前走の中京記念をしんがり人気(18番人気)で制したメイケイダイハード(牡5、中竹)が、サマーマイルチャンピオンを目指し、日曜新潟のシリーズ第3戦・関屋記念(G3、芝1600メートル、16日)に参戦する。酷暑にもかかわらず、12日水曜の追い切りではS評価の動きを披露。猛暑の中の戦いだけに、この体調の良さは大きなアドバンテージとなりそうだ。

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メイケイダイハードの前走・中京記念勝利は、JRAのフルゲートが18頭になった91年以降で初の単勝18番人気馬による重賞Vだった。このような大波乱が起きた時、「なぜか」と原因を探られる。荒れた馬場、展開・・・いろいろと要因はあるだろうが、勝ち時計が1分32秒7と速かったことからも、まずは力があってこその勝利だろう。蒸し暑く厳しい条件の中で力を発揮できたのも勝因だった。

担当の篠原祐哉助手(37)は日ごろ、ロードバイクを駆るサイクリストだ。好調時は、栗東トレセン近くの金勝山ヒルクライムで好タイムをたたき出す。だが、体調のいい時ばかりではない。「体で気になる箇所があることも多く、そんな時は力を出せない」。それが分かるからこそ、愛馬のケアに力を注ぐ。ダイハードも決して体質が強いわけではなく「やれることはやってあげないと」と手間を惜しまない。

そのたまものか、ダイハードは「状態に波がないタイプ」と中竹師はいう。酷暑だった今週水曜にも坂路でダイナミックな動きを披露。S評価を受けた。

中京記念当日の7月19日は世界最大の自転車レース、ツール・ド・フランスの最終日の予定だった。それがコロナ禍で延期となり今月29日に開幕する。これからサマーマイルチャンピオンを目指すダイハードの現状と合致している。「前走が終わりではない。これから」と自転車レースファンの篠原助手は気を引き締める。快進撃は続きそうだ。【岡本光男】

◆サマーマイルシリーズ優勝の行方 現在10Pで首位のメイケイダイハードが関屋記念を勝てば、1着10Pを加算して合計20Pまで伸ばせる。1着同着がなかった場合、現在4位のミッキーブリランテだけが関屋記念2着→シリーズ最終戦の京成杯AH1着で合計20Pにできる可能性を残すが、同点の場合はともに優勝で、ダイハードが京成杯AHに出走さえすれば21P以上が確定し単独優勝。つまり、メイケイダイハードは今回の関屋記念を勝てばシリーズ優勝が確定する。

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