<ジャパンC>◇2017年11月26日=東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳上◇出走17頭

新王者はシュヴァルグラン(牡5、友道)だ。世界ランク1位の「豪腕」ヒュー・ボウマン騎手(37=オーストラリア)に導かれ、国内外のG1馬9頭を撃破した。佐々木主浩オーナー(49)も大喜び。姉と妹に続くG1初制覇を果たし、次戦は有馬記念(G1、芝2500メートル、12月24日=中山)へ向かう。1番人気キタサンブラック(牡5、清水久)は3着に敗れた。

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富士山が見守る府中の坂で、新王者シュヴァルグランが頂点へと駆け上がった。ラスト100メートル手前で国民的名馬キタサンブラックに襲いかかる。170センチの長身を折り曲げたボウマンが右ステッキを振り下ろすと、栗毛の馬体が弾んだ。並ばない。突き放す。ダービー馬レイデオロの急追をしのぎ、国内外のG1馬9頭を従えてのフィニッシュ。“豪腕”は右手の親指と人さし指で丸をつくった。OK。完勝だ。

ボウマン ベリーストロング。いい枠が当たったし、徹底的にキタサンブラックをマークしようと思った。すべてイメージ通り。最後まで一生懸命に伸びた。世界的に有名なレースを勝てて誇りに思う。彼の強さをほめてあげて。

世界NO・1の腕を見せつけた。今週に入って急きょ舞い込んだオファー。水曜(22日)に栗東で追い切りにまたがり、厩舎で友道師と過去のレース映像を見ながら作戦会議を開いた。立てたレースプランは「キタサンブラックがハナに行くだろうから、それを見ながら3、4番手で」。最内枠から好スタートを決め、戦略を正確に遂行した。母国で22連勝中の名牝ウィンクスの主戦を務める名手は、今回の勝利で世界ランク「ワールドベストジョッキー」の年間1位を確定させた。

フランス語で「偉大な馬」と命名された逸材が、ついに王座に就いた。友道師にとって母ハルーワスウィートは、02年の開業時に最初に預託が決まった1頭。半姉ヴィルシーナと半妹ヴィブロスに続き、産駒3頭目のG1馬となった。「今のウチの厩舎があるのはハルーワスウィートのおかげ。この馬にもG1のタイトルをとらせてあげたかった」。会心の笑みだ。

次戦はグランプリ有馬記念に挑む。トレーナーは「秋3走目で一番いい状態で臨めると思う」と、さらなる上積みさえ見込む。来春は国内だけでなくドバイ遠征も選択肢に含めて検討される。夢はふくらむばかり。偉大な道のりはまだまだ続いていく。【太田尚樹】

◆シュヴァルグラン▽父 ハーツクライ▽母 ハルーワスウィート(マキャヴェリアン)▽牡5▽馬主 佐々木主浩▽調教師 友道康夫(栗東)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 22戦7勝▽総収得賞金 7億3371万7000円▽主な戦績 16年阪神大賞典(G2)アルゼンチン共和国杯(G2)▽馬名の由来 フランス語で偉大な馬

(2017年11月27日付 日刊スポーツ紙面より)※表記は当時

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