を決めた。

「新しい路面でグリップが低くてプッシュしすぎるとリアタイヤがグリップを失ってしまうしトリッキーな予選だったよ。それでも良い週末のスタートを切ることができて良かった。もちろん決勝もポールから勝つつもりだ。明日はまた予選、スプリントレースと路面コンディションが違って難しいと思うけど、良い1日にしたいと思っているよ」

土曜日に行われる19周のスプリントレースで6位以内に入れば、フェルスタッペンは2023年のドライバーズチャンピオン獲得が決まる。この予選は日曜の決勝スターティンググリッドを決めるもので、スプリントレースのグリッドは土曜のスプリントシュートアウトで決まる。

予選2番手タイムを記録したランド・ノリス(マクラーレン)と4位オスカー・ピアストリ(マクラーレン)もタイム抹消となり、繰り上がりで2位はジョージ・ラッセル、3位はルイス・ハミルトンのメルセデスAMG勢となった。

角田裕毅(アルファタウリ)はQ2で「マシンの全力を出し切り満足のいくアタック」をしたもののわずか0・004秒差で11位となりQ3進出を逃した。

(米家峰起通信員)

ピットから出るフェルスタッペン(ロイター)

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【F1】角田裕毅はQ3進出逃し11位、改良型パッケージ機能も「もっと理解深める必要がある」

予選を走るアルファタウリ角田裕毅(ロイター)

<F1:第18戦カタールGP>◇予選◇6日◇ロサイル・サーキット

アルファタウリの角田裕毅はわずか0・004秒差で惜しくもQ3進出を逃し11位となった。

それでも角田自身は全力を出し切ったと満足の表情を見せた。

「正直言って、自分自身の予選パフォーマンスには満足しています。Q3に行ければそれに越したことはないですが、ギリギリの差でQ3進出を逃すというのは今シーズンこれまでにもよくあったことですし、ポイント圏内に近いところにいますし問題ないと思います」

マシンは第16戦シンガポールGPで投入した改良型パッケージが機能しており、今回はフロアにさらなる改良も施しているが、それでもまだコーナリング時のリア安定性は十分ではない。

「アップグレードはうまく機能していますけど、もっと理解を深める必要があるかもしれません。今シーズンを通して抱えている問題はまだ完全に解決はできていませんし、改善しなければならないところはまだまだあります」

予選以降は決勝までパルクフェルメ規定でセットアップ変更ができないが、電子的なセットアップの調整やタイヤ内圧の調整は可能であるため、こうしたアジャストでマシンからさらなるパフォーマンスを引き出し、土曜のスプリントレースと日曜の決勝で入賞圏内を目指す。

(米家峰起通信員)

予選を走るアルファタウリ角田裕毅(ロイター)

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【F1】角田裕毅「乗り越えてしまうとマシンが亀の子状態に」ロサイル・サーキットの縁石に懸念

現地入りしたアルファタウリの角田裕毅(AP)

今週末のF1第18戦カタールGPを前に、現地入りした角田裕毅(アルファタウリ)はサーキットの縁石に懸念を示した。

カタールGPの舞台ロサイル・サーキットは元々2輪のMotoGP用に建設されたサーキットで、2021年にF1が初開催となり今回は2年ぶり2回目の開催。それに先だってサーキットは4万人収容のグランドスタンドやコース外周の観戦エリア、F1規模に合わせたピットビルディングやパドックの整備に加えて、コース自体も全面再舗装が行われ、縁石などコース各部に改修が行われた。

その縁石を乗り越えると、マシンが底打ちしてフロアにダメージを負う可能性があると角田は指摘する。

「2021年の時よりもアグレッシブな縁石になっているようで、その先のランオフエリアのターマックとの段差が問題で、縁石を越えてしまうと完全にマシンが亀の子状態になってしまうと思います。特にここは高速で走行しますし、今のマシンは車高がかなり低いので、たった1回でも大きな代償を支払うことになるかも知れません。エンジニアたちもその点を心配していました」

100km/hを下回るコーナーは1つしかなく、それ以外は中速・高速コーナーが連続するサーキットのレイアウト自体は好きだと角田は言う。

「高速コーナーが多くて空力効率が重要なサーキットで、走るのは楽しくて2021年は予選も8位でした。オーバーテイクが可能なサーキットなので予選よりもロングランペースが重要ですが、鈴鹿の予選が良かったのでマシンのパフォーマンスは心配していません」

シンガポールGPで投入した改良型パッケージの効果は、シンガポールGPに続いて日本GPでも発揮されたが、決勝ではタイヤ選択ミスで不発。空力性能が問われるこのカタールGPで好走が果たせれば、残り6戦に向けて拍車が掛かると言える。

(米家峰起通信員)

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【F1日本GP】角田裕毅、母国入賞逃す12位「日本のファンの前で結果出せなかったのが残念」

9番手スタートながら12位となったアルファタウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)

F1日本GP決勝を9番グリッドからスタートした角田裕毅(アルファタウリ)だが、ポジションを落として12位フィニッシュとなり母国入賞はならなかった。

「日本のファンの皆さんの前で結果を出せなかったこと、ポイントを獲ることができなかったのが本当に残念で、それだけですね」

スタート直後に前方で接触があり、その間にチームメイトのリアム・ローソンに先行を許した。来季のシート確保がならなかったローソンは、今後のシート争いへのアピールもあって角田に対してアグレッシブなブロックを見せた。

