日本人の関口房朗オーナーが所有し、00年のケンタッキーダービーを制したフサイチペガサスがこの世を去った。26歳。24日、同馬を繋養(けいよう)する米国・ケンタッキー州のアシュフォードスタッド(クールモア)が発表した。

同馬は父がミスタープロスペクター、母がエンジェルフィーバー、母の父がダンジグという血統。「フサイチ」の冠名で知られる関口氏が98年にキーンランド社のジュライセールで400万ドルで落札し、ニール・ドライスデール調教師に預けられた。99年12月にハリウッドパーク競馬場でデビュー。初戦は2着に敗れたものの、未勝利戦、アローワンス競走、G2サンフェリペS、G2ウッドメモリアルSと4連勝でケンタッキーダービーへ駒を進め、ケント・デザーモ騎手を背に1番人気に応えて、見事にアメリカの3歳馬の頂点に立った。

この勝利は、史上最高落札額馬のケンタッキーダービー制覇、史上初の日本人馬主によるケンタッキーダービー制覇であり、関口オーナー自身は96年にフサイチコンコルドで日本ダービーを制していたため、日米のダービーオーナーになるという快挙だった。

ケンタッキーダービー制覇後は2冠目のプリークネスSで2着。休養を挟み、9月にG2ジェロームHを制した後、ラストランとなったBCクラシックは6着に敗れ、種牡馬入りした。通算成績は9戦6勝。産駒はローマンルーラー、ハラダサン、バンディニなどがG1を制し、母の父としては、昨年の香港ヴァーズを制したウインマリリンが活躍している。

また、フサイチペガサスのサンフェリペSで2着、ケンタッキーダービーで14着に敗れたサンタアニタダービー馬ザデピュティの母マンファスは同年(00年)秋にキーンランド・ノベンバーセールで吉田勝己氏(ノーザンファーム代表)が65万ドルで落札。当時受胎していたキングマンボの子は01年にノーザンファームで生まれ、セレクトセールで金子真人氏が落札。キングカメハメハと名付けられ、04年のNHKマイルC、日本ダービーを制している。

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