日刊スポーツ

山県亮太決勝は向かい風4・7m「壁押している」予選「自己最高」8・3m

山県亮太決勝は向かい風4・7m「壁押している」予選「自己最高」8・3m

男子100メートル決勝で優勝し、笑顔の山県(撮影・鈴木みどり)

<陸上:水戸招待>◇5日◇ケーズデンキスタジアム水戸◇男子100メートル決勝

「壁を押しているような感じ。進みたいなと力を出しているけど、戻されるのが強かった」

男子100メートルで東京オリンピック(五輪)参加標準記録(10秒05)の突破を目指した山県亮太(28=セイコー)は、レースをこう振り返った。

それも、そのはず。予選は「自己最高」の向かい風となる8・3メートル。風向きは決勝も変わらずに、同4・7メートルだった。全力で駆け抜けたが、タイムはそれぞれ10秒95、10秒71だった。

「こればかりは運。まだ10秒05を切れるチャンスがある。練習を頑張っていれば、運も味方してくれると思うので頑張ります」。

もはや、どうあがいてもタイムを出しようない無情な風から気持ちを切り替えた。18年福井国体では9秒台、日本新を狙える絶好調の状態で挑んだが、予選は2・1メートル、準決勝は同1・6メートル、決勝は5・2メートルの向かい風だった。それを「思い出すレースでした」。

過去にも風に恵まれないレースは多々ある。10秒01をマークした18年全日本実業団対抗選手権は無風。また直近では、10秒14を出して、復活を印象付けた織田記念もそう。自身は追い風0・1メートルだったが、その5分前に行われたレースは追い風1・6メートルだった。「あんまりこういうの気にならない性格なんですけど、そろそろ気になり始めてます」と苦笑いした。

今大会はスタートに課題を持って取り組んでいた。より重心を前に置く意識を強く持った。その確認の意味も込め、棄権は考えなかった。「また次のレースにつながると思う」と前向きに捉えた。次戦は布勢スプリント(6月6日)の見込みだ。

大事な戦いは、まだ先にある。ここで運を使わなかったことを前向きに捉える。【上田悠太】

男子100メートル決勝で優勝した山県(右)(撮影・鈴木みどり)

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「意味があるのか」東京五輪マラソンテスト大会に札幌市民は賛否の声

北海道・札幌マラソンフェスティバル2021で北海道庁前を通過する10キロコースの選手たち(撮影・佐藤翔太)

<陸上:北海道・札幌マラソンフェスティバル>◇5日◇男女ハーフマラソン◇札幌市・大通公園西4丁目発、東京五輪マラソン中間地点着(21・0975キロ)

8月の東京五輪マラソンコースのテスト大会「北海道・札幌マラソンフェスティバル」が5日、行われた。東京五輪日本代表の男女4選手らが出場した。札幌市内の新型コロナウイルス感染者が増加する中、行われたイベントに、市民は賛否の声があった。

沿道での観戦自粛が呼びかけられる中、立ち止まってカメラでランナーを撮影していた60代男性は「五輪があるのは一生に一度のレアなこと。感染に気を付けながらやれば良い」と歓迎した。テスト大会に対しては一定の理解を示す市民も多かった。40代女性は「今日のテスト大会についてはしょうがない。五輪をやるやらないが決まっていないなら、テストをやらずに本番をするのは無理なので」。20代男性は「五輪はきっともうやるのだろうから、感染対策を確認するためには必要だったのでは」と話した。

ただ、反対意見が多いのも事実。コース沿道に職場あるため通勤中だった40代女性は「意味があるのか。五輪が開催されるのか疑問なので」とテスト大会開催に対して疑問視した。「もともと東京五輪のマラソンの札幌開催には好意的ではない。『北海道なんかでやる』とテレビで言われていて傷ついたから」と買い物のため通行中だった60代女性もいた。「感染者が増えているこの時期はタイミングとしてはどうかと感じる」(30代男性)という意見もあった。

配達サービスは市街地の交通規制のため一時休止。自転車に乗った配達スタッフは「仕方ないですね」と受け入れていた。

沿道には観戦自粛を呼びかける約770人のスタッフが動員された。ボランティアが多く、「何か協力できることがあればと思い、応募した」(70代男性)と本番を心待ちにする市民の声もあった。

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マラソン代表一山麻緒、自己新で優勝してなお五輪本番へ課したハードルとは

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子で優勝し、笑顔でインタビューに答える一山(代表撮影)

<陸上:北海道・札幌マラソンフェスティバル>◇5日◇女子ハーフマラソン◇札幌市・大通公園西4丁目発、東京五輪マラソン中間地点着(21・0975キロ)

女子で東京五輪マラソン代表の一山麻緒(23=ワコール)がハーフマラソン自己新記録で優勝し、五輪に弾みをつけた。同コースで行われたテスト大会で、日本歴代6位の1時間8分28秒を記録。勝負どころの直線で後続を引き離し、コースの特徴もつかんだ。五輪代表は鈴木亜由子(日本郵政グループ)が1時間8分53秒の3位、前田穂南(天満屋)が1時間10分50秒の5位。男子では服部勇馬(トヨタ自動車)が、1時間2分59秒で24位となった。

   ◇   ◇   ◇

道ばたに高くそびえた木々が、札幌らしさを醸し出した。一直線に約1・2キロ伸びた北海道大構内のメインストリート。一山は20キロに差し掛かる勝負どころで、歯を食いしばりながら前に出た。五輪補欠の松田瑞生を振り切ると、従来の自己ベストを21秒上回った。

「最後は順位にこだわってゴールに向かって走りました。ホッとしています」

「わりとフラットでかくかくしたコース」と表現した本番会場で、耐える状況が続いた。スタートから10分後には風速5・7メートルの風が吹いた。5キロ地点では松田、鈴木を引っ張ったが、その後は2人についた。満開の桜を横目に味方となったのは追い風。「2人につかせてもらって、今日は粘ることができた」。松田に差をつけた同大学構内の直線は今回、20キロ前後で迎える1度だけ。五輪本番は30キロ、40キロ前後と計3度、勝負どころでやってくる。宣言通りの優勝と自己記録更新だったが「今の力を出し切っての結果。五輪本番はもっとゆとりを持って(1周目を)通過したい」と自らハードルを課した。

鹿児島・出水中央高から京都のワコールに入社し丸5年。今月3日の日本選手権女子1万メートルでは、同社の安藤友香(27)が五輪内定。憧れの先輩に挙げる福士加代子(39)は、最下位となりながらも懸命に走り抜いていた。安藤からは「次は麻緒ちゃんにバトンを渡したよ」と背中を押されて発奮した。1月の大阪国際女子でマラソン2度目の優勝。長い時間をかけて準備するマラソンの原動力を「『麻緒ならできる』と言ってくれる人がいるのは幸せなこと。私はその気持ちに応えたい」と明かしたことがある。沿道の観戦自粛が求められた今大会も、期待に応える思いは強かった。

