<阪神8R>◇13日=阪神◇1勝クラス◇ダート1800メートル◇4歳上◇出走12頭

現役4人目のJRA女性ジョッキー今村聖奈騎手(18=寺島)が、デビュー2週目、17戦目で初勝利を挙げた。

自厩舎の5番人気ブラビオ(牡4)と初コンビ。前走は逃げて11着だった相棒を中団で折り合わせ、脚をためた。4角でスムーズに外へ持ち出すと、直線で先行勢をパス。先頭でゴールを駆け抜け、右手で馬の首筋をポンとたたいた。

レース後は関係者からたくさんの祝福を受け「たくさん乗せてもらっていたのに失敗ばかりで、これまでももったいない競馬でした。今日の午前中もたくさんチャンスのある馬に乗せてもらいましたが、結果を出せなかった。何回も同じ失敗をしていたらチャンスもなくなると思っていたので、馬に感謝したいです」と振り返った。

17戦目での初勝利は平常心で引き寄せた。「今日も中京(3R)で同期の角田(大河)が勝っていましたが、自分自身、メンタルは安定して乗れていました」。所属する寺島厩舎の管理馬での勝利には「ずっと近くで支えてもらっていたので、結果で恩返しできて良かったです」と感謝した。

注目されるプレッシャーを、持ち前のハートの強さではねのけた。「全然緊張しない性格なんです」と自己分析。競馬学校の試験や模擬レースでも硬くなることはなかったという。もちろん、多くの人々の思いを背負うレースではすべてが違う。それでも「平常心を保ちたい」と自分に言い聞かせ、鮮やかな手綱さばきを見せた。

父は元障害G1騎手の康成調教助手(飯田祐厩舎所属)。幼い頃から栗東の乗馬苑に通って腕を磨いてきた。「テレビは(競馬専門の)グリーンチャンネルしか見ません」という根っからの競馬好き。1年先輩の古川奈穂騎手、永島まなみ騎手に続く2年連続の女性ルーキーとして、華々しく第1歩を踏み出した。

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