芝&ダートで活躍し、6勝を挙げている芦毛の個性派リフレイム(牝5、黒岩)は現在、美浦トレセン診療所内の入院馬房で腰萎(ようい=通称は腰フラ)の治療を受けている。順調に回復が進めば来週中に退院し、登録を抹消(現役引退)。北海道へ移動する予定となっている。

同馬は昨年12月18日のコールドムーンSを快勝後、根岸SやフェブラリーSへの参戦を視野に入れて放牧に出ていたが、8日に緊急入院していた。

黒岩師は17日、これまでの経過について「8日に歩様がおかしくなり、騒狂状態となったため、美浦トレセンの診療所へ緊急入院しました。診断は腰萎でした。腰萎は神経の損傷で、先天的に馬自身が発症する可能性を持っていたもの。若馬で発症することがほとんどなので5歳になって発症したことに驚きましたし、馬自身も急に自分の体がいうことをきかなくなってビックリしたのだと思います。現在は馬も落ち着いています」と説明した。

同馬はアメリカンファラオの初年度産駒で、母ケアレスジュエルが09年の米G1アラバマS覇者という血統。山口ステーブルが19年のキーンランドセプテンバーセールで41万ドルで落札し、山口裕介代表が所有している。20年夏に新潟芝1600メートルで外ラチ沿いを駆け抜ける衝撃デビュー(1着)を飾り、その勝ちっぷりは日本のファンだけでなく、SNSや海外メディアでも大きな話題となった。3歳秋からは野中騎手とのコンビで先行する競馬が定着し、昨年6月のパラダイスSでリステッド競走を初制覇。前走コールドムーンSは57キロを背負い、3馬身差で逃げ切りを決めていた。

黒岩師は「リフレイムが引退することになるのは確かに残念ですが、残念とは思わず『よくここまで活躍してくれたと彼女に感謝しよう』と、野中騎手とも厩舎スタッフともそういう話をしました。私たちは彼女に素晴らしい経験をさせてもらいました。リフレイムを生産した米国の牧場の方もずっと彼女のことを気に掛けてくれていました。今は繁殖への道が見えてきているので、このまま無事にいってほしいです」と感謝の気持ちを語った。繁殖入り後の交配相手には3冠馬コントレイルが予定されている。

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