総額10億円超の皐月賞トライアル! 高額で取引された素質馬がそろった土曜阪神メインの若葉S(リステッド、芝2000メートル、19日、1~2着馬に優先出走権)で、1・9億円馬フィデル(牡、友道)が権利奪取だ。メンバー唯一のG1経験馬で、そのホープフルSも4着と実績は最上位。値段にたがわぬ実力を見せつける(金額はすべて税抜き)。

多くのクラシック候補を抱える名門・友道厩舎が若葉Sに送り込んできたのは、20年セレクトセールで1億9000万円の値をつけた良血馬フィデルだ。米BCジュヴェナイルフィリーズを勝ったシャンパンルームの半弟。前走はホープフルSで4着と健闘した。高額馬がそろった激戦トライアルでも、主役候補の筆頭だ。

昨夏の小倉で新馬勝ちした後、京都2歳S3着→ホープフルSと3戦を戦った。戦績は十分立派だが、実はこれが本来の姿ではなかった。大江助手が明かす。「秋の2戦は状態を上げつつの競馬でした。新馬の時は良かった体の使い方が、硬く、突っ張って走っているようでした」と振り返る。肉体的なズレが、焦りとして精神的な走りの力みにもつながっていたという。

前走後は放牧でリフレッシュし、新馬戦のような本来のフィデルが戻ってきた。Cウッドでの1週前追いは3勝クラスの僚馬レイオブウォーターを追走し、鋭く伸びて先着。同助手は「元のいい状態を目指してやってきました。体の連動感がはるかに出てきて、いい頃の動きに戻ってきています。去年の2戦より、もっと動けるようになっていると思います」と力が入る。1・9億円の値にたがわぬ走りで、皐月の舞台へ駒を進める。【奥田隼人】

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