<追い斬り激論:天皇賞>

天皇賞・秋(G1、芝2000メートル、11月1日=東京)の追い切りが28日、東西トレセンで行われた。アーモンドアイの史上最多芝G1・8勝目を阻止する馬はいるのか? 「追い斬り激論」で岡本光男記者が6歳牡馬キセキ(角居)を、辻敦子記者が4歳牝馬クロノジェネシス(斉藤崇)を推した。

岡本 秋華賞はデアリングタクト、菊花賞はコントレイルが勝った。どちらも関西馬。今週は関東馬のアーモンドアイが主役やね。

辻 でも関西馬にも楽しみな馬は多いです。宝塚記念を勝ったクロノジェネシスは期待できる状態だと思います。

岡本 追い切りはいつも通りCウッドで併せ馬。6ハロン84秒6-12秒4の時計で、リュヌルージュ(古馬オープン)に頭遅れか。

辻 長距離輸送もありますし、先週の段階で負荷はかかっているみたい。予定通りの調教で、遅れは気にしません。それより3歳時や今年の春に比べて、道中の走りがスムーズ。安心して見ていられました。

岡本 以前は結構行きたがって、抑えるのが大変そうやったもんね。

辻 今回はスムーズだなあと思って、乗っていた北村友騎手に伝えたら「大変です」というからびっくり。「パワーがついた分、抑えるのが大変。でも精神面は成長して、無駄な動きがなくなった」と。心身ともに成長を感じる話でした。

岡本 クロノジェネシスは確かに強いけど、宝塚記念を見ても、馬場が渋った時に勝っているイメージも強い。スピード勝負になったときにどうか。その点、キセキはいいよね。

辻 18年に日本レコード(2分20秒6)でアーモンドアイが勝ったジャパンC2着のことでしょうか。

岡本 そうそう。キセキも、2分20秒9の速い時計で走った。17年菊花賞を勝った時こそ不良馬場だったけど、スピードに対応できるところは証明済み。宝塚記念は2年連続で2着だけど1年前は今年より3秒以上速い時計で走っている。

辻 6歳になって、そのあたりがどうかでしょう。最終追いは坂路でしたね。4ハロン53秒0-12秒4。ファルコニア(古馬2勝クラス)に半馬身先着ですか。今まではCウッドで単走が多かったですが、最近は坂路中心です。

岡本 パワフルな動きで良かったと思う。折り合いもスムーズ。角居師も「状態はいいので、ベストを尽くしてくれると思う」と言っていた。

辻 スタートに課題があって難しさはありそう。ゲートが開くまで、どんなレースをするか分からない馬なので狙いづらいです。

岡本 そうやね。以前は逃げ、先行のイメージが強かったけど、宝塚記念や前走の京都大賞典は追い込んできた。レースぶりに幅が出てきているし、武豊騎手とのコンビで、馬券に絡む可能性は十分。18年ジャパンCの再現があるかも。

辻 今年の牡牝混合G1は大阪杯ラッキーライラック、安田記念グランアレグリア、宝塚記念クロノジェネシスなど牝馬の活躍が目立ちます。今回も牝馬のワンツーになる予感。

岡本 そうかあ。そろそろ牡馬の意地も見たいね。

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