1回目のピットストップで逆転したものの、2回目のピットストップを5周先に行なったローソンが再び先行し、終盤は角田の方が1周あたり0.5秒速いペースで猛攻を仕掛けたものの再逆転はならなかった。

「速さはあったのに引っかかって高速コーナーでタイヤがオーバーヒートして抜けなくて、どうしようもありませんでした。何のメリハリのないよく分からないストラテジーでしたね。チャンスとパッケージを最大限に結果に繋げることができなかったのは残念です。自分自身としては全てを出し切りましたけど、レース週末全体を通しての戦略としてはもっとやれたことがあったと思います」

暑くなった今週末はタイヤの性能低下が激しく、ハードタイヤが最も高い性能と耐久性を発揮した。しかしアルファタウリはフリー走行でハードタイヤを使ったため1セットしか決勝に残っておらず、2セットを決勝に残して使ったアルピーヌの2台に逆転を許してしまった。

それでも10万1000人の大観衆の声援を受けて、感慨深いレースになったと角田は感謝の言葉を述べた。

「まぁ、レース内容は全然楽しめませんでしたけど、とにかく鈴鹿は楽しめました。日本のファンの皆さんの存在は本当に特別でしたし、予選・決勝は特にエネルギーを貰いましたし、今回もずっと忘れることのない鈴鹿の2戦目になりました」(米家峰起通信員)

22万2000人のファンの前で力走したアルファタウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)
22万2000人のファンの歓声に応えるアルファタウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)
22万2000人のファンの歓声に応えるアルファタウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)
ドライバーズパレードに出発するアルファタウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)
ドライバーズパレードに出発するアルファタウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)

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【F1】角田裕毅9位、鈴鹿の7万9000人の大観衆に感謝「応援が大きく最大限の力で走れた」

予選でQ3に進出し、9位となったアルファ・タウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)

<F1:第17戦日本GP>◇予選◇23日◇鈴鹿サーキット

F1第17戦日本GPの予選で、角田裕毅はQ3進出を果たし9位となった。7万9000人の大観衆からの声援を受け、楽しんで走ることができたという。

「このファンの皆さんの応援がすごかったですし、Q1、Q2、Q3と進むにつれてどんどん応援が大きくなっていくのを感じました。僕の大好きな鈴鹿で最大限の力で走れたのが楽しかったです」

金曜フリー走行では苦戦を強いられたが、セットアップ改善に成功し予選では快走を見せることができた。

「FP3はトラフィックもあったり自分の中でまとめ切れていない部分もあったり、自分のドライビングで改善できる部分はあるなというのは分かっていました。あとはセットアップも少し変えて、FP1からFP3までひとつずつ試していたものをひとつにまとめ上げました」

そしてQ1、Q2、Q3の計6回のアタックを通して微調整を進めていき、マシンの限界ギリギリを引き出す走りを最後にまとめ上げた。

「Q2でもクルマはいろんなコーナーでいろんな挙動の乱れ方をしていましたし限界を超えたりしていたので、そこは最後にQ3でまとめ上げてマシンの全力をある程度引き出せたと思います」

明日の決勝も、予選と同様に楽しむ気持ちを忘れることなく走りたいと笑顔を見せた。

「明日はタイヤ戦略が忙しくなると思います。チームとのコミュニケーションが重要になると思いますし、戦略を念入りに考えてそこを意識しながら戦いたいと思います。もちろんポイントを目指して戦いますけど、今日すごく楽しんで走れたので、明日も楽しむという気持ちを忘れずに、ファンの皆さんと一緒にエンジョイする気持ちをシェアしながら走りたいと思います」(米家峰起通信員)

予選でQ3に進出し、9位となったアルファ・タウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)
予選でQ3に進出し、9位となったアルファ・タウリの角田裕毅は、1~2コーナースタンドを埋めたファンの拍手を浴びる(撮影・宮崎幸一)
満員のグランドスタンド前を通過するアルファ・タウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)
予選でQ3に進出し、9位となったアルファ・タウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)
予選でQ3に進出し、9位となったアルファ・タウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)
ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長(左)とポーズをとるトヨタ豊田章男会長(撮影・宮崎幸一)
来期もアルファ・タウリ残留を発表した角田裕毅(右)とホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長(撮影・宮崎幸一)

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【F1】角田裕毅、日本GPフリー走行で低迷も巻き返し誓う「ファンに喜んでもらえる予選に」

フリー走行2回目のためピットから出るアルファタウリ角田裕毅(AP)

F1第17戦日本GPの金曜フリー走行において、角田裕毅(アルファタウリ)は1回目は5位と好調な滑り出しを見せたものの、2回目は18位と低迷した。チームメイトのリアム・ローソンも1回目は8位、2回目は15位と同様の傾向にあり、マシンの実力を引き出し切れていない。

「フィーリングとしては悪くないんですけど、ただ単純にラップタイムが遅くて、(セットアップが)まとまっている状態ではないですね」

セッション直後の時点では、その原因はまだ分かっていないと角田は語った。

「正直、特にどこなのかは分かっていません。ダウンフォースとストレートスピードのバランスに問題があるのかなと思っています。他のチームと比べてどうなのかまだデータを見ていないんですけど、ダウンフォースを付けすぎている可能性はあるのかなと思っています」

