<AJCC>◇23日=中山◇G2◇芝2200メートル◇4歳上◇出走14頭

3番人気キングオブコージ(牡6、安田翔)が20年5月の目黒記念以来、約1年8カ月ぶりの復活Vを決めた。

直線外から豪快に差し切り、JRA重賞2勝目を挙げた。勝ちタイムは2分12秒7。横山典弘騎手(53)は年明けの日刊スポーツ賞シンザン記念に続き、早くも今年のJRA重賞2勝目。今後はオーナーサイドとも相談の上、選択肢の1つとして大阪杯(G1、芝2000メートル、4月3日=阪神)を視野に入れる。

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キングオブコージの鮮やかな末脚がよみがえった。最終日の荒れた馬場をものともせず、メンバー最速上がり34秒7の脚で他馬をのみ込んだ。検量室に引き上げた横山典騎手は、安田翔師へ向けてガッツポーズ。相棒の顔をなでながら喜びを分かちあった。

「ゲートの駐立が良くなくて、最近そういうところが出てきているので気をつけた。(道中は最内から)折り合いだけを気を付けた。4連勝で目黒記念を勝って期待していたし骨折で1年休んでどうかと思っていたけどここで復活してくれた。この後がすごく楽しみですね」。鞍上は今年早くも重賞2勝目。改めて能力を再認識して、大舞台での活躍に期待を寄せた。

20年10月の京都大賞典(3着)後、右脚の第1趾節種子骨を骨折して11カ月休養した。今回が長期休養明け3戦目。普段から調教をつける安田翔師は、一戦ごとに段階的な良化を感じていた。「状態は休み前に近づきつつあると思ったし、馬体の張りやストライドなどもいい頃に近づいてきて、早い形でここまでこられました。休み明け3戦目でこういう走りができてうれしい限り。この距離でもこれだけの脚が使えることが分かってよかった。まだ馬に対して求められるところもあると思うので、馬、ジョッキー、厩舎で仕上げていきたい」と次なる戦いを見据えた。

今後は大阪杯も選択肢の1つとなる見込み。好調な鞍上と復活を遂げたキングオブコージが、春の中長距離路線を沸かせる。【井上力心】

◆キングオブコージ▽父 ロードカナロア▽母 ファイノメナ(ガリレオ)▽牡6▽馬主 増田和啓▽調教師 安田翔伍(栗東)▽生産者 (有)社台コーポレーション白老ファーム(北海道新冠町)▽戦績17戦6勝▽総収得賞金 1億9460万7000円▽馬名の由来 ナンバーワン+人名より

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