8月7日の本番まで、残すは約3カ月。息つく間もなく長野・東御合宿に入り、準備は本格化していく。

「五輪では私らしい、元気な走りを見せたいです」

札幌で、きれいな青写真が出来上がった。【松本航】

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子で、ゴールに向かう優勝した一山(手前)と2位の松田(代表撮影)

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服部勇馬「3分切れたのは自信に」 マラソン五輪本番へイメージ作り直し

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」を終え、記者会見する男子で24位の服部(代表撮影)

<陸上:北海道・札幌マラソンフェスティバル>◇5日◇女子ハーフマラソン◇札幌市・大通公園西4丁目発、東京五輪マラソン中間地点着(21・0975キロ)

女子で東京オリンピック(五輪)マラソン代表の一山麻緒(23=ワコール)がハーフマラソン自己新記録で優勝し、五輪に弾みをつけた。 同コースで行われたテスト大会で、日本歴代6位の1時間8分28秒を記録。勝負どころの直線で後続を引き離し、コースの特徴もつかんだ。五輪代表は鈴木亜由子(日本郵政グループ)が1時間8分53秒の3位、前田穂南(天満屋)が1時間10分50秒の5位。男子では服部勇馬(トヨタ自動車)が、1時間2分59秒で24位となった。

   ◇   ◇   ◇   

男子の服部は五輪へ貴重なステップを踏んだ。夏場のレースを考え、事前に1キロ3分5秒ペースに設定。自然と2分50秒台で走る場面が多くなり「思い描く走りの中で3分切れたのは自信になった。実際に五輪でも『3分5秒より(全体が)もう少し早くなるのでは』と感じた」とイメージを作り直した。左足甲の痛みで欠場した五輪代表の中村匠吾(28=富士通)も視察に訪れ「どんな(気象)状況でも走れるように、準備を進めたい」と誓った。

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」のレース中盤で、力走する服部(右端)ら(代表撮影)
東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」を欠場し、記者会見する中村(代表撮影)

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マラソン代表鈴木亜由子復帰戦は3位 「現時点での力が分かったこと収穫」

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子で3位の鈴木(代表撮影)

<陸上:北海道・札幌マラソンフェスティバル>◇5日◇女子ハーフマラソン◇札幌市・大通公園西4丁目発、東京五輪マラソン中間地点着(21・0975キロ)

女子で東京オリンピック(五輪)マラソン代表の一山麻緒(23=ワコール)がハーフマラソン自己新記録で優勝し、五輪に弾みをつけた。

同コースで行われたテスト大会で、日本歴代6位の1時間8分28秒を記録。勝負どころの直線で後続を引き離し、コースの特徴もつかんだ。五輪代表は鈴木亜由子(日本郵政グループ)が1時間8分53秒の3位、前田穂南(天満屋)が1時間10分50秒の5位。男子では服部勇馬(トヨタ自動車)が、1時間2分59秒で24位となった。

   ◇   ◇   ◇   

左脚太もも付近を痛めていた鈴木が復調を印象づけた。3月の名古屋ウィメンズマラソンを欠場していたが、復帰戦で3位。20キロ手前まで先頭集団を形成し「体が動いていた。現時点での力が分かったことが収穫です」と前を向いた。5位の前田は自らのリズムで下見に軸足を置き「コースもしっかり見られて、五輪につながるいいレースになった」と本番を見据えた。

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」を終え、記者会見する女子で3位の鈴木(代表撮影)
東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」のレース中盤で、力走する鈴木(代表撮影)

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「ウオームアップエリアが狭い」マラソン五輪テスト大会でコロナ対策に課題

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」で、スタートした鈴木(右から2人目)、一山(ゼッケン73)、松田(同74)ら(代表撮影)

<陸上:北海道・札幌マラソンフェスティバル>◇5日◇女子ハーフマラソン◇札幌市・大通公園西4丁目発、東京五輪マラソン中間地点着(21・0975キロ)

女子で東京五輪マラソン代表の一山麻緒(23=ワコール)がハーフマラソン自己新記録で優勝し、五輪に弾みをつけた。同コースで行われたテスト大会で、日本歴代6位の1時間8分28秒を記録。勝負どころの直線で後続を引き離し、コースの特徴もつかんだ。五輪代表は鈴木亜由子(日本郵政グループ)が1時間8分53秒の3位、前田穂南(天満屋)が1時間10分50秒の5位。男子では服部勇馬(トヨタ自動車)が、1時間2分59秒で24位となった。

   ◇   ◇   ◇

実地のテスト大会でコロナ対策の課題が浮き彫りとなった。組織委員会の森泰夫スポーツ局次長は「ウオームアップエリアが狭いという声が上がった」と紹介。車道3車線の幅に約120メートルの長さで設けられた同エリアにハーフマラソンでは国内外69人の選手が一堂に会した。森氏は「練習するには短いという声が上がった。重要な意見。改善していきたい」と語った。

コロナ対策という観点で不安を感じた選手もいる。女子五輪代表の鈴木亜由子(29=日本郵政グループ)。「混んでいて感染が少し怖かった。整列の指示を出してほしかったが大会スタッフの方もどうして良いか分からない様子だった」。

男子代表の服部勇馬(27=トヨタ自動車)は五輪本番の給水所において、水を含んだスポンジや氷の提供を求めた。真夏に実施される本大会で「暑さ対策として大会側に用意していただけたら」と要望した。

ただ森氏によるとコロナ対策の観点から簡単な問題ではない。スポンジは選手が直接、顔や肌に付ける。使う側だけでなく、使用後のものを処理する競技ボランティアも感染リスクが生まれる。給水所の従事者が感染防止の手袋を着けて提供するなど、やり方はあるが森氏は「給水所のスタッフまで日々のコロナ検査が必要になるのかは分からないが、改善点1つ1つに多くの問題が絡み合ってくる」とコロナ対策の難しさを吐露した。【三須一紀】

○…札幌市内のコース沿道に集まった観衆は全体的にまばらだった一方で、ゴール付近の北大構内にはマラソンファンが集まった。観戦自粛を求めるプラカードを掲げた女性ボランティア(29)は「思ったより観衆が集まった。止まらずに歩きながら観戦してほしかった」と述べた。観衆の20代男性は「五輪はきっと開催するだろうから感染対策を確認する上でテスト大会は必要だった」。近くを通りがかった30代男性は「感染者が増えている時期にやるのはどうなのか」と疑問を呈していた。

○…テスト大会を視察した組織委の橋本聖子会長が、コロナの感染状況が好転した場合、五輪本番での沿道観戦を実現させたいとの希望を示した。橋本会長はその時の感染状況によると前置きした上で「少しでも感染を抑えることができれば、道民の皆さんに選手の息づかいを見ていただきたいという思いがある」と語った。

