ほぼ“エージシュート”にご注目・・・。レジェンド武豊騎手(51)が夏の開幕を迎える福島で14年ぶりの重賞制覇に挑む。ラジオNIKKEI賞(G3、芝1800メートル、7月5日)で騎乗予定の2連勝中パラスアテナ(牝、高柳瑞)は29日、ハンデが52キロと発表された。自身初の年齢と同じ重量での騎乗はならなかったが、1年9カ月ぶりの51キロでの騎乗も辞さなかったほど素質を評価している。

月曜午後3時に、注目の数字が発表された。パラスアテナのハンデは52キロ-。51歳の武豊騎手は発表前から「51キロなら“エージシュート”やね」と、年齢と同じ重量での騎乗をひそかに楽しみにしていた。自身初の挑戦はおあずけになったが、06年七夕賞(メイショウカイドウ)以来14年ぶりとなる福島重賞制覇へのモチベーションが下がることはない。

1年9カ月ぶりとなる51キロでの騎乗も覚悟していた。実はあらかじめ「過去のカーネーションCの勝ち馬(が出走した場合)のハンデを調べた」と明かす。過去10年の該当馬2頭はともに51キロ。公式プロフィールは170センチ、51キロで、負担重量には鞍やブーツの重さも含まれるため、50キロ前後まで絞る必要があった。減量もいとわなかったのは、勝算があるからこそだ。

「前回でいいレースができたから(軽ハンデでも)乗りに行こうと思っていた。勝ちっぷりが良かったし、福島の未勝利戦(2走前)も強かった」

初騎乗の前走は中団外からメンバー最速の上がり33秒3の末脚で突き抜けた。1馬身3/4差の完勝。ゴール前は流す余裕もあった。まだ2勝クラスの身で“想定外”の52キロは能力を見込まれた証しともいえる。

エネルギッシュな51歳だ。福島遠征は1年ぶり。2週前に函館スプリントSを制して当地で7年ぶりの重賞Vを飾った。宝塚記念でも6番人気キセキを2着に導いた。今週末にはフランスで昨年に参戦した仏オークスが開催されるが、今年は感染症の影響で海外遠征自体ができない。「行きたかったけどね。今年の夏は国内でいろいろ行くよ」。第一人者が日本中を駆け回る。【太田尚樹】

◆エージシュート ゴルフ用語で、1ラウンド(18ホール)を年齢以下の打数でホールアウトすること。日本のレギュラーツアーでは13年つるやオープンで当時66歳の尾崎将司が9アンダーの62で回って史上初の達成となった。

◆武豊騎手の福島重賞成績 のべ8頭に騎乗し【2 1 3 2】連対率37・5%、複勝率75%。回収率も単勝141%、複勝165%と高い。17年福島牝馬S(クインズミラーグロ)、19年ラジオNIKKEI賞(ゴータイミング)と近2走は連続3着。

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