それでもフリー走行1回目で5番手につけたように、土曜の予選ではQ3進出を目指してセットアップの見直しを図ると語った。

「これからエンジニアと入念に話し合いながら、良いクルマを作っていきたいと思います。明日の予選では、F1マシンの実力をフルに出し切れる鈴鹿でのアタックラップを楽しみにしていますし、楽しむつもりです。最低でもQ3に入れればと思いますし、ファンの皆さんに喜んでもらえるような予選にできればと思っています」

なにより日本のファンの応援に感謝している。

「本当にホームの応援の温かみを感じましたし、チェッカードフラッグを受けた後なんかも日本国旗がたくさん揺れている風景を見たりすると、いくらセッションの結果が悪くても少しはいつもより明るい気持ちになれましたね」(米家峰起通信員)

フリー走行に臨んだアルファタウリの角田裕毅(AP)
キックボードで移動するメルセデスのルイス・ハミルトン(ロイタ-)

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【F1】フェルスタッペンが2位に大差で今季9度目PP、角田裕毅は9位「応援がすごかった」

ポールポジションを獲得したレッドブルのフェルスタッペンは、マシンを降りてNo1ポーズ(撮影・宮崎幸一)

<F1:第17戦日本GP>◇予選◇23日◇鈴鹿サーキット

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得した。今季9回目。

前戦シンガポールGPでは今季初の敗北を喫したレッドブルだが、ホンダの地元鈴鹿では本来の速さを取り戻し金曜フリー走行からライバルを圧倒。予選でもQ1は1回のアタックのみでトップ通過し、全セクターベストの完璧なアタックラップで2位以下に0・581秒の大差を付けてポールポジション獲得を決めた。

「今回は本当に素晴らしい週末になっているし、特に予選はマシンのフィーリングが本当に素晴らしかった。どれほど素晴らしいかを分かってもらうことはできないと思うけど、走り始めの1周目から本当に素晴らしいフィーリングだったよ」

2位には鈴鹿初挑戦の新人オスカー・ピアストリ、3位にランド・ノリスとマクラーレン勢が続いた。

角田裕毅(アルファタウリ)は地元の大歓声を受けながらQ1から気迫のアタックを決めてQ3進出。最後はトップ4チーム8台に次ぐ9位という、今のアルファタウリで望みうる最大限の結果を手に入れ「ファンの皆さんの応援がすごかったですし、Q1、Q2、Q3と進むにつれてどんどん応援が大きくなっていくのを感じました。大好きな鈴鹿で最大限の力で走れたのが楽しかったです」と満足げな笑顔で語った。(米家峰起通信員)

ポールポジションのレッドブル・フェルスタッペン(AP)
ポールポジションのレッドブル・フェルスタッペン(左)(ロイタ-)
ポールポジションのレッドブル・フェルスタッペンは笑顔でサムズアップ(AP)
予選でQ3に進出し、9位となったアルファ・タウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)
予選でQ3に進出し、9位となったアルファ・タウリの角田裕毅(撮影・宮崎幸一)
ポールポジションを獲得したレッドブルのフェルスタッペンは、マシンを降りてガッツポーズ(撮影・宮崎幸一)

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【F1】日本GPフリー走行 レッドブル・フェルスタッペンがトップ、角田裕毅1回目は好タイム

フリー走行2回目の練習中にヘルメットをかぶるマックス・フェルスタッペン(AP)

9月22日、三重県鈴鹿サーキットでF1第17戦日本GPのフリー走行が行なわれ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが1分30秒688のトップタイムを記録した。

前夜に雨が降り、路面こそドライなものの湿度が高く蒸し暑いコンディションでのフリー走行。各チームともピレリが持ち込んだ来季型プロトタイプタイヤをテストしながら、予選想定と決勝想定の走行を重ねていった。

開幕から14連勝を挙げながらも前戦シンガポールGPでは突然の低迷を喫したレッドブルだが、鈴鹿では元の競争力を取り戻した。フリー走行1回目では0.626秒、フリー走行2回目では0.320秒の差をつけてトップ。決勝想定のロングランでも好調ぶりを見せた。

2位にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位にはランド・ノリス(マクラーレン)がつけた。

角田裕毅(アルファタウリ)はフリー走行1回目では5番手の好タイムを記録したが、フリー走行2回目はタイムが伸びず18位となった。

土曜日は午前中にフリー走行3回目、午後に決勝のスタート順を決める予選が行なわれる。豪雨に見舞われた昨年とは違い、今年は土日ともに好天の予報となっている。(米家峰起通信員)

フリー走行に臨んだアルファタウリの角田裕毅(AP)

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【F1】角田裕毅、日本GPへ鈴鹿サーキット入り「楽しみですね。全ての力を出し切れれば良い」

記者会見に出席する角田裕毅(AP)

今週末に行なわれるF1第17戦日本GPに向けて、角田裕毅が鈴鹿サーキットに入りファンと交流を持った。

先週末のシンガポールGP後、東京で慌ただしくイベントをこなして鈴鹿に入った。

「楽しみですね。鈴鹿自体が好きですし、今週は天気も良さそうですし、(雨の昨年とは違い)速い鈴鹿を久しぶりに走れるかなという気持ちと、早速東京でも日本のファンの方々に会えましたけど、今週末もたくさんの日本人の皆さんが応援してくれる景色はここでしか味わうことができませんし、そういった点も楽しみです』