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」のレース中盤で、力走する一山(中央)(代表撮影)

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「おしりに火が付いた」マラソン代表鈴木亜由子から感謝された2位松田瑞生

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」を終え、記者会見する女子で2位の松田(代表撮影)

<陸上:北海道・札幌マラソンフェスティバル>◇5日◇女子ハーフマラソン◇札幌市・大通公園西4丁目発、東京五輪マラソン中間地点着(21・0975キロ)

東京五輪マラソンコースを使用したテスト大会で、五輪補欠の松田瑞生(25=ダイハツ)が2位に食い込んだ。

終盤で優勝した一山麻緒(ワコール)に離されたが、ゴール直前ではギアを上げて懸命に追った。4秒及ばなかったものの、1時間8分32秒の走りを「私が出ることで五輪の3選手が新たな気持ちでスタートすると思う。役割は果たせた。思いの外、自分が走れたので、それはすごく良かった点でもあるし、新たな発見ができた」と振り返った。

前日4日の記者会見では「補欠の私には負けたくないと思っていると思うので、ケツに火をつけられたら」とキッパリ。一山、鈴木亜由子(日本郵政グループ)、前田穂南(天満屋)の五輪代表3選手に対して思いを語っていた。この日のレース後には3位の鈴木から「おしりに火が付いた。ありがとう」と言われたといい「うれしかった。今回のレースに出て良かったと、心から思いました」。優勝した名古屋ウィメンズマラソン(3月)の疲労を取り、徐々に練習を積み始めた過程ながら、収穫あるレースとなった。【松本航】

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」のレース中盤で力走する、左から鈴木、松田、一山(代表撮影)
東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」のレース終盤で、北大の構内を力走する一山。左奥は松田(代表撮影)
東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子で、2位でゴールする松田(代表撮影)

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世界陸連コー会長、五輪の無観客開催「アスリートは受け入れるだろう」

東京五輪マラソンテスト大会でスタート地点を視察するセバスチャン・コー会長(中央の黒いマスク姿)(撮影・三須一紀)

世界陸連のセバスチャン・コー会長(64)が5日、コロナ禍でのオリンピック(五輪)開催について「無観客だとしてもアスリートは受け入れるだろう」と述べた。札幌市内で行われた東京五輪のマラソンテスト大会を視察した後の会見で語った。

選手は有観客を望んでいることを前提としつつも「それが無理でも大会はすばらしいものになるだろう。選手は今、無観客に慣れている」と述べた。

今年1月に英BBC放送の番組で「開催する唯一の方法は無観客だ」と述べたと報じられた。しかし、この発言については「唯一の方法とは言っていない」と否定。「観客は組織委、日本の公衆衛生当局が決めることだ」と話した。

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山県亮太「ここでこれひくか」向かい風8・3mで100m予選10秒95

男子100メートル予選でタイムを確認する山県(撮影・鈴木みどり)

<陸上:水戸招待>◇5日◇ケーズデンキスタジアム水戸◇男子100メートル予選

男子100メートル予選1組を走り終えた山県亮太(28=セイコー)は「ここでこれひくか」と苦笑いするしかなかった。スタート前の静寂で、スタジアムのマイクが風の音を「ゴー」と拾う。正面から吹きつける強い風。その向かい風は、何と8・3メートルだった。

まさに風を切り裂いて、必死に走るも、体は思うように前へと進まず。タイムは10秒95だった。順位は1着で、決勝は午後3時55分となる。先月29日の織田記念を10秒14で制して復活を印象づけ、今回は東京オリンピック(五輪)の参加標準記録(10秒05)を狙っていた。その予選はあまりにも条件が無情だった。

山県は18年福井国体も、9秒台、日本新を狙える絶好調の状態で挑んだが、予選は2・1メートル、準決勝は同1・6メートル、決勝は5・2メートルの向かい風に阻まれた。

山県が走った男子100メートル予選1組目は向かい風8.3メートルで行われた(撮影・鈴木みどり)
男子100メートル予選で力走する山県(撮影・鈴木みどり)

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ケニアのキプコエチがハーフ自己新1時間0分46秒でV「規制は…理解」

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の男子で、1時間0分46秒で優勝したキプコエチ(代表撮影)

<陸上:北海道・札幌マラソンフェスティバル>◇5日◇男子ハーフマラソン◇札幌市・大通公園西4丁目発、東京五輪マラソン中間地点着(21・0975キロ)

東京オリンピック(五輪)マラソンコースを使用したテスト大会を、ヒラリー・キプコエチ(ケニア)が制した。ハーフマラソン自己ベストとなる1時間0分46秒を記録した。

国外から参加した選手の1人。新型コロナウイルス対策で規制が多くあり、キプコエチは「確かに規制はたくさんあった。成田空港に到着し、札幌に来てからもそう。ホテル内でも規制があった。今までのように好きにトレーニングしたり、友達と会ったりはできなかった。仕方がないけれど残念。だが、これには従うしかない。理解しています」と一連の流れを振り返った。

同じケニアにはフルマラソンの世界記録(2時間1分39秒)保持者で、16年リオデジャネイロ五輪金メダルのエリウド・キプチョゲ(36)がいる。キプコエチは「ケニアでも本当に伝説のような選手。しかし(キプチョゲが)ベストを尽くせば『非常にいいタイムが出るのでは』と思っています」と太鼓判を押した。

北海道・札幌マラソンフェスティバルの男子ハーフマラソンを制したヒラリー・キプコエチ(右)(撮影・松本航)

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【写真特集】一山麻緒が自己新でV、鈴木亜由子は3位/札幌ハーフマラソン

<陸上:北海道・札幌マラソンフェスティバル>◇5日◇男女ハーフマラソン◇札幌市・大通公園西4丁目発、東京五輪マラソン中間地点着(21・0975キロ)

東京オリンピック(五輪)のマラソンコースを使用したテスト大会が札幌市内で行われ、五輪代表の一山麻緒(23=ワコール)が、宣言通りに自己ベストをマークした。1時間8分28秒を記録して優勝した。 同じく代表の鈴木亜由子(29=日本郵政グループ)は1時間8分53秒で3位だった。2位には五輪補欠の松田瑞生(25=ダイハツ)が1時間8分32秒で入った。

男子は五輪代表の服部勇馬(27=トヨタ自動車)が1時間2分59秒で24位だった。

北海道マラソンスタート地点(撮影・佐藤翔太)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」で、一斉にスタートする選手(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」で、スタートする服部(中央)ら(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」で、スタート位置に並ぶ、前列左から松田(ゼッケン74)、一山(同73)、1人おいて鈴木(同72)ら(代表撮影)

