<オークス>◇19日=東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳牝◇出走18頭

2分22秒8の勝ちタイムは12年ジェンティルドンナのレースレコードを0秒8更新しただけでなく、同舞台ダービーの2分23秒2(15年ドゥラメンテ)をも上回ってしまった。「高速馬場=故障発生」ということを言うつもりはない。数字は競馬において、あくまで“付録”。それも分かっている。ただ、その付録の価値があまりに薄れてきてはいないだろうか。

JRAが目指すのは走りやすく安全な馬場だ。改良を重ねた結果、乾いた馬場になると、レコードが次から次へ更新されるのが現状。レース展開がタフで中身も濃かったのは間違いない。ただ、ヴィクトリアMに続くレコード連発には戸惑う人も多かったと思う。

JRAは芝刈り、散水の実施、含水率の発表を行っている。管理馬の脚もとへの負担を危惧する調教師は「時計が出過ぎる馬場を見せられると、海外で走らせたくなるのも仕方がない」と話す。一方で好天続きにもかかわらず、土曜から直線でインを空けるレースが目立ったことにある騎手は「水をまきすぎで、なんか不自然な馬場だった」と困惑の声を漏らした。

来週からは芝コースはさらに3メートル外に内柵を設置するBからCコースに変わる。「ダービーはもっと速い時計が出る」と確信する牧場関係者もいた。ダービーの勝ちタイムに期待半分、不安も半分だ。【木南友輔】

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