<日本の夜明けぜよ(4)>

【シャンティイ(フランス)28日=奥田隼人】凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月2日=パリロンシャン)に挑戦する日本馬4頭が、滞在中のシャンティイで最終追い切りを行った。

ダービー馬ドウデュース(牡3、友道)はエーグル調教場の芝周回コースで単走追い。武豊騎手(53)が見守る中、日本と同じルーティンで決戦に備えた。今日29日、枠順が決定する。

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フランスでも“ドウデュース流”で最終調整を行った。エーグル調教場の芝周回コースで助手を背に、単走で駆け抜けた。約9ハロンの長めからゆったりと入り、直線に向くとラスト2ハロンは気合をつけられた。オンライン会見に出席した武豊騎手は状態について「今日は乗ってはいないですけど、スタッフから確実に状態はアップしていると聞いています。今日見た感じもすごくいい走りをしていたので、今度はもっと走れると思います」。前哨戦ニエル賞4着からの巻き返しへ、力を込めた。

友道師も、日本流の調整をあくまで強調した。前走から中2週の間隔に加え、21日の1週前追いでは帯同馬と併せてしっかり負荷をかけた。「日本にいる時も当該週はジョッキーが乗っていないですし、その課程を崩さずに。体もできていますし、単走だけにしました。1回使って体も絞れていますし、日本にいる時と同じ雰囲気です」。前走で課題を残した“手前替え”も周回コースで確認し「スムーズに替えていた」と順調な調整をアピールした。

10度目の凱旋門賞騎乗となるレジェンド武豊騎手には、外国メディアから質問が相次いだ。今年参戦する日本馬4頭の中で、ドウデュースの位置づけを問われると「日本を代表する1頭だと思います」。過去に騎乗した9頭との比較を問われると、「過去にもいい馬で乗ってきましたけど、そういう馬たちと遜色ない、すごい能力の高い馬です。まだ3歳で強くなっている段階だと思いますし、すごい楽しみにしています」と、意気込みを語った。日本競馬界の悲願へ。世界を驚かす態勢は整った。

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