女子 一山麻緒、鈴木亜由子、前田穂南ら

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」のレース中盤で力走する、手前から松田、鈴木、一山(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の男子でスタートし、力走する大塚(中央)ら(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子で、1時間8分28秒をマークして優勝した一山(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」で、すすきの交差点を通過する選手たち(撮影・佐藤翔太)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」のレース中盤で、力走する松田(中央)(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」で、北大の敷地内のギグザクカーブを通過する先導する白バイ隊員(撮影・佐藤翔太)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子で3位の鈴木(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子で5位の前田(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」でゴールする服部(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子で優勝した一山(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子で優勝し、インタビューに答える一山(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子で優勝し、インタビューに答える一山(代表撮影)

男子 服部勇馬ら

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」のレース序盤で、力走する松田(ゼッケン74)、鈴木(同72)、一山(同73)ら(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子で、1時間8分28秒をマークして優勝した一山(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」で、スタートした、手前右から女子の鈴木(ゼッケン72)、一山(同73)、前田、松田(同74)ら(代表撮影)

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子で2位の松田(代表撮影)

前日会見

北海道・札幌マラソンフェスティバル2021の前日会見に出席した(左から)前田、服部、鈴木、大塚、一山、橋本、松田(2021年5月4日撮影)

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一山麻緒がV、ハーフ自己新の1時間8分28秒「風が味方をしてくれた」

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」の女子でスタートし、力走する、前列左から松田、一山、前田、鈴木(代表撮影)

<陸上:北海道・札幌マラソンフェスティバル>◇5日◇女子ハーフマラソン◇札幌市・大通公園西4丁目発、東京五輪マラソン中間地点着(21・0975キロ)

東京オリンピック(五輪)マラソンコースを使用したテスト大会で、五輪代表の一山麻緒(23=ワコール)が、宣言通りに自己ベストをマークした。1時間8分28秒を記録して優勝。終盤に先頭集団から抜け出し「今はホッとしています。思っていたよりも、今日は風が味方をしてくれた。苦しい場面もあったけれど、風が押してくれて、走りやすかったです」と振り返った。

4日の記者会見で「(自己)ベストを出せたらと思っている」と誓った通り、19年函館マラソンで記録した1時間8分49秒の自己ベストを更新した。

2日前の日本選手権女子1万メートルでは、同じワコールの安藤友香(27)が東京五輪代表に内定。「次は麻緒ちゃんにバトンを渡したよ」と背中を押され「私も頑張ります」と誓っていた。

五輪補欠の松田瑞生(25=ダイハツ)が1時間8分32秒で2位。五輪代表の鈴木亜由子(29=日本郵政グループ)は1時間8分53秒で3位となり「コースを走ってみないと分からない細かなアップダウン、現状の自分の力を確認できた」と収穫を口にした。

同じく五輪代表の前田穂南(24=天満屋)は1時間10分50秒で5位となり「思ったより曲がり角が多くて、位置取りとか、ポイントをつかみながら走りました」とテーマを遂行した。

東京五輪の女子マラソンは8月7日に行われる。

東京五輪のテスト大会となる「札幌チャレンジハーフマラソン」で、一斉にスタートする選手たち。前列左から松田、一山、前田、鈴木(代表撮影)

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五輪代表の服部勇馬24位「思っていた以上に走りやすかった、自信になる」

北海道・札幌マラソンフェスティバル2021の前日会見に出席した(左から)前田、服部、鈴木、大塚、一山、橋本、松田(2021年5月4日撮影)

<陸上:北海道・札幌マラソンフェスティバル>◇5日◇男子ハーフマラソン◇札幌市・大通公園西4丁目発、東京五輪マラソン中間地点着(21・0975キロ)

東京五輪マラソンコースを使用したテスト大会で、五輪代表の服部勇馬(27=トヨタ自動車)が24位となった。1時間2分59秒(速報値)を記録した。

服部は、前日4日の記者会見で「夏場を想定すると(1キロ)3分から3分5秒になる。そのペースで走ることで、体にどういう反応があるのか確認したい」と1キロ3分5秒を目安にする意向を示していたが、2分50秒台で走る場面が多くなった。レース後には「3分5秒を想定していたけれど、思っていた以上に走りやすかった。ものすごく自信になった」と充実した表情を見せた。

札幌のマラソンコースは20年8月に3日間の試走に臨んでおり「今回は8月の本番に向けて、コースを見るのを重要視しています。順位や記録を狙うのではなく、1キロ3分5秒のペースを刻みながら、どれぐらいの強度で走れるのかを確認したい」と口にしていた。

東京五輪の男子マラソンは8月8日に行われる。勝負の舞台に向けて「3カ月前にレースで試走できたのは自信になる。8月8日の本番に向けて、しっかり準備していきたい」と意気込んだ。

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五輪選手出場の札幌ハーフマラソン沿道人影まばら コロナ観戦自粛呼び掛け

北海道マラソンスタート地点(撮影・佐藤翔太)

<札幌チャレンジハーフマラソン>◇5日◇札幌大通公園発~東京五輪マラソン中間地点着

男子の服部勇馬(27=トヨタ自動車)、女子の前田穂南(24=天満屋)、鈴木亜由子(29=日本郵政グループ)、一山麻緒(23=ワコール)の4人の東京オリンピック(五輪)マラソン代表選手が出場した。

北海道でも新型コロナウイルスの感染拡大が顕著となっており、前日4日には今年に入って3番目に多い233人の感染者が出た。うち札幌市は201人で、市民からは開催に対する疑問の声が出ていた。大会前に主催者側が沿道での観戦自粛を呼び掛けていたこともあり、スタートから2周する大通公園の沿道は、人影がまばらだった。

大会を中継した日本テレビではレース前に、海外から参加した選手が出国の前後と、来日後は毎日、PCR検査を受けており、外部との接触も完全に遮断して万全の感染対策を行っていることを強調。レース中にも市民に沿道での観戦の自粛を呼び掛けて、テレビ観戦を促した。

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服部勇馬「苦になるところも」五輪マラソンコース「カクカク」攻略がテーマ

北海道・札幌マラソンフェスティバル2021の前日会見に出席した服部(撮影・保坂果那)

東京オリンピック(五輪)のマラソンコースを使用したテスト大会「北海道・札幌マラソンフェスティバル」が5日、札幌市内で行われる。

暑さ対策を理由に19年11月、東京から急きょ会場が移された札幌。今回は貴重なリハーサルとなる。ハーフマラソン男子には服部勇馬(27=トヨタ自動車)。女子には前田穂南(24=天満屋)、鈴木亜由子(29=日本郵政グループ)、一山麻緒(23=ワコール)の五輪代表3人が名を連ねた。

大通公園、北海道庁赤れんが庁舎、さっぽろテレビ塔…。見どころ満載といえるコースは、ランナー目線で、どのように映るのか。

前田 「カーブが多かった」というのがあるので、位置取りを確認しながら走りたいと思います。

鈴木 曲がり角も多いですし、そういったところもおさえて走りたいと思います。

一山 割と結構フラットなコースで「カクカクしているコースだな」っていうのが、印象深かったです。

ポイントの1つが20キロ地点の手前にある。場所は札幌の象徴ともいえる北海道大の広大な敷地内。直角の曲がり角が7カ所、立て続けにやってくる。道幅もまちまちで、車がすれ違うことも難しい区間がある。

