<ジャンプを制するものは冬コクを制す・1回小倉6日目>

今年の冬の小倉開催「冬コク」の目玉はなんと言っても、史上初、開幕週から最終週まで8週連続で3鞍ずつ、合計24鞍組まれている障害競走=「ジャンプ競走」です。障害専用コースを持つ小倉で繰り広げられる熱いバトル。自費で海外の障害競走を取材に行くほどジャンプ大好きの木南友輔記者と、地元小倉出身の井上力心(よしきよ)記者が1回&2回小倉開催の障害競走、全24戦を予想します。

力心 土曜の牛若丸ジャンプS◎アサクサゲンキは悔しい2着でした。森一騎手と絶好のポジションで運べていたし、最後もなんとかカラ馬を避けながら走っていたんですが・・・。

木南 勝ち切ったヒロシゲセブンはさすがだったね。去年の春は阪神スプリングJ、中山グランドJとオジュウチョウサンにまったく歯が立たなかったけど、秋以降はメイショウダッサイと差のない競馬をできていて、今回もしっかりと人気に応えた。

力心 先行有利の小倉ですが、常に前を射程圏に入れながらの競馬。立ち回りが盤石だったと思います。

木南 俺の◎ノワールギャルソン(7着)もいい位置で運べていたけど、コーナーリングを見ていると、得意の新潟、中京とは全然違うんだなと痛感したよ。4R(未勝利戦)の◎マイティウェイは開幕週に続き、2戦連続の2着。いい競馬をしていたし、今回は勝った馬をほめたいね。

力心 ディードは障害22戦目で初勝利。お父さんのファーガソンも林正道オーナーの所有で、ヒルノダムールの全弟という血統馬でした。現役時代は6戦1勝(勝ったのは未勝利のみ)という戦績で種牡馬に。この勝利は関係者も相当うれしかったはずです。おめでとうございました。

木南 日曜は4Rの未勝利戦1鞍。ビシッといこう。

力心 土曜は2レースとも人気馬が結果を出して、平穏な決着だったということで、ここは素直に◎ディレットーレで勝負します。ステイゴールド産駒で、ちょっと時計がかかっている今の小倉の芝も合うし、ずっと森一騎手とコンビを組んでいて、そろそろ順番のはず。

木南 前走(2日目の未勝利戦)は最低人気で大駆けしたアキリザーブの5馬身差2着だったね。3着とは首差だったけど、4着以下には大差をつけていた。

井上 結果論ですが、前走は勝ち馬に気分よく、楽なペースで行かせてしまったかもしれません。最後は止まってませんし、力は見せてくれました。

木南 俺は◎キタノテイオウ。「3代母がトウカイナチュラル(トウカイテイオーの母)でルーラーシップ産駒」という血統背景はロバートソンキーと一緒だね。

井上 これまで6戦して2着2回3着2回と安定感があります。

木南 小倉は初めてだけど、中山と福島でしっかり走れている馬で、固定障害もバンケットもたすきコースも不安なく走れるはず。前走(5着)は前の馬で決まってしまう流れを最後まであきらめずに走っていた。馬主&騎手&調教師はすべて九州出身者。大外枠だけど、上野騎手のレース運びに期待したい。

井上 平地の脚では上位の初障害ライラックカラー、前走で飛越センスは見せてくれたプラチナムバレットもリズム良く走れれば。ライラックカラーはいきなりがあっても不思議ありません。マコトガラハッドも平地で18年アルゼンチン共和国杯3着という実績があります。

木南 ショウナンバレリオの前走(初日5Rで4着)は直前の4Rと比較して、勝ちタイムが3秒以上速くて、バレリオ自身の走破時計も4Rの勝ちタイムより2秒以上速かった。強気に運んでくるかもしれないね。

◆井上力心(いのうえ・よしきよ)1986年(昭61)9月6日、福岡県北九州市生まれ。幼少時に父と小倉競馬場へ行き、競馬の魅力にはまる。ITエンジニア、マーケティングコンサルタント職を経て、日刊スポーツ新聞社の競馬担当へ。好きな馬はサイレンススズカ。

  1. お得な新入会プラン登場! 競馬情報サイト【極ウマ・プレミアム】
  2. 競馬予想に【ニッカンAI予想アプリ】