シンガポールGPで投入された改良型パーツが良好な結果を示したが、より空力性能が問われる鈴鹿でも好走を見せられるかどうかについては、走ってみなければ分からないとしながらも期待を寄せた。

「クルマがどのくらい良いパフォーマンスをするのか、そこはまだ正直分かりません。シンガポールは低速コーナーばかりで空力での戦いではないのでまだハッキリとは分かりませんが、シミュレーターで乗っている感じは結構悪くなかったと思いますし期待しています。今回はそういう評価をするためのグランプリですね」

今週末はいつも通り予選でQ3進出、決勝でポイント獲得を目指すが、2戦連続でリタイアを喫しているだけに全力を出し切りたいという思いはいつも以上に強い。

「もちろんQ3とポイント。あとはもう、全セッションで自分の全ての力を出し切れれば良いかなと思います」(米家峰起通信員)

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角田裕毅はリタイアも気持ち切り替え「最終的に全てをまとめられれば」1週間後の日本GPへ

角田裕毅(2022年10月6日撮影)

<F1:第16戦シンガポールGP>◇決勝◇17日◇マリーナ・ベイ市街地コース

F1第16戦シンガポールGP決勝で角田裕毅(アルファタウリ)は1周目に接触でマシンにダメージを負ってリタイアとなった。

ソフトタイヤを履いて好加速を得た角田は13位でターン1に進入したが、その先のターン5でインに飛び込んで来たセルジオ・ペレスと接触。サイドポッドにダメージを負い、ラジエターから冷却水が漏れてそれ以上の走行を断念せざるを得なかった。

「ターン5で無理矢理インに入ってこられて、(接触で)完全にマシンの右サイドを失ってしまいました。ダメージがラジエターまでいって水が漏れてしまったので、エンジンにダメージを及ぼす可能性があるということでマシンをすぐ止めました」

前戦イタリアGPに続いて本格的なレースができないままのリタイアに苛立ちを滲ませながらも、アップデートされたマシンに好感触を得たただけに1週間後の日本GPへの期待を語った。

「この2戦、1周も走れていないのは本当に残念ですしチームに対しても申し訳ない気持ちですけど、間違いなくクルマのペースは良いので気持ちを切り替えて、鈴鹿ではこの速さを最大限に生かして最終的に全てをまとめられればと思っています。このアップデートされたマシンは鈴鹿でも悪くないと思うので、楽しみです」

(米家峰起通信員)

フェラーリ代表のバスールも加わりシャンパンファイトを行うサインツら(ロイター)

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【F1】フェラーリ・サインツ今季初V!ついにレッドブル15連勝止めた 角田裕毅はリタイア

優勝したフェラーリのカルロス・サインツ(ロイター)

<F1:第16戦シンガポールGP>◇決勝◇17日◇マリーナ・ベイ市街地コース

9月17日、F1第16戦シンガポールGPの決勝が行なわれ、フェラーリのカルロス・サインツがポールトゥウインで今季初優勝を飾った。

レッドブル以外の優勝も今季初で、マックス・フェルスタッペンの連勝記録は10、レッドブルの連勝記録は15、今季開幕14連勝で止まった。

サインツはレース序盤はソフトタイヤを履く僚友シャルル・ルクレールからのプレッシャーを受けたが、リードを守った。20周目のセーフティカーでほぼ全車が同じタイミングでピットインし。レース後半はメルセデスAMGのジョージ・ラッセルが2位に浮上し、43周目のVSCで2回目のピットストップを行なって新品タイヤで猛追。最後は1位サインツから2位ランド・ノリス(マクラーレン)、3位ラッセル、4位ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がテールトゥノーズの争いを繰り広げたが、サインツがこれを抑え切って今季初優勝をものにした。

「僕らはタイヤが弱点だから序盤はタイヤをいたわっていた。セーフティカーが入って思っていたよりも早くピットインしなければならなくてレース後半は厳しかったし、ジョージ(・ラッセル)がもう1回ピットインして追いかけて来たけど、これだけ壁が近い中でプレッシャーは常にあったけど今日は全てをコントロール下に置くことができたよ」

予選の不調で11番グリッドスタートとなったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、ハードタイヤでスタートしたため20周目のセーフティカーでピットインできず40周目のピットインで15位まで後退。しかし新品タイヤの威力を生かしてそこから追い上げ5位でフィニッシュを果たした。

角田裕毅(アルファタウリ)は1周目にセルジオ・ペレス(レッドブル)接触され、マシンにダメージを負ってリタイアとなった。(米家峰起通信員)

今季初優勝を祝うフェラーリのカルロス・サインツ(ロイター)
フェラーリ代表のバスールも加わりシャンパンファイトを行うサインツら(ロイター)
今季初優勝のフェラーリはクルーみんなで自撮り写真に納まる(ロイター)

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【F1】波乱の予選でフェラーリ・サインツがポールポジション獲得 レッドブル勢まさかQ2敗退

フェラーリのカルロス・サインツがポールポジションを獲得した(AP)