20年8月、服部は五輪本番と同じ時期に3日間の試走期間を設けた。基本はジョギングのペースだったが、同大学の敷地内に限ってはレースの速さで走ったという。「カクカク」の攻略が大きなテーマに感じた。

「1人で走った時の感想としては、直角のカーブなので、スピードが多少落ちる。出力を下げたり、上げたりするのが、少し苦になるところもありました」

そう素直に明かした上で、テスト大会の重要なミッションを掲げた。

「ただ、実際にレースをする上で、1人で走ることにはあまりならないと思う。集団で走った時にもっと出力を下げたり、上げたりというのは、実際のレースでないと分からない。そういう1人と集団の差も感じられたらと思っています」

今回のハーフマラソンで「カクカク」を通るのは1度きり。だが、本番のフルマラソンでは30キロ手前、40キロ手前と3度も向き合うことになる。

新型コロナウイルスの影響もあり、今大会の海外選手は4カ国6人のみ。そのうち五輪内定者は男女1人ずつにとどまる。服部はコロナ禍の現状を踏まえ「こういった中で走らせていただけることに感謝しています」と口にした。号砲は午前9時50分。貴重な機会は、夏のアドバンテージに変わるはずだ。【松本航】

北海道・札幌マラソンフェスティバル2021の前日会見に出席した(左から)服部、大塚、橋本(撮影・保坂果那)

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五輪1万m代表内定の広中璃梨佳、必ず被るキャップは“お守り”的存在

女子1万メートルで優勝し、指を突き上げゴールする広中(撮影・江口和貴)

東京五輪の陸上女子1万メートル代表に内定した広中璃梨佳(20=日本郵政グループ)のトレードマークは頭にかぶるキャップだ。天候、気温にかかわらず、レースでは必ず被っている。

広中はレースから一夜明けた4日、静岡・掛川市内のホテルでの会見に登壇。被るようになった経緯について説明した。長崎・桜が原中の頃から被っており、「雨の日の視界が悪くならないように買ったのがきっかけ」。それ以降、母に買ってもらった青いキャップは、晴れた日でも試合や重要な練習の必須アイテムとなった。被ると自然と気合が入り、集中力が高まる。

昨年から広中の帽子はピンクに変わった。所属する日本郵政グループはナイキと契約しており、その思い出と愛着が詰まった青いキャップは違うメーカーのためだ。試合では使わなくなったが、青いキャップは今も変わらず大切にしている。レースの“お守り”のような存在だ。

「『いつでも見守っててね』という感じで(レースで)必ず持ち歩くようにしています」と話した。

女子1万メートルで優勝の広中(右)と2位の安藤(撮影・江口和貴)

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1万m代表の伊藤達彦「誰にもチャンスあると証明したい」五輪8位入賞目標

東京五輪1万メートル代表内定会見に登壇した伊藤(日本陸連提供)

東京オリンピック(五輪)の陸上男子1万メートル代表に内定した伊藤達彦(23=ホンダ)は東京五輪で8位入賞を目標に掲げた。

27分33秒38で優勝した日本選手権から一夜明けた4日、静岡・掛川市内のホテルでの会見に登壇。初の大舞台に向けては「1万メートルで入賞できるように頑張りたい。自分のような無名選手でも、誰にもチャンスあると、持ち前のガムシャラな走りで証明していきたい」と語った。

もともと現実的にはパリ五輪が目標だったが、延期によって東京を狙う方針に切り替えた。年明けに直面した両大腿(だいたい)骨の疲労骨折、右太もも裏の肉離れという故障を乗り越え、生まれ育った静岡県で開催された日本選手権で切符をつかんだ。

浜松商高では目立った成績は残せなかった。東京国際大入学後、19年ユニバーシアードで銅メダルを獲得するなど着実に成長していった。その時から「ライバル視している」のが、東洋大から旭化成へと進んだ同世代の最強ランナー相沢晃(23)だ。

自身は昨年12月の日本選手権1万メートルで東京五輪参加標準記録(27分28秒00)を突破する日本歴代2位の27分25秒73をマークした。しかし、順位は2位で、その時に日本新記録で優勝し、一足先に代表内定を決めたのが相沢だった。「自分も絶対に内定を決めて、またオリンピックの舞台で勝負してやろうと思っていた」と、レースの心境を振り返った。

相沢とは大学の時から好勝負を繰り広げてきた。他の選手は付いていけないペースゆえ、2人だけで走り続ける様子はインターネット上で、いつしか「ランニングデート」と呼ばれるようになった。その事について聞かれると、「とてもうれしいというか、おもしろい。そういう事を言っていただけることで、陸上界が盛り上がっていけばいい」と笑顔で話した。

また、レース後に相沢から「おめでとう。これで一緒に走れるね。また飯でも行こうよ」と祝福のラインが届いたことも明かした。

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「ケツに火をつけられたら」五輪マラソン補欠の松田瑞生5日テストイベント

北海道・札幌マラソンフェスティバル2021の前日会見に出席した(左から)前田、鈴木、一山、松田(撮影・保坂果那)

東京オリンピック(五輪)のテストイベントとして5日に開催される「北海道・札幌マラソンフェスティバル2021」の五輪代表選手記者会見が4日、札幌市内のホテルで行われた。

女子ハーフマラソンには前田穂南(24=天満屋)、鈴木亜由子(29=日本郵政グループ)、一山麻緒(23=ワコール)の3人と、補欠の松田瑞生(25=ダイハツ)が出場。それぞれがレースへの思いを語った。

前田 目標タイムはないんですけれど、今の状態確認で、五輪に向けてコースのポイントとかを確認して走れたらと思います。

鈴木 明日の目標タイムを決めてはいないけれど、自分の状態を確認する。レース勘を戻すことをテーマに、ベストを尽くしたいです。

一山 (自己)ベスト(1時間8分49秒)が出たら「一番最高かな」って思っています。(自信は)う~ん…。頑張ります! 

