芝とダートでG1を制した「二刀流ホース」アグネスデジタル(牡24)が8日、けい養先の北海道・十勝軽種馬農協種馬所で死んだ。関係者によると「放牧中の事故によって安楽死になった」という。

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01年の天皇賞・秋は白井元調教師が「もっとも思い出に残るレース」と語っているが、私にとっても一生思い出に残るレースだ。

当時、天皇賞・秋には外国産馬が2頭しか出走できず1枠はメイショウドトウ(誤ってエイシンプレストンと記していました、訂正します)が占めていた。もう1枠を目指していたのが当時3歳だったクロフネだが、前走までダート戦を走っていたアグネスデジタルが出走することにより除外された。デジタル陣営は批判もされたが、すでにこの時点でデジタルはマイルCSを勝っていた。「芝のG1馬が出走してなにが悪いのだ」と記者は批判に対し腹を立てていた。それだけに天皇賞・秋を勝った時は涙が出るほどうれしかった。テイエムオペラオーが2着だったのは残念だが・・・。

その年の暮れには香港Cを勝ち、翌年にはフェブラリーS、03年に安田記念でG1を勝利。芝で勝ちダートで勝ち、海外で勝ち地方で勝つ。白井師の起用法は柔軟で楽しく、アグネスデジタルもよくそれに応えた。日本史上最高のオールラウンダーだった。【中央競馬担当=岡本光男】

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