デビュー6年目の藤田菜七子騎手(23=根本)が、得意の新潟でJRAの芝重賞初制覇に挑む。日曜新潟メインのアイビスサマーダッシュ(G3、芝直線1000メートル、25日)でセピアノーツ(牝3、青木)と4戦ぶりにコンビを組む。前回の騎乗では今回と同舞台を快勝した。1勝クラスで格上挑戦となるが、同騎手がJRA通算137勝のうち58勝を挙げる越後路。一発ムードを漂わせる。

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千直は藤田菜七子の独壇場だ。先週の福島開催で土曜12R、日曜4Rを勝ち、土日連続勝利し、現在の勝ち星はJRA通算137勝。うち58勝は新潟の地で挙げている。

その内訳を見ると、ダート1200メートルで18勝、同1800メートルで13勝。アイビスサマーダッシュの行われる芝直線1000メートルでは10勝をマークしており、同騎手がデビューした16年以降に限れば、この舞台で最も勝っている騎手となる。2位は言わずと知れた“直線競馬のスペシャリスト”西田雄一郎(現技術調教師)の9勝だからその価値は高い。直線競馬で心掛けていることについて藤田騎手は「やっぱりゲートですね。本当にそこは気を付けています。出遅れてしまうと、他のレースより挽回が難しいですから」と分析している。

今回コンビを組むセピアノーツには2回騎乗して1勝。昨秋はこの舞台の未勝利戦を55秒7という好時計で勝ち上がった。「すごくゲートが速かった。格上挑戦になりますが、どこまで通用するか楽しみなところはあります。1度勝った舞台でもありますし」と意気込む。青木師は「ノーブレーキでいかにテンのスピードを保てるかが鍵の馬。藤田騎手はスタートしてから控えるより、そのまますっと出して流れに乗せるのが上手だからね」とコンビ相性を高く評価した。

得意舞台で芝重賞初勝利へ。これまではコパノキッキングで19年大井の東京盃(統一G2)、同年カペラS(G3)とダート重賞は手にしているが、芝重賞は未勝利。初の芝重賞制覇が懸かる一戦。名実共に千直の女王戴冠のチャンスだ。【舟元祐二】

◆アイビスSDの3歳馬成績 過去25頭が挑戦して【2 3 5 15】。勝った05年テイエムチュラサン(7番人気)、06年サチノスイーティー(7番人気)の2頭はどちらも牝馬。今年は18年以来3年ぶり出走でオールアットワンス、セピアノーツ、モントライゼの3頭が、15年ぶり3頭目の優勝に挑む。

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