松田 五輪に出る3選手は土台じゃないけれど「これを機に、いいリズムを作れたら」と思っていると思う。補欠の私には「負けたくない」と思っていると思うので、ケツに火をつけられたらなと思っています。

レースは5日午前9時50分にスタート。思い思いの走りを、8月の五輪本番につなげる。【松本航】

北海道・札幌マラソンフェスティバル2021の前日会見に出席した(左から)前田、服部、鈴木、大塚、一山、橋本、松田(撮影・保坂果那)

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服部勇馬「2つの我慢」 東京五輪マラソン代表本番に備えテーマ設定

北海道・札幌マラソンフェスティバル2021の前日会見に出席した服部(撮影・保坂果那)

東京オリンピック(五輪)男子マラソン日本代表の服部勇馬(27=トヨタ自動車)が「2つの我慢」で夏の本番に備える。

五輪テストイベントとして5日に開催される「北海道・札幌マラソンフェスティバル2021」に向けて4日、札幌市内で記者会見に出席。出場するハーフマラソンで1キロ3分5秒のペースを刻むと公言し「夏場を想定すると3分から3分5秒になる。そのペースで走ることで、体にどういう反応があるのか確認したい」とテーマを設定した。

冬場の男子マラソンでは3分を切るペースとなることが多いが、服部は「夏場のマラソンで3分を切って押し続けるのは、過去の事例でも多くない。全体のペースが速くなったときに『いきたい!』と思っても、そこは我慢したい。『いきたい我慢』と『維持する我慢』を両方、今回は意識して走っていきたいと思います」と冷静に誓った。

レースは元日の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)以来となる。最高のリハーサルとすることで、8月8日の五輪本番につなげていく。【松本航】

北海道・札幌マラソンフェスティバル2021の前日会見に出席した(左から)服部、大塚、橋本(撮影・保坂果那)

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広中璃梨佳「引き出し増やして」“本命”5000メートルでも代表目指す

女子1万メートルで優勝し、指を突き上げゴールする広中(撮影・江口和貴)

東京オリンピック(五輪)の陸上女子1万メートル代表に内定した広中璃梨佳(20=日本郵政グループ)がレースから一夜明けた4日、静岡・掛川市内のホテルで会見した。

夏の五輪本番へ向けて「強くなった広中璃梨佳を今後もさらに見せられるように頑張っていきたい。最後まで諦めないで、挑戦者としてノビノビと力強く走っている姿を1人でも多くの人に見てもらえたら。自分の走りでいろんな方に勇気、感動を与えられる選手になりたい」と抱負を述べた。国内ではスタートから先頭に立ち、逃げ切るレース運びで戦うが、今後は「いろんな引き出しを増やしていきたい」と語った。

日本郵政グループの先輩で東京五輪マラソン代表の鈴木亜由子(29)は憧れの存在。「同じ舞台で戦うんだという強い気持ちを持ってここまでやってきた」という。その鈴木からは「おめでとう。プレッシャーがある中、よく頑張ったね」とラインをもらったという。

6月の日本選手権では「本命」と位置付ける5000メートルと2種目で東京五輪の代表を目指す。

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20歳の広中璃梨佳が五輪1万m代表内定 大谷翔平の目標達成シートで進化

女子1万メートルで優勝し、指を突き上げゴールする広中(撮影・江口和貴)

<陸上:東京五輪代表選考兼日本選手権>◇3日◇静岡・エコパスタジアム◇女子1万メートル

20歳のホープ広中璃梨佳(りりか、日本郵政グループ)が初優勝し、東京五輪の女子1万メートル代表に内定した。

31分11秒75で参加標準記録(31分25秒00)をクリア。1万メートルは2度目の挑戦ながら、その高い能力を示した。長崎商高ではエンゼルス大谷翔平投手(26)が花巻東時代にやっていたことで知られる「目標達成シート」で進化。夢をかなえる探求心で強くなった。6月の日本選手権5000メートルではダブル代表入りを目指す。

  ◇  ◇  ◇  

両腕を大きく上げた。広中は会心の笑顔でフィニッシュラインを駆け抜けた。注がれる万雷の拍手にトレードマークの帽子を取り、頭を下げた。「まずは切符を取れてうれしい」。勝負を決めたのは残り3周。並走でためた力を解き放ち、安藤との一騎打ちを終わらせた。1万メートルは4月10日に初めて走ったばかり。2度目の挑戦にして、東京五輪の切符を手にした。「1つステップアップにつながる形のレースができた」。主戦場の5000メートルに向けても大きな自信を手にした。

長い手足を持ち、力強い腕振りが推進力を生む超逸材。長崎・桜が原中3年以降、出場した全駅伝で区間賞。そのホープの進化を支える1つが目標達成力だ。

長崎商高2年の秋だった。「こういうのどうですか?」。そう卜部善信監督に提案したのは、大谷が花巻東高時代にやっていたことで有名になった目標達成シート、通称「まんだらチャート」。81マスの中央に「都大路」と記し、それを達成するため、必要な行動と要素を細かく、具体的に整理した。県内は全国的な名門である諫早の1強状態。あえて簡単に全国へ行ける道は選ばず、「打倒諫早」の環境に身を置いていた。思いは最後に実を結ぶ。チームは3年時に全国高校女子駅伝(都大路)に悲願の初出場を果たした。

そして今も自分に足りない部分を突き詰め、強さに変えている。「日本選手権の悔しさをずっと思っていた」。昨年12月の日本選手権5000メートル。田中希実に残り1周で先頭を譲り、代表内定を逃した。レース後。「また一段と強くなった広中璃梨佳を見せたい」と大粒の涙を流していた。その負けを糧とし、勝負強さに磨きをかけた。「チャレンジ」として未知だった1万メートルに可能性も広げた。

東京五輪へ向けては「今後は世界と戦う気持ちで一から作り上げていきたい。ジャパンを背負って堂々とした走りを世界でしたい」。まだまだ伸び盛りの20歳。次は世界に照準を定め、成長の余地を探っていく。【上田悠太】

広中が長崎商高時代に作った目標設定シート
女子1万メートルで優勝の広中(左)と2位の安藤(撮影・江口和貴)
レース後、握手をかわす女子1万メートルで優勝の広中(左)と2位の安藤(撮影・江口和貴)

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福士加代子、目に涙浮かべて1万mゴール「余韻に浸ってる」進退は熟考中

女子1万メートルで完走しスタンドに手を振る福士(撮影・江口和貴)

<陸上:東京五輪代表選考兼日本選手権>◇3日◇静岡・エコパスタジアム◇女子1万メートル

日本陸上界初の5大会連続五輪を目指す福士加代子(39=ワコール)が、よもやの最下位となった。34分0秒53で19位。女子1万メートルでの東京五輪出場が消滅した。レース後、スタジアムの外で知人に囲まれて「もうええやろ」とニンマリ。進退については「余韻に浸ってる。どっちでもいいようにしてる!」と言い残し、熟考モードに入った。

体は万全ではなかった。「なんにも練習していません。いちかばちかでやっていました」。900メートル付近で最後尾となり、5000メートル付近で同門の安藤、優勝した広中らに周回遅れとなった。最終盤には2周遅れ。1人で涙を浮かべながらトラックを走り終えると「1等賞もやって2番、3番…。大きな大会でこんなドベドベはなかったし、最後に拍手もらったのもない」と観衆に頭を下げた。一転、オンライン会見では「一応、一礼してきたから。どっちでもいいように。まだわかりません」と笑った。

