<3強毎日ジャッジ 世紀の一戦>

史上初めて3冠馬3頭が激突するジャパンC(G1、芝2400メートル、29日=東京)に向け、「3強ジャッジ世紀の一戦」と題して、さまざまな角度から分析する。第3回は東西トレセンの関係者40人に緊急アンケートを行い、半数の20人がアーモンドアイ(牝5、国枝)が勝つと答えた。その中にはクリストフ・ルメール騎手(41)がG1騎乗機会3連勝など、主戦の絶好調を理由にする声が強かった。

■主戦はG1騎乗機会3連勝

調教師、騎手、調教助手らの20人がアーモンドアイをプッシュした。断然の実績もさることながら、「ルメール無双」を大きな理由にする関係者が複数いた。

調教師1 騎手の勝負強さの差でルメールのアーモンドアイだと思う。この秋も好騎乗を続け経験が豊富。そんな彼がレースで勝って泣いて、ライフタイムホース(人生に1度の馬)と言うくらい。

調教師2 今のルメールは止められない。

調教師3 騎手の力が違うよ。

天皇賞・秋から、主戦はG1騎乗機会3連勝と波に乗る。一方でアーモンドアイはジャパンCが引退レースとなり、心情的に勝ってほしいとの願いや、3歳世代の実力を疑問視する声もある。

騎手1 ここまで強い競馬をしてきている。有終の美を飾ってほしい。

調教師4 どうせならぶっちぎって勝ってほしい。

騎手2 戦ってきた相手が違う。今年の3歳牝馬はどうかな、とも思う。

調教助手1 今年の3歳馬のレベルはどうか。

調教師5 相手は3歳馬。経験積んでいる古馬にはかなわないと思う。

◆10月以降勝率53%超 ルメールは今年の重賞に55回騎乗して【16 7 2 30】の勝率29・1%、連対率41・8%と優秀な数字を残す一方で、10月以降は騎乗15回で【8 2 0 5】の勝率53・3%、連対率は66・7%と大きく確率が跳ね上がる。ちなみに昨年の10月からジャパンCの前週までは【3 1 1 6】で勝率27・3%、連対率36・4%。この秋の絶好調は一目瞭然だ。

■トップと小差

コントレイルを推す声は15人と、アーモンドアイと大差はなかった。無敗で牡馬3冠を達成した実力、ジャパンCと同舞台のダービーで見せた強さが主な理由になった。

調教助手A 菊花賞で(単勝)1・1倍は別格のプレッシャー。それをはねのけて結果を出した矢作厩舎は自信を持ってくるはず。

騎手A 末脚は同世代の牡馬では別格。東京2400メートルはぴったり。

騎手B 競馬センスがいい、どこからでも競馬ができるのはすごい。負けるイメージが湧かない。

中には将来を見据え、勝算があるからこその出走とみる声もあった。

調教師B 次の世代を担う馬。将来は種牡馬になる。ここで負けたら価値がものすごく落ちる。アーモンドアイとは最初で最後の対決。負けたらリベンジはできない。出すからには、矢作師は今まで以上に本気で仕上げてくるはず。

■好ローテ

デアリングタクトが勝つとしたのは、意外にも5人と少なかった。ただ中5週のローテ、53キロの重量、気楽な立場が他の2頭より有利との声が占めた。

調教師1 3歳牝馬で斤量が軽いから、一番面白いんじゃないかな。

厩務員1 京都の2戦目(エルフィンS)を見ていて瞬発力がすごかった。どんな感じで乗っても勝てる馬だし、ローテ的に一番よさそうに感じる。

調教助手1 (秋華賞馬は)ジェンティルドンナ、アーモンドアイが勝っている。

調教師2 コントレイル、アーモンドアイは負けた時に失うものが少なからずある。デアリングは挑戦者で戦いやすいし、攻めの仕上げができると思う。最後にその差が出る。

 ◇   ◇   ◇

○・・・緊急アンケートには、ある馬主の1人が答えてくれた。最強牝馬が有終の美を飾るとみて「アーモンドアイだろ。コントレイルを負かすために出すんだから」。また騎手のエージェント(騎乗依頼仲介者)は「オークスのデアリングタクトはかつてのテイエムオペラオーを感じた。絶対に無理だなという位置から勝った。オペラオーが無敵だった4歳(現表記)の有馬記念を思い出した」と、無敗の牝馬3冠馬を推した。

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