<弥生賞ディープインパクト記念>◇6日=中山◇G2◇芝2000メートル◇3歳◇出走11頭◇3着までに皐月賞優先出走権

3番人気アスクビクターモア(牡、田村)が重賞初制覇を果たした。掛かる気性の若さがありながらも、田辺裕信騎手(38)が2番手からのレースを敢行。残り1ハロンで先頭に立ち、1勝クラスからの連勝でトライアルレースを制した。勝ち時計は2分0秒5。

同馬と2着ドウデュース(牡、友道)、3着ボーンディスウェイ(牡、牧)の3頭は優先出走権を手にした皐月賞(G1、芝2000メートル、4月17日=中山)に向かう見通しだ。

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強敵の追い上げを背後に感じながら、力の限り四肢を前に出した。アスクビクターモアが滞空時間の長い走りで先頭に躍り出る。残りは1ハロン。田辺騎手は「強い馬の気配は感じていたけど、ゴールまでしのげそうだという感じでした」と振り返る。左後方には3戦無敗のG1馬ドウデュース。坂上の猛追を受けながらも、首差残した。

耐えて、こらえて。勇気を示した2番手奪取だった。発馬してすぐに隊列が決まりかけたのを見越して、田辺騎手は即座に動いた。レース直前、田村師は「仮に掛かったら、そのとき考えればいい。思い切っていきなさい」と鞍上の背中を押していた。ワンターンの東京では掛かり通しで2戦2敗。これまでの中山2戦もコーナー4回で何とか我慢がかなったほどだった。「遅い流れで、後ろになるのは嫌だった」(田辺騎手)。リスク承知で瞬発力で上回るライバルを封じるために、前に出た。

本番と同じ舞台での先行押し切り。田村師は「ギリギリ耐えたね。闘争心もあって積極的。粗削りでも魅力があるし、エンジンはずばぬけていい。体はひ弱でできていないけど、心肺機能がすごくいい」と素質にべたぼれだ。距離を詰めるのはクラシックをあきらめることに直結する。中間は初めて全て単走追いでの調整。3角まで行きたがったが、勝負を懸けた仕上げ、積極策に馬も応えた。

現3歳馬は実質的なディープインパクト産駒の最終世代。出走馬で唯一の産駒が、クラシック参戦の切符を手にした。田辺騎手は「きゃしゃだけど、体を使って大きく走れて身体能力は高い。メンタルが落ち着いてくればなおいい」と成長に期待する。6週間後にやってくる皐月賞では有力候補の一角。来る大一番までに心と体に磨きをかけていく。【松田直樹】

◆アスクビクターモア ▽父 ディープインパクト▽母 カルティカ(レインボウクエスト)▽牡3▽馬主 広崎利洋HD(株)▽調教師 田村康仁(美浦)▽生産者 社台ファーム(北海道千歳市)▽戦績 5戦3勝▽総収得賞金 7350万8000円▽馬名の由来 冠名+勝者+より多くの

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