<マーチS>◇24日=中山◇G3◇ダート1800メートル◇4歳上◇出走16頭

中山重賞も大荒れだ。8番人気サトノティターン(牡6、堀)が後方から突き抜け、重賞初制覇とともに3連単124万馬券を呼び込んだ。勝ち時計は1分52秒3。2着には11番人気ロンドンタウン、3着には12番人気リーゼントロックが入った。

“きかん坊”のサトノティターンが4角12番手から先行馬を仕留めにかかった。石橋脩騎手(34)の右ムチ連打にもぶれない、よれない。一瞬で勝負を決めると、鞍上はゴールを迎える前に右腕を振り下ろしていた。「(ガッツポーズが)ちょっと早すぎましたね」。2着に1馬身1/4差。完勝だ。

レース史上最高の馬体重572キロでの優勝。“サトノ”軍団を率いる里見治氏は「北斗の拳の黒王みたいな馬」と、人気漫画に登場する漆黒の馬と愛馬を重ねた。デビュー時に直線でふらつき、斜行した過去がこの日はうそのよう。「昔は気性がひどくてね」(里見氏)。6歳にしてわずか9戦目だった。数を使わず、精神面の成熟をひたすら待った成果が出た。

今後は重賞路線を歩む。次走はアンタレスS(G3、ダート1800メートル、4月14日=阪神)などが候補に挙がる。石橋騎手は「潜在能力は高い。常にそれを発揮できれば楽しみ」と快進撃を期待した。【松田直樹】

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