“上毛かるた”馬が群馬県人の魂をつなぐ。伊勢崎市出身の丸山元気騎手(29=根本)がココロノトウダイ(牡3、手塚)とのコンビで共同通信杯(G3、芝1800メートル、16日=東京)に挑む。馬名は上毛かるたの札に由来。群馬県内で会社を経営する星野寿市(じゅいち)オーナーの地元愛の後押しを受け、クラシックロードへ歩み出す。

全44枚の札を取り合うふるさとの遊び。群馬県民の大半は幼少期に札を全て暗記する。騎手を志す前の丸山少年ももちろん、クラスメートと実力を競い合った。丸山騎手は「今はもう忘れたけど、小さい時は大体覚えていましたよ。『つ』の札が強いんですよ。『つる舞う形の群馬県』、なので。取りやすいようにこっそり手前に置いてました。一番好きな札は雷と空風」と故郷を懐かしむ。小学校低学年時には地域の大会の初戦を僅差で勝利しながら、負けと勘違いして帰宅。次戦が不戦敗になったほろ苦い思い出もある。

星野オーナーが上毛かるたから名付けた馬名は、ライトカラカゼ(牡5、相沢)、ヘイワノツカイ(牡4、相沢=15日東京7R出走予定)に次ぐ3頭目。530キロ近い馬体には良家の血が流れる。伯母は01年エリザベス女王杯優勝のトゥザヴィクトリー、近親にデニムアンドルビー、トゥザワールド、リオンリオンなど重賞馬多数。デビューから丸山騎手が手綱を取り、未勝利、きんもくせい特別優勝と順調に出世を重ねた。「オーナーは群馬の人間同士で競馬を盛り上げたいね、と言ってくださっている。今週のひと追いで絞れるはずですし、休み明けにしては状態はいい」。ふるさとを思う気持ちとともに、クラシックへの道を切り開く。【松田直樹】

◆上毛(じょうもう)かるた 1947年(昭22)に発行された、群馬県の郷土かるた。県内の名所や県内出身の著名人が全44枚の札となっている。名称の「上毛」は群馬県の古称。翌48年に上毛かるた競技県大会第1回が開催され、共同通信杯の前日の15日に第73回大会が行われる。毎年、年間約9万人の群馬県児童生徒が参加しているという。星野オーナーの馬名の由来となった札は「心の燈台 内村鑑三」「平和の使徒 新島襄」「雷と空風 義理人情」。

  1. 「2020種牡馬博覧会」写真つきで紹介
  2. 回収率100%超!ニッカンAI予想