<F1:第16戦シンガポールGP>◇予選◇16日◇マリーナ・ベイ市街地コース

9月16日、F1第16戦シンガポールGPの予選が行なわれ、フェラーリのカルロス・サインツが1分30秒984の最速タイムでポールポジションを獲得した。

僚友のシャルル・ルクレールも0.079秒差の3位に入り、フェラーリがフリー走行からの好調を維持して1-3体制を築いた。

予選はQ1からランス・ストロールの大クラッシュで赤旗終了となる波乱の展開。ここでは角田裕毅(アルファタウリ)が金曜の問題点を修正してトップタイムを記録してみせた。

Q2ではレッドブルの2台がマシン挙動に苦しみ、マックス・フェルスタッペンが11位、セルジオ・ペレスが13位とまさかの2台ともにQ2敗退となった。角田裕毅は1回目の走行をフェルスタッペンの妨害により断念し、残る最後のアタックでターン14でブレーキをロックアップさせてしまい、ノータイムで15位に終わった。僚友リアム・ローソンが10位でQ3進出を果たしただけに、悔しい結果となった。

レッドブル勢のいないQ3ではフェラーリが好調を維持し1回目のアタックでサインツとルクレールが1-2体制。しかし最後のアタックでジョージ・ラッセル(メルセデスAMG)が割って入り、0.072秒差の2位。3台が0.079秒の中にひしめく僅差の予選となったが、サインツが2戦連続のポールポジション獲得を決めた。

「(前戦)モンツァのようにFP1の走り始めからとても良いフィーリングで自信を持って走れたんだ。今日の予選は荒れたセッションになったけど、僕らは集中力を保ってアタックラップをまとめ上げてポールポジションを掴み獲ることができた。こうしていくつかのサーキットや特定のコンディションではマシンがとても良い性能を示すけど、自分たちの弱点がレースペースだということも分かっている。でもその点も間違いなく進歩はしているよ」(米家峰起通信員)

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【F1】角田裕毅、フリー走行16位も大型アップデート手応え「マシンバランス良くなっている」

フリー走行を走るアルファタウリ角田裕毅(AP)

<F1:第16戦シンガポールGP>◇フリー走行◇15日◇マリーナ・ベイ市街地コース

大型アップデートを投入し大きな期待を寄せていた角田裕毅(アルファタウリ)だったが、初日のフリー走行は16位と下位に沈んだ。

ただしこれは予選想定のアタックでソフトタイヤのグリップを引き出せず、新品タイヤでのアタックができなかったためだ。

「FP1のソフトとFP2前半のミディアムタイヤまでは良かったんですが、最後のソフトタイヤでミディアムに比べてグリップのゲインが全然感じられなかったので、何が起きたのかを分析する必要があると思います。それ以外は特に問題のない1日だったと思いますし、マシンのアップデートによる改善も見られたと思います」

ソフトタイヤのアタック以外では順調で、ミディアムタイヤでも4位。マシンのフィーリングとしてもアップデートの効果ははっきりと感じられたという。

「改善できているのは間違いないと思います。特にリアサポートに関してはそうですね。コーナーのエントリーでより高いスピードをキャリーできるようになっていますし、そこでラップタイムをゲインすることができています。コーナリング中のマシンバランスも良くなっていると思います」

角田は土曜に向けてデータを解析し、ソフトタイヤのグリップを引き出せなかった原因を究明し「Q3目指して頑張っていきたい」と語った。

(米家峰起通信員)

フリー走行を走るアルファタウリ角田裕毅(ロイター)

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【F1】角田裕毅、フリー走行16位 予選想定のアタックでソフトタイヤのグリップを引き出せず

シンガポールGPに臨んだ角田裕毅(AP)

<F1:第16戦シンガポールGP>◇フリー走行◇15日◇マリーナ・ベイ市街地コース

第16戦シンガポールGPに大型アップデートを投入し大きな期待を寄せていた角田裕毅(アルファタウリ)だったが、初日のフリー走行は16位と下位に沈んだ。

ただしこれは予選想定のアタックでソフトタイヤのグリップを引き出せず、新品タイヤでのアタックができなかったためだ。

「FP1のソフトとFP2前半のミディアムタイヤまでは良かったんですが、最後のソフトタイヤでミディアムに比べてグリップのゲインが全然感じられなかったので、何が起きたのかを分析する必要があると思います。それ以外は特に問題のない1日だったと思いますし、マシンのアップデートによる改善も見られたと思います」

ソフトタイヤのアタック以外では順調で、ミディアムタイヤでも4位。マシンのフィーリングとしてもアップデートの効果ははっきりと感じられたという。

「改善できているのは間違いないと思います。特にリアサポートに関してはそうですね。コーナーのエントリーでより高いスピードをキャリーできるようになっていますし、そこでラップタイムをゲインすることができています。コーナリング中のマシンバランスも良くなっていると思います」

角田は土曜に向けてデータを解析し、ソフトタイヤのグリップを引き出せなかった原因を究明し「Q3目指して頑張っていきたい」と語った。(米家峰起通信員)

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【F1】フェラーリ、フリー走行でトップ独占 角田裕毅は最初のアタック断念で16位

シンガポールGPに臨んだ角田裕毅(AP)

