武豊騎手(52)が11日、今秋の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月3日=パリロンシャン)の騎乗に意欲を見せた。
キーファーズ(松島正昭代表)がクールモアと共同所有するブルーム(牡5、A・オブライエン、父オーストラリア)が4日、フランスのサンクルー大賞を逃げ切ってG1初制覇。同馬は凱旋門賞を目標としており、武豊騎手は「正式なオファーがあれば必ず行きます」と強い決意を語った。
ブルームは2年前の凱旋門賞で騎乗予定だったが、体調が整わず、騎乗が実現しなかった。「自分が乗ったわけでないけど、やっぱりうれしかったですし、サンクルー大賞を勝ちましたからね。松島オーナーもものすごく喜んでいました。ブルームは今年はずっと状態がいいみたいですね。エイダン(オブライエン)の厩舎には他にも凱旋門賞の有力馬がたくさんいますし、今年の凱旋門賞はレベルが高そう。ただ、凱旋門賞については、たとえ帰国後の隔離期間があったとしても関係ない。ブルームだけじゃなく、ジャパンもいますし、正式なオファーがあれば必ず行きます」。日本のレジェンドは凱旋門賞への飽くなき情熱を口にした。
今年の凱旋門賞は現時点でブックメーカー各社の単勝前売りオッズでブルームと同じオブライエン厩舎の3頭が上位を形成している。ディープインパクト産駒で英オークスを16馬身差で制したスノーフォール(牝3)、昨年の英オークス馬でG1・4連勝中のラブ(牝4)、エクリプスSを圧勝し、世界ランキングトップのセントマークスバシリカ(牡3)が中心。日本からはクロノジェネシス(牝4、斎藤崇)、ディープボンド(牡4、大久保)がすでに参戦の意向を表明している。
武豊騎手が目指すのは、日本人騎手初の凱旋門賞制覇。自身はこれまで8度挑戦し、01年サガシティの3着、13年キズナの4着とあと1歩の成績を残している。