ダービー馬マカヒキ(牡3、友道)の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月2日=シャンティイ)挑戦が決まった。9日、友道師が明らかにした。「(金子)オーナーの方から先週水曜に電話がかかってきて、秋は凱旋門賞に行きましょうと」。ダービー馬がその年に凱旋門賞に出るのは、13年キズナ(4着)以来となる。
前哨戦として9月11日のニエル賞(G2、芝2400メートル=シャンティイ)を視野に入れている。「使いつつ良くなる馬なので1回たたいて凱旋門賞かな。今年は(ロンシャンから)シャンティイに替わるので、より日本馬にチャンスがあるのかなと思う」と師。鞍上はまだ調整中だが「たぶん現地の外国人ジョッキーで行く予定」。シャンティイでは小林厩舎での滞在が計画されている。
現在は福島県のノーザンファーム天栄で調整されているが、7月中に栗東に帰ってくる見込み。「先週金曜に見に行った時点で体重が510キロ。今週はトレッドミルにも入れて、完全に回復しています。来週ぐらいから乗り始めます」。厩舎初の仏遠征で、これから予定を煮詰めていく。
日本馬はのべ19頭が凱旋門賞に挑み、99年エルコンドルパサー、10年ナカヤマフェスタ、12、13年オルフェーヴルの2着が最高。「精神的に安定した馬で、環境の変化にも動じない。マカヒキはスピード一辺倒ではなくパワーもあるので、合っていそう」。悲願の日本馬初制覇へ、マカヒキが歴史を切り開く。【平本果那】