マラソン、1万メートルで五輪を逃し、残す選択肢は日本記録を持つ5000メートルになる。かわいがる鍋島莉奈(27=日本郵政グループ)が11位となり「『もう1回(5000メートル)行きませんか?』って言われてるから、鍋島のお願い次第ですかね」。引退か、5000メートルで再挑戦か-。39歳の名ランナーは悔いなき道を選ぶ。

女子1万メートルで完走しスタンドに手を振る福士(撮影・江口和貴)
女子1万メートルで笑顔を見せながら力走する福士(撮影・江口和貴)
女子1万メートルで広中(左端)らに抜かれ周回遅れとなる福士(右端)(撮影・江口和貴)

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先輩福士も祝福、安藤友香が1万メートルで初の五輪切符「取りたい思いで」

女子1万メートルで2位となり歓喜する安藤(左)。右は優勝の広中(撮影・江口和貴)

<陸上:東京五輪代表選考兼日本選手権>◇3日◇静岡・エコパスタジアム◇女子1万メートル

福士の後輩にあたる安藤友香(27=ワコール)も、女子1万メートルで初の五輪切符をつかんだ。

五輪参加標準記録を突破し、広中に続く31分18秒18で2位。17年の名古屋ウィメンズで、初マラソン日本最高となる2時間21分36秒を記録した。一躍“時の人”となったが、マラソンでは五輪出場ならず。19年にワコールへ移籍するなど、起伏の激しい道を歩んできた。「五輪の切符を取りたい思いで、ここまで取り組んできた。たくさんの方に応援してもらって、今の自分がある」と喜び、福士も「良かったよ~。うちのチーム、やるもんですね」と祝福された。

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伊藤達彦が地元でつかんだ男子1万m五輪切符「だいぶ余裕があった」

男子1万メートルで優勝した伊藤(右)は歓喜のゴール。左はケモイ(撮影・江口和貴)

<陸上:東京五輪代表選考兼日本選手権>◇3日◇静岡・エコパスタジアム◇男子1万メートル

伊藤達彦(23=ホンダ)が制し、初の五輪代表に決まった。ラスト2周で猛スパートをかけ「だいぶ余裕があった」と27分33秒38を出した。昨年12月の日本選手権で、五輪参加標準記録(27分28秒00)を突破する日本歴代2位の27分25秒73をマークしていた。静岡・浜松市出身で、浜松商高から東京国際大に進学。年明けに直面した両大腿(だいたい)骨疲労骨折、右ハムストリングス肉離れを乗り越え「地元で(五輪を)決めたかった。両親だったり、友達に、ここでしか見せることができなかった」と最高の結果をつかみとった。

男子1万メートルで優勝した伊藤(撮影・江口和貴)
男子1万メートルで優勝した伊藤(右)は歓喜のゴール。左はケモイ(撮影・江口和貴)
男子1万メートルで優勝した伊藤(右)は表彰式後、スタンドに手を振る。左は3位の鈴木(撮影・江口和貴)

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福士加代子、1万m五輪消滅も「なんか感動しちゃいましたね」/一問一答 

女子1万メートルで完走しスタンドに手を振る福士(撮影・江口和貴)

<陸上:東京五輪代表選考兼日本選手権>◇3日◇静岡・エコパスタジアム◇女子1万メートル

日本陸上界初の5大会連続五輪を目指す福士加代子(39=ワコール)は、1万メートルでの東京五輪出場が消滅した。34分台で最下位の19位となった。

レース後の主な一問一答は以下の通り。

-走り終えた感想は

福士 感想は…。う~ん、レースでは全然勝負になりませんでしたけど、見守られて、完走できて良かったかなと思います。

-すごく大きな拍手を受けた

福士 なんか感動しちゃいましたね。うれしくなって感動しました。

-陸上人生、さまざまな経験をしてきた

福士 全部、初めてですよね。とりあえず一通り全部経験した。1等賞もやって、2番、3番…。大きな大会でこんなドベドベもなかったし、最後に拍手をもらったこともないので、すごいですね、全部経験しました。

-大会前の調整は

福士 なんにも練習していません。いちかばちかでやっていました。

-どこかが痛かった

福士 痛いのもあるし、精神的にもダメだったのもあるし、ちょっとずつ調子が良くなってきて「あわよくばいくかな」と。400(メートル)の出だしがすごい良かった。ああいうのがずっと続けばいいよね、って。それだけに懸けたんです。1周しかもちませんでした。

-練習がなかなか思うようにできなかったのは、どういう影響か

福士 走りが下手くそになった。それを「前の自分が良かったのに」みたいな葛藤になって、そこで自分と戦って、自分を自分で追い込みました。それでやられました。それで今、立ち直りました。

-それでも最後まで走った

福士 気持ち的には1等賞とか、勝負しようという気持ちは変わらなかった。いっちょまえに。そういう気持ちは変わらなかったですね。

-後輩の安藤友香が東京五輪代表に決まった

福士 良かったよ~。私がこんな明暗で悪いですけどね、うちの監督とか、すごいなって思いますね。うちのチーム。やるもんですね。うちの監督、スタッフ陣。

女子1万メートルで笑顔を見せながら力走する福士(撮影・江口和貴)
女子1万メートルで広中(左端)らに抜かれ周回遅れとなる福士(右端)(撮影・江口和貴)

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福士加代子、出場選手中の最下位「大きな大会でこんなドベドベなかった」

女子1万メートルで完走しスタンドに手を振る福士(撮影・江口和貴)

<陸上:東京五輪代表選考兼日本選手権>◇3日◇静岡・エコパスタジアム◇女子1万メートル

日本陸上界初の5大会連続五輪を目指す福士加代子(39=ワコール)は、女子1万メートルでの東京五輪出場が消滅した。34分台で最下位の19位。感極まりながらゴールすると、場内に一礼し「なんか感動しちゃいましたね。レースは全然勝負にならなかったけど、見守られて、完走できて良かったかな」とほほえんだ。

孤独な走りは約9100メートルに及んだ。1周通過は6番手。2周目で後ろから4人目まで後退し、900メートル付近で最後尾となった。5000メートル付近では同門の安藤、優勝した広中ら先頭集団から周回遅れ。さらには最終盤に2周遅れを喫した。21年前、二十世紀最後の年となった00年春に青森・五所川原工高からワコールへ入社。今も5000メートル日本記録保持者の39歳は「全部初めてですよね。とりあえず一通り全部経験した。1等賞もやって2番、3番…。大きな大会でこんなドベドベもなかったし、最後に拍手もらったのもない。すごいですね」と笑った。

体は痛み、大会前の調整は「何にもしていません」とおどけた。それでも「気持ち的には1等賞とか『勝負しよう』というのは変わらなかった。いっちょまえにね」。そこに、勝負師の意地があった。【松本航】

女子1万メートル スタートする福士(中央)ら(撮影・江口和貴)

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広中璃梨佳が初V「胸をかりるつもりで」東京五輪女子1万m代表に内定

