クリストフ・ルメール騎手(42)がフランスの競馬専門チャンネル「エキディア」のインタビューに応じ、自身の日本でのキャリア、凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月3日=パリロンシャン)に出走する日本馬2頭の可能性について語った。

インタビュー冒頭で日本での生活を問われたルメール騎手は「日本でジョッキーとしてのキャリアを終えます」と日本愛を強調した。先週終了時点で141勝を挙げてJRAリーディングを堅守。今年も順調なシーズンを過ごして秋競馬を迎えられることを、母国のメディアに伝えた。

06年に地元馬プライドでの2着がある凱旋門賞。「マスコミの報道からレースが近づいているというのを感じます。私自身も何度かレースや日本馬の可能性について話を聞かれました」とコメントした。19年フィエールマン(12着)を最後に昨年、今年と騎乗はないが、欧州の大一番近しを肌で感じている。

仏シャンティイに滞在するディープボンド(牡4、大久保)が前哨戦のフォワ賞を勝ったことには、少しだけ驚いた様子。「ディープボンドがフォワ賞を勝ったことは誰もが喜んでいました。凱旋門賞のためにフランスに滞在していますし、みんなも彼が凱旋門賞を勝つチャンスを探っています。日本ではいい馬ですが、突き抜けた存在であるとは見なされていませんでした。G1でも好走を続けていましたが、違いを生むには少しスピードが足りなかった。ロンシャンの馬場への適性という課題もありましたから。あのような勝ち方(逃げ切り)は驚きでしたね」。

クロノジェネシス(牝5、斉藤崇)に話題が移ると、コメントにも熱が入った。前走の宝塚記念では落馬負傷による療養中の北村友一騎手に代わって手綱を取り、2馬身半差の勝利に導いた。その背中を知るだけに、「凱旋門賞で輝くことのできる、より多い資質を持っています」と激賞した。

ルメール騎手 彼女は凱旋門賞勝ち馬バゴ(04年)の子どもです。緩い馬場が得意です。そして何よりも、彼女は素晴らしい牝馬です。何度もG1を勝利し、日本以外の場所でも才能を発揮しました。ドバイシーマクラシックではミシュリフの2着に入りました。本物のスキルを持っていますし、ディープボンドと比較しても彼女は明らかに高いレベルにあると言えます。6月からレースを走っておらず、フレッシュな状態で凱旋門賞に向かえると思います。10日前にシャンティイに到着することもいいことだと思います。(特にドバイで)日本馬が海外に遠征して勝つときは、彼らはレース10日前に現地入りします。日本で準備を行い、現地で最終調整を行うことがうまく機能していますから。

前走のヴェルメイユ賞でよもやの敗戦を喫したスノーフォール、かつて主戦騎手を務めたアガカーン殿下の所有馬タルナワ、アダイヤーとハリケーンレーンの強力ゴドルフィン3歳馬2頭などがライバルになるとしながらも、上位に食い込めると背中を押した。

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