<鳴尾記念>◇5日=中京◇G3◇芝2000メートル◇3歳上◇出走13頭

絶妙の逃げ切りだ。アイルランド産馬ユニコーンライオン(牡5、矢作)が8番人気の低評価を覆して重賞初制覇を果たした。

光ったのは坂井瑠星騎手(24=矢作)の好判断だ。出脚の良さを生かして果敢にハナへ。前半1000メートル通過が62秒9というスローに持ち込むと、3角から再加速。終盤4ハロンのラップが11秒5-11秒1-11秒1-11秒9では、後続はなすすべがない。3馬身半差の圧勝。たてがみを優しくなでてねぎらった。

「ゲートも速かったですし、特に主張する馬もいなかったので。瞬発力勝負では少し分が悪いので、3~4角から早めに動かして、直線もしっかりいい反応をしてくれました」

仏G1馬の半弟で、3歳時にも条件馬の身で4度の重賞挑戦を敢行したが、いずれも壁に跳ね返された。前走で待望のオープン入りを果たし、満を持してのリトライで結果を出した。

世界を股に掛ける矢作厩舎は、JRA重賞50勝目の大台に到達した。2年連続のリーディング獲得へ、今年も勝利数首位を快走中。トレーナーは不在だったが、鞍上は「所属する矢作厩舎の重賞50勝目を勝ててうれしいです」と声を弾ませた。人馬とも快進撃はまだ続きそうだ。【太田尚樹】

◆ユニコーンライオン▽父 ノーネイネヴァー▽母 ムラフカ(ハイシャパラル)▽牡5▽馬主 ライオンレースホース(株)▽調教師 矢作芳人(栗東)▽生産国 アイルランド▽戦績 18戦5勝▽総収得賞金 1億1728万6000円▽馬名の由来 イギリス王家の象徴

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