平地と障害“二刀流”のベテラン熊沢重文騎手(53)はJRA障害歴代最多254勝にあと1勝と迫った。土曜8Rの障害重賞、新潟ジャンプS(J・G3、芝3250メートル)ではバイオレントブロー(せん6、佐々木)に騎乗。星野忍騎手の最多記録に肩を並べるか、注目だ。

熊沢騎手 まだ勝っても並ぶだけだし、更新しないと意味がないと思っているからね。これが僕のゴールでもないし。でも、やっとチャンスがきたね。

86年に騎手デビューし、88年オークス、91年有馬記念など平地G1を勝利した。そんな実績があれば多くの騎手は平地一本に絞る選択肢をとるが、自分の信念を貫き、障害レースにもまたがり続けた。

熊沢 (障害)レースの前から馬を一緒につくるのが楽しいね。この段階から馬とコミュニケーションをとる。これが基本だと思うし、面白いですよ。乗らないことには(勝つ)チャンスはないから。

18日小倉の未勝利戦を10番人気ツブラナヒトミで勝ち、王手をかけた。迎えた最初の実戦が、今開催で唯一の障害戦となる新潟ジャンプS。リーチ即で偉業を成し遂げるか。コンビを組むバイオレントブローは初騎乗となるが、帰厩後からつきっきりで調教にまたがり、コンタクトをしっかり取ってきた。

熊沢 悪くないね。だんだんピリッとしてきたし、昇級初戦だけど通用していいポテンシャルをもっていると思う。楽しみだね。

連日感動を発信する東京オリンピック(五輪)のように、次の1勝は、日本競馬界を盛り上げる大きな白星となる。

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