<アルテミスS>◇10月31日=東京◇G3◇芝1600メートル◇2歳牝◇出走16頭

白毛のソダシ(牝、須貝、父クロフネ)が重賞連勝を果たした。好位から直線で早めに抜け出し、単勝3・5倍の1番人気に応えた。前走の札幌2歳Sを勝ち、今回は東京の舞台での勝利。いくつもの課題をクリアし、これでデビューから3戦3勝。白毛馬のJRA重賞2勝は史上初。12月13日の阪神JF(G1、芝1600メートル=阪神)で白毛馬初のG1タイトルを目指す。

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ソダシの白い馬体が、府中の緑の直線に溶け込む。2番手から残り400メートル過ぎたところで先頭に立つ。早めのスパートに、後続は追いつくことができない。2着ククナが1馬身3/4に迫ったのがやっと。堂々と先頭でゴールを駆け抜けた。「瞬発力勝負になるのが嫌で、自分から早め先頭というイメージ通りの競馬ができた」。デビューからコンビを組む吉田隼騎手が声を弾ませて振り返った。

デビューは函館、前走は札幌と、力のいる洋芝の北海道で連勝を重ねた。時計の速い東京へのコース替わりが課題だったがあっさりと対応。須貝師も「東京の芝で勝ったのは大きな収穫」と言う。加えて長距離輸送もクリア。「気の入りやすいところがあるので、少しいらっとしたところは見せた」と打ち明けたが、それでも完勝に近い競馬だった。白毛馬の重賞2勝は史上初。「勝つたびに責任が重くなっていく」。そう言いながらも、須貝師は笑顔だった。

白毛馬初のG1タイトルが射程に入る。馬の状態次第だが、今後は阪神JFが目標になる。「本物のアイドルになってきた。うまくプロデュースしないと」と須貝師が言えば、吉田隼騎手も「このまま負けずにいってほしい」と語る。さらに大きな舞台で勝ったとき、ソダシの人気は不動のものになる。【三上広隆】

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