女子1万メートルで優勝し、指を突き上げゴールする広中(撮影・江口和貴)

<陸上:東京五輪代表選考兼日本選手権>◇3日◇静岡・エコパスタジアム◇女子1万メートル

20歳のホープ広中璃梨佳(りりか、日本郵政グループ)が31分11秒75で初優勝し、1万メートルで東京オリンピック(五輪)の代表に内定した。

広中は「まずは切符を取れてうれしい。1万メートルは2戦目で先輩たちの胸をかりるつもりで走りました。12月の日本選手権は悔しい思いをしたので、悔しい思いはしない、自分でレースを作るつもりで走りました」と喜んだ。

1万メートルの挑戦は、まだ2度目。経験は少ないが、見事に参加標準記録の31分25秒00もクリアした。先月10日の初となる1万メートルでは31分30秒03と、約5秒届いていなかった。

長い手足を持ち、力強い腕振りが推進力を生む超逸材だ。長崎・桜が原中3年以降、出場したすべての駅伝で区間賞。昨年11月22日の全日本実業団女子駅伝の1区でもスタートからハイペースでぶっ飛ばし、後続に30秒以上の差をつける異次元の走りを見せていた。

昨年の日本選手権女子5000メートルでは1学年上の田中希実(21=豊田自動織機TC)と一騎打ちのレースで惜敗し、代表内定を逃した。中盤から前で引っ張ったが、背中にぴたりとつかれ、ラストスパートで引き離された。レース後は大粒の涙が止まらなかった。「また一段と強くなった広中璃梨佳を見せたい」と誓っていた。その言葉通り、まだ本格的に取り組んでいない種目で代表内定を得た。

2000年11月24日、長崎市生まれ。社会人3年目は、強い相手に勝つことを目標に、成長を続けてきた。5000メートルでは昨年9月に日本歴代3位の14分59秒37を出し、「15分の壁」を破っている。もっともっと進化を加速させていく。

女子1万メートルで優勝の広中(右)と2位の安藤(撮影・江口和貴)
女子1万メートルで優勝の広中(左)と2位の安藤(撮影・江口和貴)

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男子200mは飯塚翔太、女子800mは北村夢が優勝 陸上静岡国際

男子200メートルで優勝した飯塚(撮影・江口和貴)

<陸上:静岡国際>◇3日◇静岡・エコパスタジアム◇男子200メートルほか

男子200メートルは飯塚翔太(29=ミズノ)が20秒52(向かい風0・5メートル)で制した。東京五輪参加標準記録20秒24には届かなかったが、2位の小池祐貴(25=住友電工)に0秒21差で勝利。スプリンターには珍しく直前1週間は、約1000メートルの準高地で行った新調整にも手応えを得た。男子走り高跳びは衛藤昂(30=味の素AGF)と戸辺直人(29=JAL)が2メートル30をクリア。女子800メートルは北村夢(25=エディオン)が2分3秒05で優勝した。

女子800メートルで優勝した北村(撮影・江口和貴)
女子800メートルで優勝した北村夢(中央)(撮影・江口和貴)

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飯塚翔太20秒52で優勝 新たにトライした高地調整に手応え 静岡国際

男子200メートルで優勝しスタンドに向かって手を上げる飯塚(撮影・江口和貴)

<陸上:静岡国際>◇3日◇静岡・エコパスタジアム◇男子200メートル決勝

陸上男子200メートルの飯塚翔太(29=ミズノ)が20秒52で優勝した。プリンターとしては珍しく、新たにトライした高地調整に手応えを得た。

コーナーを抜けて、競っていた小池祐貴(25=住友電工)を引き離した。東京オリンピック(五輪)の参加標準記録20秒24には届かなかったが、向かい風0・5メートルだったことも内容には満足だった。「今日の動きの感覚であれば、(今後に20秒)24も切れる内容。いい条件で切れるように準備をしたい」と笑顔で振り返った。

直前までは約1週間、山梨・富士北麓の標高約1000メートルで短期合宿をしていた。準高地ではあるが、平地より酸素濃度が低い準高地に体を順応させ、心肺機能を強化する新調整法を試みた。体の状態はよかった。そのスプリンターでは一般的でない、長距離選手のような試合直前の過ごし方の感触もよかった様子。日本選手権など「今後の試合に向けても考えている」と振り返った。

お試しの調整法だった今回で得た反省も。酸素濃度が低く、すぐに疲れるため、走る量は「(通常の)半分にも満たない」で過ごしたという。予選ではスピードが上がらなかったことを踏まえ、「同じ調整をするのであれば、1本目のウオーミングアップでスピードを上げて走ることが大事」と糧にしていた。

男子200メートルで優勝した飯塚(中央右)。右は2位の小池(撮影・江口和貴)
男子200メートルで優勝した飯塚(左)と2位の小池(撮影・江口和貴)

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走り高跳び衛藤昂Vも五輪参加標準に3cm足りず、2位戸辺直人も同記録

衛藤昂(2020年8月23日撮影)

<陸上:静岡国際>◇3日◇静岡・エコパスタジアム◇男子走り高跳び

2人の実力者が、日本最高峰の跳躍で盛り上げた。

衛藤昂(30=味の素AGF)が、東京五輪参加標準記録にあと3センチと迫る2メートル30で優勝した。試合後のオンライン記者会見。その言葉に充実感と悔しさがにじんだ。

「走り高跳びの難しいところなんですよね。ここに来るまでに何人に『(2メートル)30までいい跳躍だったね』と言われたか。欲にまみれて(2メートル33を)跳んだのが良くなかった。30を跳んだ跳躍で、高さが出ていたと思うので、その再現性を高めることで、33が見えてくると思います」

2メートル15からスタートし、20、24、30と全て1発成功。五輪参加標準記録の2メートル33に挑んだが、3本全て失敗となった。わずか3センチだが、そこに難しさが詰まっている。

「(33を)意識しないようにはしました。僕は何も変わっていないつもりなんですけれど…。今日は『絶対に30は跳ぶ』という気持ちでいた。跳んだ後に『33もいく』という気持ちでいたんですけれど『絶対跳ぶ』っていうのと『跳べたらいいな』では…。『跳べたらいいな』ではなかったんですけれど、その辺が高跳びの難しいところですね」

2位に入った戸辺直人(29=JAL)も衛藤と同じ2メートル30で2位。2メートル30成功時の着地で首が軽く寝違えたような感覚になり、五輪参加標準記録の2メートル33のうち、最初の2本は「大丈夫かな」と様子見になったという。

「2本無駄にしたのが、跳べなかった要因かなと思います。1回(2メートル)30を跳んだシーズンは、それ以降も何度も跳べている。今年もそうなるように、記録を出せるようにしたい」

勝負の東京五輪シーズン。切磋琢磨(せっさたくま)しながら、3センチ上のバーを越える。【松本航】

戸辺直人(2019年2月27日撮影)

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