<F1:第16戦シンガポールGP>◇フリー走行◇15日◇マリーナ・ベイ市街地コース

9月15日、F1第16戦シンガポールGPのフリー走行が行なわれ、フェラーリのカルロス・サインツが1位、シャルル・ルクレールが2位のタイムを記録してトップを独占した。

3位にはメルセデスAMGのジョージ・ラッセルが入り、連勝記録の掛かるレッドブル勢はマシンセットアップに苦戦しセルジオ・ペレスが7位、マックス・フェルスタッペンが8位と大きく出遅れた。

フリー走行1回目は午後5時半からの走行であり、予選・決勝と同じ夜の時間帯に行なわれるフリー走行2回目だけが実質的なテストセッションとなる。しかしフェラーリ勢はいずれのセッションでも好走を見せ、1-2タイムを独占。ただし課題の決勝想定のロングランではやや苦戦を強いられている。

アルファタウリの角田裕毅は、大型アップデートを投入したマシンに好感触を得てミディアムタイヤでの走行では3番手に付けた。しかしソフトタイヤでの予選想定の走行でグリップが引き出せず最初のアタックを断念したため、16位となっている。(米家峰起通信員)

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【F1】角田裕毅、シンガポールGPへ大型アップデートに手応え「自信を持ってコーナーに」

角田裕毅(2022年10月6日撮影)

今週末に行われるF1第16戦シンガポールGPに向けて、マシンに大型アップデートを投入するアルファタウリの角田裕毅は大幅なマシン改善を期待していると語った。

「今シーズンの中でも大きなものになると思いますし、手応えは結構あります。イギリスGPのアップデートの時はシミュレーターでも大きな変化はあまり感じられませんでしたしラップタイムのゲインもほとんどなかったんですけど、今回はシミュレーター上でもすでにマシン特性の変化を感じました」

減速からコーナーへの進入時にリアの安定性が増し、ドライバーが自信を持って攻めていけるマシンになるという。これによって0・2~0・3秒のタイムアップが果たせると見込んでいる。

「ブレーキングからのエントリーでのリアサポートがかなり増えて、一発で曲げやすいというか、自信を持ってコーナーに入っていけるようなクルマになっていると思います。シミュレーター上では0・3秒くらい、少なく見積もっても0・2秒以上は速くなっているかなと思います」

期待通りの効果が発揮できれば、中団グループの混線から抜け出してQ3争いに絡むことができる。シンガポールは元々マシン特性に合っているはずで、期待はさらに大きい。

「まずはFP1でクルマのフィーリングを確認してできるだけチームにフィードバックして、クルマのパフォーマンスが良ければQ3で7~8位まで行くことが目標になりますし、決勝では今までとれなかった分を取り返して行ければと思っています」

(米家峰起通信員)

アルファタウリの角田裕毅(C)Red Bull Content Pool

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中村マイキ、苦手な日光サーキットでの優勝に涙「今日は良い走りが出来た」/FDJ2第5戦

FDJ2第5戦を優勝した中村マイキ

4輪ドリフト大会FORMULA DRIFT JAPAN(FDJ)の下部リーグ「FDJ2」の第5戦が10日、栃木・日光サーキットで16台による決勝トーナメントを行い、前日予選を6位で通過した中村マイキ(MIKE RACING with NANBEI=JZX90チェイサー)が予選5位通過の浜田清文(GH Racing=HCR32 スカイライン)を下し優勝した。

2台ずつ先行、追走で入れ替わって2回走り、採点されるチェイスバトルトーナメント。先行は決勝戦にふさわしい互角の走りだったが、追走途中で濱田の車両がストール(停止)してしまい勝負がついた。SUGOラウンドに続いて第5戦を制したマイキは苦手としていた日光サーキットでの優勝に涙をみせて「今日は良い走りが出来た」と喜びを語った。2位の濱田は「非常に悔しい。でも運も実力って事です」と悔しさをにじませながらも次を見据えた。

FDJ2は全6戦で争われ、シリーズランキングの上位10人には、来季のFDJライセンスの取得権利が与えられる。

FDJ2の最終戦は10月6、7日、岡山国際サーキットで行われる。

また、ドリフトへ挑戦したいドライバーの登竜門的な大会として、「FDJ3」が今年から新設された。シリーズランキング上位15人がFDJ2へステップアップ出来る。 この日同サーキットで第4戦決勝トーナメントが行われ、青木竜介(ガレドリ改Buy now japan=JZX100マーク2)が今年2回目の優勝を飾った。

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【F1】角田裕毅は0周リタイア 無念「トラブルなければ良いレースはできた」

角田裕毅(2022年10月6日撮影)

F1第15戦イタリアGP決勝に挑んだ角田裕毅だったが、0周リタイアに終わった。

スタート直前のフォーメーションラップ終盤に、角田のマシンから異音が聞こえパワーダウン。パワーユニットのトラブルだと見られている。

「エンジンかギアボックスだとは思いますが、リアから何かが壊れるような変な音が聞こえてエンジン音が変わって、振動もあって、スロットルを踏んでもあまりパワーが出てこなかったので、何かがおかしいと感じて自分の判断でマシンを停めました」

