今年限りで現役引退の意向を示している世界的名手、ランフランコ・デットーリ騎手(52)が、最後の英ダービー(G1、芝2410メートル、3日=エプソム)騎乗を前に絶好調モードに突入している。

前日の2日、エプソム競馬場の同舞台で行われた古馬G1コロネーションCと3歳牝馬のG1英オークスをともに制覇。コロネーションCは自身6度目、英オークスは自身7度目の勝利となり、いずれもウイナーズサークルに戻ってくると、馬上から鮮やかな「フライング・ディスマウント」(デットーリジャンプ)を決めている。

5頭立てで行われたコロネーションCは紅一点のエミリーアップジョン(牝4、J&T・ゴスデン、父シーザスターズ)で道中は最後方を追走。直線半ばで一気に先頭に立つと、2着ウエストオーバー(前走ドバイシーマCでイクイノックスの2着)の追い上げを寄せ付けなかった。

英オークスも2番人気ソウルシスター(牝3、J&T・ゴスデン、父フランケル)とコンビを組み、断然人気のセーブザラストダンスをねじ伏せた。SNS上には「本当に今年で引退なのか?」「まだ終わらない」「フランキーすごい」とその活躍を絶賛するコメントがあふれている。

神懸かってきた天才ジョッキーは騎乗馬のオッズも変動させた。この日の結果を受け、ブックメーカー各社は英ダービーの前売りオッズを修正。それまではディープインパクト産駒オーギュストロダン、全兄アダイヤーとの兄弟制覇を狙うミリタリーオーダーの2頭が1番人気を争っていたが、デットーリが騎乗するアレスト(牡3、J&T・ゴスデン、父フランケル)が単勝オッズ4・0倍で1番人気に浮上した。

今年の英ダービーは日本時間の3日、午後9時半に発走予定となっている(※日本での馬券発売はなし)。07年オーソライズド、15年ゴールデンホーンに続く英ダービー3勝目はなるのか。フランキー・デットーリの手綱さばきに注目だ。

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