<ばんえい記念>◇20日=帯広◇200メートル◇BG1◇4歳上・オープン・定量◇出走10頭

1番人気メムロボブサップ(牡7、坂本)が、アオノブラックとの大接戦を制し、ばんえい記念2度目の挑戦で初タイトルを獲得した。勝ちタイムは3分34秒4で、2着とは0秒4差。通算重賞13勝目で、最高峰レースを勝ち、現役最強の称号をつかみ取った。

最大の難所、高さ1・6メートルの第2障害。同じ7歳のライバル、アオノブラックが先に下りた。一時は20メートル近く差が開いたが、ボブサップが砂煙を巻き上げながら追い上げる。残り10メートルで逆転し、最後は差を詰められながら抜かせなかった。阿部騎手は「第2障害を下りた時は、差し切れないかと思った」、坂本師も「ハラハラドキドキさせられたが、勝ったからいいレースだった」と、強さに驚きながら喜んだ。

芽室町でばんばを生産する竹沢一彦氏の牧場で生まれた。「繁殖牝馬は当時10頭くらい。牧場にいた頃は目立たなかったね」(竹沢氏)という馬が、3、4歳時にそれぞれの世代で3冠レースを制するなど活躍し頂点に立った。「いつも健康なのがこの馬のいいところ。年齢的にもまだまだ走ってくれるでしょう」と坂本師。ばんえい競馬をも引っ張るスターに君臨した。

○・・・同じ7歳のアオノブラックが、王者を最後まで苦しめた。直線は2頭のマッチレースとなり、昨年の覇者で3着のメジロゴーリキには10秒3差をつけた。藤野騎手は「第1障害で膝をついて、後ろから行く形になった。負けは悔しいけど、第2障害を先頭に立ち見せ場を作れたのは良かった」とたたえた。今季重賞4勝を挙げ、ばんえい記念も前年の3着からランクアップし地力強化を見せつけた。

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