11番グリッドスタートで、なおかつフリー走行の結果からレースペースには自信があり入賞が見えていただけに悔しさを滲ませた。

「(トラブルがなければ)良いレースはできたんじゃないかと思います。フリー走行でのペースはかなり良かったのでポイント獲得は可能だったと思いますし、悔しいです。実際にレースをしてみてどうだったのか、見てみたかったので残念です」

トラブルが発生したのはこのイタリアGPで投入したばかりの今季4基目のパワーユニットで、レッドブルパワートレインズにパワーユニットを供給するHRCの折原伸太郎エンジニアによれば、今季初のトラブルで「データを見る限りエンジンにトラブルが発生しているものと思われます。これからHRC Sakuraに戻して詳細を確認しますが、今後に向けて慎重に原因を解析する必要があると思っています」という。

ただし今季ここまでに使用してきた3基のうちまだ使用できる個体があるため、今回のパワーユニットが継続使用不可能だとしても次戦シンガポールGPやその次の日本GPで今季5基目を投入してグリッド降格ペナルティを科される事態にはならないという。

(米家峰起通信員)

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【F1】フェルスタッペン新記録10連勝「可能だなんて思ってもみなかった」角田裕毅はリタイア

10連勝を飾ったフェルスタッペン(ロイター)

<F1:第15戦イタリアGP>◇決勝◇3日◇モンツァ・サーキット

9月3日、F1第15戦イタリアGPの決勝が行われ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝した。今季13勝目、第5戦マイアミGPからF1新記録更新となる10連勝を飾った。

レースはポールポジションのカルロス・サインツ(フェラーリ)がリード。ペースはフェルスタッペンの方が優勢だったが、サインツがストレートスピードを生かして抑え続けた。しかし15周目のターン1でブレーキをロックさせたのを見逃さず、フェルスタッペンはそこからの脱出でサインツに並びかけて続くターン4でパスし首位に浮上。その後は後続を寄せ付けずタイヤをマネージメントして最後まで首位で走り切った。

「10連勝が可能だなんて思ってもみなかった。今日はかなり努力が必要だったけど、楽しかった。ターン1で前走車に接近してオーバーテイクするのは至難の業だったけど、忍耐強く走り続けてカルロスのミスを誘うしかなかったんだ。そして最後にそのチャンスをつかんだというわけさ」

サインツはセルジオ・ペレス(レッドブル)からの猛攻を受けながらも抑え続けたものの、46周目に抑え切れず先行を許した。それでもフェラーリの地元イタリアで3位表彰台を獲得し、モンツァの大観衆の声援を受けた。

アルファタウリの角田裕毅は11番グリッドから決勝に臨んだが、スタート前のフォーメーションラップ中にマシントラブルを抱えてストップし、そのままリタイアとなった。(米家峰起通信員)

2位ペレスからシャンパンをかけられるフェルスタッペン(AP)

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【F1】角田裕毅、0.013秒差でQ3逃し「僕のせいです。自分自身に対して腹が立っている」

角田裕毅のアルファタウリ

<F1:第15戦イタリアGP>◇予選◇2日◇モンツァ・サーキット

F1第15戦イタリアGPの予選でQ2進出を果たし11位で終えた角田裕毅(アルファタウリ)だが、金曜からの改善に満足しながらも0.013秒差でQ3進出を逃したことを悔やんだ。

金曜はマシンのスライドに苦しんだが、セットアップの変更によってマシンは改善。Q3に進出する速さがあったと角田は振り返った。

「クルマにはQ3に進む速さがあったんですが、僕がまとめきれませんでした。もっと良い結果を手にすることはできたはずですし、これはマシンよりも僕のせいです」

チームの働きに応えられなかったフラストレーションを爆発させるのではなく、チームへの謝罪の言葉を述べたのは、チームリーダーとしての意識ゆえだ。

「昨日から今日にかけてマシンは大きく改善されていましたし、Q2でもアタックに送り出してくれたトラックポジションも良かったですし、チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれたと思います。だからこそ自分自身に対して腹が立っていますし、チームに対して申し訳なく思っています」

セットアップ変更の結果、決勝想定のロングランにも手応えがあり、入賞目指すと語った。

「僕より上に速いチームしかいないので(彼らの)レースペースがどうか分かりませんけど、スタートでできるだけポジションを上げて追い上げていきたいと思います。できる限り頑張ります」

(米家峰起通信員)

角田裕毅(2022年10月6日撮影)

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【F1】フェラーリのカルロス・サインツがポールポジション フェルスタッペンは2位

ポールポジションを獲得したフェラーリのカルロス・サインツ(AP)

<F1:第15戦イタリアGP>◇予選◇2日◇モンツァ・サーキット

フェラーリのカルロス・サインツがポールポジションを獲得した。

サインツは金曜からの好調を予選でも維持し、ストレートスピードの速さを武器に好タイムを記録。Q3最後のアタックではフェラーリのシャルル・ルクレールがセクター1、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがせくたー3で最速タイムを記録するが、サインツはセクター2で最速タイムを記録して1分20秒294でポールポジション獲得を決めた。トップ3台が0.067秒以内に入る大接戦の予選だった。

「今日はとても緊迫した予選だったし、特にQ3はそうだった。最後は本当に限界ギリギリまで攻めて最終コーナーに飛び込み、それが上手く行ったんだ。決勝ではいつもマックスが速いのは分かっているけど、スタート、第1スティントを上手く決め、明日もこのポジションを守り切れるように全力を尽すよ」

