<香港eye2021>

12日にシャティン競馬場で行われる「香港国際競走」には、今年も日本馬が大挙参戦する。国内で馬券が発売される4競走に合計12頭だ。特集連載「香港eye2021」では日本馬を中心に各レースを深掘りする。第1回は香港C(G1、芝2000メートル)にラヴズオンリーユー(牝5)、香港ヴァーズ(G1、芝2400メートル)にステイフーリッシュ(牡6)を送り出す矢作芳人調教師(60)が、米ブリーダーズCに続く快挙への意気込みを語った。【取材・構成=藤本真育】

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ブリーダーズCの感動から1カ月-。「世界のYahagi」が、香港国際競走に2頭の期待馬を送り出す。中でも香港Cのラヴズオンリーユー(牝5)は、前走のBCフィリー&メアターフで歴史的な快挙となる勝利を飾った。今春にも香港でクイーンエリザベス2世Cを制しており、今回は日本馬史上初の海外G1年間3勝への挑戦となる。

矢作師 やっぱりメンタルの充実が大きいよね。フィジカルに関してはいつも言っているんだけど、成長したというより戻ったという感覚です。

もともと4戦4勝でオークスを勝ったように、完成度が高かった馬。4歳の1年間は思ったような結果が出なかったが、5歳を迎えた今年は、精神面が一段と成長したことによって3歳時以上のパフォーマンスを発揮できている。

そんな充実期のラヴズは今回がラストラン。今春、世界に名をとどろかせたQE2世Cと同じ舞台でターフに別れを告げる。米国から香港への長距離輸送などクリアすべき課題もあるが「年を重ねるごとに良くなってきて、リスグラシューに近いものを感じる。5歳から良くなってくるなんて牝馬ではまずないからね。リスグラシューもラヴズも常識でははかれないところがある」(同師)。愛馬に絶大な信頼を置き、自信を持って送り出す構えだ。

もう1頭、香港ヴァーズのステイフーリッシュは父ステイゴールドの血が騒ぐ。「1回、海外に行ってみたかったんだよね。意外性があると思う。そんなに人気はないだろうけど、そんなに見劣らない」と矢作師。父ステイが悲願のG1初制覇を達成した舞台(01年ヴァーズ)で一発を狙う。

ラヴズと、BCディスタフを勝ったマルシュロレーヌのように、僚馬2頭で遠征して香港でも再び2勝となるか。矢作師自身には、前人未到の海外G1年間4勝、あるいは5勝という大記録もかかる。

◆香港カップ展望 開催のメイン競走であり、一昨年ウインブライト、昨年ノームコアに続く日本馬3連覇がかかる。中心は春のクイーンエリザベス(QE)2世C覇者ラヴズオンリーユーだ。前走BCフィリー&メアターフを制し、19年オークスと合わせ、3カ国G1制覇の名牝。QE2世Cと香港Cの同年制覇は19年ウインブライトなど3頭が達成しており、ラストランへ全力投球となる。

大阪杯覇者レイパパレは2000メートルで2戦2勝。スミヨン騎手との新コンビで展開の鍵を握る。ヒシイグアスは天皇賞・秋が不利な大外から5着。鞍上にモレイラを確保し、海外初G1制覇に期待だ。欧州勢はレーティングトップ(121)の英チャンピオンS2着ドバイオナーに注目。愛2000ギニー覇者マックスウィニーも実績は侮れない。地元勢は前哨戦2着カーインスターがどこまで抵抗できるか。

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