今週から夏の小倉後半戦がスタート。先週までの北海道から小倉へ主戦場を移す武豊騎手(52)に注目だ。土曜のフェニックス賞(2歳オープン、芝1200メートル、14日)は「ウマ娘」藤田晋氏がオーナーのデュガ(牡、森)に、日曜の小倉記念(G3、芝2000メートル、15日)はスーパーフェザー(せん6、渡辺)に騎乗。数少ない現役の先輩・柴田善臣騎手(55)の活躍にも刺激を受けた名手が、話題の中心になりそうだ。

3週間の“中休み”を経て、今週から小倉競馬が再開する。夏コク後半戦開幕に合わせて、北海道から主戦場を移すのが武豊騎手だ。「小倉でもめちゃくちゃ勝ってるイメージがあるけどね」。その言葉通り、小倉歴代1位(JRA設立の54年以降)の387勝(重賞18勝)を挙げるレジェンド。小倉記念は水曜朝まで騎乗馬がなかったが、急きょスーパーフェザーの依頼を受けた。

土曜フェニックス賞のデュガも注目の1頭だ。馬主はサイバーエージェント社長の藤田晋氏。子会社が手掛けたゲームアプリ「ウマ娘」が大ヒットし、実際の競馬界にも参入。7月のセレクトセールでは2日間で23億円以上の爆買いで話題を集めた。そんな旬のオーナーのJRA初陣。藤田氏と面識のある武豊騎手は「新しい風というより、日本を代表する財界人だからね。若い人の中で、馬主に憧れる人も出てくるんじゃないかな」と業界全体の活性化につながることも期待する。

刺激材料も十分ある。柴田善騎手が先週のレパードSをメイショウムラクモで制し、55歳0カ月10日でのJRA重賞最年長勝利記録を樹立。「ハードルを上げられたね」と数少なくなった現役先輩騎手の偉業に笑顔を見せつつ、対抗心を燃やした。開設90周年を迎えた小倉競馬場の夏を、52歳のレジェンドが熱く盛り上げてくれそうだ。【木村有三】

<オープンデビュー>

藤田晋オーナーのJRA初陣となるデュガは新馬戦ではなく、いきなりオープンのフェニックス賞でデビューする。「本当は来週と思っていたけど、仕上がり過ぎたからね」と森師。米国トレーニングセールで1ハロン9秒8をマークし、19万ドルで落札された快速馬。6日の坂路では4ハロン50秒0をマークしており「相手は使っている馬ばかりだけど、普通に走れば」と期待していた。

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