<新馬戦情報>

史上初の母子3冠へ-。10年3冠牝馬アパパネの4番子、アカイトリノムスメ(牝、国枝、父ディープインパクト)が、今週日曜(8月2日)の新潟芝1600メートルでデビューを迎える。4月にゲート試験を合格後、放牧を経て再入厩。順調にメニューを消化している。母から生まれた初めての牝馬が夢広がる快走を披露する。

アカイトリノムスメ。馬名を見れば、母の名前が即座にイメージできる。10年3冠牝馬アパパネだ。南国ハワイの青空を彩る赤い鳥が馬名の由来。その4番子にして初の牝馬、“赤い鳥の娘”がいよいよターフに登場する。

大舞台進出が宿命付けられた良血だ。父はディープインパクト。両親が3冠馬という牝馬は現役では、この馬しかいない。国枝師は「ディープ産駒だからね。切れると思う。だいぶ乗り込んで馬は良くなっている」と話す。馬体重は母のデビュー時(新馬戦452キロ)よりひと回り小さい440キロ弱。「シャープだよね」。緩さを感じさせない体つきは、初戦からハイパフォーマンスを期待させる。

血統にたがわぬ動きを見せてきた。再入厩後、初めての追い切りとなった8日のウッドでいきなり5ハロン66秒4-12秒2(重馬場)をマーク。一時はデビュー前倒しを検討したほど、ほれぼれする動きを見せてきた。「いくらか体もしっかりしてきた。この時期のアパパネはまだ目覚めてなかったけど、こっちはディープ産駒で気持ちが前向きだよ」。1週前には戸崎騎手が乗って馬なりで同68秒2-12秒7。調整ピッチを上げながら、着実に力をつけてきた。

くしくも、2回新潟4日目の新馬戦は3年前にアーモンドアイがデビュー(2着=芝1400メートル)。史上初の母子3冠誕生への第1歩に、厩舎の偉大な先輩である3冠牝馬と同じ開催日が選ばれたのも何かの縁か。「順調にきているよ。明日追い切りをやればちょうどいい」。壮大な挑戦が幕を開けようとしている。【松田直樹】

◆アパパネ 国枝厩舎の管理馬で、09年7月5日の福島でデビュー(3着)。その後3連勝で阪神JFを優勝。3歳時にはオークスで史上初のG1同着優勝を飾るなど、史上3頭目の3冠牝馬となった。通算19戦7勝(G1・5勝)。父はキングカメハメハ。母ソルティビッドも国枝厩舎に所属し、菜の花賞など短距離で3勝を挙げた。アカイトリノムスメや全兄3頭の父、母、母父、母母は全て金子真人HD(株)の所有馬だ。

  1. お得な新入会プラン登場! 競馬情報サイト【極ウマ・プレミアム】
  2. 競馬予想に【ニッカンAI予想アプリ】