G1・11勝馬エネイブルなどを所有した世界的なオーナーブリーダーであるハーリド・アブドゥラ殿下が死去したことが12日、英レーシングポスト電子版など欧州の複数メディアで報じられた。83歳だった。

サウジアラビア国王のいとこにあたる同オーナーは37年生まれ。79年英G1ミドルパークSをノウンファクトで制し、馬主として初めてG1タイトルを手にした。80年代に入ると、自身の生産牧場ジャドモントファームを設立。オーナーブリーダーとして、緑とピンクの勝負服を世界中の競馬場に送り込んだ。86年には英2000ギニー、エクリプスS、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、凱旋門賞とG1・4勝を挙げた所有馬ダンシングブレーヴが登場し、アブドゥラ殿下の名前が一気に広まった。

これまでに勝利したG1競走は118レース。凱旋門賞は馬主史上最多タイの6勝を挙げている。所有馬にはG1・11勝のエネイブル、14戦無敗かつG1・10勝のフランケルに加え、キングマンやアロゲートなど、日本にもなじみの深いビッグネームが並ぶ。昨年末にはデビュー5連勝で愛2000ギニーを制したシスキン(牡4)が日本に輸入され、今季から社台スタリオンステーションにて種付けを開始することも発表されている。

ジャドモントファームのダグラス・アースキン・クラムCEOは同牧場のホームページで「ジャドモントファーム全体が大きな喪失感を感じています。今後はハーリド殿下の所有馬たちが、彼が厳かで威厳があり、慈悲深い人間であることを常に思い出させてくれるはずです。彼が残したものは長年にわたって称賛されるでしょう。競走馬の発展に対する彼の貢献は長期的な効果をもたらすと思います」とコメントしている。

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