<フィリーズレビュー>◇13日=阪神◇G2◇芝1400メートル◇3歳牝◇出走15頭◇1~3着馬に桜花賞優先出走権
2番人気のサブライムアンセム(藤原英)が、1番人気2着ナムラクレア(長谷川)を頭差競り落とし、重賞初制覇を果たした。
前走の初勝利までに6戦を要した遅咲きだが、ここにきて素質が開花。一気に桜花賞(G1、芝1600メートル、4月10日=阪神)の有力候補となった。3着アネゴハダ(佐々木)までの3頭が優先出走権を獲得した。
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ラスト200メートル。サブライムアンセムは馬場の真ん中に、1頭分だけできたスペースを割った。抜け出した後、外からきた1番人気のナムラクレアと並ぶ形になったが、急坂を駆け上がりながら競り落とす。頭差だけ前へ出たところがゴールだった。
「直線で開いたところを行こうと思って、結果的に狭いところを割る形になった。あの手応えなら、欲を言えば突き放してほしかったけど、成長段階でよく走っている。能力はある」
初騎乗だった池添騎手は評価した。
2月末で引退した藤沢和雄元師ゆかりの血統馬。祖母ハッピーパスは01年フィリーズレビューで2着だった。父ロードカナロアからはパワーを受け継いでおり、藤原英師は戦前から「この馬はいいぞ」と明言していた。ただ、初勝利に6戦を要したほど「乗り難しい面がある」(同師)だけに、池添騎手に2度、調教でコンタクトをとらせた。「この馬のことをよく理解して乗ってくれた。100点満点の騎乗」とたたえた。
もちろん、次は桜花賞。「絶好の舞台やな」とトレーナーはほくそ笑む。多くの経験を積んで強くなった新星が桜の女王を目指す。【岡本光男】
◆サブライムアンセム ▽父 ロードカナロア▽母 パストフォリア(シンボリクリスエス)▽牝3▽馬主 (有)サンデーレーシング▽調教師 藤原英昭(栗東)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 7戦2勝▽総収得賞金 6547万8000円▽馬名の由来 崇高、荘厳な聖歌