ポール獲得の際にはフェラーリの地元大観衆から大きな歓声が上がり、ルクレールは「僕は普段は3位で笑顔になんてならないけど、このモンツァのファンは本当に特別だ。明日はカルロスとともに1-2フィニッシュで決められれば最高だ」と語った。

2位に終わったフェルスタッペンは連勝記録の更新が掛かるが「昨日から大きく改善できたし、今日は2位でハッピーだ。僕らはいつも決勝に強いから、明日はもちろん優勝を狙って戦うよ」と自信を覗かせた。

アルファタウリの角田裕毅は、金曜から土曜へのマシンセットアップ調整が上手く行き好走を披露。Q1を4位で突破しQ3進出も見えるパフォーマンスだったが、最後のアタックラップをまとめきれず11位に終わった。(米家峰起通信員)

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【F1】角田裕毅フリー走行14番手「高速コーナーでダウンフォースが…」苦戦 イタリアGP

フリー走行で14番手となったアルファタウリの角田裕毅(AP)

<F1:第15戦イタリアGP>◇フリー走行◇1日◇モンツァ・サーキット

F1第15戦イタリアGP初日のフリー走行を終え、角田裕毅(アルファタウリ)は14番手と想定よりも苦しい滑り出しとなった。

「今のところパフォーマンスはあまり良いようには見えないので、トップ10に加わるには明日に向けていろいろと変えなければいけない部分もありますし、あとコンマ数秒は見つけ出す必要があるかなと思っています」

懸念していた最高速は全体で9位、最上位アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)と比較しても4km/h差と遜色なかったが、その代わり高速コーナーで必要となるダウンフォースが足りなかった。

「ストレートスピードはいつも苦しんでいるのが今回は上位にいたので、そこは大きく進歩したかなと思います。ただストレートスピードを意識しすぎた分ダウンフォースがあまりなくてコーナリングで結構離されているので、ダウンフォースレベルに関しては明日に向けてエンジニアとともに詳しく見直す必要があると思います」

今回の予選ではQ1でハード、Q2でミディアム、Q3でソフトと使用タイヤが決まっている。そのためQ3進出の可能性が高くない中団チームはハードやミディアムでのアタックが重要となる。アルファタウリも金曜は2セットしかないハードを温存し、予選に最も近い土曜午前に行われるフリー走行3回目でハードタイヤを使って予選に向けた総仕上げをしたい考えだ。

「明日のFP3ではハードにフルに集中して最終調整をしていきたいと思っています。Q3に行ければ良いですが、まずは少なくともQ2に進出することが重要だと思っています」

(米家峰起通信員、写真:レッドブル)

フリー走行で14番手となったアルファタウリの角田裕毅
フリー走行で14番手となったアルファタウリの角田裕毅

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【F1】サインツがフリー走行でトップタイム計測 ノリスが僅差2位 イタリアGP

フリー走行でトップタイムを記録したサインツ(AP)

<F1:第15戦イタリアGP>◇フリー走行◇1日◇モンツァ・サーキット

地元フェラーリのカルロス・サインツが1分21秒355のトップタイムを記録した。しかし2位のランド・ノリス(マクラーレン)も0・019秒差と僅差。

フェラーリは今年のル・マン24時間レース優勝を受け、そのマシンをオマージュした黄色をボディに取り入れた特別カラーで臨む。ストレート主体のモンツァでフェラーリのストレート速度が生きた。

9連勝中のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、ソフトタイヤでのアタック時に渋滞が多く本来の実力を発揮しきれず0・276秒差の5位。レッドブルはセッション終盤の決勝想定ロングラン時にセルジオ・ペレスがコースオフして赤旗を出すなど、やや荒れたセッションとなった。

角田裕毅(アルファタウリ)はフリー走行1回目では9番手につけたものの、フリー走行2回目ではハース勢やバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)に先行を許して14位となっている。(米家峰起通信員)

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【F1】角田裕毅、ストレート速度でどこまでライバルと戦えるか チーム地元イタリアGPの課題

写真はレッドブルから

今週末のF1第15戦イタリアGPに向け、アルファタウリの角田裕毅は自信を見せた。

イタリアGPの舞台モンツァは直線主体でエンジン全開率が80%近くに達する超高速サーキットだが、アルファタウリは同仕様の空力パッケージを第13戦ベルギーGPで走らせて好走を見せており、コーナーでのパフォーマンスには自信を見せる。

「コーナー自体は自信あります。縁石だったりバンピーなところではメカニカル的に僕らのクルマは結構良いですしクルマの挙動が変わりにくいので、コーナーはそんなに心配はしていません。高速コーナーではとても上手く機能すると思うので、マシンに合っているのではないかと思います」

ただし空気抵抗が大きい特性があるため、ストレート速度でどこまでライバルと戦えるかが課題だ。

「心配なのはストレートスピードですね。クルマのドラッグが多くてストレートが伸びないんですが、ここは特にストレートスピードが重要なのでそこだけがちょっと心配なんですが、そこはFP1を見てどうなるかですね」

アルファタウリにとって地元グランプリとなるため、角田はチームのために是が非でも好結果を手に入れたと意気込んでいる。(米家峰起通信員)

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