昨年の英ダービー馬マサー(牡4、C・アップルビー、父ニューアプローチ)の引退が決まった。16日、管理するチャーリー・アップルビー師が発表し、英国の複数メディアが報じている。

同馬の戦績は10戦4勝。昨年は1番人気に推された英2000ギニーでディープインパクト産駒サクソンウォリアーの3着に敗れたが、英ダービーではロアリングライオン(昨年の欧州年度代表馬)、サクソンウォリアーを破って見事に戴冠。欧州3歳馬の頂点に立った。

英ダービー後は脚部不安で休養に入り、今年の始動戦となったロイヤルアスコット開催のG2ハードウィックSは5着。11日にニューマーケット競馬場で行われたG2プリンセスオブウェールズSも6頭立ての最下位6着に敗れていた。

レーシングポスト電子版にはアップルビー師のコメントが掲載され、「モハメド殿下と深く話し合い、馬と彼の将来のために何をすべきか決断しました。彼は英ダービー勝利という驚くべき日を私たちに与えてくれました」とその活躍がたたえられている。

ゴドルフィン名義で初の英ダービー馬に輝き、祖父ガリレオ、父ニューアプローチとの英ダービー3代制覇を成し遂げたマサー。種牡馬としてダーレーが所有するどの牧場でけい養されるのかは未定だが、その血統はロマンであふれている。

3代母メリカーは00年の英オークス3着、愛オークス2着馬。メリカーは父がラムタラ(種牡馬として来日)、母がアーバンシー、半弟がガリレオ、シーザスターズという血統で知られている。マサーは欧州で圧倒的な存在となっているアーバンシーの血を色濃く持っており、“奇跡の馬”ラムタラの血も流れている。

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