日刊スポーツ新聞社制定、日本中央競馬会が協賛する21年の「中央競馬年間ホープ賞」に、関東は菅原明良騎手(20=高木)が選ばれた。デビュー3年目の昨年は自己最高の75勝を挙げ、東京新聞杯ではカラテで重賞初勝利を挙げた。関西は重賞2勝を含む54勝を挙げた団野大成騎手(21=斉藤崇)が受賞した。

21年はまさに飛躍の年だった。勝利数は20年の30勝から75勝へ。倍以上の勝利を積み重ねた。2月の東京新聞杯では、5番人気のカラテで重賞初制覇。同馬と挑んだ安田記念でG1初騎乗も経験した。菅原明騎手は「このような賞をいただけて感謝しています。丈夫な体に生んでくれ、ジョッキーになるためにサポートしてくれた両親、関係者の皆様のおかげです。もっと期待に応えないといけないと思っています。カラテは重賞を取れる馬だと思っていたので、勝たせてあげられてよかったです」と謙虚に振り返った。

けがも力に変えた。20年の年明けに落馬骨折し、約3カ月の休養を余儀なくされた。それでも「外から競馬を見るというのは普段できないことですから。競馬をずっと見ていて勉強になりました」と前向きに捉え、21年につなげた。

昨夏に減量騎手を卒業してからも勝ち星を伸ばした。減量が取れて伸び悩む若手騎手も少なくない中、秋の新潟では自身最多となる1日6勝と大暴れ。春開催に続き、秋開催と年間の新潟リーディングに輝いた。「減量がある時点で、取れてからが勝負だと言われていましたからね。減量が取れてからも勝てる競馬を心がけていました」とうなずいた。

今年の目標は「任せていただいた馬すべてでいい騎乗をすること。日々向上心を持って努力したいと思います」。ホープ賞受賞を機にさらなる飛躍を誓った。【三嶋毬里衣】

◆中央競馬騎手年間ホープ賞 02年に設立。その1年間で顕著な成績を示し、好成果を挙げた騎手を表彰する。G1や重賞の成績、勝利数などを参考に選出。選考委員(関東)は沢畠功二(レース部長)、久野朗(同次長)、高木一成(同次長)、木南友輔(中央競馬キャップ)。受賞騎手には賞金50万円が贈られる。07年から関西地区(日刊スポーツ西日本本社主催)でも選出。

◆菅原明良(すがわら・あきら)2001年(平13)3月12日、千葉県生まれ。19年3月に美浦・高木厩舎所属でデビュー。1年目は31勝。2年目30勝、昨年75勝でJRA通算136勝。東京新聞杯をカラテで制し重賞初制覇を達成。162・6センチ、45・4キロ。19年に新人騎手特別賞、民放競馬記者クラブ賞、20年にフェアプレー賞(関東)。

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